二王子岳
- GPS
- 11:19
- 距離
- 13.3km
- 登り
- 1,350m
- 下り
- 1,333m
コースタイム
- 山行
- 10:45
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 11:15
天候 | 薄曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
冬期はまだ12月に登ったことがなかったので今回が初めてのチャレンジ。
南俣集落の先、二俣の橋を渡り棚田の下まで車両の侵入跡が見られるが、安全のため二俣から車道を歩き始める。杉林はショートカットし二王子神社の参道へ進む。太鼓橋手前でスノーシューを装着。古いトレースはあるが新雪が積もり二王子神社で30センチほど。緩やかな杉林を抜けるとようやく一合目。相変わらずここまで長く感じる。今の時期はこの先もほぼ夏道沿いに進むことになる。
2合目手前から冬道となる尾根筋に上がってみるが大失敗。締まりのない積雪は平均でも膝上、時々股間まで踏み抜き無駄に体力と時間を浪費する。なお下山時は沢筋の夏道沿いを下る。全工程で一合目〜三合目が最もきつい区間であった。一王子避難小屋はきれいに管理されており問題なく使用可能。この先は殆どトレースの形跡はなく地形と植生より判断して夏道沿いを進む。スノーシューでも20〜30センチもぐる一人ラッセルが延々と続く。
五合目(定高山)で積雪は80センチ、まだまだ少ない。時々枝に付いた雪の重みで進路に倒れ込む潅木が邪魔をする。それを通過する度に頭上から雪が降り注ぐ。六合目あたりから青空が広がり始め、ブナの枝にできた海老の尻尾が幻想的。枝から降った雪が融け始めウエアや手袋を濡らす。
六合目を過ぎ、展望の良い1202m峰に立ち寄る。時間的にも体力的にも引き返すタイミングだが滅多にない晴天なので行ける所まで足を延ばす(ヘッドランプ覚悟)。厳冬期はどこでも登れそうな油コボシ(七合目)の急登も夏道沿いを進む。北西に面した風当たりの強い斜面には海老の尻尾が樹氷のように成長している。尾根筋に上がると厳冬期とは違った繊細な木々の雪化粧風景が広がり気分を高める。八合目、お花畑の付近は急斜面のヘツリ区間のため、上部の潅木地帯へ迂回して三王子神社を目指す。この辺りの稜線部は北西の季節風が強いエリアで厳冬期のようなシュカブラが見られる。濡れた手袋やスパッツはここで一気に凍結してパリンパリン、使い物にならず予備の手袋に交換。
琵琶池手前のなだらかな雪原では信じられない数の兎の足跡が縦横無尽に刻まれている。深夜に兎の舞踏会でも行われたのだろう。薄曇りの割に視界は良く朝日連峰や越後三山方面まで遠望が効く。もちろん新潟平野や佐渡、粟島方面までのパノラマが広がる。奥の院は雪に埋もれ標柱のみ頭を出している。スノーシューで10センチ程度の沈み込み、積雪は1m少々か。白く輝く飯豊連峰の大パノラマを横に見ながら二王子岳山頂へ。青春の鐘の柱はまだ海老の尻尾は小規模で山頂標柱は頭を半分ほど出している。
じっとしていても風当たりが強く冷えてくるので避難小屋へ向かう。しかし入口の扉(内開き)がどうしても開かない。鉄の扉なので下部の隙間に入り込んだ圧雪が凍結しているようだ。時間に余裕がないので諦めて何も食わずに下山開始。さすがに下山は早くラッセルに苦労した斜面もどんどん進める。五合目から下は他のパーティーが登ったようで、しっかりとトレースが付けられていた。一王子(三合目)あたりからは腐れ雪に変わりスノーシューの団子を払いながら進む。
二合目付近で前方に新発田市街地の夜景がぽつぽつと点灯し始める。さすがに神社手前の杉林でヘッドランプを点灯し二王子神社でツボ足となる。雫がぽたりぽたり落ちるシャーベット状の不気味な参道を下り、なんとか18時前にスタート地点へ無事到着。12月の二王子岳は冬山登山としては時期的には不向きと思われる。
コメント
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想像するだけで愉しくなってしまいますが、いやはや、新雪にもがいての11時間超、大変でしたね。
磐梯山なども、深々とお辞儀の低灌木や、しまらない雪にアップアップと、12月にはろくな思い出がありません。
でも、これだけの眺望に恵まれれば、すべてよし、ですね。
毎度コメントありがとうございます。やはり12月は夏道を外れると潅木薮がうるさく、また途中で濡れると厳冬の山頂でやばいことになるので時期的に悪いですね。それでも7合目より上では冬山らしい神々しい自然の造形と大展望を見られるので苦労してでも登る意味はあると思います。
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