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記録ID: 164978
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ハイキング
屋久島

宮之浦岳(縦走:淀川⇒宮之浦岳⇒縄文杉⇒荒川)-海上アルプス-【鹿児島県、屋久島】

2003年10月25日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
11:49
距離
21.7km
登り
987m
下り
1,756m

コースタイム

●コースタイム
淀川登山口 4:42 - 淀川小屋 5:10/15 - 高盤展望台 5:55 - 小花ノ江河 6:08 - 花ノ江河 6:10/20 - 投石平 6:57 - 翁岳鞍部 7:45 - 栗生岳 8:05/09 - 宮之浦岳 8:22/57 - 焼野三叉路 9:09 - 平石 9:26 - 平石小屋 9:37/46 - 坊主岩 10:05 - 第2展望台 10:10 - 第1展望台 10:22/36 - 新高塚小屋 10:50/11:09 - 高塚小屋 11:50/昼/12:27 - 縄文杉 12:32/13:15 - 大王杉 13:34 - ウィルソン株 13:55/14:00 - 軌道(大株歩道入口) 14:12/25 - 迂回路 14:55 - 三代杉 15:05/11 - 楠川分岐 15:15 - 小杉谷集落跡 15:35 - 小杉谷小学校跡 15:37/45 - 荒川登山口 16:31
(タクシー: 荒川登山口 16:39 = 淀川登山口 17:08)

●行動時間 11:49
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2003年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
●今日の移動
(泊地) = (淀川登山口) – 宮之浦岳、縄文杉 - (荒川) = (泊地)

●登山口へのアクセス
○淀川登山口)
・屋久島町(旧屋久町)の安房集落から荒川、淀川に向けて山に入る。約13km走行したところに分岐がある。そこを左手に進みヤクスギランドや紀元杉を過ごすと、やがて淀川登山口
・安房から自動車で一時間は十分に掛かったと思う

○荒川登山口)
・屋久島町(旧屋久町)の安房集落から山へ。途中までは淀川登山口に行く場合と同様
・分岐を荒川に向けて進むと、車の入れる終点が登山口。トロッコの発信基地もある
※現在では冬場以外の一般車乗り入れは規制されているようです。屋久杉自然館からバス利用が一般的なアプローチ方法のようです
コース状況/
危険箇所等
●コース状況
・全般に迷う等の心配はなかった
・大株歩道〜トロッコ道は人出が多いだけに、よくよく整備されている。最新状況は知らないが、当時でも、山目的ではない団体が結構目についた
・淀川登山口〜縄文杉はごく普通の山域。道は明瞭
・花ノ江河等の湿地帯は木道が整備されている

●買う、食べる
・安房や宮之浦などの麓の集落に行けば、飲食、購買は可能

●日帰り温泉
・島の中の温泉はいくつかある。地元の人の浴槽である尾之間の「尾之間温泉」なども興趣をそそる。上品に「いわさきホテルの温泉」で体を洗うというのもあり、平中海中温泉で海を見ながら温泉三昧もあり
・平中海中温泉は、潮加減で入れる時間帯が限られるので、あらかじめ把握しておくとよい
淀川登山口(27日朝、撮影)
2003年10月27日 08:31撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/27 8:31
淀川登山口(27日朝、撮影)
淀川登山口(27日朝、撮影)。このよう何台かの駐車ができる状態だった
2003年10月27日 08:32撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/27 8:32
淀川登山口(27日朝、撮影)。このよう何台かの駐車ができる状態だった
淀川小屋近く、世界遺産の標示が現れる
2003年10月25日 05:07撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 5:07
淀川小屋近く、世界遺産の標示が現れる
淀川小屋
2003年10月25日 05:13撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 5:13
淀川小屋
展望台から高盤岳を見上げる
2003年10月25日 05:55撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 5:55
展望台から高盤岳を見上げる
黎明
2003年10月25日 06:02撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 6:02
黎明
小花ノ江河に到着
2003年10月25日 06:07撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 6:07
小花ノ江河に到着
小花ノ江河。後方は高盤岳でいいでしょうか?
2003年10月25日 06:08撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 6:08
小花ノ江河。後方は高盤岳でいいでしょうか?
花ノ江河に到着
2003年10月25日 06:14撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 6:14
花ノ江河に到着
湿地の苔と水
2003年10月25日 06:18撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 6:18
湿地の苔と水
花ノ江河の背後を見上げる
2003年10月25日 06:21撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 6:21
花ノ江河の背後を見上げる
いよいよ日の出。いや過ぎてしまいました
2003年10月25日 06:30撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 6:30
いよいよ日の出。いや過ぎてしまいました
もう一枚
2003年10月25日 06:31撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 6:31
もう一枚
朝日を受けながら、黒味岳
2003年10月25日 06:35撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 6:35
朝日を受けながら、黒味岳
黒味岳を見上げる。行きたいところだが…
2003年10月25日 06:43撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 6:43
黒味岳を見上げる。行きたいところだが…
もう一枚、黒味岳
2003年10月25日 06:50撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 6:50
もう一枚、黒味岳
遠く、陽の当たり始めた宮之浦岳を見やる。背後は永田岳
2003年10月25日 06:53撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 6:53
遠く、陽の当たり始めた宮之浦岳を見やる。背後は永田岳
岩間。しかし巨岩がもたれかかるさまは不安定感いっぱい
2003年10月25日 06:57撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 6:57
岩間。しかし巨岩がもたれかかるさまは不安定感いっぱい
宮之浦岳と正対できるようになってきた
2003年10月25日 07:09撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 7:09
宮之浦岳と正対できるようになってきた
ロープ。それと岩も気になる。斑入りの岩
2003年10月25日 07:21撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 7:21
ロープ。それと岩も気になる。斑入りの岩
翁岳鞍部の手前にて。この高度に水がある!
2003年10月25日 07:29撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 7:29
翁岳鞍部の手前にて。この高度に水がある!
水の透明感が伝わるでしょうか
2003年10月25日 07:31撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 7:31
水の透明感が伝わるでしょうか
翁岳鞍部。目の前には(真っ黒だが)不思議な人形の岩積み
2003年10月25日 07:43撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 7:43
翁岳鞍部。目の前には(真っ黒だが)不思議な人形の岩積み
来た道を振り返る。左端が黒味岳
2003年10月25日 07:57撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 7:57
来た道を振り返る。左端が黒味岳
安房、投石、黒味岳
2003年10月25日 07:57撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 7:57
安房、投石、黒味岳
栗生岳に到着
2003年10月25日 08:05撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 8:05
栗生岳に到着
岩間の石仏??
2003年10月25日 08:06撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 8:06
岩間の石仏??
宮之浦岳はいよいよ目の前
2003年10月25日 08:16撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 8:16
宮之浦岳はいよいよ目の前
近づく頂上
2003年10月25日 08:21撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 8:21
近づく頂上
山頂からのパノラマ 左、永田岳。背後に口永良部島、その右に遠く硫黄島。手前、写真真ん中付近は縄文杉等を経て進む今日のこれからの道
山頂からのパノラマ 左、永田岳。背後に口永良部島、その右に遠く硫黄島。手前、写真真ん中付近は縄文杉等を経て進む今日のこれからの道
山頂からのパノラマ◆左、栗生岳から始まる登路の峰々。永田方面。右端は永田岳
山頂からのパノラマ◆左、栗生岳から始まる登路の峰々。永田方面。右端は永田岳
永田岳のアップ
2003年10月25日 08:30撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 8:30
永田岳のアップ
平石〜高塚〜と続く下山縦走路
2003年10月25日 08:31撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 8:31
平石〜高塚〜と続く下山縦走路
現役の火山、硫黄島の拡大
2003年10月25日 08:37撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
1
10/25 8:37
現役の火山、硫黄島の拡大
宮之浦岳を振り返る
2003年10月25日 09:27撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 9:27
宮之浦岳を振り返る
永田岳
2003年10月25日 09:31撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 9:31
永田岳
平石から宮之浦岳
2003年10月25日 09:39撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 9:39
平石から宮之浦岳
坊主岩
2003年10月25日 10:03撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 10:03
坊主岩
第2展望台付近から宮之浦岳を見返す
2003年10月25日 10:11撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 10:11
第2展望台付近から宮之浦岳を見返す
「倒木更新」の進む姿
2003年10月25日 10:44撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 10:44
「倒木更新」の進む姿
新高塚小屋
2003年10月25日 10:59撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 10:59
新高塚小屋
一本一本の屋久杉が立派
2003年10月25日 11:30撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 11:30
一本一本の屋久杉が立派
高塚小屋。ここでお昼
2003年10月25日 11:55撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 11:55
高塚小屋。ここでお昼
小屋近くの屋久杉
小屋近くの屋久杉
縄文杉。樹齢が何年であれ、荘厳さを漂わせる
2003年10月25日 12:35撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 12:35
縄文杉。樹齢が何年であれ、荘厳さを漂わせる
縄文杉の頭部
付近で見たヤクジカ
2003年10月25日 12:49撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 12:49
付近で見たヤクジカ
縄文杉を展望台下から見上げる
2003年10月25日 13:16撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 13:16
縄文杉を展望台下から見上げる
夫婦杉
2003年10月25日 13:30撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 13:30
夫婦杉
ウィルソン株
2003年10月25日 13:56撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 13:56
ウィルソン株
ウィルソン株。中からの写真は撮らなかった…
2003年10月25日 13:57撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 13:57
ウィルソン株。中からの写真は撮らなかった…
ウィルソン株
2003年10月25日 14:00撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 14:00
ウィルソン株
大株歩道の入口
2003年10月25日 14:11撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 14:11
大株歩道の入口
大株歩道入口のトイレ。歩道入口の対岸にある。トロッコ線路上に建てられている
2003年10月25日 14:16撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 14:16
大株歩道入口のトイレ。歩道入口の対岸にある。トロッコ線路上に建てられている
トロッコ線路跡であり歩道であるので、まくらぎ上にも板の敷並べがある
2003年10月25日 14:29撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 14:29
トロッコ線路跡であり歩道であるので、まくらぎ上にも板の敷並べがある
三代杉
2003年10月25日 15:06撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 15:06
三代杉
う〜ん、なんでしたっけ
2003年10月25日 15:12撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 15:12
う〜ん、なんでしたっけ
白谷への分岐点
2003年10月25日 15:15撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 15:15
白谷への分岐点
小杉谷集落の入口。再生林の自然観察道となって残されている
2003年10月25日 15:34撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 15:34
小杉谷集落の入口。再生林の自然観察道となって残されている
小杉谷集落跡
2003年10月25日 15:37撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 15:37
小杉谷集落跡
小杉谷小中学校跡
2003年10月25日 15:44撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 15:44
小杉谷小中学校跡
小杉谷をトロッコ鉄橋で渡る
2003年10月25日 15:47撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 15:47
小杉谷をトロッコ鉄橋で渡る
南沢方面とのトロッコ分岐。レールの錆度合いから推測すると、分岐側は最近使っているのかも知れない
2003年10月25日 15:49撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/25 15:49
南沢方面とのトロッコ分岐。レールの錆度合いから推測すると、分岐側は最近使っているのかも知れない
いよいよ荒川に到着
2003年10月24日 17:01撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/24 17:01
いよいよ荒川に到着
荒川登山口のトロッコ車庫(撮影は10/24)
2003年10月24日 17:02撮影 by  C990Z,D490Z, OLYMPUS OPTICAL CO.,LTD
10/24 17:02
荒川登山口のトロッコ車庫(撮影は10/24)

感想

○はじめに
九州に単身赴任となって3年以上。屋久島行きを企てたことは過去4回。いずれも天候や仕事上の急を要する都合で中止に。これが最後の可能性と思っていた5回目でついに実現。
島への到着までは、ヤクスギランドの記録に記載。
○宮之浦岳へ
海側の公園に駐車しての車中泊から出発。出発前に湯を沸かし水筒を満たすとともに朝食。朝食も昼食も昨晩コンビニで買ったものだ。
車を走らせて、淀川登山口へ。前夜淀川小屋に入った人々であろうか、駐車も数台。
まだ、明るくはならない中を、速やかに出発。比較的よく踏まれた起伏の少ない登山道を進むと、淀川登山口。
ようやく登りに転じ、とはいえ程度の軽い登り。
小花ノ江河、花ノ江河と湿地が続き、先行者に追いつく。
投石への登りの途中で、登りつつある朝日を撮影。足下は雲海だが、こちらからは360度遮るものがない。
行く手には宮之浦岳、あるいは永田岳が見え始める。毛並みの短い緑、その中に岩石がぽつぽつ。独特の景観。安房岳くらいまで来ると、宮之浦岳がそれと分かるように。
 その先で、きれいな水。この高度に水があることにも驚いたが、きれいさにも驚き。
やがて栗生岳。
栗生岳からいったん鞍部に下り、いよいよ宮之浦岳へ。登り途中から山頂が確認できる。やがて、到着。360度の完全な景色とは言わないまでも、島の中では、登ってきた尾根筋や永田岳や縄文杉近辺が見えている。永田岳の後方には口永良部島、その右手には生きた火山、硫黄島も見えている。更に南西に目をやればトカラ列島もかろうじて確認できる。
そんな贅沢な眺望の宮之浦岳独り占めだったが、あとの行程を考え、出立。
 平石から振り返り、遮りのない宮之浦岳とさようなら。
そこからは原生林に包まれながら、昇降のうちに次第に高度を下げていく。
新高塚小屋を経て、更に進んで高塚小屋。ここでお昼。腹拵えをここにしたのは理由がある。少しでも縄文杉到着を遅らせたい、そのほうが静かに縄文杉を鑑賞できるであろう、との目論見。
それを期待しつつ、縄文杉へ。
予想通りに殆ど人が居ない。懸案の帰りのタクシーの電話をかけるうちに、無人となる。つまりは通常のハイカーであれば、もう時間が遅すぎるということのようだ。
そして振り返ると、縄文杉が静かに佇んでいる。眠っているようにも見える。微動だにせず、物音一つせず、である。荘厳。
やはり、この雰囲気は、人の居ない中で見たいものだ。
縄文杉は近づけないようになっていた。多くの人間に根元を荒らされたための措置のようだ。
そこからは殆ど整備された木道歩き。途中で、大王杉やウィルソン株を見ながら黙々と進む。ひょっとすると、もっと大きな杉がどこかに隠れているのではないかと思わせる、深い深い森。
最後長い下りの末、軌道に降り立つ。進む方向とは逆にも伸びる軌道を追いかけると、トイレが設置されていた。どうやら、このトイレの管理に軌道は使われているようだ。
 淡々と、軌道を進むが途中にはトロッコが通り抜けられないような感じの所も。その一方で、まくらぎが交換されているところも見受けられるので、現状がよく分からない。
軌道脇にも三代杉など、特徴的なヤクスギがあり、鑑賞しながら進む。やがて、小杉谷。こんな山奥に集落をなすほどの人々が住んでいたことに感心。小学校跡を見ながら、長い橋を渡り、更に軌道を黙々と進む。やがて、軌道の分岐。分岐は今来たほうではない側に向いている。
見つつ先へ。再び長い橋を渡り、やがて、昨日下見をしたときに見覚えのある荒川登山口に到着。
頼んでいたタクシーは時間にはずいぶん速いのにすでに来ていて、すぐさま淀川登山口まで送って頂く。
ようやくこれにて周遊は完了。
今では荒川への一般車の乗り入れができないので、同じ行程は取り組み方が変わったようだが、皆どうしているのだろうか。

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