富士山(吉田口一合目〜御殿場口一合目)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 32.8km
- 登り
- 3,232m
- 下り
- 3,425m
コースタイム
12:30六合目→13:40七合目→14:25鳥居荘→15:00八合目→15:45山小屋
山小屋2:10→3:00八号五尺→4:20久須志神社5:30→6:00剣ケ峰6:30→奥宮6:50→
7:25八合目→8:10宝永山→8:25第一火口→9:25宝永山→9:40馬の背→9:55次郎坊→
10:30大石茶屋10:45→10:50新五合目→12:50青年の家
天候 | 1日目 晴れ〜曇り 2日目 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
吉田口馬返まで富士山は木々に隠れて見えません。遊歩道分岐から200m程先に富士パインズパークというのがあり、ここからは緑の芝生の先にとっても綺麗な富士山を見ることができます。 御殿場口五合目から駅まで、地図には数箇所ポイントが書いてありますが、国立青年の家までの間、自衛隊の演習地のためそのようなものは全く無く、実に単調な車道を降りることになります。 大阪へ帰るのに富士急ハイランドで乗り継ぎましたが、路線バスは駅側に着きます。バス会社にもよると思いますが、私の場合は長距離バスがふじやま温泉前と逆の場所だったので、えらい目に遭いました。 |
予約できる山小屋 |
里見平★星観荘
|
写真
感想
最初は槍の氷河公園から奥穂ジャンダルムを計画していたがお金が無い。といって、今の体調や足の状態を考えるとテント泊はきびしい。それなら、日本人なら一度は行っておかなくてはならない富士山に行くにはいいチャンスかもと考えた。
ただ今まで、富士山というのは観光客が団体でこぞって登る山であって、登山の対象としては考えた事はなかった。けど、ダントツに高い日本一のお山、高山病の可能性や荒れた時に厳しいのは予想できる。全く山のイメージが沸いてこない中、へたを打ってもいやなので、小屋が開いているうちにと超安全パイの計画にしたが、朝8時に着いて1泊し帰りが20時発なんて時間があまり過ぎる。どうせならと、一番下から登って別のコースの一番下まで降りる事にした。
(1日目)
まずはバス乗り場で荷物を預ける時、「あさま神社で降りるので荷物は手前でお願いします」と頼んだら「あ、せんげん神社ね」と言われ、初めて「あさま神社」でない事を知った。恥ずかし恥ずかし。
午前7時過ぎ、吉田浅間神社到着。さすが富士山の大地主だけあって、想像以上に立派な神社だ。登山と家族の安全をお願いしていざ出発
二時間程で馬返に到着。ここでとても大きな失敗に気がつく。富士山には水が無いというのは知っていたが、馬返しには駐車場があり実質の登り口だから大丈夫だろうと思っていた。ガーン、どこを見渡しても水が無い。これも後で知る事になるが、山小屋で「水は分けていただけるんですか」と聞いたら、可愛く「はい、ペットボトルで」という答え。つまりミネラルウォーターの販売しかしていないとの事。まさかカップラーメンが600円のところ500円の水を買ってラーメンを作る気にはなれず、自炊は断念した。吉田口から登られる場合はご注意を(浅間神社の手水も「水汲禁止」です)。
馬返しからは古道っぽくなる。ただ、ガイドブックには随所に○○神社とあるが、ほとんど廃屋状態。神社以外にも昔は山小屋だったのか、崩れ果てた建物が所々にあり、富士山が世界遺産になるには、この辺の整備も必要なのかと感じました。(ゴミは、登山者のマナーがよくなって、また清掃登山をしていただく方のおかげもあり、ほとんど見なかったのは嬉しい。)
六合目のスバルライン五合目からの道を合わせると、とうとう団体さんとご対面
どっと増えた人の中、落石防止のために造られた壁とも思える巨大なブロックを縫いながら整備された少し広めの道を歩きます。
ずっとこんな道が続くのかなと思っていたら、七合目からは突然山らしい雰囲気に。険しいというのには程遠いけど、溶岩が固まりまた固められた道が八合目まで続き、少し岩場歩きが楽しめます。ここは溶岩なのでグリップは非常にいいけれど、多くの人が歩くために所々先が磨かれた岩があって、雨の日の下りには注意が必要かも(ここは登り専用の様ですが)。
寝不足から来る軽い高山病を感じながらも、人込みのおかげてペースがゆっくりなこともあり、2時間以上早く、予定していた八合目の小屋に到着
(富士山の山小屋事情)
富士山に行くのに気乗りがしなかった1つは、山小屋の評判が悪い事だったが、私がお世話になった小屋は、愛想がよくとっても親切で二重丸だった。
玄関先でも小屋のお兄さんが宿泊客や通過する人に明るく対応していた。食事で一緒になった女性も、中学生の娘と一緒に来たが、娘さんが高山病になってしまったので急遽五合目の小屋に頼んだら、気前よく受け入れてくれ、しかも個室まで当ててくれたとの事で感激されていました。
さて、どうぞどうぞと部屋に案内しもらったが、確かに狭! 1人75cm標準になったと聞いていたが、土曜日とあって50cm、荷物は上のフックに架けてくださいと言われたが、二段ベッドの下は1m足らず、リュックが下に着くやんと思いながら、30年ほど前に西岳で天井裏に寝た時の事を思い出す。あの時は土間どころか階段で寝ている人もいた。そういうのを避けるために完全予約制を引いているのだろうが、キャパぎりぎりで勝負している(地形の関係上、小屋の大きさにも限界が)ので、天候が悪かったらトラブルも起こるのかなとも感じました。
で、食事を終えた後、外に出てびっくりした。普通山小屋に着くのは午後早く、遅くとも4時5時というのが当たり前と思っていましたが、下を見ると人がうじゃうじゃ。先程の兄ちゃんに聞くと、関西や中京圏の人は、五合目に午後遅く到着・昼食をしてから上がってくるので、これからがメイン。外人さんは夜中関係なし。そして1時頃から出て行くので夜は全く眠れないんですとの事。
そうなんです。富士山の山小屋は泊まるところではなく、ご来光を見る人がご飯を食べて休憩していくところなんです。だから天候が悪いから小屋の中で休みたいと言っても断られるのは当たり前(当然、重症の場合は別ですが)。他の山小屋と同じように考えるのが間違っているのかもしれませんね。
(2日目)
翌朝は御来光をみてから登ろうと思っていたのですが、夕飯を食べてる時に、小屋の人が「2時過ぎにお声をかけさせてもらいますから」と、それならいっそ皆と同じようにと2時出発
八合五尺を過ぎ九合目になった頃にほとんど動かない。高い所の山小屋は閉まっているというのになんだこの人は、富士山が低くなるのではないかと心配する。頂上に着いた人が散らばったのか、山門あたりからやっとスムーズに動き出し4時半過ぎに山頂に到着
北アルプスでは雲海の中をピークが突き出し、雲が尾根筋を流れるようで迫力がありますが、富士山の雲海は周り全てが雲、まるで飛行機の上から見るようで、それはそれで素晴らしいものでした。
そして何よりもびっくりしたのは、向こうに見えるちっぽけな山並、何と南アルプス、右端は日本第二位の高峰、北岳ではありませんか。いかに富士山が「でかい」かを感じました。
剣ケ峰でおきまりの記念撮影(石柱と写真を撮る人は右に並び、観るだけの人は左から上がるようです)をし、浅間神社奥宮(既に神社は閉まっています)より下山開始
御殿場へ降りる道は吉田口からの道とは全く違った雰囲気です。
砂礫の道をどんどん下ると宝永山が見えた。地図には第一火口、第二火口とあるが、他にも小さな火口がいくつもあるようです。
宝永山到着後、とりあえず第一火口まで降りたが、この登り返しは結構きつく、火口そのものは特に変わったものでもないので、下山中に寄るのはあまりお勧めしません。
そして待望の大砂走りへ。一歩で3mとまでは行かないが、どんどん飛ばせる。(ここではスパッツ必携)
ただし長い。時間は短いが距離は半端ではなく、腰や太ももに結構きく。
次郎坊とよばれる場所(中継小屋があるだけ)を過ぎると、地面が少し硬くなってきているのもあり、これが後になって足の裏に相当こたえることに。
もうごめんなさいとお願いしたところで、やっと大石茶屋に到着
御殿場口の路線バスは営業を終了しているため、御殿場駅まで歩く事にするが、ここからの車道歩きは尋常ではありません。車がびゅんびゅん通り過ぎる中を実に単調な道を歩くのですが、先程の大砂走りでの影響もあり、足の裏が水ぶくれだらけ。
やっとのことで青年の家にたどり着き、ここから駅まではバスのお世話になることに。
シーズン外に御殿場へ降りられる方は、少し張り込んでもタクシーを頼む事をお勧めします。
行く前は、富士山なんてと思ってましたが、さすがに日本一の山、それなりに変化があり、充分に楽しむことができました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する