天狗岳 / 平日の悪天登山はキツかった
- GPS
- --:--
- 距離
- 8.9km
- 登り
- 802m
- 下り
- 786m
コースタイム
→黒百合平15:04→唐沢鉱泉分岐15:24→渋の湯駐車場16:13
天候 | 雪、稜線は強風 気温はマイナス15℃以下? |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【渋の湯→黒百合平】 パノラマコースの尾根に乗るまでが少し急坂、あとは黒百合平まで緩い登りで歩きやすい。名前はパノラマコースでも深い樹林帯で展望無し。 ここ数日の間に大量の雪が降ったようで、やっと本格的冬山らしくなってきた。 サラサラの雪で標高が上がるにつれて増え、黒百合平付近で70〜80僂阿蕕? 吹き溜まりはそれ以上。 トレースはしっかり付いているが、少人数のものなので圧雪はされてなかった。 【黒百合平→東天狗岳】 ヒュッテ前の広場はam11時で踏み跡もトレースも無く焦ってしまった(すぐ消えてしまうらしい)。 吹きさらしや吹き溜まりはすぐトレースが無くなる。午前中にヒュッテ宿泊者二名の方が天狗岳へピストンしたがトレースは殆ど消えていた。 天狗への登りは急登でかつ踏み抜き多く歩きにくい。硬い部分はあってもクラストはしていなかった。アイゼン無しでも登頂可能。 視界10〜20mほど。まわりの地形が見えずトレースが不明瞭のため、ルートファインディングが必要。 |
予約できる山小屋 |
黒百合ヒュッテ
|
写真
感想
年末の蓼科山に続いて、冬山再開の第二弾。
平日に八ヶ岳に行くチャンスができたので、土日は駐車スペースの確保が困難な、天女山入口から権現岳をピストンしようと思ったが、
強い寒気のため中央道から見る八ヶ岳は黒い雪雲の中、かなりの悪条件が予想され、行けても三ツ頭だろうと思った。
そこで急きょ計画を変更、多少は楽かと思い、もっと登山者が多いと思われる天狗岳を目指して渋の湯に向かった。
渋の湯手前の細い道路は雪が多いので2WD車は一気に登った方が良いと思います。
登山者用駐車場に着くと9:00にもなるというのに車は私含めて3台だけ。悪天のためか平日とはいえ少ない。横なぐりの雪の中不安になってしまった。
ガラガラの駐車場なのに停め方が悪いと管理者からクレームを付けられた。赤線を少しでも踏んだら駄目だそうです。
今日の装備は
スキーウェア上下、スパッツ、ゴーグル、フェイスマスク、耳宛の付いたキャップ、革登山靴、手袋薄手と厚手
ピッケル(横着してストックは持参しなかったが、ピッケルを必要とする場面は無く圧倒的にストックが有効だった)
12本爪アイゼン(せっかく重いの持って来たのに結局、上りも下りも使わなかった)
奥の渋の湯旅館の脇にある橋を渡って山道に入る。サラサラの雪です。少し急ですが初心者でもアイゼン無しでも問題ないと思います。
天気が悪いとはいえ、雪が降ったあとの森の風景はきれいです。そこらじゅう綿帽子の世界でした。
尾根沿いのパノラマコースに入るとさらに雪は増え雰囲気が良くなります。樹林に覆われているため風の影響もなく穏やかです。
トレースはしっかりしていますが、昨日今日と歩く人が少なかったのでしょう。フワフワです。圧雪されていません。
黒百合平が近づくと、そこらじゅう真っ白になり樹間に岩稜帯も見えてくる。
風の音もゴーゴーと響き横なぐりの雪が顔にあたる。プレッシャーを感じてきます。
ほどなく黒百合ヒュッテに到着。小屋の前には天狗岳に出発する登山者や下山してきた人がいるだろうと思っていたら、人の気配がありません。
ヒュッテの前の広場には踏み跡も無ければトレースも無い。「嘘でしょ」って感じです。
ヒュッテの所でフリースを着てスキーウェアの上を着る。顔にはゴーグルとフェイスマスクで防備、ゴーグルは暖かくて快適です。
いきなりヒュッテからラッセルで愕然としました。 が樹林帯に入るとトレースが現れホッとします。
手袋はカメラ操作のためスキー用の薄手を付けていましたが、指が痛く感覚が無くなったのでまずい状態でした。
特に親指がおかしくなってきたので、なめたりして回復させました。厚手をはめるとシャッターも切れないので厳しいところです。
なので今回はバシバシ写真撮る余裕ありませんでした。視界は限りなくゼロに近いので、まあいいかという気持ちです。
中山峠付近で香港から来たという二人組に抜かれました。話かけても全然反応無いのでおかしいと思ったら外国人でした。
通じるのは広東語と英語ですね。 あっ北京語も通じるか!
とはいえ英語でさえ苦手な私は、無理やり思いつく英単語ならべて意思疎通するしかありません。
雪のない香港ですが、装備もしっかりしていて歩き方を見ても初級以上の実力です。
しかし知らない外国の山、しかも視界はほぼゼロ。相当な不安でしょう。
天狗には春冬含めて10回以上登っている私でもトレースが途切れて視界の悪い状態ではビビリます。
ほぼ同時にヒュッテに宿泊された方が二人下山してきた。なぜか補助ロープを持っていた。 天狗ってバリルートあったかな?
お二人の話によると踏み抜きは多いがクラストはしていないという情報でした。
やった! 今日の天狗はノーアイゼンでもらった! などと呑気なことを思っていた。
ここまでは元気だった私だったが、風のプレッシャーと低温、視界不良、踏み抜きで、あっという間にバテバテでヨレヨレ状態になってしまった。
年末の蓼科山でバテたので心配してたのだが、やはり体力不足が露呈してしまった。
香港の二人組はルートの確認を私にしてくるが、細かい意思疎通は難しい。
私としてもこのルートは良く知っているので教えてあげたいのだが…
疲労困憊、悪条件のなか、右左ぐらいしか言えない。しまいには right,leftの違いが… 混乱してしまった。
ほんとにトレース不明瞭で視界も悪いとなかなか難しいですね。
幸いなことに彼らはちゃんと12本爪アイゼンを付けてるので直登のようなところも着実に登って行く。
私は横着して自信過剰のノーアイゼンなので巻き道を探します。すると思いっきり踏み抜いて、ほんとにヘロヘロ状態になりました。
吹きさらしの斜面でうずくまること数回、彼らも心配して私が来るのを待っています。
英語で俺たちと一緒に行こうと言ってくれました。
頂上近くまで来ると、ガスの中に見覚えのある地形が浮かび上がり、やっとひと安心。何とか吹きさらしの頂上へ立つことができました。
はるばる外国から日本の冬山に来ながらこの天気は残念に思います。
天気回復の気配はありますが長居は無用、さっさと降ります。
下りもなかなか大変でした。踏み抜きながらヨレヨレ状態。
しかし、がんばったご褒美か少し頂上から降りたところでガスが切れて、稲子岳から黒百合平にかけて大展望が広がった。
そしてオレンジ色の夕日に照らされた雪原と青空も現われた。彼らにとっては大変良かったと思いました。
なぜかこういう時は下山にかかると天候回復するものです。青空が見え隠れするなか、快調に渋の湯まで降りることができました。
日没まで余裕の16時過ぎに駐車場到着。 今日、天狗に登頂したのは5,6人のようでした。
一緒に登ったお礼に彼ら二人を茅野駅まで送ってあげました。
どうやら来るときはタクシーで来たようですね。明日は大阪に行くとか言ってました。
しかし今回も反省点の多い雪山になってしまった。
平日の登山者の少なさ、悪天、単独、中高年、体力不足、自信過剰… などなど悪い要素が重なってしまった。
自分では自重しているつもりだが、まだまだ慎重に考えなければならないと思った。
三ツ頭レポでコメントいただいたpasocomです。
天狗岳もかなりの天候だったようで残念でしたね。
私の理解では、冬は長野方面から山梨方面に向かって四六時中強風が吹いているのではないかと思うのですがいかがでしょうか。
昨年11月に編笠山に登ったときも南斜面では無風だったのに山頂だけ雪混じりのすごい北風でしたし。
そんなことで私は三ツ頭は南斜面だから大丈夫だ、と思っていたのです。
平日は駐車場は混みませんし、登山道もきわめて静か。雪の時はふかふか新雪を踏めるのもいいいものです。これで天気が良ければ最高なのですがね。
pasocomさん、コメントありがとうございます。
八ヶ岳の稜線はどこでも風強いです。南八の硫黄岳、北八の北横岳は特に有名ですね。
先日の天狗の風は、八ヶ岳としてはまぁ普通の強さかなという感じです。
それでも帰宅して顔を見たら、左頬が500円玉を楕円にした感じで軽く凍傷になっていました。息が苦しくてフェイスマスクを下げたのがまずかったようです。
おまけに大事なスキーパンツにピッケル引っかけて穴開ける始末です(アイゼン引っかけるのはよく聞きますが、殆どアホですね)
今回は平日に八ヶ岳行けるということで、少し浮かれてしまったようです。行列でも土日に行くべきでした。
次からは、平日や悪天の冬山はもう行かないようにします。
三ツ頭の風ですが、私はゆるいというのは聞いたことはないですね。たぶん編笠に比べて権現は形がスマートなので風よけ効果が薄いのではないでしょうか。
編笠と権現の鞍部が風の通り道でしょうし、さらにすぐ北側にはキレットが口をあけてますしね。北西風の通り道だと思います。
私もチャンスがあれば是非、権現にチャレンジしたいですが、平日はパスです。ラッセルする体力ないので…
まぁ、お互いがんばりましょう。
yamaheroさん、こんにちは。
冬登山、復活中ですね。
この天気で単独とは、恐るべし。
写真を見るとマジで寒さが伝わってきます…が、
雪の山を歩けて、羨ましく思いますよ。
こちら、冬山道具は木製のピッケルしかありません。
装備を買おうか悩みましたが、先送りしました。
今シーズンも陽だまり低山歩きの継続予定です。
今年は久々の寒い冬で、積雪も多いようですね。
今後の冬山レコを楽しみにしています。
s4redsさん、こんばんは。
初心者向きの天狗とはいえ、まずい時に行ってしまいました。
やはり雪山への感覚が鈍っているようですね。
小さくてよかったですけど、顔に凍傷作ってしまうし…
スキーパンツ穴開けてしまうし、それもピッケルで。
(スキーパンツ駄目にすると雪山行けなくなるのです)
冷静に考えると、体力・判断力などなど…
やはり本格的な冬山はやめた方が無難かなという感じです。
でも晴れた日の雪山は素晴らしいですからね。
これからは北八あたりで遊ぼうと思っています。
もちろん土日の天気の良い日に。
そうだ団体さんの後ついて行こうかな。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する