阿夫利山
- GPS
- 06:45
- 距離
- 22.0km
- 登り
- 1,193m
- 下り
- 1,395m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:JR上野原駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
一部、登山道ではない所を歩いていますので、注意してください。 |
感想
2ヶ月程前に読んだ、白旗史郎さんの「甲斐山歌」には、山梨県の山が300近くも紹介されていた。
山梨県の山には、かなり登ってきたつもりだったけれど、私が登ったのは、その内の半分程にすぎない。聞いたことのない山も沢山あって、登路のない山もいくつも紹介されている。
今日登ろうと思うのは、その本で初めて知った「阿夫利山」だ。
どこにあるのかも知らなかったのだが、昭文社の登山地図「高尾・陣馬」の真ん中あたりに、孤立しているのを発見した。私の持っている2008年版には、登路は描かれていない。
しかし、調べてみると、結構、登られているようで、道もあるらしい。
標高729mの低い山なので、冬のうちに登ることにした。
今日は、晴れの予報だったのだが、分厚い雲に覆われている。いまにも雨が降りそうだ。
月夜野バス停を少し過ぎたところにある登山口に向かう。登山地図と地形図を見ながら、登山口付近に向かうが、道標は見当たらない。おそらく、ここだろうと思われる道から入って行くと、お墓があり、そこの脇が開閉式の鹿柵で塞がれている。墓の右側にある鹿柵を開けて入るも、道らしきものはなく、笹で覆われている。
入口だけかと、少し進んでみたが、明らかに違う。尾根の右(東側)を巻いて登って行くはずだと、尾根の東側を覗いてみるが、すごいヤブでとても進めない。昨日の雨か、枝や笹が濡れているので、早速、雨具を着た。
鹿柵まで戻って、今度は墓の左側にある、小さい鹿柵を開けてみると、こちらに道があった。
これが登山道だなと思い、ぐんぐんと登っていくと、何か様子がおかしい。この道は、完全に尾根に乗ってしまっている。
尾根を巻いていかないと、途中通るはずの569ピークには行けない。戻ろうかと思うが、踏み跡もしっかりしているし、少し先に巻き道があるかもしれないので、もう少し登ってみる。
しばらく行くと、道が怪しくなってきた。細い巻き道があったので、そちらに進むも、すぐに道が消失してしまう。やっぱり、取り付きから間違っていたようだ。
戻る前に、もう一度尾根に乗ってみると、そこにトラロープが張られていた。林業作業用か何か分からないが、尾根沿いにロープが延びている。
明らかに登山地図に載っている登山道ではないが、このまま尾根を登り詰めれば、稜線に出れそうな雰囲気だ。ヤブもそれほどうるさくないし、戻るのも面倒なので、登って行くことにする。
その後もロープが所々現れて、びしょ濡れになりながら急坂を登っていくと、稜線に到達した。
稜線の登山道を見つけ、ほっとする。ここは、平野峠とムギチロの間のはずだ。登山道側から、登ってきたところを確認すると、踏み跡も尾根があることすら分からない。
最初から酷い道迷いをしてしまった。計画では、平野峠まで登ったあと、峠の北に延びる道(地形図にのみ記載)を下って、一度林道に降りてから、阿夫利山の登山口のある金波美トンネルに向かう予定だったのだが、雪に覆われた北面を見て躊躇する。平野峠から北に下りる道は、とても急で、おそらく廃道になっているのではないかと思われる。そこを強引に下りるのは危険と判断して、厳道峠から金波美峠を目指すことにした。
うっすらと新雪が積もった登山道を西に進む。ここから、阿夫利山が見えるはずなのだが、雲とガスで残念ながら見えない。
ムギチロを過ぎ、急坂を下ると厳道峠に出た。ここまで舗装道路が来ている。
この道を北に進み、ずっと迂回すれば、林道から金波美トンネルまで行けるのだが、あまりに遠回りすぎる。
なんとか途中で取り付きたいと思い、803ピークの南辺りから登ってみることにする。
すると、林道からも明らかに分かるくらいの立派な踏み跡がある。
こんなところから阿夫利山に登る人はいないだろうから、仕事道だろうか。
道なき斜面をヤブ漕ぎで登る覚悟だったので、少し拍子抜けだが、とても助かる。
803ピークの手前で右に方向を変えて行く。まだまだ踏み跡がしっかりしている。このまま金波美峠まで延びているのだろうと、あまり考えずに道をたどって行く。尾根が東に分岐しているので、それに乗らないように注意して、北側に向かう尾根に乗った。踏み跡もあり赤ペンキも多数付いているので、安心して進むと、ものすごい急斜面だ。
ペンキや赤テープもあるので、強引に下って行くと、下に沢が見える。地形図を確認すると、本来進むべき尾根から2つも先の尾根を降りてしまったことに気がついた。この急坂を登り返すのは大変だ。下には林道も見えることだし、下りることに。落ちそうな急坂を木に掴まりながら下ると、沢に降り立った。
北斜面を登り返せば、金波美峠に着くことは分かっているので、登ってみる。道なき道をよじ登ると、金波美峠の道標のある地点に飛び出した。
どうも、地図読みが全然できていないようだ。もっと先読みをしないといけない。
ここからは、とても分かりやすい道が続く。普通の登山道よりは道が薄いが、迷うような所もなく、
阿夫利山まで続いている。
この道には、イノシシのものと思われる糞が時々落ちている。鉢合わせだけはしたくないと思いながら進んで行くと、ようやく阿夫利山の山頂が見えた。
山頂への最後の登りは、少しヤブっぽい。
山頂は狭く、阿夫利山と書かれた小さなプレートが木に取り付けられているだけだ。
雲で眺望は何もない。
しかし、729mの山に登るのに、こんなに苦労するとは思わなかった。
早めの昼食を取りながら、来た道を思い返す。
下りは、富岡に下りる予定だ。事前に調べた情報では、下りのルートは3つもあるらしい。
その分岐点あたりまで来ると、道標があった。林道に下りるルートだけを指している。
地図読みの練習のため、632ピークを経由するルートで下りることに。
東に向かう尾根に乗って、注意深く進むも、632ピークまで紛らわしい派生尾根もなく、あまり地図読みの練習にならなかった。ピークには、祠があり古峯神社と書かれていた。
そこからは、太い道が延びている。下っていくと、富岡の集落に出た。
近くの秋山温泉に浸かって帰ろうかと思ったが、まだ時間も早いし、バスまで3時間もあるので、駅まで歩くことにする。
駅に向かう道は予想外に険しく、途中、巨大な岩壁や滝を眺めたり、金剛山に登ったりと飽きることがなかった。結局、今日は青空を拝むことは一度もできず。
今日は、出だしから間違いだらけで、反省点が多い山行になってしまった。読図能力が、全然向上していかないのは悲しい。ただ、登山道でない道を多く歩けたのは、今日の収穫だったと思う。
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