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Yamareco

記録ID: 1229069
全員に公開
ハイキング
中央アルプス

空木岳へ 絶景そして雷雨の2日間

2017年08月17日(木) ~ 2017年08月18日(金)
 - 拍手
furuhiro その他5人
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
16:09
距離
20.5km
登り
1,337m
下り
3,112m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
7:18
休憩
0:41
合計
7:59
距離 8.4km 登り 797m 下り 936m
7:28
25
7:53
8:07
14
8:21
46
9:07
9:13
96
10:49
11:01
148
13:29
89
14:58
15:07
20
2日目
山行
6:51
休憩
0:32
合計
7:23
距離 12.2km 登り 540m 下り 2,185m
5:28
80
6:48
7:01
8
7:09
7:10
16
7:26
21
8:25
24
8:49
4
8:53
46
9:39
7
9:46
22
10:08
10:10
51
11:01
11:02
23
11:36
11:39
3
12:51
菅の台バスセンター
<往路>
 4:10 安曇野穂高発
 5:00 松本笹賀経由 塩尻北IC〜駒ケ根IC
 6:00 駒ケ根 菅の台バスターミナル着
 6:20 バス発 (バス・ロープウェイ片道 2,030円)
 6:50 しらび平
 7:00 ロープウェイ発
 7:10 千畳敷
<復路>
13:00 こまくさの湯・マルス信州蒸留所
16:00 飯田市 天竜水神温泉 よし乃亭泊
      翌日 午前中 穂高着
天候 1日目 晴れ・曇り
2日目 雷雨
過去天気図(気象庁) 2017年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車 ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
中央道 駒ケ根IC 菅の台🅿 600円(二日) 
バス(30分)ロープウェイで千畳敷へ2030円(片道)  
コース状況/
危険箇所等
特に問題ない
その他周辺情報 こまくさの湯
千畳敷は快晴
2017年08月17日 07:20撮影 by  Canon IXY 640, Canon
3
8/17 7:20
千畳敷は快晴
極楽平へ
2017年08月17日 07:20撮影 by  Canon IXY 640, Canon
1
8/17 7:20
極楽平へ
極楽平から三ノ沢岳
2017年08月17日 07:56撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 7:56
極楽平から三ノ沢岳
宝剣方面
2017年08月17日 07:57撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 7:57
宝剣方面
御嶽山
2017年08月17日 08:07撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 8:07
御嶽山
稜線歩きが始まる
2017年08月17日 08:09撮影 by  Canon IXY 640, Canon
1
8/17 8:09
稜線歩きが始まる
空木岳・南駒ヶ岳を正面に
2017年08月17日 08:16撮影 by  Canon IXY 640, Canon
1
8/17 8:16
空木岳・南駒ヶ岳を正面に
振り返ると木曽駒ヶ岳
2017年08月17日 08:17撮影 by  Canon IXY 640, Canon
1
8/17 8:17
振り返ると木曽駒ヶ岳
空木岳・南駒ヶ岳
手前は檜尾岳稜線
2017年08月17日 08:19撮影 by  Canon IXY 640, Canon
1
8/17 8:19
空木岳・南駒ヶ岳
手前は檜尾岳稜線
空木岳を見ながらの快適な中央アルプス稜線歩き
2017年08月17日 08:21撮影 by  Canon IXY 640, Canon
1
8/17 8:21
空木岳を見ながらの快適な中央アルプス稜線歩き
起伏が大きくなってきた稜線
2017年08月17日 08:25撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 8:25
起伏が大きくなってきた稜線
濁沢大峰
2017年08月17日 09:08撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 9:08
濁沢大峰
濁沢大峰にて
2017年08月17日 09:08撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 9:08
濁沢大峰にて
険しくなる稜線
2017年08月17日 09:23撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 9:23
険しくなる稜線
慎重に下る
2017年08月17日 09:57撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 9:57
慎重に下る
檜尾岳2728m山頂・檜尾避難小屋
2017年08月17日 10:45撮影 by  Canon IXY 640, Canon
1
8/17 10:45
檜尾岳2728m山頂・檜尾避難小屋
ガスのかかり始めた稜線を進む
2017年08月17日 11:01撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 11:01
ガスのかかり始めた稜線を進む
タカネツメクサが良く見られた
2017年08月17日 11:04撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 11:04
タカネツメクサが良く見られた
ガスがかかり神秘的
2017年08月17日 11:09撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 11:09
ガスがかかり神秘的
雲上の稜線
2017年08月17日 11:12撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 11:12
雲上の稜線
熊沢岳はもう一歩
2017年08月17日 11:18撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 11:18
熊沢岳はもう一歩
大きな岩を過ぎ熊沢岳の山頂へ
2017年08月17日 12:37撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 12:37
大きな岩を過ぎ熊沢岳の山頂へ
熊沢岳2778m山頂にて
2017年08月17日 12:48撮影 by  Canon IXY 640, Canon
1
8/17 12:48
熊沢岳2778m山頂にて
熊沢岳山頂を振り返る
2017年08月17日 13:23撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 13:23
熊沢岳山頂を振り返る
空木岳が時々顔を出してくれる
2017年08月17日 13:25撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 13:25
空木岳が時々顔を出してくれる
稜線より空木方面
2017年08月17日 13:26撮影 by  Canon IXY 640, Canon
1
8/17 13:26
稜線より空木方面
正面に空木岳の稜線
2017年08月17日 13:43撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 13:43
正面に空木岳の稜線
駒石も見える空木岳稜線
2017年08月17日 13:57撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 13:57
駒石も見える空木岳稜線
東川岳と木曽殿乗越が確認できた
2017年08月17日 14:16撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 14:16
東川岳と木曽殿乗越が確認できた
空木岳とその稜線
2017年08月17日 14:17撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 14:17
空木岳とその稜線
熊沢岳方面を振り返る
2017年08月17日 14:18撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 14:18
熊沢岳方面を振り返る
空木岳
2017年08月17日 14:24撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 14:24
空木岳
東川岳への急登
2017年08月17日 14:47撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 14:47
東川岳への急登
東川岳2671m山頂
2017年08月17日 14:59撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 14:59
東川岳2671m山頂
ガレ場を木曽殿越へ
2017年08月17日 15:14撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 15:14
ガレ場を木曽殿越へ
深い渓谷
2017年08月17日 15:15撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 15:15
深い渓谷
縦・横に亀裂の入る岩肌
2017年08月17日 15:16撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 15:16
縦・横に亀裂の入る岩肌
木曽殿山荘
2017年08月17日 15:30撮影 by  Canon IXY 640, Canon
1
8/17 15:30
木曽殿山荘
山荘内から空木岳方面
2017年08月17日 17:36撮影 by  Canon IXY 640, Canon
1
8/17 17:36
山荘内から空木岳方面
南駒ヶ岳も顔を出す
2017年08月17日 17:39撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 17:39
南駒ヶ岳も顔を出す
伊那市と三峰川の河岸段丘が見える
2017年08月17日 17:41撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 17:41
伊那市と三峰川の河岸段丘が見える
乗越から空木岳方面
2017年08月17日 17:41撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 17:41
乗越から空木岳方面
南駒ヶ岳と山荘
2017年08月17日 17:42撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 17:42
南駒ヶ岳と山荘
ハイマツと花崗岩のコントラストが美しい
2017年08月17日 17:42撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 17:42
ハイマツと花崗岩のコントラストが美しい
南駒ヶ岳
2017年08月17日 17:49撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 17:49
南駒ヶ岳
南駒ヶ岳の稜線
2017年08月17日 17:52撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 17:52
南駒ヶ岳の稜線
夕暮れに檜尾岳と避難小屋
2017年08月17日 17:53撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 17:53
夕暮れに檜尾岳と避難小屋
空木岳 水場方面から
2017年08月17日 17:56撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/17 17:56
空木岳 水場方面から
木曽殿山荘 10名の宿泊者
2017年08月17日 18:40撮影 by  iPad mini 3, Apple
1
8/17 18:40
木曽殿山荘 10名の宿泊者
木曽殿越の朝 小雨の中出発
2017年08月18日 05:20撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/18 5:20
木曽殿越の朝 小雨の中出発
第一ピーク 雷が鳴る
2017年08月18日 06:17撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/18 6:17
第一ピーク 雷が鳴る
岩場をよじ登る
2017年08月18日 06:33撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/18 6:33
岩場をよじ登る
空木岳2864m山頂
2017年08月18日 06:58撮影 by  Canon IXY 640, Canon
2
8/18 6:58
空木岳2864m山頂
駒峰ヒュッテ前を下山
2017年08月18日 07:07撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/18 7:07
駒峰ヒュッテ前を下山
雷が鳴り響く
2017年08月18日 07:24撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/18 7:24
雷が鳴り響く
迫力ある駒石にエネルギーをもらい下山
2017年08月18日 07:25撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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8/18 7:25
迫力ある駒石にエネルギーをもらい下山
駒石
2017年08月18日 07:26撮影 by  Canon IXY 640, Canon
1
8/18 7:26
駒石
駒石方面を振り返る
2017年08月18日 07:35撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/18 7:35
駒石方面を振り返る
大地獄付近の鎖場
2017年08月18日 08:57撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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8/18 8:57
大地獄付近の鎖場
牧場跡 馬栓棒代わりに、「なぎ」がその役目をしていたことからマセナギ
2017年08月18日 09:39撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/18 9:39
牧場跡 馬栓棒代わりに、「なぎ」がその役目をしていたことからマセナギ
美しい樹林帯を下山
2017年08月18日 09:45撮影 by  Canon IXY 640, Canon
1
8/18 9:45
美しい樹林帯を下山
池山小屋付近の水場
黄色く染まった手を洗う?
2017年08月18日 10:09撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/18 10:09
池山小屋付近の水場
黄色く染まった手を洗う?
登山口に出る
現在は林道通行止めでここまでは来れない
2017年08月18日 11:22撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/18 11:22
登山口に出る
現在は林道通行止めでここまでは来れない
現在はこの付近が🅿・タクシー乗り場となっていた
2017年08月18日 11:56撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/18 11:56
現在はこの付近が🅿・タクシー乗り場となっていた
駒ケ根スキー場へ出る
2017年08月18日 12:36撮影 by  Canon IXY 640, Canon
8/18 12:36
駒ケ根スキー場へ出る
菅の台駐車場へ無事下山
2017年08月18日 12:49撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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8/18 12:49
菅の台駐車場へ無事下山

感想

2017年(平成29年)8月17日(木)〜18日(金)

空木岳へ

「雷だ! 稜線よじる 空木岳」

3回目の空木岳になった。

1回目は30年前
大沼湖から池山経由で駒峰ヒュッテ泊で登っている。
無人の駒峰ヒュッテで備え付けのシュラフにくるまり
一晩過ごし、ガスのかかった空木岳に登頂そのまま下山した。

次は8年前、
千畳敷から空木岳・南駒ヶ岳・仙涯嶺そして越百山への縦走をした。
今回と同じロープウェイで上がり稜線を木曽殿山荘へ
山荘に予約をしていなかったということで夕飯なしで泊まった。
翌日はガス・雨の中、空木岳・南駒ヶ岳・仙涯嶺そして越百山を登り
伊奈川ダムへと下山した。

3回目の今回は、
前回と同じく千畳敷から極楽平、中央アルプスの稜線を歩き
木曽殿山荘泊、次の日に空木岳登頂、池山コースでの下山だ。

2回ともガスの中の空木岳だった。
もちろん期待するのは空木岳からの展望だ。
3度目の正直となるか、2度あることは3度あるか。
天気予報では2日目は雨の予報が出ている。
それでも空木岳山頂からの展望を期待しての山行となった。

千畳敷に着くと青空が広がり
草花と共に宝剣岳の岩肌が眩いばかりの絶景が待っていた。
今日の山行が青空の元、素晴らしい景色が楽しめることを予感できた。

観光客も多くにぎわう千畳敷を後に極楽平へと登る。
木曽駒方面への登山者に比べると人は少なく一気に静かになった。

極楽平に着くと伊那谷方面に三ノ沢岳そして御嶽が、
そして島田娘辺りまで進み振り返ると
木曽駒ヶ岳そして長野県側から涌き立つ雲の中
宝剣の岩峰群が見られた。

そして稜線を進む目の前には大きな山並が連なる。
目指す空木岳、そしてその隣には南駒ヶ岳が聳える。
その手前には今日歩む長い中央アルプスの稜線がのびている。

気持ちよく進む稜線も
登り下りが大きくなり息が上がる。
濁沢大峰辺りからガスもかかり始め
目の前の急登、岩場を慎重に進むことになった。

距離的には短いのだが険しい稜線はなかなか前に進まず
檜尾岳までの道のりの険しさが身に応える。
さらに大きな岩をよじり、下るのは足腰にきついものがあった。

檜尾岳は雲に覆われ展望はほとんどなかったが
ぱっと雲が上がるときがあり、
駒ケ根方面に下るコースの先には可愛い避難小屋が見られた。

可愛いというと可憐な花も見られたが
殊に白い可憐なタカネツメクサが良く見られた。
厳しい稜線に咲く花を見ることによって多少は心和むこともできた。

熊沢岳までの稜線は行けども登れどもなかなか山頂が現われない。
登りもきつくガスがかかっているために山頂と思っても
その先に山頂らしきものがまた現れる。
疲れがどっと出てくる。

そんなとき大きな岩を登り切ったところに
熊沢岳の山頂が目の前に飛び出した。
広い山頂でお昼となった。
カップ麺、おにぎりで力を付ける。
ようやく一息付けた感じがした。

しかし先はまだ長い。
そして繰り返す起伏も多く、岩場の稜線が続く。
熊沢岳方面を振り返るとカルスト地形に似た白い花崗岩の模様が美しい。

進む方向の雲が動き出し、空木岳方面の稜線が見えてきた。
近づいてきた空木岳の稜線がくっきりと見える。
駒石と思われる大きな石が稜線に姿を見せる。
流れる雲の合間から時々空木岳の山頂付近も見えるではないか。
堂々とした山容が迫力を増して迫ってくるようだった。

今日泊まる木曽殿山荘手前の東川岳へは険しい登りが待っていた。
これでもかという起伏の連続に疲れもあるが
もう一歩で今日の目的地に近づくかと思うと少し力が出て
急峻な登りも何とか登り切り東川岳山頂に着く。

すっかりガスに包まれた山頂を後に
あとは急坂を慎重に小屋まで下る。
途中、ガレ場が続き東川岳の岩肌の迫力に圧倒された。
深い渓谷が形成されていて薄い雲を通してみる景色は神秘的でもあった。

木曽殿山荘もうっすらと雲の中から現れた。
やっと今日の行程が終了した。
思っていた以上のハードな一日に疲れがどっと出る感じだった。

それでも小屋から9分下ったところの
美味しいという沢水を飲み、顔を洗いリフレッシュができた。

そして最高のプレゼントが夕刻に待っていた。
空がぱっと晴れ渡り小屋から空木岳の山頂方面がくっきりと見渡せたのだ。
伊那市方面だろうか、街並みも見える。

それに何と、南駒ヶ岳の雄姿が目の前に広がったのだ。
前回登り、雲に覆われ全く見ることのできなかった南駒ヶ岳。
その南駒ヶ岳の力強い姿を目の当たりにできた。
今回、一番の喜びだった。
この絶景が見られただけで今回の山行は最高のものになった。

小屋は10名の宿泊者。
夜中には雷の音に驚き、時々強い雨音が響き目は覚めたものの
ゆったりと休むことができた。

翌日
5時には出発しようと小屋を出た。
小雨が降り、肌寒さを感じた。
カッパを上下着こんで空木岳の急峻な登りに入った。

小屋の主人から不安をあおるような山道の様子を聞き
慎重になりすぎるぐらい一歩一歩登る。
雨に濡れた花崗岩は滑るので足場に気を付けた。

2か所の鎖場を過ぎると大きな岩を乗り越え山頂へと近づく。
そんな時、ごろごろと唸るような地響き。
朝から雷が鳴り始めたのだ。

そして空木岳山頂に到着。
目標の山頂に予定通り登ることができた。
二度あることは三度あるということで、
何とまたしても空木岳の山頂は雲の中、景色は見ることができなかった。
空木岳にはよほど嫌われているのかもしれない。

雷も鳴り、ゆっくりもしていられない状況。
池山方面へと下山を急ぐことにした。

すぐに建て直したという駒峰ヒュッテ。
素敵なベランダがあり、素泊まりが有料になっていた。
30年前に利用させてもらった小屋ではないが当時を思い出した。

次に見逃すことはないが駒石だ。
大きな花崗岩の石が山稜に鎮座している。
あまりにも大きすぎて山のようだ。
両手で触れ、その自然のパワーをいただき下山を急いだ。

雷は鳴り続け、稲光と雷鳴の時間を計る。
まだかなりの時間差があるので近くないのは分かっていた。
しかしあまりにも大きい雷音にビックとする自分がいた。

それでも尾根道を過ぎると雷の鳴る間隔も広がり
一安心することができた。
しかし待っていたのは大地獄、小地獄!

狭い稜線に岩場が続く
鎖場、急な下りが続く。
雷よりは怖くないと思い慎重に下るしかなかった。

あとは単調ではあるが美しい樹林帯を下り続ける。
足元の滑る石、木の根に気を付けるだけだった。
長い長い下山。
嫌になって、少し油断して目が閉じそうにもなったころ
林道へと到着することができた。

結局、駒ケ根高原スキー場の横を通り
菅の台のバスターミナルまで完全踏破することができた。

3度目の空木岳
絶景を楽しみ、そして雲間の神秘的な景色を見て
最後は雷の洗礼を受けるという
正に山の醍醐味をすべて味わうという山旅になった。

ふるちゃん

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