晩秋の錦織りなす笹子雁ヶ腹摺山と笹一酒造の新酒フェア
- GPS
- 05:50
- 距離
- 13.7km
- 登り
- 831m
- 下り
- 840m
コースタイム
天候 | 曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
高尾06:42(JR中央本線) 笹子07:33 復路: 笹子16:21(JR中央本線) 高尾17:08 |
写真
感想
笹子峠近くの笹一酒造で新酒のイベントがあるとのことで、Ytにそれと併せて笹子雁ヶ腹摺山に登ろうと誘われた。
笹子駅付近にはコンビニがないので、笹一酒造には前に笹子雁ヶ腹摺山に登った時の他にも滝子山や本社ヶ丸に登った時、そして小金沢連嶺を石丸峠から縦走した時にも寄った覚えがある。
特に小金沢連嶺の時には、閉店直後だったのに門を開けていただいたのではっきりと覚えている。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-658656.html
高尾駅から乗り込んだ中央本線は混んでいたが、昨日の青梅線や2週間前大菩薩嶺に行った時に比べそんなに激しく混んでおらず、中央本線沿線の山々の紅葉シーズンはそろそろ終わってきたのかなと感じさせられる雰囲気だった。
笹子峠で降りる人たちもそこそこいたのだが、笹子峠方面へ向かって甲州街道を歩き出すと我々の他には誰もおらず、他の人たちは滝子山や本社ヶ丸方面へ向かったようだ。
前に笹子雁ヶ腹摺山に登った時は笹子峠から山頂へ向かったが、今回はsjの提案で先に山頂に登った後、笹子峠経由で下りてくることにした。
確かにその方が、急斜面を下るのではなく登ることになるので安全かもしれない。
登り口は甲州街道の車道から少しそれたらすぐにあり、スギの植林地の登りにとりかかる。
これがかなりの急斜面なのだが、あっという間に高度を稼ぐことができるので気持ちがいい。
植林地が終わり反射板のある所に出ると広葉樹林帯となり見晴らしがよくなる。
振り返ると高川山や九鬼山などがかなり低く見え、御正体山や本社ヶ丸は山頂が雲に隠れたりしている。
今日は天気予報では秋晴れのはずだったが、かなり低い雲に覆われている。
気温が低くないのはいいのだが、展望が利かないのはやはり残念だ。
笹子雁ヶ腹摺山は尖っているので、最後急斜面をひと登りすると山頂に飛び出る。
案の定富士山は見えなかったが、意外にも甲府盆地方面が少し見えてみて、その向こうには南アルプスの稜線も微かに見えている。
結局今年はいろいろあって、北アルプスには行けなかったし、南アルプスも栗沢山〜アサヨ峰を歩いただけだった。
山頂付近の稜線はもう冬枯れの景色で、曇天で展望も利かないのだが、稜線を歩きつつ、今日の2人とは久しぶりなので話しながら歩くのが楽しい。
笹子峠から笹子隧道に下り立ち、この西洋風の隧道は初めて見るなあと思っていたのだが、帰宅後に5年前笹子雁ヶ腹摺山に登った時の記録を見るとちゃんとこれも見ているのである。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-294459.html
人の記憶―というか自分の記憶というのは当てにならないものだ。
この笹子隧道から下のところがちょうど紅葉の見頃だった。
一部車道歩きがあったが、途中からまた登山道に入りそこが今回の紅葉のハイライトだった。
矢立の杉のところには杉良太郎の「矢立の杉」の歌碑とそれを聞くことのできる機械がある。
前回来た時は人がたくさんいたので聞くことができなかったが、今回は他に誰もいないので最後まで聞くことにした。
ゼンマイ式の機械なので20回程回してくださいと書いてあるのだが、20回だと最後まで行く前に止まってしまう。
結局20回以上巻き直して最後まで聞くことができた。
『絹雨が降り 足が止まる 虹が出て まるで夢の中』の出だしがなかなかいい感じ。
Ytは『旅人よ 生きることに疲れたときは ここへ来るといい』のラストが気に入ったようで、歌詞のどの部分に共感するかの違いが面白い。
いずれにしてもこういう歌碑や歌詞に興味を持つという共通点のある友人たちと一緒にいられることは嬉しいことだ。
その後も黄色から橙、そして赤色に織りなす錦秋の中を下り、最後は少々味気ない甲州街道沿いを歩く。
ただ、先ほど峠道で「明治天皇御野立所跡」の説明板に「大帝本縣御巡幸に際し畏れ多くも此の地天野治兵衛家に御野立あらせられ」とあったのだが、街道沿いの家々に天野家が多いことに気づいたりする発見があり楽しかった。
笹一酒造は新酒フェアとのことで、今まで見たことのない賑わいを見せていて、日本酒だけではなくワインも飲むことができた。
特に市場には出回らないという「もろみワイン」が味わい深く、アルコール度数も低くて飲みやすかった。
また来年も近くの山を歩いて新酒フェアに来ようと話しながら、晩秋の弱い陽射しの中先月以来の哀しい気分が少しずつ薄まっていくのを感じた。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する