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Yamareco

記録ID: 134054
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
伊豆・愛鷹

愛鷹山塊(黒岳・越前岳・呼子岳・蓬莱山)

2007年05月12日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
04:39
距離
12.5km
登り
999m
下り
985m

コースタイム

愛鷹登山口 08:40
黒岳    09:35-09:45
越前岳   10:55-11:05
呼子岳   11:35-11:40
割石峠   11:50
蓬莱山   12:00
割石峠   12:05
愛鷹登山口 13:20
天候 終日良く晴れて、上空には雲がほとんどなく、富士山を見ていても下山後まで雲が全くかかりませんでした。
過去天気図(気象庁) 2007年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
(行き)
御殿場駅 08:10-(富士急バス)-08:40 愛鷹登山口バス停
(帰り)
愛鷹登山口バス停 13:29-(富士急バス)-13:59 御殿場駅
コース状況/
危険箇所等
●愛鷹登山口→黒岳→越前岳
大半は歩きやすい道ですが、富士見峠から越前岳への登りには、湿った赤土の登山道が滑りやすい箇所もありました。

●越前岳→呼子岳
両ピークの直下が急で足元注意です。

●呼子岳→割石峠(蓬莱山)
やや不明瞭な道となり、足場の悪い箇所も所々にあります。

●割石峠→大沢→愛鷹登山口
沢の両岸を頻繁に渡り返す形で蛇行した登山道を歩きます。高巻きによるアップダウンがあったり、岩ゴロで歩きにくかったりして、それが1時間くらい続くので長く感じます。
この区間は、1度歩いたら、再度また歩きたいとは思わないかもしれません(特に下るのはもうたくさん)。

※デジカメを持ち歩くようになる以前のため、写真はありません。
※GPS導入前なので、ルートは推測です。

感想

御殿場駅で乗ったバスは、行楽日和にもかかわらず乗客はまばらでした。
愛鷹登山口で降りて、少しだけ舗装林道を進み、左手に広い駐車場が見えてくると、その先で右手に登山道の入口がありました。

急な傾斜のない比較的歩きやすい道で、樹林の中を登っていきます。滑りやすい箇所には石が敷かれているなど、良く整備もされているようです。
しばらく登って愛鷹山荘の前を過ぎると、すぐに稜線上の富士見峠に到着します。ただし肝心の富士山は木々の間から覗き見える程度で、この地名は名前負けしているように感じました。

自衛隊演習場のドンパチがかなりうるさく聞こえるようになる中で、やや急になった木段を登っていくと、黒岳山頂に到着しました。
ここまでに見掛けた登山者は僅かでしたが、この頂上は無人です。富士山を正面に見るベンチに腰掛けて、少し休憩していきました。

黒岳から富士見峠まで引き返して、次は越前岳へ向かいます。富士見峠を過ぎると、湿った赤土の登山道が滑りやすくなります。
最初はそれほど歩きにくさを感じませんが、傾斜が増すとともに道が深くえぐられていき、何かに掴まらないと滑って進めないような箇所も出てきました。

鋸岳展望台まで来ると、なるほど正面に鋸岳がきれいに眺められます。
鋸岳はこのルートのあちこちで眺められますが、この展望台からの角度が、ギザギザの鋭鋒が立ち並ぶ様子が最も良く見て取れて圧巻だったようです。

さらに登り続け、五十銭紙幣(古すぎ!)の富士山の撮影地らしい富士見台を過ぎて、最後のほうが急登となって露岩の脇を抜けたりしていくと、越前岳の頂上に到着です。
富士山の大きな裾野は駿河湾に消える所まで雄大に眺められますし、南アルプスはほぼ全山が見えているのではないかと思えるほどで、峰々の連なるさまが壮観でした。

越前岳から呼子岳への道は、かなりの急降下で始まります。段差の大きな所や足元がザレ気味の箇所もあって、所々では手で何かを掴んで体勢を確保しないと足を取られそうになるほどでした。
急降下を終えると、しばらくは水平に近い歩きやすい区間で、小さなアップダウンが数回ある程度になりますが、呼子岳への最後の登りは再び急斜面に変わりました。
距離は短いですがロープが張られていて、足元の土が滑りやすいこともあってロープを頼って登っていきます。

するとすぐに割石峠方向との分岐があって、呼子岳の頂上はその分岐点のほんの数m先でした。展望は全方位にそれなりに得られるものの、あまりパッとした眺めではありません。
道はその頂上を越えて先にも続いているようですが、その方向は「廃道」と表示されたロープが塞いでいました。どうやら大岳へ通じていたルートのようです。
なお、この頂上で見掛けた単独行の男性が、この日最後に見かけた人の姿となりました。

呼子岳を後にして、割石峠への道に入ると、以降は歩く人がぐっと少なくなると見えて、道はやや頼りなくなってきます。
しかも急な斜面を縫うように道が付いているため、先の見通しが悪い区間で、ここで1度ルートを外しました。
また、ロープが張られた滑りやすい急斜面など、山慣れた人でないと通過が難しそうな箇所もあって、呼子岳と割石峠の間は、短い距離ですが要注意区間でした。

割石峠からは、鋸岳方面への道に入って、行ける所までを往復してみます(鋸岳の核心部は通行止めです)。
見晴らしの良い「天狗の畑」という地点を通過し、ササの濃くなった一帯を漕ぐようにして抜けていくと、たどりついたピークには「蓬莱山」という道標が立っていました。
地形図や「山と高原地図」が「鋸岳」としているピークなのですが、現地では通行禁止区域の岩鋒群を「鋸岳」としているようです。

ここからさらに位牌岳へと続く方向は、「警告」と題された大きな看板が行く手を塞いでいて、
   「ここ(蓬莱山)より位牌岳までのルート(鋸岳)は、山が古く風化・崩落が進んでおり非常に危険です。」
   「滑落死亡事故も発生しておりますので、立入りはご遠慮ください。」
と書かれていました。

看板の先の稜線を見ると、岩がむき出しでほとんど土壌や植生がなく、先の鋭く尖ったピークばかりがいくつも続いて、垂直に近い斜面にクサリの張られている様子なども良く見て取れます。
崩落箇所も少なくない上、クサリなどの設置物も老朽化が重なっている模様で、確実にこの先は自分には縁のない世界。何の未練も感じることなく、ここで引き返すことにしました。

割石峠まで戻って、大沢を下るルートに入ると、源頭部は大岩のゴロゴロする沢の中を下っていきます。
沢は完全に枯れていて、乾いた岩が滑ることはないのですが、なんだか非常に歩きづらいと思っていたら、しばらく下ったところで左岸に登山道が付いているのを発見します。
その道はもっと上から始まっていたので、入口を見落としていたようです。

登山道に入ると、岩道の歩きにくさは少し緩和されるものの、その代わり高巻きなどで余計なアップダウンをさせられて、それも善し悪しといったところです。
しばらくは左岸を進んでいましたが、やがて涸れ沢を横断して対岸に渡ると、その後も何度も頻繁に渡り返すようになっていきます。

しばしば白いペンキマークや、石積みのケルンがあって、それが見つかる限り迷うことはありませんが、時には道の続きがなかなか見つからない箇所も出てきます。
沢の中を少し下って、何の目印も出てこなくなったことに違和感を感じ、沢に降りた所まで登って戻ると対岸に道の続きが見つかる、ということを何度か繰り返すうちに、ある法則を発見しました。
   ・この道は、絶対に沢の中を進むことはない。
   ・岸から沢に降りる箇所があれば、それは例外なく対岸に渡ることを意味する。
これに気付いてからは、迷うこともなくなりました。

それでも、沢の中を真っ直ぐに進まずに両岸を渡り返しながら大きく蛇行するこの道は、歩いている割には距離を稼げません。
道の続きを探すために立ち止まってロスする時間もありますし、沢の中よりはマシだというだけで、この道も結構岩がちでデコボコしていてそれなりの歩きにくさがあります。
沢はほぼ全体が伏流となっていて、地上で流れを見ることはなかったので、沢の中をずっと下るという選択もあったのかもしれません(登山道は増水時のためにあると解釈することになります)。
そのほうが格段に短い距離で済みそうなのですが、登山道から見えなかった部分に通過困難な箇所があったかもしれませんし、岩ばかりの沢床を長時間歩き続ければ転倒などの可能性が増えてしまうので、まぁ登山道を歩いておいて正解だったでしょうか。

かなり下って大杉の前を通過すると、やがて林道のように幅広い道となって、一旦は地面も土に変わるのですが、しばらくするとまた石ゴロの道に戻ってしまいます。
大沢橋を渡った先でも石ゴロ道が続いて、一体いつまでこんな歩きづらい道が続くのかとうんざりしてきた頃、すっかり川幅が広くなった大沢の最後の渡り返しがあって、その対岸でようやく普通の林道に変わりました。
やがて道は舗装道路となって、見覚えのある登山口や駐車場の地点まで来れば、あとは朝に歩いた道を引き返す形でバス停へ向かうだけでした。

詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2007_04_06/mt2007_04_06.html#20070512

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