瑞牆山荘-金峰山-大弛峠-国師ヶ岳-北奥千丈岳-川端下
- GPS
- 14:26
- 距離
- 28.3km
- 登り
- 1,652m
- 下り
- 1,812m
コースタイム
-1202大日岩1226-1353砂払ノ頭1405-1425金峰山小屋分岐-1515金峰山1530
-1640朝日岳1650-1714朝日峠1720-1750大弛小屋
30日:大弛小屋0825-0850前国師岳-0858国師ヶ岳0901-0910北奥千丈岳0913-0940大弛小屋0950
-1323廻目平キャンプ場入口1336-1418川端下バス停
天候 | 29日 快晴 30日 晴時々曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:川端下-信濃川上-小淵沢-八王子-町田 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・大日岩-砂払ノ頭間で道がわかりにくい箇所があります。真っ直ぐ進むと緑のロープが張られているところで、正規ルートはその左側です。 ・砂払ノ頭から金峰頂上まで、ゴロ岩を飛び跳ねたりよじ登ったりが続きます。 ・大弛峠から国師ヶ岳・北奥千丈岳方面は、とても良く整備されています。 ・川上牧丘林道は、山梨県側は先日の台風により通行止でした。長野県側は、歩くには問題ありませんが車の通行はできません。 |
写真
感想
休日出勤した分の代休を利用して奥秩父主脈を歩こうと思い、テントを持って出かけることにしました。差し当たり瑞牆山荘から歩き始め大弛峠を目標にし、翌日以降は体調をみながら次の目標地を決めることにしました。
・出発全日
明朝早くに出発するとわかっているのに、就業後に性懲りも無く飲みに行ってしまいました。食料などの調達もあり、家に帰ったのが2300、最終準備を整え終わったのが0130となりました。睡眠時間は2時間だけ、毎度のことながらこんな自分に呆れるばかりです。
・アクセス
韮崎駅0745発の増富温泉行きバスに乗ると、終点で瑞牆山荘行きバスに乗ることができる(ただし前者が大幅に遅れる場合は待たない)ため、始発の横浜線で八王子へ行き、中央本線を大月と甲府で乗り継いで(どちらも階段登り降りあり)、0738に韮崎駅に着きました。予定通り増富温泉行きに乗って終点に着くと、瑞牆山荘行きバスの運転手さんが外で待っていてくださり、バスへ案内してくれました。乗客は私一人だけ、それでも運転手さんは観光案内をしてくれます。本谷川の温泉より上流が『ミニ奥入瀬』と呼ばれていることや、金山平が信玄の隠し金山(きんざん)だったことなど、初めて知りました。
・金峰山を目指す
瑞牆山荘から富士見平までは、9/11の瑞牆山行と同じルートなので不安なく歩けましたが、背負っている荷物の重さの違いからかより息が切れてしまいました。それでも大日小屋まではなんとか行けましたが、大日岩への登りで足が止まることが多くなり、汗が滝のように吹き出します。砂払ノ頭手前では、歩いているより止って息を整える時間のほうが長くなり、標準コースタイムよりかなり遅れてしまいました。この調子では明るいうちに大弛峠まで行けるかどうか、だんだん不安になってきました。多くのすれ違う登山者の方々とお話ししましたが、大弛峠までいくつもりであることを伝えると、「ギリギリだねぇ」とか「日が落ちるのが早いから無理しないほうがいいよ」とアドバイスをいただいたりしました。
それでもなんとか砂払ノ頭に着き、山頂への稜線が一望できると、一気にテンションが高まりました。雲の上に浮かぶ富士山や南アルプスの山々はとても美しく、ここまで頑張って登った者へのご褒美のように感じました。
気持ちはハイになったのですが、ここから山頂までの稜線はゴロ岩の連続で、岩の頭を飛ぶように進んだり這いつくばって登り降りしたりで、思ったようにペースが上がりません。五丈石がすぐそこに見えるのに、なかなか近づいてくれません。結果、砂払ノ頭から五丈石まで1時間もかかってしまいました。
間近で見る五丈石の迫力には圧倒されました。想像よりはるかに大きなものでした。「遠くからでもその独特な姿を確認できるのだから、当たり前かぁ」などと妙に納得して、金峰山頂へ進みました。予定より1.5h遅れで、百名山4座目、金峰山頂に到着しました。
・大弛峠へ
山頂で、この先どうするか少し悩みました。大弛峠までの標準コースタイムは2.0h、ちょうど日没時間に到着できる計算です。「荷物は重いけど、基本降りだからなんとかなるかなぁ」と思いつつも、これまでのヘタレ具合を考えると無理しないほうが得策かと思ったりもします。ただ、翌日以降のことを考えると、少しでも先に進んでいたほうが良いに決まっているので、「テントもシュラフも背負っていることだし、いざとなったら山中で寝るのも有りか」と強行を決意して出発しました。
鉄山を巻いた先までの降りは快調そのものでしたが、朝日岳への登りになるととたんに苦しくなりました。登っても登ってもピークが見えず、息があがって歩みが止まってしまいます。最後は這うように山頂に到着、標準タイムより10分遅れてしまいました。金峰山を振り返ると、太陽がもう間もなくそこへ姿を隠すところでした。
最後の降りは、沈む夕日との競争になりました。一歩降りるごとに暗さが増していくように感じます。暗くなるにつれ、足元の高低差が自分の感覚と微妙にずれるようになり、バランスを失いかけることが多くなりました。慎重に歩かざるを得ず、一歩いっぽ確かめるように進みました。大弛峠の駐車場が見えた時には、心底ホッとしました。当初の計画より1時間40分遅れで大弛峠到着です。
大弛小屋で幕営料を支払い外に出ると、すっかり日は暮れ、辺りは真っ暗でした。幕営地には他のテントは無く、独り占めでした。ヘッドライトの明かりを頼りにテントを張り、自分へのご褒美のアルコールを注入しましたが、お腹の調子がいまいち優れず、不安を抱えながら就寝しました。
・主脈縦走を諦め川端下へ
0330に一度目が覚め、出発の準備を始めようかと外に出ましたが、身体の調子は全く回復しておらず、もう少し様子を見ようとテントに戻りもう一度横になりました。次に目覚めたのが0600で、先ほどより幾分かはましになった程度でした。差し当たりの目標を甲武信ヶ岳に決め、朝食をとり撤営を始めましたが、ここでトラブル発生、ある生活必需品をちょっとした不注意から失ってしまい、調子も優れないことから、思い切って主脈縦走を諦めることにしました。
それほど時間はかかりそうもないので、国師ヶ岳と北奥千丈岳を往復してから、林道を川端下バス停まで降りることにしました。撤営完了後、ザックを小屋前に置かせてもらい、空身で国師ヶ岳に向かって出発しましたが、荷物を背負わないことがこんなにも楽なのかとつくづく感じました。登山道もとても整備されており、丸太の階段の中央30cmほどが平らにカットされているのには感服しました。このちょっとした気遣いがどれほど歩き易くなるか、今まで考えてもみませんでした。1時間余りで2つのピークを踏んで小屋に戻り、荷物を背負って林道を歩き始めました。
林道歩きはとても単調でつまらないものでした。台風の影響で土砂崩れが発生しているところが数箇所ありました。山地図標準タイムを少し縮められれば、川端下1250のバスに乗ることができそうだったので、ペースを上げて歩きましたが、なかなか廻り目平に着きません。この道に関しては、山地図の標準タイムが少し短すぎると思います。荷物の重みに耐えかね、休憩の回数も増えたことから、1250は諦めました。ここからは少しゆっくり目に景色を見ながら歩き、1430のバスに乗りました。
・反省点
テント泊縦走をするには、第一に充分な体調管理が必要だと感じました。ましてや前日に飲んで帰るなど以ての外です。
次に、今一度装備を見直さなければならないと感じました。安全対策の装備は別として、今回一度も使わずに持ち帰ったものがたくさんありました。軽量化が必要かな?というものもありました。
そして、もっともっと山を歩いて、経験を積まねばならないと思いました。
・感謝
今回の山行では、途中たくさんの方々にお声掛けいただきました。辛い中、励ましていただいて、先を目指す気持ちが沸いたこともありました。本当にありがとうございました。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する