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記録ID: 129878
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
奥秩父

乾徳山

2007年09月08日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
05:40
距離
10.7km
登り
1,267m
下り
1,252m

コースタイム

乾徳山登山口 09:45
国師ヶ原   11:25
扇平     11:50
乾徳山    12:45-13:00
国師ヶ原   14:05-14:10
道満山    14:45-14:50
乾徳山登山口 15:25
天候 晴れのち曇り。昼前からはほとんど日差しがなくなって、頂上でも期待していた展望は得られませんでした。
過去天気図(気象庁) 2007年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
(行き)
山梨市駅 09:05-(山梨市営バス)-09:37 乾徳山登山口バス停
(帰り)
乾徳山登山口バス停 15:36-(山梨市営バス)-16:14 山梨市駅
コース状況/
危険箇所等
乾徳山登山口バス停の位置は、山梨市営と山梨交通では少し離れています(山梨市営のほうが少し奥まで入った駐車場の脇にあります)。
行きと帰りで違うバス会社の路線を使う場合には、帰りのバスを待つ場所に注意が必要です。

●登山口〜国師ヶ原〜頂上
登りは、最もオーソドックスなルートを歩きました。扇平を過ぎて岩が出てくるまでの間は、歩きやすい道が続きます。
扇平以降は岩を縫うようにして進む箇所があり、クサリ場もありますが、頂上直下を除いて難しい場所はありません。
頂上直下のクサリは、下半分のほぼ垂直な区間は問題なく登れましたが、斜度が緩んだ後半のほうが、手掛かりが探しづらくて難しかった印象です。

●頂上〜下山用迂回路〜国師ヶ原
かなりの悪路です。足場が悪い上に、湿って滑りやすい急坂が延々と続きます。
この日は雨上がりでしたが、昼なお鬱蒼とした森の中なので、よほど好天が続かない限り地面が乾きそうにはなく、いつでも常に良く滑る状況にありそうでした。

●国師ヶ原〜道満山〜登山口
この日が台風通過の直後とあってか、折れた枝の散乱や倒木などが夥しく、道の続きが分かりにくいほどの箇所もあって、相当に歩きにくい状況でした。
ただし普段から歩きにくいのかどうかは不明です。登山道上に落下物が何もなければ、実は歩きやすいのでは、という印象を持っていますが、未確認です。

※デジカメを持ち歩くようになる以前のため、写真はありません。
※GPS導入前なので、ルートは推測です。

感想

山梨市駅から乗った西沢渓谷行きのバスは、乗客が3人だけで、なんと登山者は私ひとりでした。
窪平で私以外の乗客は2人とも降りてしまいましたが、代わりに塩山からの乗り継ぎの人が1人乗ってきて、その人は私と同じく乾徳山を目指しているようです。
その男性とは、歩き始めてしばらくの間こそ抜きつ抜かれつでしたが、途中からはほぼ並んで歩くことになって、最後は結局頂上までご一緒して頂きました。

バス停から少しの間は林道歩きで、真夏の日差しを浴びる暑苦しい道のりでした。台風の通過直後とあって、折れた枝などが散乱していますが、歩きにくいほどではありません。
やがて登山口から登山道に入ると、傾斜はどちらかといえばなだらかで、段差もほとんどない歩きやすい道となります。ただし終始樹林帯の中で、展望は全くありません。
台風の影響もほとんど感じられませんでしたが、影響がなさ過ぎてか、銀晶水という水場でも、水はチョロチョロという程度の出方でした。

駒止という道標が立つあたりで、バスで同乗だった男性と言葉を交わしたのを契機に、しばらくは同一行動となります。
さらに登ると今度は水量豊かな錦晶水に到着です。蒸し暑さのために、すでに異常なほどの汗をかいていて、ここで休憩を取ることにして、男性には先に進んで頂きました。

その後は傾斜が緩くなって、ササが出てきた中を進むと国師ヶ原の十字路に到着します。すぐ先でまた男性に追い付いて、以降は頂上まで同一行となりました。
扇平が近づくと、ようやく樹林の中から抜けて視界が開けます。ただし振り返っても晴れている山麓の集落が見えるのみで、遠くの山並みの多くは雲海の中。辛うじて富士山の頂上部だけが、雲海の上に顔を覗かせていました。

扇平を過ぎると、次第に露岩の多い中を進むようになります。大きな段差や足場の悪い所もあって、注意して登っていきます。
最初のクサリ場は、2〜3mの短いクサリが連続的に2本かかっていました。1本目の所は手掛かりが豊富で、クサリは補助的に使う程度。登り切ると一旦落ち着ける場所があります。
続く2本目は、平行して2本下がっているクサリのうち右側のほうを選択すると、こちらも特に難しいものではありませんでした。

その後はしばらくヤセ尾根を進んで、乾徳山のシンボルとも言える頂上直下の長いクサリ場に到達します。
下から見上げると、写真などで見てきた印象よりも実際はずっと短く見えます。下のほうはほぼ垂直ですが、高度感を感じるような場所ではないためか、ほとんど脅威には感じません。
無理そうだったら危険を冒さずに巻き道を進もうと思っていたのですが、ほとんど迷うこともなくクサリを登ることにしました。
一緒に歩いていた男性が先に登ってくれていて、その様子を下から見られたことも、参考になって大きかったと思います。

いざ登ってみると、足掛かりとなるポイントが離れている一部の箇所で全体重をクサリに委ねることがありましたが、さほど困難に感じることもなく垂直部は登り切れました。
ところが、その上で斜めになった後は、すぐに終わると思っていたのに反して、そこから先も結構長かったです。
しかも、斜めになった分だけ簡単になりそうなものの、むしろこの区間のほうが処理しにくく、クサリを頼りに腕力で登り切って、ようやく頂上に到達しました。

期待してきた頂上からの展望は、雲が多く出ていたことでほとんど楽しめませんでした。特に南側と西側は雲海しか見えずに壊滅的です。
東から北にかけては、奥秩父の比較的近いあたりの山並みが見渡せていたようですが、山座同定には至りませんでした。

頂上部は大小数々の露岩が覆い尽くしていて平地がないばかりか、その露岩も腰掛けられるような形状のものに乏しくて、人が多いときは座る場所の確保に苦労しそうです。
この日の頂上の人数は十数人といったところで、なんとかほぼ全員が腰掛けて休憩できていました。
ここでしばらく休憩したのち、来た道を戻るという男性とはここで別れて、「下山用迂回路」に向かいます。

下山用迂回路は、頂上部を右に巻いた後で、すぐに急降下となります。露岩が折り重なる一帯は足場が悪く、短いハシゴが何度も現れました。
露岩帯を抜けた先で黒金山方面への道を分けると、今度は樹林帯の急降下が始まります。
急坂というだけでなく、雨上がりの影響もあってか、足場が極めて滑りやすく、一歩一歩を慎重に置く必要があります。

この一帯、昼なお鬱蒼としていたので、別に雨上がりでなくとも、よほど好天が続かない限り地面がきれいに乾くことはないという印象で、いつでも常に良く滑るに違いなさそうでした。
しかもこの状態が延々と続いて、いつまで経っても緊張から解放されず、相当に精神的に疲弊させられます。
ガイドブックの多くがこの下山路については説明らしい説明をしていませんが、このような悪路であることは書き添えられて然るべきだと感じました。

急斜面の直下降が終わって、水平に近い道となっても、滑りやすい岩道が随所に現れるため、なかなか気が抜けません。
周囲にササが現れて道が平坦となり、無人となって荒れている高原ヒュッテの前に出て、やっと長い悪路が終わってホッとしました。
ヒュッテから、行きにも通った国師ヶ原までは僅かな距離で、国師ヶ原まで歩いてから小休止としています。

国師ヶ原からは道満尾根・大平牧場への道標に従うと、山道は軽く登っていきます。そして台地状の所に出てからは、林道の緩やかな下りに変わりました。
やがて林道は九十九折りとなり、何度か折り返した後で、右手に出てくる道満尾根への道標に従って、尾根上の山道に入ります。
するとしばらくは急坂が続きます。本来は歩きやすい道に見受けられましたが、この日は台風の影響なのか、折れた枝の散乱や倒木などが数多く、少々歩きにくくなっていました。

これでもかと思うくらい一気に急降下すると、眼下に林道が見えてきますが、その林道をかすめるようにして、さらに尾根道が続きます。
でもその後は傾斜が緩んで歩きやすくなり、鞍部を経た先で僅かに登ると、すぐに道満山の頂上でした。
頂上といっても樹林の中で展望も何もなく、さほど顕著なピークでもないため、単なる尾根上の通過点に過ぎないような感じでした。
ただし頂上のすぐ先から急な下りが始まったので、逆方向から登ってくると印象は違うのかもしれません。

道満山を過ぎると、何故か道の様子が一変しました。それまでも折れた枝の散乱や倒木はあったのですが、それが夥しい数に豹変してしまったのです。なぜ道満山の前後でこれほど状況が変わったのでしょうか。
とにかく飛ばされた枝や葉で地面が見えないほどで、足の置き場にも不自由しますし、倒木に至っては道の続きがどの方向にあるのかが見えないほどの重なり方をしている所が1箇所や2箇所でなく、迂回するにも上をまたぎ越すにもひと苦労させられます。
そんなコンディションがずっと変わらずに、400m近い標高差を一気に下り続けるため、しまいにはうんざりしてきて、この区間はとても長く感じられました。
これを再度歩きやすいように整備するには、相当の労力が必要だと思われます。

ようやく傾斜が緩むと、道が尾根を外れて大きく右に折れる地点があります。道標には現在地名が表示されていませんでしたが、そこが徳和峠なのでしょう。
そこから山腹をトラバースしていくと、ほどなく集落が見渡せる斜面に出て、あとは集落の中の道をたどってバス停へと向かいました。

詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2007_07_09/mt2007_07_09.html#20070908

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