ペテガリ岳へ アップダウンでダウン寸前!
- GPS
- 28:40
- 距離
- 32.1km
- 登り
- 2,610m
- 下り
- 2,620m
コースタイム
- 山行
- 3:15
- 休憩
- 0:05
- 合計
- 3:20
- 山行
- 11:25
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 12:50
7月25日(火)
9:30 浦河 宿発 買い出しなど
12:00 神威山荘手前分岐 左手林道へ 昼食・準備
12:30 出発
<復路>
7月26日(水)
17:20 駐車場発
18:30 浦河 宿泊
天候 | 腫れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
神威山荘手前分岐 左側へ ペテガリ標示(薄い)方面へ 林道脇に駐車 |
コース状況/ 危険箇所等 |
徒渉は最初のニシュオマナイ川が濡れる(裸足で渡った) その他は登山靴で行けた(水量見て判断する) 一番嫌な個所は、尾根乗越の前後のぬかるんだ急坂(ロープあり) 笹に覆われているところがあり道迷い、ダニなど注意 |
その他周辺情報 | 三石温泉など |
写真
装備
個人装備 |
ペテガリ山荘泊 ツェルト
エマージェンシーシート
マット<br />煮沸用のコンロ
鍋
|
---|
感想
2017年(平成29年)7月25日(火)〜26日(水)
ペテガリ岳へ アップダウンにダウン!
「アップダウン ペテガリ遠く 眼下帯広」
<7月25日(火)1日目>
神威岳に登った翌日
今一度長い元浦河林道をペテガリ岳登山口へ車を走らせた。
神威岳山荘の手前にペテガリ岳方面への分岐がある。
その分岐を左に少し走ると数台の車がすでに止まっていた。
お昼を食べ、出発準備をしているとご夫婦が下山してきたので、
心配している徒渉について尋ねてみた。
最初の本流(ニシュオマナイ川)だけは濡れたくなければ靴を脱ぎ渡れば
後は登山靴で問題ないと話を聞くことができた。
これで荷物が少なくなったと思った。
荷物についてはできるだけ軽くしようと思っていた。
ペテガリ山荘内もさほど寒くならないだろうと
寝具として、ツェルト、エマージェンシー・シート、マット、ジャンバー
だけで泊まろうと考えていた。カッパもあるので心配ないだろう。
その他1泊用として
煮沸・食事用として 小型コンロセット 水など 2L
食料を 夕飯のチャーハン、プディング
翌日の行動食などに おにぎり5個 パン5種 ゼリー2など
32Lのザックに十分余裕で入れられた。
日帰りザックよりは重いが、思っていた以上に重くならずに済んだ。
日が差す熱い中、ペテガリ山荘に向けて歩き始める。
早速神威岳方面から流れるニシュオマナイ川の徒渉だ。
ここだけは登山靴を脱ぎ渡る。
後は峠・尾根乗越へ向かい沢を間違えないように行く。
目印もあるので沢を巻いたり、徒渉を繰り返し高度を徐々に上げる。
人の入った気配を感じないような沢、
雰囲気も暗く心配にはなるが足元に気を付け登るしかなかった。
正面に光が差すように鞍部が確認できてくると峠は近い。
そしていきなりの急斜度に入る。
沢の源流・分水嶺にもなっているのだろう
足場もないドロドロの急斜面を汚れて頼りなさそうなロープ、
わずかばかりの笹を頼りによじ登っていく。
この急斜面、距離的には短いのだが帰りにも憂鬱な所で
ここさえ越えればと頭を離れないのだった。
峠・尾根乗越に着くと一安心なところではあるが
直ぐに下りが同じような状態で待ち受けていたのだ。
この峠・尾根乗越の両脇は難所である。
ペテガリ山荘側に下ると沢道はわずかですぐに気持ちよい平地に出る。
そこも過ぎるとヘッピリガイ沢に沿っての林道歩きになる。
この林道は下りなのだが意外と長く
ペテガリ山荘に着いたときはほっとした。
ペテガリ山荘の様子。
二階建てで快適な小屋だ。出しっぱなしの水、トイレ完備。
水だけは煮沸して夕飯、次の日の飲み水として用意した。
数は少ないがマット、厚めの銀シート、枕、毛布なども用意されている。
ダニさえ気にしなければ寝具はいらない。
マットその上にシート、持参したツェルト、エマージェンシー寝袋をかけてぐっすりと休むことができた。
本日の宿泊者11名とにぎやかだった。
<7月26日(水)2日目>
3時半に起床。まだ暗い。
小屋の中は、山頂を目指す9名全員が起き準備を始めた。
金沢のお二人は4時には出発された。
私も軽く朝食を済ませ、必要なさそうなものを小屋に置かせてもらい、
4時20分前に小屋を出て登山口を入った。
食料と水2Ⅼだけの重さ、昨日に比べたら走り回れるほどの軽さだ。
歩き始め、最初から笹の露に悩まされるのかと思いきや
かなり上部まで笹が刈られスムーズに高度が稼げた。
それでも途中から笹の洗礼を受けることになる。
ほぼ全身濡れながら笹を漕ぎ続け
日が差し始めたころ尾根部分に出ることができた。
周りの山々が見え始め、三角錐の神威岳は確認できた。
1050mのコブだと思われる所で一息入れた。
今回ヤマレコ地図を取得できなく、やむなくiPadを置いてきた。
要するに恥ずかしいことだが地図なしでの山行になっていた。
前後左右に登っている人がいることが頼りではあった。
このコブから先、話には聞いていた登り下りが繰り返されることになる。
さほど急斜面はなかったので先へ先へと進んで行けた。
しかしかなり登ったかなと思うとここまで下がるのかという坂道があり、
それを登り返さなくてはいけないかと考えるとため息が出た。
最後の登りに入る鞍部までの下りは、どこまで下がるのだというほど。
鞍部はまだか。そろそろ鞍部についてほしい。
鞍部に着くはいいが、ここからが最後の地獄の登りになる。
500mの直登の始まりだ。
それも笹をかき分け、ハイマツの枝に行く手を阻まれ
かき分けかき分け上を目指すことになった。
途中周りの美しい山々も見渡せ一息入れられるのだが。
山頂かと思われる先にまた山頂と思われる所が出てくるのだ。
この繰り返しが続き1時間ほどあえぐことになった。
山頂に出た。やっと着いた。
心身共に疲れ果て、立派なペテガリ岳の標識に身体を預けてしまった。
ようやく登らせてもらったという感激を得ることができた。
そして360℃の大展望が待っていたのだ。
まず深い山並みが続き日高山脈の懐の大きさにびっくり。
さらに帯広方面の区画された農地だろうか一望できた。
長い道のりの果て、素晴らしい山頂に感謝だ。
ただ山名がここでもわからず残念。
もしかすると幌尻岳、カムイエクウチカウシ山が見えていたのかもしれない。
のんびりしたい山頂だが、下りはさらに長く遠い。
なんとか今日中に下山できないかと思っていた。
起伏の多い稜線をまた登り下りして何とか下山できるだろうと思われる時間までにペテガリ山荘に着くことができた。
2Lあった水等はすでになくなり、小屋で煮沸した水を補給。
さらに1杯のインスタントコーヒーを飲んだ。
身体の中から力が出たようでペテガリ小屋を後にした。
再び長い林道、ぬかるんだ峠の急坂を越え、また長い沢を下った。
沢ではブヨ、蚊、アブ、羽虫などが体にまつわる。
穴という穴に飛び込んでくるのには辟易した。
それでも順調に沢を下り最後の徒渉になった。
裸足になり、火照った足を冷たい水で癒すことができた。
日がが高いうちに下山。
虫から逃げるように車に乗り込み浦河へと下った。
P.S.
この先北海道の天気も不順と予報が出ていた。
今回の「北海道山旅」
暑寒別岳・天塩岳・神威岳そしてペテガリ岳と計画した4座には登れた。
しかしカムイエクウチカウシ山は天気が今一良くなかったっこと、
登山口での入山禁止の張り紙に断念した。
おまけは、大雪山の黒岳に登ることができたこと。
大雪の素晴らしい山並みを見られたことは収穫だった。
この山旅で、北海道の三百名山26座中18座まで登ることができた。
あと8座
・ニセイカウシュッペ山
・石狩岳 (林道崩壊 すごく遠くなった)
・ニペソツ山(林道崩壊 すごく遠くなった)
・オプタテシケ山
・十勝岳
・カムイエクウチカウシ山(林道崩壊、でも登っている人はいる)
・芦別岳
・夕張岳(林道崩壊 少し林道歩けば登頂可能)
来年はこのうちいくつ登ることができるだろうか。
何とか登らせてほしいと願うばかりだ。
今シーズンはペテガリ岳を最後に北海道を後にした。
ふるちゃん
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