石鎚山〜鎖場好きを魅了する西日本最高峰の霊峰

2018年11月03日(土) ~ 2018年11月04日(日)

• GPS: 27:40
• 距離: 17.6km
• 登り: 1,050m
• 下り: 1,919m

コースタイム

1日目

• 山行: 5:19
• 休憩: 0:55
• 合計: 6:14

距離 9.3km 登り 957m 下り 741m

8:33 山頂成就駅
8:54 8:55 成就社
9:03 9:04 八丁坂
9:14 八丁のコル
9:46 10:02 前社が森
10:23 夜明峠
10:40 10:41 一ノ鎖（下）
10:48 10:53 二の鎖下
11:16 11:19 三ノ鎖（下）
11:27 11:35 石鎚山・弥山
11:47 11:48 石鎚山
11:53 11:54 南尖峰
12:03 12:04 石鎚山
12:12 12:26 石鎚山・弥山
12:31 12:32 三ノ鎖（下）
12:35 二ノ森・面河渓方面分岐
12:45 12:47 二の鎖下
13:20 東稜分岐
14:47 土小屋

2日目

• 山行: 4:12
• 休憩: 0:08
• 合計: 4:20

距離 8.3km 登り 92m 下り 1,192m

7:54 土小屋
10:39 岩原
11:56 12:02 西之川
12:11 12:13 石鎚ロープウェイ前バス停
12:14 ゴール地点

天候

晴のちガス

アクセス

利用交通機関：

自家用車 ケーブルカー（ロープウェイ／リフト）

友人yamanovo氏の車に便乗。徳島空港〜石鎚登山ロープウェイ山麓駅までは車で3時間弱。

コース状況／危険箇所等

【石鎚登山ロープウェイ―山頂―土小屋】名物の鎖場と天狗岳へのルート（下記）以外はコースを通じて木道や階段などで、完璧な整備がなされています。

【鎖場】名物の鎖場は下から、試しの鎖↑48m＋↓19m、一の鎖33m、二の鎖65m、三の鎖68mの4つがあります。一番最初にある試しの鎖は角度もあり、手掛かりが少なめな上、登ると反対側の高度感のある鎖場を降りないとなりません。一の鎖より難度は高く、ここが難なく行ければ二の鎖、三の鎖も行けるとの評。

【天狗岳へのルート】石鎚神社頂上社のある弥山（みせん）から天狗岳へは短いながらも切れおちたナイフリッジを越える必要があります。マーキングは天狗岳まであり、その先、南尖峰（なんせんぽう）方面は無かったです。

【土小屋―ツナノ平―西之川】土小屋からロープウェイ山麓駅までの下山ルートとして利用しました。土小屋からツナノ平（つなのなる）までの前半が崩落箇所が多く、危険箇所が散見されます。ツナノ平から先は急斜面のつづら折りになりますが問題無かったと思います。ルートを通じて解りにくい場所にはロープや赤テープによるガイドがありました。あまり踏まれていないようなので、ルートを外さないように注意レベルは高めに歩くことをオススメします。

その他周辺情報

【武丈の湯】スーパー銭湯。内湯はジャグジーや泡風呂，サウナなど充実しています。露天もあります。独立した休憩室はありませんが，レストランが広く，座敷もあるので，何か注文してゆっくり休憩することは可能です。料金は500円ですが，シャンプーと石けんは備え付けが無く，別料金です（合計90円）。

写真

11/3 8:00

四国の日本百名山の一つ，石鎚山の入口は昭和感たっぷり。

11/3 8:15

標高差850m，コースタイム2:40を8分で結ぶ効率の良さ。迷わず利用。

11/3 8:21

紅葉が終わった静かな晩秋の風景。

11/3 8:31

朝日の眩しい成就（じょうじゅ）駅到着。静かな朝です。

11/3 8:33

例え旬は過ぎていても，紅色は青空に映る。

11/3 8:52

石鎚山は修験道の山。石鎚神社4社の一つ，中宮成就社にて。

11/3 8:53

修験道の法具、ほら貝を吹き鳴らす行者（ぎょうじゃ）達。

11/3 8:55

神の門を抜けて，登山開始です。

11/3 9:07

今日は閉山の日。行者の方も多く参拝されていました。

11/3 9:14

快適な登山道を歩む。

11/3 9:14

旬を過ぎたお肌なので，思いっきり露出を上げて撮影。

11/3 9:48

名物御鎖ルートに入ります。最初は「試しの鎖」。お試しみたいな名前なのに実は一番難しいと言う声も。

11/3 9:52

上から撮影。一本の鎖に人が数珠つなぎ。一蓮托生とはこのことか。

11/3 9:56

前社ヶ森から見る瀬戸内海。

11/3 9:58

高度感のある下り。登りに比べて足場が多めなので安心ですが，慣れていない人にはキツいかも。

11/3 10:22

前社ヶ森を抜けると石鎚山の全貌が見えてきます。

11/3 10:35

御鎖二番手は「一の鎖」。ここだけは三点支持のみで登れます。

11/3 10:57

一の鎖を終えて少し休憩していたら急に混雑し始めました。

11/3 11:00

二の鎖は大混雑。前の人と少し間合いを取ろうとすると，大阪弁のおっちゃんが横を抜こうとするし，なかなかの修羅場でした。

11/3 11:19

行場だけにこんな修羅もあるんだなと思いつつ，三の鎖へ。

11/3 11:26

三の鎖を上から。何故かここは人が少なく無我の境地で登れました。

11/3 11:27

石鎚神社頂上社では閉門祭の真っ最中。信者さん達が祝詞を大合唱。

11/3 11:32

横を見れば石鎚山最高峰の天狗岳（1982m）が。特徴的な山容ですね。

11/3 11:44

祝詞が一服した隙に通り抜けて天狗岳に向かいます。

11/3 11:49

天狗岳山頂は混雑していたので，そのまま石鎚山の東端，南尖峰（なんせんぽう）へ。山容は天狗岳に似ています。

11/3 11:57

南尖峰とうちゃこ。主峰の天狗岳，西端の頂上社のある弥山（みせん）を振り返れば美しき稜線が。

11/3 12:02

天狗岳に戻り，混雑の隙を狙って主峰頂上ゲット。

11/3 12:12

続いて弥山に戻ろうと思ったら，これから天狗岳に向かう人で大渋滞。

11/3 12:18

何とか戻ってみれば，そこは高尾山もびっくりな人口密度。

11/3 12:19

落ち着けないので素早く拝んでさっさと下山します。

11/3 12:24

降り始める頃には一気にガスが上がってきました。

11/3 12:28

私はおくだりさんでー

11/3 13:34

ガスってもこれはこれで良い風景。

11/3 13:40

途中に大宴会も出来そうなスペースがあったので，こちらで小休止。

11/3 14:35

石鎚山を振り返る。石鎚山は年間300日間ガスに包まれ，それも霊峰たる所以，と本で読みました。

11/3 14:43

本日のお宿がある土小屋登山口に無事下山です。

11/3 14:45

石鎚神社4社三つ目，土小屋遥拝殿（ようはいでん）に参る。

11/3 14:47

紅葉したツツジの先に本日お世話になる土小屋白石ロッジ。

11/3 14:53

まずはロッジの売店で手作りの甘酒と煮卵を戴く。冷えた体が暖まりました。

11/3 15:07

昭和45年竣工とのことで外観と設備はアレですが，ソフト面は満足なお宿でした。

11/3 16:58

白石ロッジから見る石鎚山の夕暮れ。神々しいとはこのことか。

11/3 18:08

宿泊費8000円で風呂にも入れて，豪華な夕食で，広い部屋を独占して。そう考えるとアルプスの山小屋って高いよなぁ。

11/4 6:23

部屋から見る石鎚山の朝焼け。

11/4 7:02

朝食も報告に値する豪華さ。

11/4 7:54

さて，ロープウェイ山麓駅への下山ルートに入ります。土小屋は標高1492mのようなので，約1000m下る計算。

11/4 8:04

このルートの最近の状況は白石ロッジの方も解らないとのことだったので，GPSや地図をフルに動員。

11/4 8:22

道中，崩落地は2カ所ありました。足幅一つ分のスペースを慎重に進む。

11/4 8:23

お腹の高さまで茂る笹。

11/4 9:34

ツナノ平（なる）まで来ると危険箇所は無くなりますが，針葉樹が鬱蒼と茂っていて昼でも夜のようです。

11/4 10:23

針葉樹と広葉樹の共演。

11/4 10:34

岩原という場所はその名の通り巨石が沢山ありました。

11/4 11:21

地名の由来である西之川まで降りてくれば，ゴールは目の前。

11/4 11:39

ロープウェイを使わない人はこのルートを登るようです。ロープウェイ山頂駅（成就）への分岐。

11/4 11:53

文化財なのに朽ち果ててます。

11/4 11:55

西之川登山口到着！このルートは遭難者が多いとのこと。確かに誰一人として会わなかったルートでした。

11/4 11:57

ここにはトイレと無料の駐車場がありました。こっちに駐めればタダだったのか，と友人が嘆く。
※実は有料とのこと。uckyoeiさんから頂いたコメントをご覧下さい。

11/4 12:12

車道を歩いて，ロープウェイ山麓駅に無事帰還。ちなみにここの駐車場は二日間で1400円也。

11/4 13:04

どうせなら石鎚神社4社をコンプリートしようと，街中にある口之宮本社まで来てみました。

11/4 13:06

もはやピークハントのノリで神様には申し訳ありませんが，全四社の参拝をすることが出来ました。

11/4 13:35

Google先生が教えてくれたのは神社本社にほど近いラーメン店瓢華 （ヒョウカ）。あっさりした甘さで美味しかったです。

11/4 13:39

もちろん餃子も注文。

11/4 14:58

続いて，こちらもGoogle先生直伝の武丈の湯でさっぱり。

11/4 17:22

最後はyamanovo氏が教えてくれた徳島空港のご当地バーガーでfinishです。ありがとうございました！

撮影機器：

DSC-RX100M3 SONY

装備

個人装備

長袖シャツ Tシャツ 厚いフリース 夏ズボン タイツ 靴下 グローブ 予備グローブ 雨具 日よけ帽子 靴 ザック 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 地図（地形図） コンパス 笛 計画書 ヘッドランプ 予備電池 スマホ ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め サングラス タオル ツェルト ストック 軽アイゼン

感想

napiee

四国には日本百名山が2つありますが、その内の一つで、近畿以西、西日本最高峰（1982m）と言われる石鎚山に登って参りました。

ここはサクッとロープウェイを使えば3時間ほどで頂上を踏むことが可能ですが、霊峰石鎚山が誇る修行の為の鎖場は圧巻で、総延長約230mの手掛かりの乏しいほぼ垂直な岩登りは色々と刺激的で良い経験になりました。まず、ここほど鎖をフルに利用して登る鎖場は初めての体験。三点支持の補助としてではなく、全体重をがっつり鎖に掛けること多数。鎖もそういう構造になっています（行場だけに「御鎖にすがれ」ということか）。また、決して優しい鎖場では無いと思いますが、名物ルートだけに老若男女で混雑しているので、迷える子羊さんが上にいると、すぐに垂直な鎖に命を預ける人が数珠繋ぎになります。もし鎖が切れたり、上の誰かが手を滑らしたら大変です。神様が見守っている（はず）とはいえ、一般的な鎖場の常識からするとやってはいけない例のオンパレードで最初はかなり戸惑いました。ただ、ここではそれが普通なんだ、と納得してからはいろんな意味でスリリングな境地を堪能。

折しも石鎚山では石鎚神社頂上社の閉門祭の真っ只中でした。人が多くて酔いそうになりましたが、このお山が霊峰たる所以も垣間見ることが出来て興味深い二日間でした。

コメント

yamanovo

流石の晴れ男でした
時折雲が出たものの、総じて快晴で風も穏やかで寒くもないベストな山行でしたね。山頂の人の多さを除いては(笑)
napiee さんの体力なら瓶ヶ森周りも可能でしたが、下りであれだけ転ける状況なんで、面目ない。

napiee

Re: 流石の晴れ男でした
yamanovoさん、この度はお世話になりました。
ロープウェイに乗った時は紅葉シーズンも終わって空いてるなーなんて思いましたが、単に皆さんの出足が遅めだっただけでしたね。普段は混雑を避けて行動しているだけに、今回の山頂の混みっぷりはホント酔ってしまうレベルでした😣。それに比べて土小屋からの里山的で静かなルートは歩いていて心地良かったです。
帰りに適当に買った天狗の絵が書いてある生姜煎餅も想定以上に美味しかったし、下山してからグルメも楽しめました。また宜しくです。

uckyoei

はじめまして
napiee さん　こんにちは。
三ノ鎖ですれ違ったかも？です。

西ノ川登山口のバス停あたりは、バスの回転場なので駐車禁止です。
（路上駐車で１台くらい停められる場所あり）
奥の広場は堂前商店（閉店）さんの敷地なので、実は今でも有料です。
安いケド・・・
2日とも良い天気に恵まれて楽しい山行でしたね。

napiee

Re: はじめまして
uckyoeiさん、はじめまして。
貴重な情報ありがとうございます。西ノ川登山口のまさに奥の辺りに何台か停まっているのを見ていたのですが、実は有料だったのですね。念のため上の写真にもコメントしておきます。
天気も良くて、涼しくて、景色以外にも様々な経験が出来て最高の二日間でした。また何処かでお会いできれば。

yzz

西日本の最高峰
一蓮托生な鎖場お疲れ様でしたw

鎖場が有名って事で
プランを練った事はありますけど
一泊二日だとダッシュで登って即下山
という予定になったので断念しました(^^;

肝心の鎖場は、大行列とのことで
違う意味で怖いですねw

そこまで楽な山じゃない気がしますが
標高の高い山が少ない分、人が集中するんですかね？

まぁしかし、
ギュウギュウ詰めの鎖場も
鎖場で追い抜こうとする神経も
中々スゴいですねぇ。
事故とか起きてないのかしらね？

napiee

Re: 西日本の最高峰
yzzさん、石鎚山は高速道路からのアクセスが四国もう一つの日本百名山である剣山と比較しても断然楽なので、それも混雑の一因かもしれません。

鎖場ではチャレンジして渋滞を起こしている人は暖かい目で見守れても、鎖場で横を抜こうとするおっちゃんは…流石に呆れました。さっと身体を横に出してブロックして先行者を守りましたよ（笑。

剣山と違ってルート上にまともなテント場がないのが残念ですが、閑散期だからか白石ロッジの8000円は価値があったので是非泊まって下さい。