記録ID: 1130124
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍
北ノ俣岳〜三俣蓮華〜新穂高温泉
2017年04月28日(金) ~
2017年05月03日(水)
- GPS
- 128:00
- 距離
- 33.1km
- 登り
- 2,325m
- 下り
- 2,793m
コースタイム
4月29日 入山日 曇りのち雪
4/29 和佐府橋→飛越新道登山口→寺地山→北ノ俣岳避難小屋
林道はいまだ雪が濃く残り、前日はタクシーで和佐府橋までのアプローチとなる。残雪をところどころ乗り越えつつ林道を2時間弱詰めると、登山口の道標が現れる。夏道は一旦西に迂回してから尾根に乗るようだが、右手の緩やかな尾根に雪が乗っていて取り付きやすそうだったので、沢を渡渉しての入山となる。しばらく雪が降っていなかったようで固い残雪の上をツボ足でサクサクあることができ、午後から雷雨予報となっていたため助かった。GW初日ということなのでノートレースだと思っていたが、薄っすらとスキーの跡があり、先行者の存在を認識する。
寺地山を越えた後はさすがに風が強くなるが、コルから少し高度を上げた右手の樹林帯内に避難小屋があり、午後からの悪天に備えてそこで幕営とする。初めての避難小屋泊りだったが、あまりの快適さに驚く。珍しくI熊の調子が悪そうであった。
4月30日 晴れ風強し
4/30 北ノ俣岳避難小屋→北ノ俣岳→中俣乗越→黒部五郎岳→黒部五郎小屋
翌日の天気があまりよくなさそうなので、早めの出発にして距離を稼ぐことにする。北ノ俣岳への急な斜面は気温が上がってくると少し怖そうである。快適にアイゼンを効かせながら高度を上げ、稜線に登る。素晴らしい快晴だが、非常に風が強い。写真を撮ろうとして鯉のぼりを取り出したところ、吹っ飛んで危機一髪岩に引っかかった。
北ノ俣岳〜黒部五郎直下までは特に危険個所はなく、広めの稜線を快適に歩くのみである。風が吹きさらしなので少し辛いが、気温が高く助かった。視界がないとRFに苦労しそうである。
黒部五郎岳の登りは中々の高低差。歩くことだけに集中していると左手に張り出している雪庇に吸い込まれるような場所なので、注意が必要である。黒部五郎岳から小屋までの下りでは腐り雪に苦しめられる(特にH川)。時間が中途半端であったことや、翌日の天気、ルート状況を考え、少し早いが黒部五郎小屋での幕営とする。冬季小屋は非常にきれいであった。
5月1日 ガスのち吹雪
5/1 黒部五郎小屋→2661mP→黒部五郎小屋
午後から悪天と読んでいたが、出発時に三俣蓮華方面を見上げるとガスに包まれ、視界がなさそうであった。それでも稜線上の状況次第では先に進むことができるだろうと踏み、出発することとした。
いざ稜線上にあがると、前日ほどではないが風が強く、視界がない。2661mPまで達したところでホワイトアウト寸前となり、天気図から見てもこの後の回復は望めそうになかったため、赤旗を打って小屋まで下降した。
夕食後、就寝の準備をしていると一人のボーダーが小屋に転がり込んできた。幕営装備を全く持っておらず、遭難すれすれの状況だったようだ。
スキーやボードの機動力は憧れるが、一旦ルートを間違えるとその分危険なのだろう。
5月2日 快晴
5/2 黒部五郎小屋→三俣蓮華岳→双六岳→弓折岳→鏡平
本日は快晴なり。三俣蓮華までのルートは風が強く難儀したが、危険個所は特にない。三俣蓮華岳直下に一ヶ所トラバース部分があり、凍結していると緊張するだろう。
双六岳まではアップダウンのある尾根で、気持ちの良い稜線歩きとなった。双六岳の直下の登りは地形図で見るよりも急で、一ヶ所いやらしいところがある。計画では樅沢岳にピークハントし、そのまま尾根上を弓折岳まで行く予定だったが、直下の下降部分に雪がまったくついておらず、かつ非常に急なザレ場となっているようだった。支点がとれないことを警戒してルートを変更し、双六谷を少し下降した後、尾根上地形を稜線まで詰めなおすこととした。非常に日差しが強い日で、朝9時前にも関わらずすでに雪が腐っていてストレスが溜まる。弓折岳の南稜の下りは非常にいやらしい。クライムダウンすればなんてことないが、急斜面の硬い雪面の上に腐った雪が乗って、下降には全く気を抜くことができない。緊張の下降の後はすぐ鏡平への到着となり、幕営とする。眼前に槍〜穂高の稜線がそびえていて、快晴の空と相まって脳みそがとろけそうであった。時間も早かったため、雪を触って時間をすごした。
5月3日 晴れ
5/3 鏡平→1874mP→左俣林道→新穂高温泉
雪が腐る前に、と早めの出発とする。鏡平から南西に出る尾根から下降するが、これも気を抜くことができない尾根であった。下部の急斜面を慎重に降りると、小池新道に合流した。左俣林道を新穂高温泉まで急ぐと、非常に多くの登山者やスキーヤーとすれ違い、人気の山域であることを改めて知らされた。
4/29 和佐府橋→飛越新道登山口→寺地山→北ノ俣岳避難小屋
林道はいまだ雪が濃く残り、前日はタクシーで和佐府橋までのアプローチとなる。残雪をところどころ乗り越えつつ林道を2時間弱詰めると、登山口の道標が現れる。夏道は一旦西に迂回してから尾根に乗るようだが、右手の緩やかな尾根に雪が乗っていて取り付きやすそうだったので、沢を渡渉しての入山となる。しばらく雪が降っていなかったようで固い残雪の上をツボ足でサクサクあることができ、午後から雷雨予報となっていたため助かった。GW初日ということなのでノートレースだと思っていたが、薄っすらとスキーの跡があり、先行者の存在を認識する。
寺地山を越えた後はさすがに風が強くなるが、コルから少し高度を上げた右手の樹林帯内に避難小屋があり、午後からの悪天に備えてそこで幕営とする。初めての避難小屋泊りだったが、あまりの快適さに驚く。珍しくI熊の調子が悪そうであった。
4月30日 晴れ風強し
4/30 北ノ俣岳避難小屋→北ノ俣岳→中俣乗越→黒部五郎岳→黒部五郎小屋
翌日の天気があまりよくなさそうなので、早めの出発にして距離を稼ぐことにする。北ノ俣岳への急な斜面は気温が上がってくると少し怖そうである。快適にアイゼンを効かせながら高度を上げ、稜線に登る。素晴らしい快晴だが、非常に風が強い。写真を撮ろうとして鯉のぼりを取り出したところ、吹っ飛んで危機一髪岩に引っかかった。
北ノ俣岳〜黒部五郎直下までは特に危険個所はなく、広めの稜線を快適に歩くのみである。風が吹きさらしなので少し辛いが、気温が高く助かった。視界がないとRFに苦労しそうである。
黒部五郎岳の登りは中々の高低差。歩くことだけに集中していると左手に張り出している雪庇に吸い込まれるような場所なので、注意が必要である。黒部五郎岳から小屋までの下りでは腐り雪に苦しめられる(特にH川)。時間が中途半端であったことや、翌日の天気、ルート状況を考え、少し早いが黒部五郎小屋での幕営とする。冬季小屋は非常にきれいであった。
5月1日 ガスのち吹雪
5/1 黒部五郎小屋→2661mP→黒部五郎小屋
午後から悪天と読んでいたが、出発時に三俣蓮華方面を見上げるとガスに包まれ、視界がなさそうであった。それでも稜線上の状況次第では先に進むことができるだろうと踏み、出発することとした。
いざ稜線上にあがると、前日ほどではないが風が強く、視界がない。2661mPまで達したところでホワイトアウト寸前となり、天気図から見てもこの後の回復は望めそうになかったため、赤旗を打って小屋まで下降した。
夕食後、就寝の準備をしていると一人のボーダーが小屋に転がり込んできた。幕営装備を全く持っておらず、遭難すれすれの状況だったようだ。
スキーやボードの機動力は憧れるが、一旦ルートを間違えるとその分危険なのだろう。
5月2日 快晴
5/2 黒部五郎小屋→三俣蓮華岳→双六岳→弓折岳→鏡平
本日は快晴なり。三俣蓮華までのルートは風が強く難儀したが、危険個所は特にない。三俣蓮華岳直下に一ヶ所トラバース部分があり、凍結していると緊張するだろう。
双六岳まではアップダウンのある尾根で、気持ちの良い稜線歩きとなった。双六岳の直下の登りは地形図で見るよりも急で、一ヶ所いやらしいところがある。計画では樅沢岳にピークハントし、そのまま尾根上を弓折岳まで行く予定だったが、直下の下降部分に雪がまったくついておらず、かつ非常に急なザレ場となっているようだった。支点がとれないことを警戒してルートを変更し、双六谷を少し下降した後、尾根上地形を稜線まで詰めなおすこととした。非常に日差しが強い日で、朝9時前にも関わらずすでに雪が腐っていてストレスが溜まる。弓折岳の南稜の下りは非常にいやらしい。クライムダウンすればなんてことないが、急斜面の硬い雪面の上に腐った雪が乗って、下降には全く気を抜くことができない。緊張の下降の後はすぐ鏡平への到着となり、幕営とする。眼前に槍〜穂高の稜線がそびえていて、快晴の空と相まって脳みそがとろけそうであった。時間も早かったため、雪を触って時間をすごした。
5月3日 晴れ
5/3 鏡平→1874mP→左俣林道→新穂高温泉
雪が腐る前に、と早めの出発とする。鏡平から南西に出る尾根から下降するが、これも気を抜くことができない尾根であった。下部の急斜面を慎重に降りると、小池新道に合流した。左俣林道を新穂高温泉まで急ぐと、非常に多くの登山者やスキーヤーとすれ違い、人気の山域であることを改めて知らされた。
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