那須岳〔茶臼岳、朝日岳、三斗小屋温泉)
- GPS
- 08:41
- 距離
- 12.4km
- 登り
- 843m
- 下り
- 1,134m
コースタイム
- 山行
- 3:57
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 4:39
- 山行
- 2:38
- 休憩
- 0:38
- 合計
- 3:16
天候 | 27日 霧雨、28日 曇→晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
避難小屋から朝日岳への北向き斜面に雪渓が残る。軽アイゼンは不要。 隠居倉から三度小屋温泉への下りは、粘土質の赤土が雨を吸ってどろどろ。 |
その他周辺情報 | 三斗小屋温泉 大黒屋旅館に宿泊しました。温泉と個室の山の夜、寛ぎました。 帰りの昼食は、那須湯本の「新鈴」という蕎麦屋さんに立ち寄りました。美味しゅうございました。 |
写真
装備
備考 | 忘れ物 iPhone用の雨カバー (代用したジップロックの袋は、半透明なので使いにくい) ノイズキャンセリングヘッドホン(宿に泊まったので、意外と周囲の物音が堪える。そして、ヘッドホンがないと好きな音楽も聴けない。) |
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感想
1日目は雲の中、霧雨を受けて進む。
東南方向からの弱い風、視界は10-20m程。
三斗小屋温泉大黒屋さんを予約してあり、チェックインタイムは14時。
10時過ぎにスタートしたものの、視界が悪すぎる。今日は14時までに大黒屋さんに着く程度の山歩きにしよう、明日は昼頃には晴れる予報だから、明日しっかり歩こう。そんな、やや腰の引けた感じでスタート。
那須ロープウェイから下りて歩き始めた。
10~20m先が見える程度の雲の中を、淡々と進む。
登山道は砂礫の緩やかな登りから、次第に大きめのスコリア(火山礫)が増え、さらに険しくなって大きめの火山岩があたりを埋めるようになり、いつしか茶臼岳の火口に到達。
足元とちょっと先を見ながら歩き進むと、いつしか三角点の標識に到達し、いつしか那須神社のほこらに到達する。お賽銭を上げて、これからの無事を祈る。
雲の中の登山。目標とするピークも、今まで歩いてきたルートも見えない。自分がどんなところまで登ってきたのか、ちっとも実感がないし、張り合いも達成感もない。
お鉢の回りを淡々と歩き、ダラダラと下る。
私の近くを歩いていた男性グループはにぎやかでジョークが多い。
「○○君が那須神社の祠にあげた5円のお賽銭に向かって、××君が『全員みんなご縁がありますように』って祈るって反則じゃねーの? 人の上げた賽銭に向かってお祈りするって、神様怒るんじゃねーの?」 耳に入って、吹き出してしまった。会社の同僚どうし?
いつしか峰の茶屋跡避難小屋に到着した。
昼前だし、避難小屋の屋根の下は中も外も大混雑。
私もお弁当にしようと思ったけど、座る場所がない。ままよと、外のベンチにピクニックシートを敷き、濡らさないようにリュックを置き、私も座る。霧雨のそぼ降る中で、そそくさとコンビニのおむすび弁当をぱくぱく。チャッチャとお昼を済ませて、スタートだ。
さて、朝日岳経由で三斗小屋温泉に向かおうか、直接行こうか? 時間が早いので、朝日岳経由で温泉に向かうことにした。
朝日岳に向かうにあたり、心配していたのは東面の雪渓だ。
雪渓にすぐに遭遇しました。私の前後に誰もいないので落ち着いて渡れるぞ。ラッキー!
ポールのゴムカバーを外して雪に突き刺さりやすくして、前の人の踏み跡をそのままなぞるツボ足で、ゆっくりゆっくりマイペース。後半、雪に閉じこめられていた低木の細枝が多数、雪の表面に露出している。この枝につまずいたら大変なことになる。ドキドキしながら、ゆっくりゆっくり。何とか向こうに着いた。
雪渓を渡りきると、ちょっと先の木の陰に3人のグループがこちらを待っていたことに気付く。 これからどこに行くの? お気を付けて、感じのいい山ガールさんと言葉を交わして別れる。
尾根の東斜面のトラバースに次いで、今度は西斜面のトラバースに変わる、鎖や手すりのある急な登りも出てきた。
自分が崖の上にいることは分かるけど、相変わらずの雲と霧雨のせいで崖の高さがちっとも分からない。淡々と登り続けるうちに、いつしか朝日の肩に到着した。
リュックをデポしてスイスイと朝日岳頂上へ。
朝日岳の頂上も雲に覆われていて、標識があるから頂上だと知る。 どうも登りきった達成感がない。
朝日の肩に戻って、思案した。
三本槍岳に向かうか、隠居倉経由で三斗小屋温泉に向かうか。
雲の中で山頂に登っても達成感がないんだから、もういいや。今日はこれでお終い! 熊見曽根から隠居倉を経由して三斗小屋温泉に向かうことに決定。
これまでのコースに植物がなかったのと違って、朝日の肩から三斗小屋への道は森林帯。高峯桜の花盛りなど、写真を撮りつつ、滑らぬよう気を付けつつ、ゆっくり下る。後半の登山道は粘土質の赤土で、雨でどろどろ。
三斗小屋温泉の源泉を眺めたり、温泉神社にお参りしたり、寄り道しつつもついに三斗小屋温泉に到着した。
2日目。朝のうち曇
大黒屋旅館のチェックアウトタイムは8時。
山の天気予報では、今日は山頂で10m前後の風で、昼から晴れると予報している。
当初の予定は、三斗小屋〜隠居蔵〜三本槍岳〜朝日岳〜峰の茶屋跡避難小屋〜下山だった。でも、昨日歩いたドロドロの三斗小屋温泉〜隠居蔵の道を上り、朝日岳のあの崖の尾根道を強風の中で歩くのは気が進まない。結局、峰の茶屋跡避難小屋からまっすぐ下山することに決定。 でも、青空と山の景色を見たいので、花の写真を撮りながらゆっくり進み、時間調整することにした。
花や景色の写真を1枚撮っては確認しつつ、ごくごくゆっくりと進む。次第に風が強まり、雲も少しずつ吹き飛ばされて視界が広がる。森林地帯が終わって、青空も見えてきた。そして、茶臼岳の裾野の斜面をトラバースする登山道を歩いていることに初めて気付く。そして雄大な景色に感激する。 (昨日は雲のせいで、どんなところを歩いていたのか、ちっとも分からなかった。五里霧中とはあのことだな。)
峰の茶屋跡避難小屋に近付くにつれて風も強くなる。やっぱり、今日のところは、稜線を歩くのは遠慮したい。
避難小屋の中に入って、お湯を沸かしてコーヒータイム。居合わせた人と桜の写真を見せ合ったり、那須岳の魅力を教えて貰ったり。
コーヒーを飲んだら、あとは登山口に向かって下るだけだ。
下りながら、何度も朝日岳を見る。あぁ、こんな形の山に登ったのか。あ! 雪渓のトラバースを沢山の人が歩いている。稜線や山頂にも、ずいぶん沢山の人が登っているなー。
下から見ても相当の高度感だけど、上から見るとすごい高度感だろうなー。昨日は雲の中で、高さなど感じないままに淡々と朝日岳に登ってしまったけど。今日みたいに、何百メートル下まで崖下が見える状況だったら怖いだろうなー。足がすくんでしまうかもしれない。そんなことを思った。
天気の良い、風の穏やかな日に、しっかり高度を認識しつつ、また那須岳に登ってみたいものだ。
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