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Yamareco

記録ID: 143505
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
磐梯・吾妻・安達太良

安達太良山 (野地温泉 → 鬼面山・箕輪山・安達太良山 → 表登山道 → 岳温泉)

2011年10月19日(水) [日帰り]
 - 拍手
GPS
05:50
距離
17.2km
登り
869m
下り
1,551m

コースタイム

野地温泉バス停 11:05
旧土湯峠    11:20
鬼面山     11:50-11:55
箕輪山     13:00-13:10
鉄山避難小屋  13:40
鉄山      13:50
安達太良山   14:15-14:30
仙女平     15:25
安達太良林道  16:00
岳温泉バス停  16:55
天候 薄曇りの中、終始ぼんやりとした薄日が浮かんでいました。日差しは弱くて、影はほとんどできなかったです。
過去天気図(気象庁) 2011年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
(行き)
福島駅東口 09:50-(福島交通・スカイライン循環バス)-10:54 野地温泉バス停
(帰り)
岳温泉バス停 17:23-(福島交通バス)-17:50 二本松駅前
コース状況/
危険箇所等
●野地温泉 → 鬼面山
良く踏まれた歩きやすい道でした。傾斜がきつい箇所もなく、何の問題もないと思います。

●鬼面山 → 箕輪山  ※悪路につき注意
鬼面山から鞍部への下りは、岩塊の中をやや急に下りますが、特に歩きにくい箇所はありません。
鞍部から先はササの中の道となります。前の週の yumechan さんのレコを見て、ササ藪を覚悟していたのですが、ササは刈り払われていて、歩きやすくなっていました。

鞍部を過ぎて登りが始まっても、引き続きササは刈られていました。が、急傾斜にもかかわらず、湿った粘土質のツルツルした道で、とにかく滑りまくって危険極まりなかったです。
道の酷さは yumechan さんの評価通りで、私のこれまでの経験でも1〜2を争う悪路でした。普通これ程の状況になれば、ロープの1本も下がっていそうなものですが、そういうものも全くありません。
滑落しないよう、ササに頼ってすがりつくようにしながらでないと登れず、ササを掴んだ手を終始離せません。まだ登りだからどうにかなったようなものですが、私の技量では、ここを下ることは不可能だったと思います。

●箕輪山 → 安達太良山
箕輪山からの下りは、やや滑りやすい箇所のある土の道です。この日は問題ありませんでしたが、ここも雨後などには少々厄介になるかもしれません。
鉄山への登りが始まれば、あとは傾斜が緩やかになって、展望があれば爽快な稜線歩きとなります。注意箇所は、やや急な岩道となる鉄山からの下りだけでしょうか。

●安達太良山 → 表登山道 → 安達太良林道 → 岳温泉
頂上から当分の間は、表登山道への案内など皆無で、「薬師岳を経て奥岳へ」の道標に従うことになります。ゴンドラリフトのある奥岳方面への道は、実に良く整備されていました。
初めて標識に「表登山道」の名前が現れるのは、奥岳方面と表登山道との分岐点に着いた時になります。
表登山道は、始め少しの間だけ、やや心許ない歩きにくい道でしたが、やがて道幅が広がって歩きやすくなると、あとはずっと傾斜も穏やかで気分良く歩ける道が続きました。

なお今回は表登山口まで歩き通すと岳温泉へは遠回りになるので、安達太良林道を横断する地点からその林道に入り、さらに県道・岳温泉大玉線に入ります。
その後も岳温泉への最短経路を進むべく、区画だけが区切られて全く建物のない、廃れた別荘地内を通って行きます。ここでは、地図で普通に記されている道が、全く利用されている形跡もなく自然に還りつつあって、ちょっと怪しげな雰囲気でした。
最後にこんなところで現在地確認にGPSを使用したりして、どうにか想定通りのルートを歩き通しています。
福島駅からバスに揺られること1時間で、野地温泉に到着です。
2011年10月19日 11:05撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 11:05
福島駅からバスに揺られること1時間で、野地温泉に到着です。
ホテルの左脇にある登山口。背景がまず最初に登る鬼面山です。
2011年10月19日 11:05撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 11:05
ホテルの左脇にある登山口。背景がまず最初に登る鬼面山です。
少し歩いて振り返ります。紅葉の見頃は車道のある標高帯より低い所のようです。奥の山は、左が東吾妻山、右が高山。
2011年10月19日 11:16撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 11:16
少し歩いて振り返ります。紅葉の見頃は車道のある標高帯より低い所のようです。奥の山は、左が東吾妻山、右が高山。
登山道脇の紅葉は、すっかり色褪せていました。来るのが少し遅かったようです。
2011年10月19日 11:14撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 11:14
登山道脇の紅葉は、すっかり色褪せていました。来るのが少し遅かったようです。
旧土湯峠。この十字路で、新野地温泉からの道と横向温泉からの道が合わさります。
2011年10月19日 11:17撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 11:17
旧土湯峠。この十字路で、新野地温泉からの道と横向温泉からの道が合わさります。
これから登る鬼面山へは、比較的穏やかな登りです。
2011年10月19日 11:20撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 11:20
これから登る鬼面山へは、比較的穏やかな登りです。
半分ほど登って振り返ると、バスを降りた野地温泉が、最盛期の紅葉の中にあったことが良く分かりました。
2011年10月19日 11:32撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
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10/19 11:32
半分ほど登って振り返ると、バスを降りた野地温泉が、最盛期の紅葉の中にあったことが良く分かりました。
鬼面山の頂上標識。
2011年10月19日 11:48撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 11:48
鬼面山の頂上標識。
鬼面山の三角点。
2011年10月19日 11:49撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 11:49
鬼面山の三角点。
鬼面山では全周に展望がありますが、やはり磐梯山の存在感が大きかったです。右側には、秋元湖も見えています。
2011年10月19日 11:46撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
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10/19 11:46
鬼面山では全周に展望がありますが、やはり磐梯山の存在感が大きかったです。右側には、秋元湖も見えています。
鬼面山から箕輪山へは、まず岩塊の道を下っていきます。
2011年10月19日 11:53撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 11:53
鬼面山から箕輪山へは、まず岩塊の道を下っていきます。
鞍部まで下ると、ササの中の道となりました。ササは最近刈り払いされた様子で、傾斜が緩い間は歩きやすかったです。
2011年10月19日 12:01撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 12:01
鞍部まで下ると、ササの中の道となりました。ササは最近刈り払いされた様子で、傾斜が緩い間は歩きやすかったです。
しかし本格的な登りが始まると、ツルツル滑りまくる急斜面が続いて、非常に難儀しました。ここなどは足場があって救われていますが、写真などを撮る余裕のない箇所がほとんどです。
2011年10月19日 12:47撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
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10/19 12:47
しかし本格的な登りが始まると、ツルツル滑りまくる急斜面が続いて、非常に難儀しました。ここなどは足場があって救われていますが、写真などを撮る余裕のない箇所がほとんどです。
やっとの思いで着いた箕輪山の頂上。安達太良山よりも30mほど高く、ここが安達太良連峰の最高峰です。
2011年10月19日 12:56撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 12:56
やっとの思いで着いた箕輪山の頂上。安達太良山よりも30mほど高く、ここが安達太良連峰の最高峰です。
磐梯山と秋元湖です。
2011年10月19日 12:57撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 12:57
磐梯山と秋元湖です。
これから向かう安達太良連峰の核心部。でもまだ安達太良山は見えていないようです。
2011年10月19日 12:58撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 12:58
これから向かう安達太良連峰の核心部。でもまだ安達太良山は見えていないようです。
箕輪山と鉄山との鞍部付近は強風の通り道らしく、木々という木々がすべて同じ方向に傾いていました。
2011年10月19日 13:21撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 13:21
箕輪山と鉄山との鞍部付近は強風の通り道らしく、木々という木々がすべて同じ方向に傾いていました。
鉄山避難小屋。中に人がいたので、中の様子は覗いてきませんでした。
2011年10月19日 13:35撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 13:35
鉄山避難小屋。中に人がいたので、中の様子は覗いてきませんでした。
鉄山の頂上に標識はなく、ケルンと三角点が目印でした。
2011年10月19日 13:46撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 13:46
鉄山の頂上に標識はなく、ケルンと三角点が目印でした。
いよいよ安達太良山の頂上が見えてきました。そこに至る稜線もアルペンムード満載で、気分が盛り上がります。
2011年10月19日 13:46撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 13:46
いよいよ安達太良山の頂上が見えてきました。そこに至る稜線もアルペンムード満載で、気分が盛り上がります。
そして右手の眼下には沼ノ平が広がっています。いかにも火山らしい荒々しい光景です。
2011年10月19日 13:46撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 13:46
そして右手の眼下には沼ノ平が広がっています。いかにも火山らしい荒々しい光景です。
鉄山からは、こんな岩道を急降下してきました(振り返って撮影)。
2011年10月19日 13:52撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 13:52
鉄山からは、こんな岩道を急降下してきました(振り返って撮影)。
あとは安達太良山まで、なだらかな稜線を残すのみです。
2011年10月19日 13:52撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 13:52
あとは安達太良山まで、なだらかな稜線を残すのみです。
沼ノ平の全景。後方は、鬼面山からずっと一緒だった磐梯山と秋元湖で、小野川湖も少し見えているような。
2011年10月19日 13:58撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 13:58
沼ノ平の全景。後方は、鬼面山からずっと一緒だった磐梯山と秋元湖で、小野川湖も少し見えているような。
いよいよ安達太良山が目の前。この上が「ほんとの空」なのですが、青い空ではなくて残念です。
2011年10月19日 14:06撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
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10/19 14:06
いよいよ安達太良山が目の前。この上が「ほんとの空」なのですが、青い空ではなくて残念です。
安達太良山の標識は、なぜか頂上直下に立っていました。
2011年10月19日 14:27撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 14:27
安達太良山の標識は、なぜか頂上直下に立っていました。
頂上には、「八紘一宇」の碑と小さな祠、そして三角点がありました。
2011年10月19日 14:12撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 14:12
頂上には、「八紘一宇」の碑と小さな祠、そして三角点がありました。
左奥が磐梯山です。
2011年10月19日 14:25撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 14:25
左奥が磐梯山です。
猪苗代湖は、写真を縮小した関係で分かりづらくなりましたが・・・
2011年10月19日 14:21撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 14:21
猪苗代湖は、写真を縮小した関係で分かりづらくなりましたが・・・
和尚山方面。
2011年10月19日 14:21撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 14:21
和尚山方面。
こちらが下山する方向です。
2011年10月19日 14:21撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 14:21
こちらが下山する方向です。
ゴンドラリフトのある奥岳方面への道は、良く整備されていました。
2011年10月19日 14:41撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 14:41
ゴンドラリフトのある奥岳方面への道は、良く整備されていました。
奥岳方面と表登山道との分岐点。ここで初めて標識に「表登山道」が出てきました。
2011年10月19日 14:48撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 14:48
奥岳方面と表登山道との分岐点。ここで初めて標識に「表登山道」が出てきました。
表登山道は、分岐点の先でしばらくの間、少し心許ない感じの道が続きます。
2011年10月19日 14:51撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 14:51
表登山道は、分岐点の先でしばらくの間、少し心許ない感じの道が続きます。
かなり下った所で安達太良山を振り返ります。
2011年10月19日 15:09撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 15:09
かなり下った所で安達太良山を振り返ります。
どんどん標高を下げていくと、次第に紅葉が楽しめるようになってきました。
2011年10月19日 15:19撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 15:19
どんどん標高を下げていくと、次第に紅葉が楽しめるようになってきました。
仙女平の標高は、スタートした野地温泉とほぼ同じ。ここからさらにグングン下っていきます。
2011年10月19日 15:21撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 15:21
仙女平の標高は、スタートした野地温泉とほぼ同じ。ここからさらにグングン下っていきます。
道は紅葉の中に入っていきました。写真を撮ってばかりで、なかなか足が進みません。。。
2011年10月19日 15:21撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 15:21
道は紅葉の中に入っていきました。写真を撮ってばかりで、なかなか足が進みません。。。
2011年10月19日 15:26撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 15:26
2011年10月19日 15:32撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 15:32
2011年10月19日 15:33撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 15:33
登山道が安達太良林道と交差する地点。登山道は直進しますが、岳温泉を目指してここから林道に入ります。
2011年10月19日 15:58撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 15:58
登山道が安達太良林道と交差する地点。登山道は直進しますが、岳温泉を目指してここから林道に入ります。
砂利敷きの林道は、途中で倒木が完全に道を塞いでいたりして、車両の通行はできなくなっていました。
2011年10月19日 16:11撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 16:11
砂利敷きの林道は、途中で倒木が完全に道を塞いでいたりして、車両の通行はできなくなっていました。
安達太良林道の起点まで下ってきました。ここから県道の岳温泉大玉線に入ります。
2011年10月19日 16:13撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 16:13
安達太良林道の起点まで下ってきました。ここから県道の岳温泉大玉線に入ります。
岳温泉への最短経路は、この地点で県道を離れて、ちょっと怪しげな林道に入ります。
2011年10月19日 16:27撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 16:27
岳温泉への最短経路は、この地点で県道を離れて、ちょっと怪しげな林道に入ります。
次第に道は不明瞭となって、自然に還りつつあるような場所もありました。
2011年10月19日 16:33撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 16:33
次第に道は不明瞭となって、自然に還りつつあるような場所もありました。
岳温泉の旅館街に着きました。もう夕暮れが迫っています。
2011年10月19日 16:59撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 16:59
岳温泉の旅館街に着きました。もう夕暮れが迫っています。
この建物内にバスの待合室があって、奥にはトイレもありました。
2011年10月19日 16:58撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 16:58
この建物内にバスの待合室があって、奥にはトイレもありました。
二本松駅行きのバスは、降車ボタンが昔懐かしい押しボタン形式でした。ローカルっぽくて癒されます。
2011年10月19日 17:23撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 17:23
二本松駅行きのバスは、降車ボタンが昔懐かしい押しボタン形式でした。ローカルっぽくて癒されます。
二本松駅に着いた頃には、すっかり夜の帳が下りていました。
2011年10月19日 18:07撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
10/19 18:07
二本松駅に着いた頃には、すっかり夜の帳が下りていました。
撮影機器:

感想

【前置き】
安達太良山に登るのならば、合わせて安達太良山塊の最高峰・箕輪山にも登っておきたいところです。
その上で、普段からできるだけピストンを避けて縦走タイプのルートを組んでいるので(そのほうが山の両側を1度に楽しめて好きです)、今回も北西から南東へ、ほぼ直線状に縦走してきました。

ただしその結果、歩き始めが11時などという、登山のセオリーからすると遅過ぎる時間になってしまいました。
これは、スタート地点の野地温泉への足となる、スカイライン循環バスの運行がその時間までないためです。
結果的に暗くなる前に歩き切れたものの、晴れていた午前中を活かせず、もっぱら曇り空に変わった午後に歩くハメになったのも残念でした。

なお歩く方向を逆にした場合、今度はゴールとなる野地温泉に、午後2時前までに着いていないとスカイライン循環バスに間に合いません。
このため歩き始めの時間を相当に早めないとならず、福島市周辺に前泊する必要があって、遠方からの日帰りが成立しませんでした。

スカイライン循環バスは、せっかく1日に2便出ているのに、昼前と昼過ぎの運行で、第1便と第2便の間隔が3時間しかなく、登山にも下山にも使いづらいダイヤとなっています。
浄土平あたりを散策する人が主なターゲットなのでしょうが、だとしてももう少し運行間隔をあけたほうが、活用範囲が広がって集客力も増すのではないかと思うのですが・・・

【ここから感想】
新幹線やスカイライン循環バスの車窓から見る限り、午前中は安達太良山の上空も比較的良く晴れていたようでした。
さらにバスの車窓からは、沿道に続く鮮やかな黄葉が楽しめて、そちらの期待も高まります。
しかしバスを降りる頃には上空を薄い雲が覆っており、しかも車道より上の標高帯では紅葉もすっかり色褪せが進んでいて、その両方にがっかりでした。
それでも、1000m以上の標高差がある長い下山ルートを設定していたおかげで、下る途中にはちょうど良い頃合いの紅葉にも出会えています。

最初の鬼面山には楽々と登り切れて、箕輪山との鞍部までは順調に歩いて行きます。が、そこから箕輪山への登りが、「コース状況」に書いた通りの大変な悪路でした。
一旦滑ったらなかなか止まらずに、かなり下まで転げ落ちてしまいそうな箇所もあり、岩場でもない土の道でこれだけ危険を感じたのは初めてではなかったかと思います。
すれ違った人たち(つまりここを下った人たち)は結構ウェアが泥まみれで、苦闘した様子がありありと窺えましたし、途中で引き返した人ともすれ違っています。
ヤマレコの記録を見ると、なぜか皆さん一様にここを下りに取られているようなのですが、せめてここは登りに取らないと、安全には通過し得ないと感じました。

展望は、鬼面山・箕輪山のどちらも良好で、磐梯山方面や吾妻山方面などの、美しい山並みが見渡せます。
警戒していた風もさほど強くなく、頂上での休憩中も、山シャツの上にフリースを羽織っていれば十分に快適でした。

鉄山まで来ると、いよいよ足元の地面も、前方に開ける景色も、いかにも火山といった荒々しいものに変わります。
特に右手の眼下には、火山活動による変質で白く変色した沼ノ平火口が大きく広がっていて圧巻ですし、左手前方に見える矢筈森の切り立った岩峰も迫力満点でした。
そして鉄山からのやや急な岩道を下り切ると、ついに正面には安達太良山の頂上を間近に捉えます。
ここからは傾斜も緩やかになって、アルペン的な景観が全開の中を進む爽快な稜線歩きとなりました。

平日の午後も2時を回っているとあって、すでに周囲には人影もまばら。安達太良山の頂上も閑散としていて、狭い頂上でしたがゆったりと過ごすことができました。
終始曇り空でしたが、薄い雲が高く張り付いているだけで、この時間になっても展望はまずまずです。
磐梯山や吾妻山の山並みが引き続き美しく見られて、山ひだの中に猪苗代湖や秋元湖・小野川湖などの湖水を配したさまが絵になっていました。

安達太良山からは、最初はゴンドラリフト方向に下り、途中から表登山道に入ります。
表登山道は分岐点から少しの間はあまり歩きやすくなく、通る人が少ないので荒れているのかなと思いましたが、それが短い間のことで終わると、あとは終始歩きやすい道が続いていきます。
そして、かなり標高を落としたのが幸いして、仙女平の前後では、鮮やかな紅葉の中を下ることもできました。

今回のゴールは岳温泉なので、途中から安達太良林道に入ったり、その後は廃れた別荘地内の不明瞭な林道を通ったりしながら、予め地図を見て検討しておいた最短経路を進みます。
別荘地内では、全く利用されている形跡のない道がいつ途絶えるのかと少し不安にもなりましたが、幸いにも全ての道が辛うじて道の体裁を保ったまま繋がっていました。
どうにか無事に通過できて、日没前に岳温泉に到着できています。

詳細な記録のページ (ヤマレコの文面をベースにして膨らませたものです)
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2011_10_12/mt2011_10_12.html#20111019

写真主体のブログ版 (こちらも、ヤマレコと同じ写真しか使用していません)
http://cellist.blog.ss-blog.jp/2011-10-19

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