赤岳
- GPS
- 00:43
- 距離
- 17.9km
- 登り
- 1,487m
- 下り
- 1,471m
コースタイム
10:20頃 美濃戸口(八ヶ岳山荘)
11:22 やまのこ村
(南沢コース)
14:04 行者小屋
16:04 赤岳天望荘(泊)
【2/12】
7:40頃 赤岳天望荘
8:26 赤岳山頂
9:51 行者小屋
10:18 中山展望台
10:49 赤岳鉱泉
(北沢コース)
11:55 やまのこ村
12:39 美濃戸口(八ヶ岳山荘)
天候 | 【2/11】晴れ 【2/12】曇のち晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
■ 山岳ガイドによる雪山初心者向け講習会の3回シリーズ、最終回はいよいよ八ヶ岳の主峰・赤岳を目指す。よく歩かれている一般ルートではあるが、初心者の自分にとってはこれまでで最も難度の高い登山。それなりの緊張感を持って臨んだ。
■ 1日目。今回の講習では一気に山頂間近の赤岳天望荘(標高2722m)まで登ってしまう。出発時間が遅いわりに長いコースだが、そのぶん2日目が楽になる。
天気が良くて暖かく、行者小屋まではアウターなしで歩いた。地蔵尾根後半の急登はなかなか登り応えがあったが、快晴で風もほとんどなく、絶好のコンディション。これだけ条件のいい日も珍しいのではないだろうか。
今回の参加者は(ガイドさんも含めて?)約25人の大所帯。赤岳天望荘に着くと、大部屋で早速お酒とおつまみで宴会(というほどではないが)が始まった。夕食前にお腹が一杯になっちゃうんじゃないかと心配したが、バイキング形式の夕食も美味しくて3回くらいおかわりしてしまった。
大部屋の寝床は普通の敷布団の上にモンベル製のシュラフが並んでいる。かなり厚手のものだと思うが、それでも夜中に寒くて寝ていられなくなり、隣の空いていたシュラフと二重にしてようやく暖かくなった。やっぱり自分は人より寒がりだと思う。こんな身体では冬のテント泊はとてもできそうにない。
■ 2日目。前日のピーカン無風とは打って変わって、外は一面のガスに包まれて強めの風が吹いている。しかし、先週の根石岳でこれどころではない猛烈な風を経験していたので、精神的には余裕があった。だから経験は大事だと思う。
自分は近眼なので眼鏡・サングラス(度付き)は必需品だが、今回は確実に曇ってしまいそうだったので裸眼で行くことにした。これも先週の根石岳で経験して、さほど問題ないとわかっていたからできたこと(なお、曇り止め機能のあるゴーグルをしている人は快適そうだった)。
出発直後はなんだか足元がふらついて、我ながら大丈夫かと心配になるくらい。でも、朝一でスタートすると30分間くらいは大体いつもこんな感じだ。とはいえ、普段なら最初のうちは安全なアプローチ区間だったりするので問題ないが、今回はいきなり核心部。しかもコンテニュアスしているロープが気になって、(ロープを右側に張っていたので)右足がしっかり踏み込めず、アイゼンの前爪を引っかけそうになってしまう。
しばらくしてようやくエンジンがかかりきると、冷たかった手も暖かくなってきた。一歩一歩、できるだけアイゼンの爪を効かせるように意識して、少しずつ高度を稼いでいく。出発から50分弱、ついに赤岳の山頂に到着した。
一面真っ白のガスでもちろん展望はない。風も強いのでほどなく下山にかかる。文三郎尾根は急で、雪に埋まった階段や岩場など下りにくいところや細いトラバースもあったが、落ち着いて一つ一つこなしていく。雪面が適度に締まっていたのは幸いだった(最近の積雪のためか、やや雪がもろいところもあったが)。
傾斜が緩み樹林帯に入ってからは、コースが単調なことと慣れもあってかコンテニュアスしているメンバーの歩調が合い、ロープのテンションを適度に保ったままいいペースで下っていった。この区間の歩きはなかなか気持ちが良かった。
例によって、標高を下げると天候が回復する。中山展望台からの景観は素晴らしかった。
下界へ戻ってくると、暖かくて穏やかな晴天。ほんの数時間前には過酷な環境の中にいたことが嘘のようだ。逆にいうと、短時間でそういう別世界に行けるのが八ヶ岳の魅力のひとつなのだろう。
■ 3回の講習を経験して、ようやく「雪山入門」は果たせた、かな・・・? 入門の上級コースといえる赤岳に登れたのは、ひとつの自信になった。今回のガイドはいわゆる「案内」と「訓練」の中間くらいで、厳しすぎずサービス過剰でもなく、ちょうど良かったと思う。いずれにしろ、どんな講習を受けようと結局は自分次第なのだから。
日常では決して味わえないあの緊張感、そして見たこともないような景観は病みつきになる。雪山シーズンはまだまだ続く。まずは八ヶ岳のまだ登っていない山を登りたい。
■ ところで、下山途中の休憩時にうっかりデジカメをアイゼンで踏みつけてしまった。液晶画面に傷が付いたのはまだいいとして、雪山では一番頻繁に使う露出補正のボタン部分が割れて、押せなくなって(つまり露出の変更ができなくなって)しまった。防水でも防寒でもないのに悪条件でもしっかり動いてくれる、頼りになるカメラだったのに・・・。新しいのを買うとしても3月発売の製品と思っていたので、何とかそれまで持ちこたえてくれるだろうか。
mount-fineさんは、もっと凄い強風を経験されていたのですか!やはり経験は大事ですね。
次はどこに行かれるんでしょうか?
八ヶ岳だったら、どこかでお会いできるといいですね!
PS
昨日ニュースを見ていたら、我々が下山した後、赤岳で遭難者が発見されたようです(ご冥福をお祈り申し上げます)。
やはり冬山は怖いです。お互い安全登山を心がけましょう。
geraniumさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
この冬はもう少し八ヶ岳にこだわってみたいと思ってます。
まずは登り残した西天狗、あとは南のほうの編笠山、権現岳も具体的な計画を立て始めてます。
我々と同じ日に死亡事故があったのですね・・・。
ネットで検索したところ「多発性外傷」とあるので、滑落したのでしょうか。
私も単独行派で、少しずつレベルを上げていきたいと思っていますが、この怖さは絶対に忘れてはいけませんね。
お互い「無事下山」でいきましょう!
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