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Yamareco

記録ID: 1669851
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
妙高・戸隠・雨飾

【薮山レコ】阿弥陀山南峰 〜海谷山塊の怪峰〜

2018年12月02日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
07:45
距離
6.3km
登り
823m
下り
976m

コースタイム

日帰り
山行
9:29
休憩
0:22
合計
9:51
距離 6.3km 登り 837m 下り 976m
6:35
50
海谷三峡パーク
7:25
7:30
30
海谷渓谷
8:00
8:05
35
732高地
8:40
224
南西尾根取付
12:24
12:36
144
15:00
12
南西尾根取付
15:12
45
15:57
29
16:26
海谷三峡パーク
GPSログは南西尾根下部よりスタート
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2018年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
当日は海谷三峡パークまで車両進入可能(路肩に積雪が少々あり)
コース状況/
危険箇所等
海谷三峡パークから海川渡渉地点へ降りる途中にある仮設橋は撤去されており段差が大きくデンジャラス。下山時、融雪により海川は増水していたが取水口でかなり取水されているようで渡渉地点ではそれほど影響なし。海川渓谷の右岸の急な片勾配のヘツリ道では凍結した吹き溜まり区間がありステップ切りながら通過。
(過去画像)北峰に登頂した時に撮影。左:阿弥陀山北峰 右:阿弥陀山南峰
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(過去画像)北峰に登頂した時に撮影。左:阿弥陀山北峰 右:阿弥陀山南峰
海谷山塊の怪物、阿弥陀山南峰
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海谷山塊の怪物、阿弥陀山南峰
薄暗い海谷三峡パーク 周辺は凍結
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薄暗い海谷三峡パーク 周辺は凍結
展望台より正面に望む、千丈ヶ岳の大岩壁
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展望台より正面に望む、千丈ヶ岳の大岩壁
海川の上流に聳える鉢山
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海川の上流に聳える鉢山
三峡峠より海川渓谷に向かって下降
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三峡峠より海川渓谷に向かって下降
途中、駒ノ沢に架かる橋は撤去されている。
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途中、駒ノ沢に架かる橋は撤去されている。
海川の河原に降りるため、垂直な岩壁に付けられた梯子とロープ
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海川の河原に降りるため、垂直な岩壁に付けられた梯子とロープ
渡渉地点付近の海川は巨石が点在している。水量は少ないが段差大きい。
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渡渉地点付近の海川は巨石が点在している。水量は少ないが段差大きい。
対岸のヘツリ道をしばらく進む
対岸のヘツリ道をしばらく進む
取入口に到着。
取入口でV字谷は終わり、その奥は海谷の上高地と称される穏やかな高地が広がる。
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取入口でV字谷は終わり、その奥は海谷の上高地と称される穏やかな高地が広がる。
やや左奥が、目指す阿弥陀山南峰
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やや左奥が、目指す阿弥陀山南峰
旗振山方面の岩峰
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旗振山方面の岩峰
取入口方面を振り返る
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取入口方面を振り返る
鋸岳、駒ヶ岳方面
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鋸岳、駒ヶ岳方面
しばらく阿弥陀沢下流部の扇状湿地帯を横断し、前方に見える阿弥陀山南峰の南西尾根に取り付く。なお、「越後の山旅」では南西尾根を伝之助尾根、南峰(1500m)を嫁倉となっている。
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しばらく阿弥陀沢下流部の扇状湿地帯を横断し、前方に見える阿弥陀山南峰の南西尾根に取り付く。なお、「越後の山旅」では南西尾根を伝之助尾根、南峰(1500m)を嫁倉となっている。
南西尾根の下部は椿の薮がうるさい。かき分ける度に融けかけた雪が降りそそぐ。
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南西尾根の下部は椿の薮がうるさい。かき分ける度に融けかけた雪が降りそそぐ。
薮の薄い区間では踏み跡があるように見える
薮の薄い区間では踏み跡があるように見える
高木が少なくなると潅木薮がうるさくなる。左の白い峰は阿弥陀山北峰。
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高木が少なくなると潅木薮がうるさくなる。左の白い峰は阿弥陀山北峰。
1200m付近のスラブ地帯。やや逆層気味で雪があるので怖い。
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1200m付近のスラブ地帯。やや逆層気味で雪があるので怖い。
後方を振りかえると鋸岳〜海谷駒ヶ岳の稜線が一望
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後方を振りかえると鋸岳〜海谷駒ヶ岳の稜線が一望
スラブを登って前方。中央奥が南峰、やや左が北峰。
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スラブを登って前方。中央奥が南峰、やや左が北峰。
この辺りから見る鉢山は超尖っている。
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この辺りから見る鉢山は超尖っている。
やや尾根が広がるとほっとする。
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やや尾根が広がるとほっとする。
その先はナイフリッジな区間が現れる。
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その先はナイフリッジな区間が現れる。
ナイフを登り振り返る。
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ナイフを登り振り返る。
時々、イヌツゲの密薮が出現。地道に正面を突破するか脇の急斜面をヘツリながら迂回するかは状況判断。
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時々、イヌツゲの密薮が出現。地道に正面を突破するか脇の急斜面をヘツリながら迂回するかは状況判断。
いよいよ山頂(中央の飛行機雲の下)が近づいてくる。
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いよいよ山頂(中央の飛行機雲の下)が近づいてくる。
西海谷山稜の後ろに後立山連峰が望まれる。
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西海谷山稜の後ろに後立山連峰が望まれる。
標高を上げるとクロベ(ヒノキ系)やシャクナゲの密薮が立ちはだかる。強靭で厄介。
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標高を上げるとクロベ(ヒノキ系)やシャクナゲの密薮が立ちはだかる。強靭で厄介。
クロベの密集する小ピークより火打山〜金山、鉢山方面パノラマ(元サイズあり)
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クロベの密集する小ピークより火打山〜金山、鉢山方面パノラマ(元サイズあり)
小ピークを越えると小鞍部の先に「海谷山塊のジャンダルム」阿弥陀山南峰が現れる。本日のラスボス!(元サイズあり)
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小ピークを越えると小鞍部の先に「海谷山塊のジャンダルム」阿弥陀山南峰が現れる。本日のラスボス!(元サイズあり)
積雪の小鞍部には熊さんの足跡があり。おとなサイズで爪跡もあり。南峰の主だろうか。
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積雪の小鞍部には熊さんの足跡があり。おとなサイズで爪跡もあり。南峰の主だろうか。
かなり急な岩壁だが潅木が多くそれほど恐怖感なく登れる。ただし左右端はほぼ垂直に切れ落ちている。
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かなり急な岩壁だが潅木が多くそれほど恐怖感なく登れる。ただし左右端はほぼ垂直に切れ落ちている。
登り切ると南峰の山頂が見えてきた。
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登り切ると南峰の山頂が見えてきた。
以下、南峰からの展望。火打山・焼山・鉢山方面パノラマ(元サイズあり)
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以下、南峰からの展望。火打山・焼山・鉢山方面パノラマ(元サイズあり)
噴煙を上げる焼山アップ
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噴煙を上げる焼山アップ
火打山アップ
鉾ヶ岳〜大毛無山方面パノラマ、手前の平原は吉尾平(元サイズあり)
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鉾ヶ岳〜大毛無山方面パノラマ、手前の平原は吉尾平(元サイズあり)
吉尾平の避難小屋付近をアップ(元サイズあり)
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吉尾平の避難小屋付近をアップ(元サイズあり)
大毛無山・不動山・容雅山をアップ(元サイズあり)
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大毛無山・不動山・容雅山をアップ(元サイズあり)
阿弥陀山北峰・烏帽子岳・鉾ヶ岳パノラマ(元サイズあり)
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阿弥陀山北峰・烏帽子岳・鉾ヶ岳パノラマ(元サイズあり)
左上は糸魚川市街地、中央は阿弥陀山北峰と烏帽子岳、右上は鉾ヶ岳(元サイズあり)
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左上は糸魚川市街地、中央は阿弥陀山北峰と烏帽子岳、右上は鉾ヶ岳(元サイズあり)
柏崎市街地、米山方面アップ
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柏崎市街地、米山方面アップ
鋭峰、烏帽子岳アップ
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鋭峰、烏帽子岳アップ
糸魚川市街地・日本海方面。丘陵を挟んで左に姫川、右に海川。
2
糸魚川市街地・日本海方面。丘陵を挟んで左に姫川、右に海川。
糸魚川市街地をアップ。海岸部の中央に北陸新幹線の糸魚川駅
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糸魚川市街地をアップ。海岸部の中央に北陸新幹線の糸魚川駅
右から旗振山、青海黒姫山、海谷駒ヶ岳
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右から旗振山、青海黒姫山、海谷駒ヶ岳
狭くて痩せた山頂部を後にする
4
狭くて痩せた山頂部を後にする
鉢山方面を見おろす高度感のある眺め
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鉢山方面を見おろす高度感のある眺め
小鞍部へ下降開始
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小鞍部へ下降開始
潅木に捉まりながら慎重に下る。
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潅木に捉まりながら慎重に下る。
小鞍部に到着
小鞍部にて一服
南峰の南東側は垂直な壁!
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南峰の南東側は垂直な壁!
小鞍部より南東側の谷間(源頭部)を見下ろす
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小鞍部より南東側の谷間(源頭部)を見下ろす
西海谷山稜の後方に後立山連峰の峰々。左より唐松岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳、、槍ヶ岳。
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西海谷山稜の後方に後立山連峰の峰々。左より唐松岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳、、槍ヶ岳。
尖った鉢山、やっぱりかっこいい
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尖った鉢山、やっぱりかっこいい
どんどん南西尾根を下る。薮尾根でも下りはやはり早い。
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どんどん南西尾根を下る。薮尾根でも下りはやはり早い。
旗振山〜千丈ヶ岳の岩壁。右下に大沢の二段の滝。
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旗振山〜千丈ヶ岳の岩壁。右下に大沢の二段の滝。
二段の滝アップ
再び阿弥陀沢下流部の湿地帯を通過
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再び阿弥陀沢下流部の湿地帯を通過
優しい海川の流れ
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優しい海川の流れ
南西尾根を見上げる
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南西尾根を見上げる
海川の最奥に聳える、金山
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海川の最奥に聳える、金山
再び海川渓谷のヘツリ道へ。谷間は暗くなるのが早いので急ぐ。
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再び海川渓谷のヘツリ道へ。谷間は暗くなるのが早いので急ぐ。
V字谷の海谷渓谷
海谷三峡パークを遠望
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海谷三峡パークを遠望
千丈ヶ岳の岩壁より落ちる滝
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千丈ヶ岳の岩壁より落ちる滝
海谷三峡パークに到着
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海谷三峡パークに到着
【番外編1】過去残雪期に鉢山を北東稜から登った時のルート(点線)。途中までは鉢沢(赤渋沢)の雪渓を詰める。〇が敗退地点。画像は今回のもの。
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【番外編1】過去残雪期に鉢山を北東稜から登った時のルート(点線)。途中までは鉢沢(赤渋沢)の雪渓を詰める。〇が敗退地点。画像は今回のもの。
【番外編2】敗退地点。戸隠の蟻の門渡りよりも起伏のあるナイフリッジで崩落箇所があり、かなり脆そうだ。両側は数百m切れ落ちている。
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【番外編2】敗退地点。戸隠の蟻の門渡りよりも起伏のあるナイフリッジで崩落箇所があり、かなり脆そうだ。両側は数百m切れ落ちている。
【番外編3】鉢山の敗退地点より望む阿弥陀山(北峰は南峰に重なる)、その右の鋭峰は烏帽子岳。
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【番外編3】鉢山の敗退地点より望む阿弥陀山(北峰は南峰に重なる)、その右の鋭峰は烏帽子岳。
【番外編4】前烏帽子岳より見上げる、屏風のような烏帽子岳(中央の黒いコブ)(元サイズあり)
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【番外編4】前烏帽子岳より見上げる、屏風のような烏帽子岳(中央の黒いコブ)(元サイズあり)
【番外編5】前烏帽子岳より望む頸城山塊のパノラマ。右より阿弥陀山(双耳峰)、鉢山、昼闇山(カール状)、焼山。(元サイズあり)
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【番外編5】前烏帽子岳より望む頸城山塊のパノラマ。右より阿弥陀山(双耳峰)、鉢山、昼闇山(カール状)、焼山。(元サイズあり)

感想

海谷山塊の山々は独特の魅力があり昼闇山、烏帽子山、阿弥陀山北峰に登ってきたが、見るからに険しい阿弥陀山南峰は未踏であった。阿弥陀山北峰から見ると南峰は東面がほぼ垂直に切れ落ちて山頂部稜線の手前にキレットが存在するように見える。ヤマレコでは南側から登頂した記録があるが今回、阿弥陀山南峰から南西に延びる尾根より薮こぎでチャレンジしてみた。地形図を見る限り南西尾根は概ね連続しているようで難易度はそれほど高くなさそうにみえる。

積雪は尾根下部で5〜10センチ、山頂部で10〜20センチで雪の影響はそれほどなく天候にも恵まれ、ほぼ薮こぎ登山で登頂。心配された山頂直下の小さなキレットはそれほど深くなく、山頂直下の岩場の登りも潅木薮が生えており急勾配な割に恐怖感が抑えられて困難なく登れる。なお、キレット付近に新しい熊の足跡が山頂方向へ向かっていたが、幸い遭遇することはなかった。

薮の状況は、ツル薮やイヌツゲ、クロベ、シャクナゲなど薮の密集した区間が所々にみられ迂回を強いられた。薮の濃い時期は相当に厳しそうに思われる。また山頂直下の急崖区間では、残雪期は雪崩の危険、積雪期は凍結による滑落の危険度が増すので時期選びは重要と思われる。

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コメント

ゲスト
独特の…
魅力、堪能させて頂きました。
とても、この山塊につき、コメントを能くする者ではありませんが、雪もほどほど、灌木藪の恩恵?もありで、時期としてはベストでしたでしょうか?
大兄の自由な運歩、清冽な画像、そしてコメント、いい音楽を聴いたときのような満足感です。
2018/12/7 7:46
Re: 独特の…
kamoshiqua様、コメントありがとうございます。やはり海谷山塊を攻める時期としては薮の薄くなる晩秋か、薮が埋もれ雪が締まる残雪期がベストかと思います。今回は本年のラストチャンスだったようです。条件に恵まれ絶景を撮れて良かったです。
今までに頸城・海谷山塊は放山、空沢山、高松山、昼闇山、新田山、前烏帽子岳、烏帽子岳、阿弥陀山北峰、西海谷山稜縦走と登ってきましたが、どれも個性があり魅力的で良い山でした。鉢山はいつか通常コースでチャレンジ。
2018/12/7 17:35
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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