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Yamareco

記録ID: 1193294
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
富士・御坂

2年越しの宿題 ゼロ富士

2017年07月10日(月) ~ 2017年07月11日(火)
 - 拍手
GPS
45:15
距離
28.9km
登り
2,179m
下り
3,093m
天候 山上は両日とも雲海を見下ろしながらの好天。
気温は夜中も10℃あたりまでしか下がらず、過ごしやすい。
過去天気図(気象庁) 2017年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
JR富士宮から富士宮五合目行きのバス、途中の高鉢山駐車場で下車(1,560円)
(バス停から約1.5km戻った高鉢駐車場がスタート地点。 高鉢駐車場は2か所あるので、その2つ目。)
コース状況/
危険箇所等
村山道に入り、富士宮口六合目まではほぼ直登になるのででっこうきつく感じる。

山頂のお鉢巡りコースは残雪があるので剣ヶ峰から時計回り方向が通行止め。
予約できる山小屋
八合目池田館
里見平★星観荘
JR吉原駅から徒歩約30分
鈴川の海岸を出発
2017年07月09日 23:02撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/9 23:02
JR吉原駅から徒歩約30分
鈴川の海岸を出発
鈴川の富士塚
2017年07月09日 23:21撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/9 23:21
鈴川の富士塚
東海道からの富士参りの旅人は、ここで登山の安全を願って海岸の石を積み上げた。
2017年07月09日 23:22撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/9 23:22
東海道からの富士参りの旅人は、ここで登山の安全を願って海岸の石を積み上げた。
ゼロ富士の起点として、かなり知られるようになった。

・・・この2時間後、暑さ、湿気と寝不足で体調を崩し、朝まで休憩。
前回撤退した高鉢までバスで行けることを知り、翌朝そこから再スタートすることに。
2017年07月09日 23:21撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/9 23:21
ゼロ富士の起点として、かなり知られるようになった。

・・・この2時間後、暑さ、湿気と寝不足で体調を崩し、朝まで休憩。
前回撤退した高鉢までバスで行けることを知り、翌朝そこから再スタートすることに。
富士宮五合目行きのバスを途中下車。
ここから1.5km下に高鉢駐車場があるとのことで歩き出す。
2017年07月10日 09:29撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 9:29
富士宮五合目行きのバスを途中下車。
ここから1.5km下に高鉢駐車場があるとのことで歩き出す。
しばらく下るとあった高鉢駐車場
ここから村山道へトラバースできるはず。
2017年07月10日 09:38撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 9:38
しばらく下るとあった高鉢駐車場
ここから村山道へトラバースできるはず。
姿を現した富士山。
いい天気だ
2017年07月10日 09:59撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 9:59
姿を現した富士山。
いい天気だ
道や地形を地図と照らし合わせてうろうろしてみるが、どうも一致しない・・・
高鉢駐車場がもう一つあるのでは?
と、もうしばらくスカイラインを下ってみることに。
2017年07月10日 09:47撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 9:47
道や地形を地図と照らし合わせてうろうろしてみるが、どうも一致しない・・・
高鉢駐車場がもう一つあるのでは?
と、もうしばらくスカイラインを下ってみることに。
予感は当たり、2つ目の高鉢駐車場に到着。
2017年07月10日 10:09撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 10:09
予感は当たり、2つ目の高鉢駐車場に到着。
地図にはトイレの表記もあったので、「トイレのある方」と覚えておく。
2017年07月10日 10:08撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 10:08
地図にはトイレの表記もあったので、「トイレのある方」と覚えておく。
ちゃんと道標もあって安心。
2017年07月10日 10:10撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 10:10
ちゃんと道標もあって安心。
バイカオウレンに迎えられてトラバース道に入る。
2017年07月10日 10:12撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 10:12
バイカオウレンに迎えられてトラバース道に入る。
肉眼で見ても水が流れているように見える。
2017年07月10日 10:24撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 10:24
肉眼で見ても水が流れているように見える。
前回の撤退場所
ゆうべの悔しさをいったんリセット。
この旅をしっかり完結させよう。
2017年07月10日 10:31撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 10:31
前回の撤退場所
ゆうべの悔しさをいったんリセット。
この旅をしっかり完結させよう。
当初のプランとは時間がずれているが、そのまま使う。
2017年07月10日 10:39撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 10:39
当初のプランとは時間がずれているが、そのまま使う。
傾斜は決してきつくはないが、ほぼ直登するので足には応える。
2017年07月10日 11:01撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 11:01
傾斜は決してきつくはないが、ほぼ直登するので足には応える。
2017年07月10日 11:08撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 11:08
2017年07月10日 11:11撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 11:11
日沢を左に渡る。
60名ほどの団体に出会ってびっくり!
2017年07月10日 11:21撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 11:21
日沢を左に渡る。
60名ほどの団体に出会ってびっくり!
この状態で埋もれていた村山道を、歩けるように発掘してくれた畠堀操八氏ほか有志の皆さん、ありがとうございます。
2017年07月10日 12:17撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 12:17
この状態で埋もれていた村山道を、歩けるように発掘してくれた畠堀操八氏ほか有志の皆さん、ありがとうございます。
ここの区間で手に持っていたストック2本を失くしてしまった。
気付いてから20分ほど下りながら探してみたが見つからず。
さっき抜いた団体さんにも訊ねてみたが成果なし。
2017年07月10日 12:54撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 12:54
ここの区間で手に持っていたストック2本を失くしてしまった。
気付いてから20分ほど下りながら探してみたが見つからず。
さっき抜いた団体さんにも訊ねてみたが成果なし。
森林限界を超えた。
当たり前だがずいぶん早くに到着できそう。
2017年07月10日 12:56撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 12:56
森林限界を超えた。
当たり前だがずいぶん早くに到着できそう。
今日の宿
富士宮口六合目 雲海荘
2017年07月10日 13:06撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 13:06
今日の宿
富士宮口六合目 雲海荘
箱根の山を雲が覆う。
2017年07月10日 13:06撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 13:06
箱根の山を雲が覆う。
ここで、今日が静岡側の各ルートの山開きの日だと知った。
ガイドさんたちが次々に顔を出しては「おばちゃん、今年もよろしく!」 なんて正月みたいだ。
2017年07月10日 13:26撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 13:26
ここで、今日が静岡側の各ルートの山開きの日だと知った。
ガイドさんたちが次々に顔を出しては「おばちゃん、今年もよろしく!」 なんて正月みたいだ。
宝永火口まで散歩。
2017年07月10日 14:02撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 14:02
宝永火口まで散歩。
ここから見えているのは八合目あたり。
2017年07月10日 14:04撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 14:04
ここから見えているのは八合目あたり。
違う星の景色のような宝永山の風景。
2017年07月10日 14:15撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 14:15
違う星の景色のような宝永山の風景。
梅雨と思えない青空と、溶岩色(?)の山肌がいい。
2017年07月10日 14:17撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
7/10 14:17
梅雨と思えない青空と、溶岩色(?)の山肌がいい。
南西方向はすっかり雲海に。
2017年07月10日 14:19撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 14:19
南西方向はすっかり雲海に。
今日の宿泊者は3人。
ほとんど貸切(?)
2017年07月10日 17:44撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 17:44
今日の宿泊者は3人。
ほとんど貸切(?)
山開きして初日のご来光?
とにかく混む前にと早めの出発。
雲海荘さん、お世話になりました。
2017年07月10日 23:49撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/10 23:49
山開きして初日のご来光?
とにかく混む前にと早めの出発。
雲海荘さん、お世話になりました。
ちょっと頭痛に悩まされながらも九合目。
2017年07月11日 02:49撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 2:49
ちょっと頭痛に悩まされながらも九合目。
聞こえる会話はほとんど外国語!
感覚では7〜8割が外国人に思えた。
2017年07月11日 02:49撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 2:49
聞こえる会話はほとんど外国語!
感覚では7〜8割が外国人に思えた。
2017年07月11日 02:56撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 2:56
山頂までの渋滞
身体はまだ本調子ではなく、列に追いついてもそのままペースを合わせて足を休ませたい気分。
2017年07月11日 03:26撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/11 3:26
山頂までの渋滞
身体はまだ本調子ではなく、列に追いついてもそのままペースを合わせて足を休ませたい気分。
さあ、もう少し!
2017年07月11日 03:30撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 3:30
さあ、もう少し!
富士宮ルート山頂奥ノ院の鳥居
2017年07月11日 04:06撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 4:06
富士宮ルート山頂奥ノ院の鳥居
剣ヶ峰が見えた。
2017年07月11日 04:13撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 4:13
剣ヶ峰が見えた。
もう太陽が出てきそうな東の空。
2017年07月11日 04:16撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 4:16
もう太陽が出てきそうな東の空。
お鉢の反対側にもご来光を待つ人の姿。
2017年07月11日 04:22撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 4:22
お鉢の反対側にもご来光を待つ人の姿。
明るくなってきた!
2017年07月11日 04:32撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 4:32
明るくなってきた!
え? ここから?
この下の光が本来の太陽。
2017年07月11日 04:36撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/11 4:36
え? ここから?
この下の光が本来の太陽。
2017年07月11日 04:46撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2017年07月11日 04:48撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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7/11 4:48
ナマで見ると感動してしまった影富士。
2017年07月11日 05:21撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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7/11 5:21
ナマで見ると感動してしまった影富士。
お鉢を時計回りに歩き出して剣ヶ峰を振り返る。
2017年07月11日 05:26撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 5:26
お鉢を時計回りに歩き出して剣ヶ峰を振り返る。
お鉢の内部
残雪がかなり残る。
2017年07月11日 05:27撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 5:27
お鉢の内部
残雪がかなり残る。
御殿場道への下山口
2017年07月11日 05:36撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 5:36
御殿場道への下山口
2017年07月11日 05:48撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 5:48
また来ます。
2017年07月11日 05:39撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 5:39
また来ます。
2017年07月11日 06:08撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 6:08
吉田ルート山頂
どこかの国のバザールのような風景!
飛び交う言葉も異国の雰囲気。
2017年07月11日 06:11撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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7/11 6:11
吉田ルート山頂
どこかの国のバザールのような風景!
飛び交う言葉も異国の雰囲気。
山中湖方面
2017年07月11日 06:16撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 6:16
山中湖方面
初めて山梨県側を降りる。
2017年07月11日 06:35撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 6:35
初めて山梨県側を降りる。
南アルプス北岳
右は鳳凰三山(たぶん)
2017年07月11日 07:28撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 7:28
南アルプス北岳
右は鳳凰三山(たぶん)
吉田口下山道出口
ここまでのジグザグ下山道は、砂走りの感覚で一気に走り下りた感じ。
かかとと膝を使うことで足の痛みや疲れはなく、楽しんで下りられた。
これは伊吹山のおかげ!

村山道にはなかった保全協力金窓口。
あーだこーだは言わずに一人千円!
2017年07月11日 07:32撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 7:32
吉田口下山道出口
ここまでのジグザグ下山道は、砂走りの感覚で一気に走り下りた感じ。
かかとと膝を使うことで足の痛みや疲れはなく、楽しんで下りられた。
これは伊吹山のおかげ!

村山道にはなかった保全協力金窓口。
あーだこーだは言わずに一人千円!
ルートによって少しずつ表情が違う。
2017年07月11日 07:38撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 7:38
ルートによって少しずつ表情が違う。
ここから麓まで、長い長い下山の旅。
2017年07月11日 07:38撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 7:38
ここから麓まで、長い長い下山の旅。
吉田口五合目
2017年07月11日 08:02撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 8:02
吉田口五合目
馬返しの手前にある祓所
狛…猿?
2017年07月11日 09:54撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 9:54
馬返しの手前にある祓所
狛…猿?
ふじやま温泉からの富士山。

2017年07月11日 17:17撮影 by  TG-610 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/11 17:17
ふじやま温泉からの富士山。

装備

個人装備
グローブ 防寒着 雨具 ゲイター 日よけ帽子 着替え 行動食 非常食 飲料 ハイドレーション 地図(地形図) コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS 筆記用具 ファーストエイドキット 常備薬 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ツェルト ストック ナイフ カメラ

感想

でっかい富士山を歩いて、その大きさに自分の限界を感じながらも喜びたいと、3度計画しているゼロ富士。
4度目の今回、何度も心が折れそうになりながらも無事山頂を踏んで下山できたこと、ほっとしている。

実際には今回もスタート後の2時間で一度続行不可になり、翌朝仕切り直した経緯があった。
前回撤退した地点までバスで行けることを知り、100%ではないけれどこの計画を続行できると思い直しての朝の移動。
富士宮口五合目行きのバスに乗るときの葛藤もありながら、自分を納得させてスタートした。

高鉢駐車場が2か所存在することを知らずに村山道へのトラバース道を見つけられず、出だしで時間を取られてしまったが、そこから先はしっかりした道が伸びて道標も完備されていた。
不安だった天気の具合も上々で、少なくとも今日は大丈夫。
標高が上がれば気温も下がるだろうと楽観できた。

村山道に入ると斜面はまだ緩やかだが山頂方向にほぼまっすぐの直登ルートになる。
今までこの道で人に出会うことがなかったので、いきなりの人の声に驚いたが、見ると数十人の団体ハイカーが休憩中のシーン。
地元の歩こう会のような団体の皆さんとのことで、道を空けてもらって先に進んだ。
このままなら体力にも余裕を持ちながら、6合目の宿に早く着くことができそうだと皮算用をしながら歩いていてふと気が付くと首にかけていたタオルがない。
枝に引っかけてでも落ちてしまったようだと判断して、すぐに見つけるつもりで来た道を引き返した。 さっき抜いた団体さんとすれ違いながら聞いてみても誰も知らないとのこと。
ゴミを残してしまった後悔を感じながらしばらく登り返しているうちに、ストックを握っていないことに気付いた。
ボーっとしている自分に喝を入れながらもう一度下って行った。
ストックを持っていた記憶のあるところまで下り、歩いた通りに登り返すがやはり見つからない。
ストックはまだ十分使えるので誰かが拾えばいいだろうが、タオルはそのままゴミになる可能性が高そうだろうと後悔の念が大きい。

いつものことと言えばその通りだが、余計な行動や時間、イライラをプラスして消費カロリーは跳ね上がった。
想い足を引きずりながら六合目の今日の宿、雲海荘へたどり着いた。

ここからは富士宮ルートと合流するので登山者の数も多くなるが、小屋の中も外もなんとなくあわただしい。
受付をしながら今日が山開きの日だと初めて聞いて驚いた。
そういえば、テレビのカメラを持った人や、出演するリピーターらしい人、
「ミス○○」のご一行が4日かけて、村山道から山頂まで登るイベントで到着したりとなんとも賑やかな景色。

登山者を連れたガイドさんたちが次々小屋を除いては、「今年もよろしくね!」なんて新年(?)の挨拶をして行く。
この山にとっては年中行事なんだろうが、今日ならではの賑やかさに全身目と耳になって季節感を味わっていた。

ニュースでは目にしていた外国人登山者の多さが、全く誇張ではないことも知った。
聞こえてくる会話など、少なくとも半分以上が外国語。
アジア系が一番多いが、英語、ドイツ語、フランス語、ロシア語などなど、オリンピック会場か万博会場かと思ってしまう。

ご来光の時間は渋滞するだろうと、遅いスタートを予定していたが、天気もよさそうなので早く出ることにした。
渋滞するから早めに、と教えてもらって、12時前には宿を出る。
前半に出会ったのは2組だけ。
日本人の若いカップルはヘッデンなし、登山靴もなしで月明かりの登山道を登っていた。
たぶんすぐに引き返しただろうが・・・
その後の白人女性の2人連れ、こちらもヘッデンなし。
一旦先行したが、大丈夫かと声をかけると「I‘m OK!」と明るく返され拍子抜け。
どうも感覚の違いはあるようで…
日本人が心配性なのか?
外国人の登山マナー云々と言われるが、知らない土地では地元の人たちの真似をしながら感覚やマナーを体で覚えた経験は自分にもある。
日本人の登山者たちで真似してもらえるようないい習慣を根付かせていければ、これからもっとたくさんの人たちと一緒に山を楽しめると思う。
(小屋の前で夜中なのに大声で談笑するグループには見かねて声をかけてしまった。 アジア系の言葉はどうも響いてしまう…)

8合目を過ぎるといっぺんに人が増え、話に聞いていた渋滞に巻き込まれてしまった。
ただ前日の足の疲れが残った身には、ここで待っているふりをしながらペースを落としてコンディションを回復できるのがありがたかった。

山頂奥宮からようやく剣ヶ峰へ。
東の空は見る間に明るくなり、ご来光カウントダウン状態。
乳酸の溜まった足で人込みに埋もれるより、途中の岩にでも腰を下ろしてのんびりするかと足を止める。
でももう少し上から、といくらか移動してまた止まる…
そんなことそうぃているうちに上に着いてしまい、その時に誰かが叫んだ「ご来光〜!」 の叫び。

一瞬あたりのざわめきが静まり、人々の意識が同じ方向を向くのを感じる。
(シャッター音はなり続けているが)

この季節、梅雨前線がすぐ近所にあるのにこの朝の太陽、山からの大きなプレゼントだった。

宿で受け取ってきた弁当を食べ、ゆっくり下山にかかる。
当初の計画では朝のスタートを4時にしていたのでこれまた余裕のある今日の行動。

お鉢巡りを半周(雪のため一部通行止め)して、吉田口の下山道を下る。
道幅の広いジグザグ道を半分走って下りていく。
溶岩の砂利の地面にかかとから足を下ろして、滑らせながら膝を曲げたまま体重を移動させる。
雪の伊吹山で何度も遊んだ経験が大いに生きて、吊かけていた足も膝も何のストレスもなく走っていける。
抜いて行く下山者に石が当たらないよう足の踏み場所には注意しながらいい気分で下り、1時間少々で6合目に到着。

ここに富士山の保全協力活動の窓口を見つけ。支払いを済ませた。

気分的にはこれで下山を済ませたような錯覚があったが、まだ標高2300mあたり…
実はここからが本番だった。

下っても下ってもなかなか下がらない標高なのに、日差しや気温、湿気は遠慮なしに増してくる!
それでも途中で出合った同行者と馬返しにたどり着き、ボランティアの方々から冷たいお茶をいただいてなんとか気力回復。
この旅を完結させようとラストスパートにかかる。

地形図の端から端まで伸びるようなまっすぐの道。
自衛隊の演習場に隣接する道には自販機ひとつない。
1時間歩いても景色の変わらない苦行のようなアスファルト道。
あとどれだけ…と地形図を片手に進んだ実感を無理やり持ちながらゴールを目指した。

最後の予定変更はゴール地点。
富士山駅の予定を、河口湖IC近くの日帰り温泉「ふじやま温泉」に!
ちょっとズルをした今回の山旅、最後のゴールテープは好きなところに張ってよしと…

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