飯森山・桟敷ヶ岳《京都百名山No.64・65》
- GPS
- --:--
- 距離
- 15.5km
- 登り
- 1,289m
- 下り
- 1,291m
コースタイム
- 山行
- 5:49
- 休憩
- 0:52
- 合計
- 6:41
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
妹路谷橋から飯森山:道なし その他:寄り道以外登山道あり |
その他周辺情報 | 常照皇寺駐車場にトイレあり |
写真
感想
府道61号線は妹路谷(いもじだに)林道が分岐する橋の先が通行止めで橋の袂に車を置いた。歩き出すとすぐ、府道を倒木が塞ぎ酷い状態だったが潜ったり乗り越えたりして辛うじて通り抜けることができた。見上げてみると風倒木ではなく土砂崩れによるものだった。府道の先には林業用の重機が取り残されており、行き止まりでう回路もないので大変だろう。
井戸祖父谷から小祖父谷に入り林道が対岸に渡り尾根の先端に達した処から尾根に取付いた。道は無く急斜面で木に摑まって這い登ると茨の棘が服に引っ掛かり身動きが出来なくなってしまった。これは手強いかと思われたが入口付近だけで後は下草も殆ど無く問題なく稜線に這い上がることができた。稜線の北にある井戸山(671m)に足を伸ばし山頂に立つが3等三角点「長子」があるだけで山名の標識はなかった。此の山は別名「小祖父谷山」、「ジョウクラ」とも呼ばれているようだ。
引き返してジョウクラ尾根を南下した。複雑に曲がりくねった尾根でやはり道は無いが歩いた人はいるようで所々テープが見られた。しかし展望のない稜線でルートファインディングは欠かせない。途中のP656は存在感のあるピークでやがてジョウクラ峠(577m)に達した。小祖父谷から林道が上がってきているが中の谷側に道形は見出せなかった。南下を続けると傾斜が増し権現山(701m’)に達した。山頂には標識もなく展望もないので先に進んだ。大きな括れの鞍部を越え140mの登り返しで飯森山(791m)に取付いた。此方も急登で地形図に山名の書かれた山頂には山頂標識があり、名残のミツバツツジも咲いていた。
飯森山は京都市北区と旧京北町の境で城丹国境の山で東に続く稜線は国境稜線となる。登山地図にも登山道が描かれた稜線で比較的なだらかに下ると大谷峠(725m’)に達した。飯森山と大谷林道への道を示す古びた指導標があった。稜線を辿り780m程のピークに到ると北面が伐採地で展望が開け登って来た井戸山や登山口の南にあるP671が望めた。次のピーク付近で振り返るとさっきの展望ピークと飯森山、そして飯森山の南にある電波反射板のピークも望めた。
国境稜線を進むと登山道がピークを外れているので忠実に立ち寄って見るとピークには岩が重なっていた。更に進むと登山道は両側のピークの真ん中鞍部を抜けている。14年前に来た時は北のピークを通ったので今回は南の顕著なピークP842に立ち寄った。ピークには「P842」プレートが掲げられていた。登山道に戻り送電線ピークに達すると祖父谷峠からの道と合流した。南方面の展望が良くすぐ南に形の良いピークを発見、標高は打たれていないが立ち寄って見たい衝動に駆られた。
ナベクロ峠は何の表示もなく桟敷ヶ岳への縦走路と永谷に下る道が分岐しているが分かり難い。縦走路を離れ南西に進み件のピークを目指した。予想通りピークには何もなく展望も得られなかった。ナベクロ峠に戻り桟敷ヶ岳を目指した。桟敷ヶ岳(896m)は6年ぶり5度目の登頂、2等三角点「桟敷岳」が置かれているが上部の折れた三角点標石が露出し傾いていた。此れは以前のものがそのまま残されているだけで傍らに現役の点標がしっかり設置されていた。まだ10時だが昼食休憩をして辺りを見回すと小さなゴミが散乱、来月の岳連清掃登山を前に奉仕活動でファミマの袋いっぱい回収した。
帰りはナベクロ峠に戻り祖父谷峠へと向かう予定だったが独りの気楽さで同じ道はできるだけ歩きたくなく、祖父谷川の支流枝谷の源頭が北山特有のなだらかさと新緑の美しさを醸しているのでこの谷を下りることにした。暫く下ると本流と思われる谷に合流し険しくなり水もあり面倒なので尾根筋にトラバースした。横から見ると案の定滝も現れた。15分程で祖父谷の府道に降り立った。因みにこの府道は祖父谷峠に阻まれ繋がっていないが北側の井戸祖父谷の府道と同じ61号線「京都京北線」を名乗っている。
暫く行くと石仏峠付近に到る林道が右に分岐した。林道はやがて山道となり送電線が見えてくると祖父谷峠に達した。峠の地蔵が井戸側に50m余り下った所にあり峠から望遠レンズで姿を捉えた。北に進み再び城丹国境尾根となりアップダウンの多い複雑な地形を歩き送電鉄塔に到った。開かれて展望が良く桟敷ヶ岳の全容を見ることができた。送電線2組が稜線に絡みつくように進み石仏峠に達した。指導標には、「北は地蔵谷、西は城丹尾根、南は魚谷」と記されていた。
魚谷に下る道に入り林道が分かれて東へと向かったが稜線を歩いたほうが良かったようだ。取り付ける処から稜線に這い上がり灰屋山への尾根に入った。暫く行くと灰屋へ下るイザナギ谷への指導標があった。750mまで標高を下げるとなだらかな下りで最後の送電線を潜り東へと去って行った。やがてなだらかな登りとなって左側に林道が始まった。林道を見下ろし忠実に稜線を辿って、池ノ尾峠を目指していたが何の表示もなく上がって来る道も見出せないまま立ち寄ろうとしていたその先のP761に到ってしまった。ここも何の表示もなく、引き返しGPSで位置確認をするがやはり池ノ尾峠は何の気配もなかった。
妹路谷へは横を走る林道が連れて行ってくれると見込んで進んで行くと上り坂で少し不安になるが尾根の先端付近から下り出した。ジグザグに下っているので尾根をダイレクトに下り短絡し、トラバースに入る処から林道に戻った。自動車が走るには過酷な程の勾配で最短距離を通っている。やがて妹路谷の林道に合流し、更に5分程下ると石仏峠からの地蔵谷が合流し北山杉の美しい斜面を見ながら府道との分岐に到った。付近に2台の車が止められ釣り人が入っているようだった。
帰路京北井戸町の常照皇寺に立ち寄った。北朝初代の光厳天皇が開山し、境内には天然記念物の九重桜、御所の左近の桜の分木、御車返しの桜など名高い木がある。志納料400〜500円とあったが500円喜捨し拝観した。背後の山国御陵には102代後花園天皇と共に祀られ後土御門天皇の分骨も収められている。
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