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記録ID: 132526
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積雪期ピークハント/縦走
ヨーロッパ

シャモニー・モンブラン(2)モンブラン・ド・タキュール(4248m)登頂

1995年08月13日(日) [日帰り]
 - 拍手
ベルクハイル その他14人
GPS
05:10
距離
7.0km
登り
834m
下り
834m

コースタイム

7:20ミディ駅-10-10-20モンブラン・ド・タキュール山頂-12:30ミディ駅
天候 曇り、ときどき霧
アクセス
利用交通機関:
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
シャモニーからエギーユ・デ・ミディまでロープウエー。朝は6時から運行。
コース状況/
危険箇所等
基本的に、アイゼン、ピッケル、ザイルが必要な雪のコース。
ミディからメールドグラスまで細い雪稜を下るので、転落に注意。
メールドグラスおよび、タキュールへ登る急斜面は、それほどクレバスは見えなかったが、
アンザイレンしてトレースをたどる。
登山開始点のエギーユ・デ・ミディ駅より、
目指すタキュールを望む。空は曇天。タキュールも雲をまとっている。
2011年09月03日 17:05撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/3 17:05
登山開始点のエギーユ・デ・ミディ駅より、
目指すタキュールを望む。空は曇天。タキュールも雲をまとっている。
メール・ド・グラス上、ミディコル付近より、タキュール側の無名の岩峰を望む
2011年09月03日 17:06撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/3 17:06
メール・ド・グラス上、ミディコル付近より、タキュール側の無名の岩峰を望む
氷河上を休んだり、歩いたりしている登山者たち
2011年09月03日 17:05撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/3 17:05
氷河上を休んだり、歩いたりしている登山者たち
メール・ド・グラス氷河上より、出発点のミディを見る。近いようで、帰りは遠かった
2011年09月03日 17:05撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/3 17:05
メール・ド・グラス氷河上より、出発点のミディを見る。近いようで、帰りは遠かった
一緒に登ったガイドたち
2011年09月03日 17:05撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/3 17:05
一緒に登ったガイドたち
撮影機器:

感想

モンブランツアーの、第2日目。
今日は、モンブランの予行演習として、いよいよ本格的な雪山をガイドともに行く。

6:00シャモニー(ホテル)発
 ・まだ薄暗い中、出発。低い雲が垂れ込めていて、こんな天気で高山を登れるのか?、
  と思うが、ガイドのチリーは"Not so good, not so bad"というので、
  まあ行けるのだろう。
  街中から、はるか2500m以上うえにある、ミディ駅の明かりが明るい星のように
  見えるが、なんだかびっくりするぐらい上にあるなぁ

6:15:40 シャモニー、ロープウエー駅
 ・まずはここで、ハーネスを着用。6:30ころようやく空が明るくなってきた。
  ロープウエー内は、いかにもクライマーといった感じの人たちばかり。
  自分もその中に交じっていることに、少し戸惑いを感じる。

7:10-20 エギーユ・デ・ミディ駅(標高=約3800m)
  30分で一気に2800mも登ってきた。
 ・駅のなかから、氷河にでるトンネル状のところがあり、そこでアイゼンを着用し、ハーネスにザイルを着ける。
  なんだかゾクゾクする感じ。いよいよ氷河の山に向かうのか。
  今回は、ガイドのチリー、若いY氏、および自分の3人でパーティを組む。

 ・トンネルの出口より登山開始だが、いきなり、細くて急な雪稜を下る。
  両側とも切り立っており、トレースに従い慎重に下る。

7:30 プラトー状のところ(標高=3650m)
 ・少しなだらかなところに降り立って、ほっとした。立ち休みで小休止。
  よく見ると、前後には登山者がぞろぞろと歩いている。

8:05-10 ミディコル(標高=3520m)
 ・メール・ド・グラス上の最低点に降り立った。また小休止。

 ・ここからタキュールにむかって急な登りが始まった。
  結構な急斜面を、トレースに従い、ジグザグに登ってゆく。
  トレースはやけにはっきりしており、周辺も霧で視界があまりないので、
  高度感は感じない。
  Y氏と「なんだか涸沢から北穂に登る感じだね」と話しつつ登る。
 ・途中、また少し休んで、さらに登る。
  今日は登山者が多く、トレース上は行列になっているが、ガイドのチリーが
  前を進む登山者の群れをどんどん追い抜いてゆくので、結構息が上がってキツイ。
  結局10パーティほど追い抜いた感じ。

9:30 稜線
  ・ようやく稜線上の部分に出たが、思ったほどの風は吹いていない。
   ここからは登りは緩やかになるが、息は結構苦しい。
  ・山頂の手前、急に眼前に岩場が現れた。30〜40度くらいの傾斜の
   岩と雪がミックスした斜面。
   アイゼンを花崗岩にキリキリと軋ませて、思い足を持ち上げ、乗り越えた。
   同じツアーグループのS夫妻のパーティは、はや山頂から戻る途中で、
   ここですれ違い、声をかけてもらった。調子がよさそう。

10:10-20 モンブラン・ド・タキュール(Mont Blanc du Tacul)山頂
  ・標高=4248m、気温=+10℃)
   ようやく山頂につけた。狭くて岩がゴロゴロした山頂。
   霧に覆われて展望はなく、人だけがやけに多く、思ったほどの感動はない。
   お茶を飲み、数枚写真を撮っただけで、早々に下山する。

  ・下りは、ガイドのチリーの指示に従い、先頭を行く。
   雪を蹴散らせながら、滑り落ちるようなスピードでガンガンと下る。
   
11:10 ミディコル
  ・この付近より少し視界が開けてきた。ミディ山頂や、遠くグランジョラスも
   少し見える。
   脇には、無名の岩峰がそそり立っている。

  ・ここからはミディ駅まで標高差300mの登り返しが始まるが、急に疲れがでて、
   足は石でもくっついているかのように重くなり、
   心臓も狂ったようにドキドキと動悸を打ち、苦しくなってきた。
   登りに自分としてはハイペースだったせいもあり、空気が薄い影響が
   ここで一気に出てきた感じ。
   なかなか休みなく登る力がなく"Please go slowly"とか弱音を吐きながら登る。
  ・最後の、ミディ駅までの急な雪稜は特にきつかった。
   ガイドにほとんど引きずられるような感じで登る。
   これまで、ここまで苦しい登りは初めてといっていいくらいだった。
   (途中で心臓が止まってしまうのではないかと思うくらいだった)

13:30-50 エギーユ・デ・ミディ駅
  ・ようやく、とうちゃーく! 雪面に倒れこんで休む。
   帰りはかなりペースが落ちたが、結局、ツアーメンバー5パーティに
   別れて登った内、第二番目で到着だった。

  ・ロープウエーでの下り、吐き気がして気分が悪かったが、下るにつれて
   空気が濃くなってきて、だんだんと気分は回復。

13:20 シャモニー 着
  ・山上であんなに苦しかったのがウソのように、急に元気が回復した。
   高度の影響がこんなにあるとは、という感じ。
   駅前の店でジュースを飲み、ガイドにもビールをおごり、乾杯(Sonte!)

  ・今回はモンブランの前哨戦 兼 高度順化が目的だったが、
   思ったより4000m越えが苦しく、本番には少し不安を覚える内容だった。
   ホテルに帰って遅い昼食をとり、あとはベッドで疲れた体を休めた。 

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