常念岳【北ア初登頂の洗礼・一ノ沢ピストン?】
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- GPS
- 15:19
- 距離
- 16.1km
- 登り
- 1,701m
- 下り
- 1,694m
コースタイム
--:-- 駐車場 00:52
01:12 ヒエ平登山口 01:19 0:20
02:31 大滝ベンチ 02:31 1:12 1:15
03:50 笠原の丸太橋 03:50 1:19 -:--
<<ここから尾根まで、道ではない>>
(途中、休憩3回)
09:39 前常念との尾根 09:39 5:49 -:--
(途中、休憩1回)
10:56 常念岳山頂 11:44 1:17 -:--
<<登り所要時間 10:44 ; 内小休止含めた休憩 2:12>>
12:37 常念乗越 12:52 0:53 0:45
13:33 胸付八丁 13:33 0:41 1:00
14:49 大滝ベンチ 15:03 1:16 1:20
15:50 ヒエ平登山口 15:52 0:47 0:50
16:07 駐車場 --:-- 0:15 -:--
天候 | ![]() |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
>登山ポスト ・ヒエ平登山口のセンターにある >温泉 ・烏川橋に下る途中のホテルでも日帰り入浴可の様子 ・あずみの公園にある「ほりでーゆー」大人500円。食事可 >食事 ・ほりでーゆー地下1Fのレストラン。「天付きおざんざ」美味し! ◆道の状況 >駐車場〜ヒエ平登山口 ・アスファルトの道を約20分歩く >ヒエ平登山口〜烏帽子沢 ・歩き易い緩やかな道 >烏帽子沢の先、笠原手前辺り ・デブリ、残雪出現 >笠原の丸太橋 ・渡ったら、すぐ右に進む(ここで間違えました) >笠原〜常念乗越 ・雪多し。アイゼン必要 ・高巻道は崩壊していて通行不可能 ・落石注意 ・水場は沢しか確認できなかった >常念乗越〜山頂 ・雪は山頂手前の10数mだけ。アイゼン不要 |
写真
感想
完全に陽はあがったようだ。
延々と続く傾斜30°の雪の壁。
もう1時間はキックステップで登り続けている。
足元を靴で平にならし、立ったままで一息つく。
ヘッドランプのスイッチを切る。
これ雪渓だけどデブリだよな。
ずいぶん前の形跡みたいだけど、こうゆう硬い雪だとトレース残りにくいからな。
胸付八丁て名前が付くぐらいだから、仕方ないな。
ピークを超えた!…と思ったら、更に傾斜のきつい壁。どうなってるんだ!?
北アルプスの初登頂のターゲットに選んだのは、連ドラで話題の常念岳。
北アルプスは自分の中でずっと別格だった。
深い連山。急峻な山容。
とても近寄り難かった。
五年前に一度、白馬岳にチャレンジしたが豪雨のため、大雪渓で引き返した。
今回の常念岳。
コースタイムは地図では5時間35分。
でもこれは夏タイム。
北アルプスはまだ雪がドッサリあるらしい。
そうなると自分の低い能力でのタイムは登りは7時間。下り5時間。休憩1時間となると、計13時間の超長丁場。
しかも天気予報では15時過ぎからは天気が崩れるとのこと。
ならいっそナイトハイクで、運が良ければモルゲンロートなんかも
で、計画は0時出発。
これが、結果としては不幸中の幸いとなった。
睡魔に負け、結局夜中1時にヘッドランプを点け、満月に近い月明かりの中を一人出発。
駐車場には俺だけだった。
人気ないコースなのか。
この一人合点もよく無かった。
静まりかえる森。道が沢に近づくと水の轟音だけが聞こえる。
俺、暗い場所 苦手だったんだ!今頃気付いても遅いよ
振り返ったり、森のほうに頭を振りライトで照らしてみたり…マジ恐
日の出は4時46分。明るくなりはじめは4時頃かな。早く朝来ないかなぁ。
森の中を2時間ほど歩くと、地図にも載ってる丸太橋。
渡ると、大きな岩がゴロゴロした河原。
ヘッドランプではどこがコースなのか判別出来ない。
仕方ないから地図で判断。
もう一度、丸太橋が出てくるんだな。
方向を決め、河原を暫く登る。
すぐに河原は雪原に変わる。
硬い雪。スプーンエッジになってる。
四本爪の軽アイゼンをヘッドランプのあかりを頼りに装着。
これで滑りにくくなる。
しかし、雪で埋まってたら橋が分からないよな。
まぁ、標識でもあるか。
徐々に傾斜が増してくる。
この頃から明るみ始めた。
標識が無くても、リボンとか、マークがあるだろうと思い、キョロキョロしながら少しずつ登る。
キックステップしないと登れなくなってきた。
しかしホントに人気ないんだな。足跡がないもんなぁ
雪渓に取り付いて、1時間。
もう胸付八丁辺りかな。
しかし、ホントにきつい
雪は硬い部分もあってステップが切れない場所もある。
ピークを超える度に傾斜がきつくなる。
明るみ始めたおかげで、上のほうにコルらしい部分が見えてきた。
振り返ると、隣の東通山がキレイに見える。
足元は崖に近い斜度で落ちている。
恐いなぁ〜。滑ったら、そのまま滑落だぞ。ピッケル無いし…確実にステップ切るしかないな。
時間は8時。
本来なら、コルの常念山荘から山頂に向かっている時間。
と!左側にあると思っていた山頂らしきピークが右側にある。人影が見えるから間違いない!
慌てて地図と隣の山との位置関係を確かめる。
なんてことだ!
ここは道じゃない!
このまま登ると前常念岳に出る。
どうする?
引き返すか?
いや、この傾斜は下れない。滑ったら最期だ。
トラバースして小屋方面に向かうか?
途中にハイマツのブッシュが相当な巾である。ハイマツは下に向かって伸びてるから、滑る。
じゃあ、登るしかないな。
斜度はますます増していくぞ。
それに気温が上がり始めて、雪が腐り始めてきた。
でも、どうにかしなきゃ。
結局、登るしかなさそうだ。
9時。
未だ斜度60°(おおげさかな?その位に感じた)の腐れ雪を少しずつ確実に登っていく。
五歩登っては一分休む。
緊張と、ステップ切りで疲れきっている。
歩き始めて、既に8時間。
途中、数回の休憩をとり、SOYJOY,ドラ焼きを一個ずつ食べてはいるが、睡眠不足もあり、非常にツライ。
それでも確実に上がっている。
12時には尾根には出られるはずだ。
疲れきっていたら、常念小屋に泊まればいい。
9時半すぎ。
ようやく尾根に出た!
目の前には北アの面々が出迎えてくれた!
みなさんはじめまして。
蝶ケ岳、穂高、奥穂が勇姿を並べている。
乗鞍もうっすらと見える!
常念の山頂を確認する。
デカイ!
大きな雪庇もまだ残っている。
あと、1時間半 いや2時間だな。
尾根はハイマツと残雪と岩で歩きにくい。
雪はすっかり腐り、つぼ足の連続。
挫けずに少しずつ進む。
ピークが見えると、なんでこうも気合いが入るんだろ?
雷鳥だ!
人を全く怖がらない。
初めて見て感動〜
雪が少なくなったのでアイゼンを外し、ザックにくくりつける。
ずっと着ていたカッパの上着とフリースを脱ぎシャツ1枚になる。
気持ちいぃ〜
小屋からの道と合流した。
さっきまでは常念が邪魔してたけど、ここからは大天井岳、槍ケ岳も見える!スッゲ〜
山頂はもう少しだ。
こちらにも雷鳥二羽。
雄どうしの縄張り争いの真最中の様子。
かわいぃなぁ
11時、山頂到着!
コーヒーをドリップし、バームクウヘンを頬張りながら、景色を堪能する。
霞みは多少あるものの、北アルプスはオールスター出揃ってる。
天気はいいし、苦労した甲斐があったなぁ
下りも長丁場。
もう少し、景色みたり、昼寝もしたかったけど、11時50分前に下山開始。
1時間かけ、常念小屋へ。
ここでアイゼン装着し、胸付八丁を慎重に下る。
道を間違えた丸太橋で一休みし、アイゼンを外す。
結局、車に辿り着いたのは16時すぎ。
歩き始めから15時間かかってしまった。
帰りは、おひさまのロケ地近くの「ほりでーゆー」で汗を流し、
ぱんぱんに張ったふくらはぎを良く揉んできました。
ここの地下一階のレストランで、「おざんざ」なるものを初めて食べました。
蕎麦が食べたかったのですがなんとなくこちらを選んでしまって…
店員さんが言う事には「納豆菌でこねてますけど、納豆臭くなくて美味しいですよ」
で、天付きおざんざ(¥1,110)とノンアルコール・ビールを注文。
白いラーメンのような麺。これが美味かった〜
天ぷらも、なす、かぼちゃ、舞茸、イカ、大正エビ、どれも美味しい!
後から入ってきたお客さんも2組、自分のを見て注文してました。
おすすめですっ!
今回の反省、慣れない山ではナイトハイクは避ける。特に雪がある時期。
装備万全以上を期すべき。どこぞの会社みたいに本人無事で想定外だったとは言ってられない。
無理な計画をたてない。
中止、中断する勇気を持つ!
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