天狗杉〜寺山〜雲取山
- GPS
- 08:16
- 距離
- 18.7km
- 登り
- 706m
- 下り
- 1,218m
コースタイム
- 山行
- 7:38
- 休憩
- 0:38
- 合計
- 8:16
修正はしていません。
ゴール地点が別表記されていますが、鞍馬駅でゴールしています。
天候 | 晴れ/曇り/小雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
京都バス - 出町柳駅前〜花背峠 640円 叡山電鉄 - 鞍馬〜出町柳 420円 京阪電鉄 - 出町柳〜祇園四条 210円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■花背峠バス停〜天狗杉〜旧花脊峠 バス停の目の前が天狗杉への登り口で、やや急な谷筋を登ると尾根に乗り、すぐに広い小ピークに着きます。 尾根伝いに進み、途中のネット区間を過ぎて少し登ると、天狗杉山頂です。 進行方向に注意して下山となります。 無雪期はそれなりに踏み跡があったはずだし、目印もあるので、積雪期にトレースがなくても何とかなるはず。 下り終えると林道に出合い、旧花脊峠はすぐそこです。 ■旧花脊峠〜寺山〜寺山峠 まず書いておきたいのは、以前にはなかった林道が通っており、元の登山道が分断されています。 林道だけを通って峠間の往来が可能になっているようです。 今回は積雪があったので風景の悪化はそんなに感じなかったけど、以前の自然な雰囲気は損なわれているはずで、個人的には残念です。 以前の印象だと、目印も多めで適度なアップダウンがあり、初級者でも歩きやすい道という感じでしたが、林道から山道へ戻るのが分かりにくくなっているように思いました。 雪がなければ従来の踏み跡があるはずで、また違うのでしょうが。 今回はトレースはほぼなく、動物の足跡にも助けられながら進みました。 基本的には、区境の尾根を進みますが、所々で巻いて行くようなイメージで、引き込まれて進んでしまいそうな箇所もあるので、小ピーク通過時には進行方向に注意したいですね。 P862の寺山の辺りは尾根が広がり、ピーク感はなく、すぐ横に林道が通っています。 ■寺山峠〜一ノ谷出合〜雲取峠〜雲取山北峰〜雲取山 寺山峠にて左折して谷を下ると、細い沢沿いの道となり、程なくして一ノ谷出合。 ここで右折して一ノ谷を上流へと進みます。 標識や目印は豊富なので、注意して進めば道迷いの心配は少なそう。 ただし、大雪後でトレースがないと分かりづらそうかも。 高低差はあまりないけど、急斜面の箇所にはロープ場がいくつかあります。 最後のロープ場を登り終えると、雲取峠。 雲取山北峰へは緩やかな登りですが、この日は積雪にて苦労しています。 来た道を少し下った後、左折して山頂方面へと続く尾根の方へ。 通常のルートではないようだけど、積雪期にはこちらを通る方が良さそう。 小ピークを越えて進むと、雲取山山頂です。 ■雲取山〜雲取峠〜一ノ谷出合〜寺山峠〜花背高原前バス停 雲取山山頂から来た道を引き返し、鞍部から通常のトラバース道を進んでいますが、これは夏道という印象ですね。 雲取峠から寺山峠までは往路を辿ります。 寺山峠を通過する林道を無視し、下山です。 トラバース道を下ると、細い沢沿いの道となり、何度か渡渉します。 下り終えると林道となり、途中の分岐は無視して下り続けると、終点には橋があり、これを渡ると花背高原前バス停に到着です。 無雪期と積雪期ではかなり違うとの印象で、慣れない身だと難しさを感じました。 きちんと知識を得た上で必要な準備をして歩かないと、思わぬ危険が待ち受けているのかも。 |
その他周辺情報 | 花背高原前バス停の近くにトイレがあります。 |
写真
感想
冬になり、雪山の季節となるのだけど、雪山歩きの経験が浅く、どこを歩くかをなかなか決められない。
比良山系を歩いてみたいけど、豪雪に対処できるかが不安なのです。
京都北山を歩くのが良さそうなので、今回は雲取山に白羽の矢を立てました。
昨年に購入したワカンはなぜか行方不明となってしまったので、慌てて新たに購入。
不安なまま当日を迎えました。
以下、いつも通りに長文です。
花背峠バス停に到着し、まずは軽アイゼンを装着にかかります。
バスはここでチェーンを装着するようで、同乗の作業員が取り付けにかかっているよう。
こちらの装着が先に済み、目の前の登り口から天狗杉へ向かいます。
トレースはあり、それを辿って谷を進みます。
前回は3月末の残雪期で、その時はアイゼンなしで苦労した斜面ですが、この日は周りの木々を眺める余裕もあります。
尾根に乗るとすぐに植林帯の広いピークとなり、その先ぐらいで左側の雑木越しに雲海が広がっているのが見えています。
青空の中、気分の良い雪山歩きで、程なくして天狗杉山頂に到着。
前にはなかった山名板があり、とても良い感じ。
展望は樹木越しのみで、蓬莱山や武奈ヶ岳方面などが見えています。
先が長いので、進行方向に注意して下山開始です。
トレースは所々で何となくある程度で、目印を気にしながら進みます。
以前にも歩いていて少しは分かっているので、歩きやすそうな辺りを進み、無事に林道に下り立ち、旧花脊峠に到着。
峠のすぐ近くから再入山ですが、少し登った所で林道に遭遇。
以前にはなかったはずで、あれれという感じ。
すでに雪深く、ここでワカンを装着します。
本来は緩やかな傾斜で歩きやすい道のはずだけど、ワカンでも結構な埋まり具合でラッセルして進みます。
所々で雪を被った常緑樹が道をふさいでおり、避けて行きます。
程なくして林道に合流し、前回に歩いた後に新たに造成されたようです。
きれいに積雪していて風景としては良いのだけど、無雪期には味気ない道となるはずで、この尾根の本来の良い雰囲気は損なわれてしまったと言えそう。
林道から山道へ、山道から林道へというのを何度か繰り返して進むのだけど、雪上には動物の足跡があるぐらいで、人のトレースはなく、山道へ入る箇所が分かりにくい。
林道の開通により展望は良くなっており、花脊の鉄塔やさっきまでいた天狗杉が間近に見え、遠くの蓬莱山などが所々で姿を現します。
疲れた体で歩いて、P862の寺山に到着。
思ったよりも時間がかかっており、焦りながら先へと歩き続け、予定よりも遅れて寺山峠に到着。
ここからはトレースがあると予想していましたが、数日前のトレースのみで、この日は誰も歩いていないよう。
以前に歩いた二ノ谷を登る予定でしたが、予定より遅れている事もあり、下山ルートでもある一ノ谷を辿るルートをピストンする事にします。
部分的にしか歩いておらず、少し不安ではあるけど、こちらの方が距離が短く、渡渉も少ないのではないかと予想して。
谷を下って行くと小さな沢沿いの道となるのだけど、所々で岩肌が露出しており、ワカンだと歩きにくい。
一ノ谷出合で右折し、何度か渡渉すると雲取山荘が見えて来ます。
細い沢のこちら側が通常のルートのようだけど、通りにくくて少し危なそうに見えたので、山荘の方へ渡ります。
この先も何度となく渡渉して、植林帯の中の沢沿いの道を進みます。
見上げると枝には雪の塊が付着しており、これを頭に食らうと痛そう。
何度か近くに落ちて来ますが、まだ氷結しておらず、当たったとしても深刻なダメージを受けなくて済みそう?
標識や目印を気にしつつ進み、いくつかのロープ場を越えて、雲取峠は目前。
ここでスノーシューによるトレースが唐突に現れます。
右側の尾根の方から来て、この谷の横の方へ進んでいるっぽいけど、はっきりとは分からず。
分かるのは、山頂には向かっていないという事です。
とりあえず峠の標識まで進んで撮影を済ませ、この先のルートを確認。
予定では二の谷から登るはずだったので、雲取山の山頂を経てから北峰に向かうという順序でしたが、逆にします。
一息ついて、あるかないかのトレースを辿って雲取山北峰へ。
積雪量はさらに増しているようで、60cmぐらいはありそう。
大した傾斜ではないのだけど、思ったように前に進まず、これが雪山歩きなのかという感じ。
まずまずの好天なので良いけど、悪天候で誰もいない中でほぼトレースなしだと不安だろうなと想像しつつ一歩ずつ前へ。
途中でも展望が良くなるのだけど、ここは少し見るだけにして、先へ進みます。
よれよれになりながら歩き続け、雲取山北峰に到着。
空気が澄んでいるせいか、以前に来た時よりも遠くまで見えていて、ここまで登って来て良かったとの思いに包まれます。
風景を目に焼き付けつつも、あれがあの山かなという感じで撮影。
もう別にどれがどの山でも構わないという感じだけど、峰床山と思われる山は比良の山に負けないぐらいの白さになっており、何だか嬉しくなります。
去りがたいけど、バスの時間もあるので、雲取山山頂方面へ向かいます。
途中までは来た道を戻り、ヤマレコMAPを参考にして左折。
途中からははっきりとしたトレースとなり、これを辿って鞍部に到着。
ここで通常のルートと合流するようです。
この辺りからは風が強いのかトレースは残っておらず、積雪量も深かったり浅かったりで少し歩きにくい。
小ピークを経て、最後の斜面を登ると、雲取山山頂に到着です。
三角点は深い雪の下で、早々に探すのを諦めます。
ピークハンターさんのプレートはひっくり返って上を向いており、ちょっと苦労して定位置に修正。
積もっていた雪を払いのけて、撮影。
任務完了となり、下山です。
自分のトレースを辿り、鞍部に到着。
来た道を戻るか迷ったけれど、通常ルートを進んでみる事に。
数日前のトレースが部分的にありますが、基本的には標高を保ったまま進むトラバース道なので、あまり関係なさそう。
そんなに急な傾斜ではないけど、滑り落ちると戻るのは苦労しそうなので注意して進み、途中の倒木も何とか通過。
夏道かなという印象で、積雪期には往路のルートを通るのが良さそう。
雲取峠に戻り着き、軽アイゼンに変更するか迷ったものの、そのまま下山する事に。
いくつかあるロープ場をワカンのまま下るのが少し心配だったけど、意外と問題はなし。
往路と違い、はっきりとしたトレースを辿って快調に下り、雲取山荘を経て、一ノ谷出合に到着。
思ったよりも早く下りて来たかなという印象だけど、残念ながらバスの時間に間に合わせるのは至難の業。
無理に急がず、それまで通りのペースで進み、所々でレコ用の写真撮影。
沢沿いの道は相変わらず少し歩きにくく、そこを抜けて谷を登り切り、寺山峠に到着。
峠を通過する林道を見ると、ここから尾根に取り付いているスノーシューの踏み跡がはっきりと分かります。
見た感じだと、すでにスノーシューのまま下山されているようです。
こちらもワカンのまま下山で歩きやすいとは言えないけど、我慢して進みます。
沢沿いの道を経て、林道へ。
その先の花背スキー場跡を少しだけチェックし、ここでワカンを解除。
トボトボと林道を進み、花脊高原前バス停に到着。
バスは10分少々前に行っており、次のバスまでは2時間50分。
近くの観光トイレを借り、その近くで軽めの遅い昼食。
少し元気を取り戻し、左足の膝の裏の違和感が少し気になりつつも、今回も鞍馬を目指してバス路線を歩きます。
今回は暗くなる前に鞍馬に着きそうなので気楽に歩き、スタート地点の花背峠バス停に帰着。
気がかりだった路面状態はあまり問題ではなく、べとついた残雪が少々という感じ。
百井別れバス停には自転車乗りの親子連れと思われる2人が停まっています。
花脊峠までの距離を尋ねられたので、20分少々で下って来たと伝えると、父親が「後10分ぐらいや、ここまで来たんやから、最後まで登ろう」と息子へ言葉を投げかけます。
息子は疲労が溜まっているようで、弱音のコメント。
この子の気持ちは痛いほど分かるような気がするけど、とにかく無事にとの思いで「気を付けて下さい」と声をかけ、先へ。
意外と長い道のりを歩き続け、前回のゴール地点としたくらま温泉バス停を通過し、鞍馬駅前の天狗さんとご対面。
これまでと同様、意外と被写体としては難しい御大の写真を撮り終え、この日も何とかゴールです。
雪山歩きの経験を積むべく、花脊峠からスタートし、天狗杉から雲取山へ。
それぞれ3月と7月に歩いており、大半のルートはその時に歩いています。
積雪期の旧花脊峠から寺山峠への道を楽しみにしていたのだけど、予想外の林道の開通により、山歩きの楽しみはかなり減少。
この日は思っていたよりも積雪が多く、トレースがないような状態の区間がほとんどで、予定通りに進まず、途中からはルート変更。
雪山歩きの大変さをまた実感させられました。
雪山歩きとしては、雲取山は難易度は低い部類に入るんだろうけど、それでも慣れない身にはそれなりに大変でした。
さて、次はどこを歩こうか。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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雪の北山、やはり素晴らしいですね〜。
行ってみたいと思うものの、わかんやスノーシューは持っていないし、
やはり自分にはハードだなぁ…と思うので手を出さないでおります。
vgさんでも苦労されてるし、私では無理だなぁ・・・
寺山あたりの林道、いつの間に!?
ビックリです
同じく北山を愛するvgさんの写真のコメントとか感想読みながら、
うんうん、そうそう、同感だよ〜とか思いながら楽しんでますが、
花背の紅白鉄塔、北山歩きの灯台、ほんとそうですね。
どこからでも見えると嬉しい
今回はほんとお疲れ様でした。
この日、大文字山から花背峠の方を見ていましたよ
人がたくさん集まる雪山の絶景はもちろん素晴らしいんだろうけど、静かな京都北山にはまた違った魅力が隠れていると思うのです。
青空の下で冬枯れの尾根に積もった雪を見ていると、じんわりと幸福感に包まれ、山歩きをしていて良かったなと思わせてくれます。
欲を言えば、そういう場所がもう少し広範囲に残ってくれていたら良いのにと思います。
そういう意味では寺山の尾根を貫く林道には残念との思いが募ります。
ラッセル隊を前方に配置すれば、heheさんでも問題なく歩く事ができそう?
ワカン歩きにも恐らくコツみたいなのがあるはずで、僕はがむしゃらに歩いて疲れてしまったのかも知れません。
確かにいつも以上に疲れるけれど、心地良い疲れという感じでしょうか。
ワカンがあると行動範囲も広がるはずだし、heheさんも入手してみては?
今の体の状態だと負担が大きそうなので、今年は厳しいとは思いますが。
京都の山を歩いている時に展望が広がると、花脊の鉄塔が見えていないかなと探してしまいます。
見えていると一安心という感じ。
あの山はあの辺りかなと推測しやすくなりますよね。
ピークハンターさんのプレートもそうだけど、京都の山歩きは小さな幸せに触れに行くような感じでしょうか。
大文字山の北斜面から花脊の鉄塔が見えるとは思っていませんでした。
『次はあそこだ』で天狗杉が写っていたのには、ちょっとびっくり。
あんな風に見えているんですね。
出町柳のバス停で私の後ろだった方でしょうか?(私は蛍光イエローの上着でした)
別所川を挟んで対岸の大見尾根を歩いていましたが、正月にたっぷり積もっていい感じの雪山でしたね。花背峠の雪景色と青空が素晴らしかったので自分もバスを降りてしまおうかと思ったぐらいです。
北山は行くところに行けば素晴らしい自然が残っていると思いますが、最近はあちこちで乱暴な林道工事がされていて残念な限りです。寺山峠の尾根もいい道だったのですが…
はい、おそらくfield8usさんの後ろだったと思います。
ウェアの色ははっきりと覚えていませんが、O社のザックだったのはチェックしていました。
よく広河原行きのバスに乗られているのは知っていたので、その日もそうじゃないかと思っていたのだけど、違った場合に朝からモヤモヤしてしまいそうなので、またの機会で良いかなと声をかけるのは見送りました。
レコを見させてもらってコメントしようと思っていたのだけど、タイミングを逃してしまい、そのままになっていました。
積雪量は多い所で30~40cmぐらいかなと思っていたけど、それ以上でしたね。
愛宕山界隈以外の真冬の京都北山は初めてに近いので、思っている以上に積もるもんだなという印象です。
雪が積もると色彩感が薄れるので、やはり青空があると美しく感じられますよね。
天狗杉の辺りは楽しく歩いていました。
field8usさんの歩かれた辺りだと、大見湿原とか晴れていれば素晴らしい風景になるんでしょうね。
積雪期には違った歩き方もできるようだし、また行ってみたいです。
寺山の尾根の林道は驚きでした。
紅葉の時期に再訪できなくて、積雪の中を歩くのを楽しみにしていたので、本当に残念。
無雪期だと、さらに残念な道になったと感じるんでしょうね。
これからも京都北山へ出かける機会は多いと思うので、またお見かけした際には声をかけさせてもらいます。
では、これからもよろしくお願いします。
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