小学生残雪期槍ヶ岳チャレンジ(大成功なれど課題残し)


- GPS
- 56:00
- 距離
- 35.7km
- 登り
- 1,658m
- 下り
- 1,657m
コースタイム
【1日目】上高地発6:30→横尾着9:30→槍沢ロッジ着12:00(行動時間5時間30分)
【2日目】槍沢発6:45→槍ヶ岳山荘着11:45(行動時間5時間)
【3日目】槍ヶ岳発7:00→槍沢ロッジ着10:00→横尾着12:00→徳沢着13:50→上高地着15:30(行動時間8時間30分)
総行動時間 19時間
天候 | 【第1日目】うす曇り午後一時雪 【第2日目】晴れ風強し 【第3日目】快晴無風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
【今回の三大アドベンチャー】
その1 高山病の洗礼 げろげろ
その2 尻セードで槍沢滑降 ひやっほー
その3 渡渉中梓川に落ちる あーーーー
【プロローグ】
今回はカレンダー配置が都合よく並んでくれたので、娘と槍ヶ岳山行を計画。
技術的に微妙でしたが、娘は普通の大人くらいには登れるので体力的には大丈夫だろうと踏んでの山行でした。
今回は雪の多い残雪期&小学生連れということで装備を細かくチョイスしたのですが、通常山行にはめずらしく装備をほぼ全部使用しました。
でも、実際にやってみるといろいろ課題が出てきまして・・・。
【前日】
休日1,000円の恩恵もあとわずかなので、先ごろ開通した北関東道を経由して沢渡入り、まあそれなりに使えます。休日1,000円じゃなくなったら使わないけど。
9時に自宅を出発して、0時の時刻調整をしつつ松本IC通過、0時45分沢渡第2駐車場着で朝までシュラフで車中泊です。
【第1日目】
上高地に来てびっくり!
登山者少なすぎるのでは!やはり震災の影響か?とまでは深く考えずにスタート!
GW前半はかなりの強風が吹いていたとタクシーの運転手さんが言っていたけど、今日はとても穏やかな日和です。
横尾からは集団とはお別れで我ら2人で槍ヶ岳方面の道をたどります。
今回雪の状態により、4・10・12本のアイゼンを用意したのですが、このルートでは4本がうまくマッチしました。娘の雪歩きもいい感じ。
ほどなく槍沢に到着。私もここに泊まるのは初めてです。
談話室などでダラダラして時間を過ごしているうちに雪がちらついてきました。
ちょっと心配になりつつも明日の予報は晴れなので、夕食を食べてさっさと就寝。
【第2日目(しまった!)】
さーて、ここから本番です。
娘は10本爪アイゼン初めてなのですが、このタイプは爪がつま先より先に飛び出していないので、ちょっと安全(?)っぽいです。でもいまいちブカブカなのでしっかり調整して出発。
テント場まで歩いてみて、いい感じに使いこなしているので、ペースを上げます。
槍沢も下部は無風でしたが、上に行くに従って風が強くなりました。
トレースもまばらなので、私がステップを切り、娘にその後を歩かせるのですが、気がつくとおっさんおばさんグループがつながっています。
小学生にトレースつけてもらうベテラン風登山者ってどうよ?と思いますが気にせずぶっちぎります。しかし娘、よくついてくるなー。
槍が見えてくる頃は正面からの突風で耐風姿勢を取らないと飛ばされそうでした。
1時間活動に10分休憩のペースで槍ヶ岳山荘まで到着。
私の気持ちとしては親子で穂先に立ちたかったのですが、ちょっと危険っぽい。
そこで、試しに一人で登ってみました。
結果は・・・、私一人ならどうということもないのですが、もう一人の安全確保の全責任を負って登るのは不可能と判断でした。
ロープを使ってノロノログズグズやってる団体さんがいるのも危険要因です。巻き込まれたら大変。
その間、娘は布団でDS&昼寝などしていたのですが、私が帰ってきたときに、頭が痛いと言い出しました。
(しまった!高山病だ)
2日かけて3,000mまで上がってきたから大丈夫だろうと思っていましたが、行動終了後昼寝などして浅い呼吸にしたのがいけなかったようです。
こうなったらもう高度を下げるまで付き合わなければならないので、これ以上症状がひどくならないように、内心びくびくしながら過ごしました。
その夜は、つらいらしく泣きながら寝ていたようで、私は激しく後悔。必要以上の安静がよくないことは分かっていたはずなのに。
【第3日目(ケロッ ズリー ボチャン)】
朝、食欲がないとのことで、小屋からサランラップをもらいおにぎりを作成。
高度が下がれば元気になるのは分かっていたので、その時すきっ腹では今日の長丁場はこなせません。
一刻も早く出発したかったのですが、朝食後、少しだけ口にした味噌汁をもどしてしまいました。
最悪、500mくらい担いで下りて、荷物を取りに往復しようかとも考えましたがそれだと下山時刻が微妙。それに吹きさらしに1時間くらい放置するのはそれはそれで危険。
判断の末、ザックは私が2個担ぎ、ハーネスに後ろ手でロープアップして下山開始。
それでも本人気合いを入れて歩きます。すげー!正直私がこの子くらいの年齢のときにこれほどの根性はありませんでした。
歩き始めて30分、本人いわく「治った」とケロッとした顔で言いました。
やはり活動による深呼吸と高度を下げるのが一番の薬のようで、お腹がすいたとの事だったので、雪の原で朝食です。
「高山病 どうだった?」と聞くと
「すごかった」とのこと。本人にとっては貴重な体験となったようです(私は深〜く反省します)。
それからは、尻セードの練習。
最初は怖がっていた娘でしたが、何回かやるうちにコツを掴んだようで、けっこう調子よく滑って行きます。
娘に尻セードで追い越されたグループが娘のトレースで尻セードを始めるくらい(笑)
斜度がなくなったら、後はひたすら歩くだけ、こうなってくると娘は本来の力を発揮しまくりで歩きます。
予定通りお昼に横尾に到着。時間がないので自炊はせずに親子丼を食しすぐ出発。
帰り道、通常ルートを外れて梓川の川岸を歩いてみました。
こういうことはあまりやらないのですが、たまにはいいか、ということで。
途中、渡渉のまねごとをしてみたのですが、案の定というかお約束というか、ボチャ〜ンと膝まで川にはまりました。
とはいえ、天気が良いので歩いているうちに服は乾いたようで、本人も特にメゲルことなく楽しんで帰ってきたようです。
【エピローグ】
今回は登山者のレベル・時期・体調・装備・日程などについて非常に勉強になった山行でした。
山は基本自己責任ですが、それはあくまで大人同士の場合。
子供を連れていくときには今さら言うまでもなく全責任は私にあります。
今回、装備としては、ロープ50m、ハーネス、アイゼン3種類、ピッケル2本、ストック、スリングなど持って行きましたが、すべて使用する場面がありました。
高山病対策は特にしていなかったのですが、ビタミン錠剤を飲ませていました。これが効果があったかどうかは不明です。
もし、高山病の症状が重かったら予備日が必要でした。
次回からは一気に山行レベルを上げないで、楽しい山をやらせてあげたいと思います
良い天気に恵まれたのが
何よりですね〜
子どもを登山に連れて行く時は
携帯酸素は必需品ということを友達に
教えてもらったことがあります。
これに懲りず、また行きたいと言ってくれると良いですね。
我が家の娘たちは失敗してしまって、山に登ってくれないので、bmwr1100rs には失敗しないで欲しいです。
これに懲りずにまた一緒に登ってくれると良いですね。しかし連れて行くとなるとお父さんの責任は重大ですね
らいちょーさん こんばんわ
実は私も高所に弱い体質で、酸素ボンベ持っているんです
一時期は酸素水とかにも凝りました
Futaroさん こんばんわ
昔、姉で失敗しているんです
雨の西穂に連れて行って、「もう山には行かない!」
って言われてしまいました。
娘はこれまで数度、つらくても泣きながら登っている大学山岳部系少女です
bさんへ
昼寝とかって、体力回復にもなるからいいもんだとばかり思っていましたが、高山病の要因にもなるんですね。勢いばかりで山に登っているので、はじめて知りました。
何はともあれ娘さんご無事でよかったです。お疲れ様でした。
ryuちゃん おはようございます
体質的に高山病にならない人は昼寝OKです(だと思います)よ
私は昔は八ヶ岳で高山病になったくらい弱わっちぃです。
これからは楽しい山オンリーで行きたいと思います
たいへん参考になりました。
やっぱり槍の先っちょはまだ早いですか。すいていればいいんでしょうかね。でもまあ他にもたくさん山はあるし。
子供はすぐ大きくなるから道具揃えるのも大変でしょうね。ところでDSってなんですねん。
yoneyamaさん こんばんわ
うちは7歳当時は西穂独標とか北横とか唐松くらいだったかな。
高度はさておき、雪がなければロープさえつないでいれば穂先は子供でもラクラクですよ。
DSとは「ダブルスクリーン」の略だということに最近気がつきました。
多分お子さんは知ってます
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