長沢背稜ひとりぼっち:ヨコスズ尾根-天目山-七跳山ピストン
- GPS
- --:--
- 距離
- 16.4km
- 登り
- 1,189m
- 下り
- 1,194m
コースタイム
天候 | 曇り一時晴れ 気温:駐車場3℃(7時)、一杯水避難小屋-2℃(10時)、ハナド岩-3℃(11時)、七跳尾根分岐0℃(12時)、駐車場7℃(16時) |
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過去天気図(気象庁) | 2012年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【雪】 日々刻々と状況は変わると思うので参考になりませんが この日はコースを通じて凍結部なしでアイゼンいりませんでした (ワカンはあるといいかもよ...) ・ヨコスズ尾根 10cm以下の腐れ雪、足とられます 滝入ノ峰近くにはプチデブリの嵐 ケモノトレースたくさん 午後はかなり融けてベチョベチョのドロドロ ・一杯水避難小屋〜天目山 20-30cm、よくしまってました トレースなし ・長沢背稜主線 10-20cm、よくしまってました 埋もれかかったトレース1人分 ・七跳尾根分岐〜七跳山 30-40cm、よくしまってました トレースなし 【小川谷林道】 リサーチ不足だったが昨年3月から約1年間通行止めのまま。 エスケープルートであてにしてたのでがっくりです。 登山口に案内ありません。 酉谷山からも七跳尾根からも下りれません。 奥多摩情報は奥多摩ビジターセンターのHPで確認できます。 たまに見てるんだけど... 【温泉】 今日は不本意ながら7年ぶりにみなさんよくご存知のもえぎの湯へ。 狭いし土日は混んでて好きじゃないんだけど。 のめこいや瀬音(混んでるけど広い)まで行く元気がなかったんで。 梅の湯は気分じゃなかった。 思ったほどは混んでなかったかな。 |
写真
感想
先週は娘のおともで苦手なTDLへ。
宇宙山、飛沫山、大雷岳の舞浜三山を制覇。
人ごみにもまれ長い行列にならばされくたくたに。
山なんかよりよっぽど疲れるぞっ!
その反動でとにかくひと気のないところに行きたいなあと。
赤岳リベンジはまた今度っていうことで。
で、奥多摩の奥座敷、長沢背稜へ。
北アに例えると石尾根が表銀座なら長沢背稜は裏銀座かな。雲取が槍ね。
南アでいうと仙塩尾根。
裏とか陰が好きなわたくしとしては惹かれます。
ヨコスズ尾根から天目、酉谷、水松、天祖という周回コースを設定。
時間的には無雪期なら余裕だが雪の状況次第では厳しいかも。
水曜にそれなりの雪が降ったが翌日は気温があがってだいぶ融けたのではないか。
どの程度雪が残ってるのだろう?
コース状況によっては酉谷からエスケープするつもりで。
あわよくば買ったまま未使用放置のワカンを試してみたい。
奥多摩でワカン持っていく人っている?
朝時間通りに起床。順調に出発するが途中トレッキングポールを忘れたことに気付く。
わしゃ杖ないと歩けんのじゃ。
躊躇うことなく取りに引き返す。40分のロス。
駐車場は1番のり。期待通り人がいなさそうな感じ。ナイス。
登山口から民家のわきを進むとほどなく雪が出現。下はそれほどでもないが徐々に増える。
新しいトレースはなし。やはり1番乗りのようだ。
ケモノトレースが入れ替わり立ち代わりルート上をずっと続いている。動物達も登山道をよくご利用されるようで。
遅れを取り戻すためにペースをあげようと頑張る、が、暑い!
パタのcap3とペラペラのウィンドブレーカーだけなのにそれでも暑い。
汗がしたたり落ちる。
足もいつもより重い。おまけに腐れ雪に足をとられ歩きづらい。
気ははやるのに身体がついていきません。
鹿に何度か遭遇するが目もくれずヒーコラいいながらようやく一杯水避難小屋に着。
げっ、予定タイムより30分オーバー。コースタイムを下回ったのは初めてかも。
こりゃ周回はあきらめるか。そこへさらなる追撃ちが。
小屋前の標識に「小川谷林道通れません」なんと酉谷山からの下山ができない。
避難小屋で休憩しながら考える。
天目山ピストン...しょぼすぎ。
七跳尾根からなら下山できるかも...でも林道のどこが通行止めなのかわからない。蕎麦粒-川苔-奥多摩駅から車回収に戻る...うだうだ...
とりあえず長沢背稜の行けるとこまで行ってみよう。
まずは天目山へ。
ケモノトレースすらありません。ひとつめのドッケ(突起)を山頂と勘違いし山頂標を探しウロウロ。またもロス。地図で確認。三ツドッケの意味を思い出し納得。真ん中のドッケへ。ここまででもCTオーバー。
さほど深くなくてもけっこう足をとられ体力を消耗させられることを体感。
今冬からはじめた冬山だがいままでいったところは雪山でもよく踏まれていた。
ノートレースを行くというのはこういうことなのだと学習。
もうこの時点でまだ未練のあった周回コースはきっぱり捨て去る。
捲き道に合流後も10-20cmの積雪にけっこう足をとられいつもより疲れる。
ハナド岩までが遠く感じられた。
ここで引き返そうかとも思ったが踏んだピークが天目山だけでは物足りない、せめて大栗山か七跳山ぐらいは踏んどこうと気合を入れなおす。
同じような雪の状況が続きバテバテでなんとか七跳尾根分岐へ。
標識に「七跳尾根×」。これで七跳尾根からのエスケープも閉ざされた。
ここで引き返そう。
それならまだ時間は余裕がある。
飾りのようにザックにつけていたワカンを試すときがきた。ワカン初装着。
見せてもらおうか、ワカンの実力とやらを、エキゾチッ..じゃなかった、エキスパート・オブ・ジャパ〜ン!!
きっと普通の人ならつけないような積雪状況だが見られて恥ずかしい人はいない。そのままウキウキで七跳山山頂へ。積雪は最深部でも30-40cmぐらいか。
おー!足が軽い!雪の抵抗がずっと少なく感じる!すげーな、ワカン。こんなことならもっと早くはけばよかった。
膝下ぐらいの積雪量でも効果絶大(注:使用感は個人差があります)。
ささっと七跳山の山頂らしきところに着いたが標識がない。
たぶんここでいいはずだが。帰ってから調べたらやはりここだ。
標識すらないなんてずいぶんひどい扱いですな。
ワカンつけたままそのまま下り一杯水避難小屋へ。
積雪10-20cmでも行きよりも雪の抵抗が少なく足が軽い。疲れが少ない。
いつものスピードが戻る(といっても大して速くないが)。
行きはCTオーバー、帰りはCTアンダー。ワカン万歳。
天目山分岐までは自分のトレースだけだったが分岐以降の捲き道にはトレースが1人か二人分ある。自分の後に天目山に登って捲き道で戻った人(達)がいるようだ。
すると一杯水避難小屋手前で若者に出会う。本日初めての人との遭遇。
人に会いたくなかったはずなのになんか嬉しい。ワカンつけてて恥ずかしかったがちょっと会話。
少し前に天目山をピストンしたという中年夫婦とすれ違ったと。トレースの主だな。
彼はヨコスズ尾根からあがって来て私の予定コースと同じコースを行くという。日帰りできそうになかったら酉谷山避難小屋に泊まるらしい。現在時刻14時ちょい前。いくら健脚でも日帰りは無理でしょう。雪の状況と七跳尾根も×の情報を伝え別れる。
一杯水避難小屋に戻り休憩がてらワカンをはずし一気に下山。植林帯上部で件のご夫婦に追いつく。ワカンを見られ
「使ったんですか?」
「いや〜買ったばかりで試したくって。ふつう使わないですよね〜こんなとこで、えへへ」
笑ってごまかす。
本日ヨコスズ尾根をあがったのは結局ご夫婦と若者と私だけだったようだ。
コース上の雪は朝と比べてずいぶん融けていてぐちゃぐちゃドロドロ。
この分だと雪が降らなければ数日で消えてしまいそう。
無事に駐車場に戻ったときは疲れきっていました。
今までの山行で一番疲れたかも。でもTDLのほうが疲れたけど。
今回は期待通りひと気のない山を堪能できワカンの効果も体験できて充実した山行だったが反省点もたくさん。
あらためて事前の情報収集の重要性、冬山の計画の立て方、トレースのない雪山(大した積雪じゃなくても)の大変さ、ワカンが何度も緩んだので締め方を工夫しないと、などいろいろ勉強させていただきました。
周回できなかったのは残念だったが酉谷以西はいずれまた今度。
あっ、「グレて更生した木」見落とした!
コメント
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奥多摩には結構通ったつもりでしたが、裏にまだ色々あるのですね。
それにしてもkanosukeさんのレコはいつも面白いですねー。思わず笑ってしまいます。
ワカン使えてよかったですね。
また楽しいレコを期待しています。
こんなしょうもないレコにいつも温かいコメントよせていただき恐縮です。
geraniumさんのように地に足のついた有用な情報満載なレコが書きたいのですが、いかんせん能力不足、おちゃらけてお茶を濁しています 。
初めてだったんですが長沢背稜は期待以上に良かったですよ〜。
身近なところでこんなに山深さを感じさせてくれるところがあるなんて、コスパ高い山域です。
天祖山やタワ尾根なども行ってみたいです。
そんなに雪山が好き?
私はゴメンですなあ 。
高校山岳部の新歓登山が、4月下旬、 雪の五竜遠見尾根。
初日は快晴 、夜は吹雪 。
胸までつかる雪の中をラッセルしても、
たいして登れず。
フライもなかったカマ天は、朝起きると水たまりができてました。。。
かんじきは使わなかったような気がする・・・
3年生、最後の春山合宿はやはり雪の八方尾根。
遭難者を探すヘリコプターが頭上を旋回してました。
本当に雪山にはくれぐれも気をつけてください 。
猿の腕にはびっくりしました 。
kanosukeさん、こんばんは。
私の記録の方にコメントありがとうございました
七跳分岐のトレース見てで、「こんな大雪の中わざわざ七跳山登る物好きがいるんだな〜」なんて思ってました
kanosukeさんの記録見て、私もワカンが欲しくなりました。
あの日は電車に乗っていてもワカン持参の方をチラホラ見かけました。やっぱりわかっている人はわかっているんだな〜。。。と思いながら長沢背稜を必死に歩いてました
好みはちがうのですよ、yamamusume姉よ。
春には北ア行きまっせ。
常念、燕、鹿島槍あたり。
前泊よろしく
当初の計画では七跳山なんて眼中にありませんでしたが、
撤退決めてそこしか行くとこなかったんです
あのときの積雪状況ではorashioさんのようにツボ足が基本と思います。
今年からテント泊始めて来年にはorashioさんみたいに冬の長沢背稜をハイクしたいと夢想しています。
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