唐松岳(八方駅から往復)ゴンドラ運休!急登、ラッセル、暴風…苦難の先の大絶景
- GPS
- 32:00
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 2,033m
- 下り
- 2,034m
コースタイム
- 山行
- 9:13
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 9:50
天候 | ・11/24(土)小雪→晴 ・11/25(日)晴→(暴風)→曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※ゴンドラおよびリフトは運休中 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【スキー場ゲレンデ】急斜面。積雪箇所もあり、特に下りの際に滑って危険。 【八方池山荘〜八方ケルン】所により夏道が雪で埋まっており、ラッセルや道なき急斜面をよじ登る箇所あり。 【八方ケルン〜頂上稜線】ラッセル必須。新雪では道不明瞭。片側が切れ落ちた急斜面のトラバース等あり。 【頂上稜線〜唐松岳山頂】風速17、8mの暴風、両手にストックorピッケルを持っていた方がベター。一部ラッセルあり。 |
その他周辺情報 | 標高2,550m付近の登山道脇の窪地で幕営 |
写真
感想
山岳会の月例山行として、11/23(金)〜25(日)に唐松岳〜五竜岳を縦走する計画でしたが、11/23(金)の天候が思わしくないこと、少雪のためゴンドラ・リフトが運休していること、黒菱平の駐車場まで車で入れないことを踏まえ、ゴンドラ「アダム」の八方駅前から唐松岳をピストンすることになりました。
11/23(金)に八方駅のすぐそばにある駐車場で車中泊。翌朝、暗闇の中、うっすらと雪が積もったスキー場のゲレンデをほぼ直登しました。とりあえず登りやすそうなところを進みますが、急斜面をひたすら登るため、序盤で踵あたりを靴擦れしてしまいました。
明るくなってゲレンデの全容が見えてくると、この急斜面を登るのか…と気持ち的にしんどくなりましたが、標高が上がるに連れて見えてくる景色が素晴らしく、なんとか頑張れました。結局、八方池山荘までのゲレンデ歩きに、4時間30分もかかり、かなりのダメージでした。
八方池山荘からは、基本尾根道を辿りますが、途中ですれ違った昨日登った方のトレースが僅かに残っているところや、全くトレースがないところもあり、随所にラッセルが必要でした。夏道から逸れて、ワカンを付けた状態で急斜面をよじ登る箇所がいくつかありましたが、ダケカンバの枝や笹をまとめて掴んで腕力で登らざるを得ませんでした。
初日に唐松岳頂上山荘まで行って幕営する計画でしたが、標高約2,550mのピークに到着時ですでに15時。この先、幕営できそうな場所がないため、稜線脇の平坦なところで幕営することにしました。雪山仕様の完全防寒のつもりで寝床につきましたが、足元が寒く、ぐっすりとは眠れませんでした。夜間は時より強風が吹いていました。
翌朝3時起床、まずは昨晩と同じように雪を溶かしてせっせとお湯づくり。食事や身支度をしていると、あっという間に出発予定の5時に。あたりはまだ真っ暗で、トレースのない尾根をヘッドランプ頼りにラッセルしながら進みます。両側が切れたようなところもあり、決して気は抜けませんでした。
頂上稜線に出る頃には薄っすらと明るくなってきましたが、稜線に出た瞬間、猛烈な西風!一方にストック、もう一方にピッケルで体を支えないと持っていかれそうな時もありました。
頂上への最後の登り。風にあおられながら、雪交じりの岩場をアイゼンで登るのは少し緊張しましたが、なんとか頂上へ。本当に風が強く長居できないので、写真だけ撮ってさっさと下山。この下山時の稜線での風が最も強く感じました。同行者によると、風速17、8mはあったんじゃないかとのことでした。
頂上稜線分岐から八方尾根に入っても油断は禁物。トレースは残っているものの、滑落の危険が高く、慎重に下山。何とかテント場まで戻ってきた時は、ほっとしました。
しかし、ここからが地獄でした。長い長い下りの始まりです。特に八方池山荘から下のゲレンデ歩きは最悪です。ただでさえ前が見えないくらい急で膝に悪いのに、溶けかけた雪が残っていて、めっちゃ滑る!気を付けていても、数回激しく転倒しました笑。車を止めた駐車場が見えた時は、本当の意味でほっとしました。
唐松岳と聞くと、北アルプス入門の山というイメージを持っていましたが、雪山となるとさすがに違いました。ましてや麓からのガチ登山、標高差1,900m以上。本当にきつかったです。
2日間で出会った登山者は計5名。人気のこの山でこれだけ人が少ないのは、ゴンドラが動いていないこの時期だけかもしれませんね。
ともあれ、貴重な雪山体験ができてよかったです。
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