冬の黒部源流
- GPS
- 26:13
- 距離
- 44.9km
- 登り
- 3,269m
- 下り
- 3,294m
コースタイム
- 山行
- 11:12
- 休憩
- 0:54
- 合計
- 12:06
- 山行
- 9:22
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 10:02
- 山行
- 3:15
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 3:55
天候 | 1日目:晴れ 2日目:晴れのち曇り 3日目:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2019年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
新穂高の登山口から竹村新道まで雪は豊富、4月前半までは残っていそうな感じ わさび平小屋までの細い登山道は少しデブリで埋まっている 後半の橋の手前で大量のデブリで道は埋まっている 稜線上は東側が柔らかい雪なので歩きたくなるが前日までの降雪で隠し穴が多く危険、西側の硬い雪の上を歩くことになる |
その他周辺情報 | 携帯電波 au 4G LTE 三俣小屋、双六小屋は圏外 水晶小屋周辺、丸山周辺など稜線では圏内 |
写真
装備
個人装備 |
水1.5L込み13.0kg
【テント】クロスオーバードームf
【シュラフ】ナンガオーロラ600DX
【ウェア】ドライメッシュ ウールシャツ R1 ポーラッテックアルファベスト スペリオダウンパーカ
【マット】ネオエアーサーモR
【ザック】オートルート40L アイゼンケース外付け
【ガス】EPIパワー230 ウィンドマスター DUG HEAT-1 = 7L沸騰
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感想
3月に3日間好天のチャンス、一番好きな山域黒部源流エリアを目指すことに
新穂高から三俣蓮華まで行って北か西へ進みピストンする
前日までに寒の戻りで大量に雪が降っているので進みながら目的地を決めることに
実際は脛〜膝ラッセルで厳冬期の山を登っているかのようだった
初めての泊まり山スキーだったが水・テント込みで13kg、オートルート40Lに詰め込んだ
【1日目】
平湯の路面は雪で凍結していた、新穂高登山指導センターからシール歩行
竹村新道までの道はところどころデブリ、新雪が乗っているので通過しやすかった
大ノマ乗越を目指すが膝ラッセルの大量の雪で非常に嫌な感じ
雪をチェックしたところ雪崩が強いので尾根をたどって弓折岳を目指すことに
この時点で今回は大量の雪で進みが悪いし雪崩のリスクも高いので
距離を伸ばすことはやめてのんびり行くことにした
尾根の取り付きは硬い雪の上に新雪、急斜面でキックターン
太陽が当たってきて灼熱だ、
弓折岳山頂到着、天気が良く、槍穂の景色が素晴らしい、
弓折岳へ登り上げたら尾根を進んで途中でスキーで双六小屋へ滑り込む
ラッセル疲れもあり、今日はここにテントを張るか悩んだが
元気のある初日のうちに進んでおこうと双六岳へ登り上げて
三俣蓮華まで尾根を伝っていく
途中の丸山周辺は東側柔らかい雪だが雪庇と隠し穴で歩きたくない
西側の硬い雪をクトーで進んで行く
三俣蓮華岳まで到着したら三俣小屋へ滑り込む、今日はここにテントを張ろう
三俣蓮華からの滑りはいいパウダーで今回の山行で一番気持ちい滑りだった
後半は腰までのパウダー、斜度が緩いのでターンせずに距離を伸ばして小屋到着
3時を過ぎていたので急いでテント張って、雪から水を作って、シールを乾かしてと大忙し
初日から結構クタクタで明日以降が不安になる
夜は寒いし、風が強いし、誰もいないしで心細かったが
黒部源流の山奥深い雰囲気、なんだかんだで魅力を感じて何度も来てしまう
【2日目】
深夜に強風で目を覚ます、外を見ると上空には雲が
日が出れば晴れるだろうと思いながら飯を作って荷造りして
二度寝して夜明けを待つ
あたりが明るくなりだしたらテントを撤収して出発
テントとシュラフは万が一を考えて背負っていく、食料の一部はデポ
黒部源流は鷲羽岳側斜面をシールでトラバースしようかと思ったが
雪が深くて進みが悪いのと沢地形が大きいのでシールを剥がして源流に下りながらトラバース
そこに着く前にまたシールを貼ってラッセルしていく
岩苔乗越まで上がると水晶が見えた、岩岩しくかっこいい
夏道まで巻いていく、だいたいは柔らかい雪だが
途中岩がむき出しで硬い斜面有り
登山道合流後は雪の豊富な東側を歩きたくなるが隠し穴が多数
安全に夏道をたどって小屋まで進む
小屋から先の水晶への尾根は夏に2回来たことがあり一番好きな道だ
その先が曇っていることもあって厳しい雰囲気だったが
尾根を進んで岩場手前でスキーをデポしてアイゼンはいてツボ足で進む
雪がべったり豊富で膝まで潜る、
一旦、夏道をたどって一旦下るがその先は大量の雪が積もった急斜面、
これをトラバースするか登り上げて尾根に戻るか
試してはみるものの雪が深すぎて厳しい
足元からどさっと雪崩でもしたらその下の谷底へ落下して埋まるだろう
戻って尾根上の雪をたどるが太もも根元まで埋まる
そしていきなり隠しあな2mくらいの深さ、、
なんとか突破してその先でも試行錯誤するが
登れても帰り下りが厳しかったりして、単独ではとても危険だ
仕方なく帰ることにした、また来ればいい
スキーを回収して小屋まで戻る
小屋から付近は夏道をたどった方が安全なのでアイゼンで通過
そして岩苔乗越までスキーでトラバースして
その先も鷲羽岳側の斜面をトラバースして小屋へ
しかし、ガスっていて雪面が見えない、
GPSを見て地形を想像し、ゆっくりゆっくり滑っていく
案の定、沢地形の入り口で段差に飛ばされた、ゆっくりだったので軽くコケただけで済んだ
行きのトレースに合流したらシールを貼って小屋へ
小屋でデポしておいた荷物を回収したら、三俣蓮華へ登る
脛まで沈み込むラッセルで今回の山行で一番きつかった
三俣蓮華まで気合いで乗り上げて丸山へ
丸山前後は凍った雪の斜面でクトーを効かせながら慎重に
丸山を越えたらスキーで滑り込むが東側は穴があるので西側の硬くて細い雪の箇所を横滑りで降りていく
下りきったら夏の巻き道を目指して小屋までトラバース
なんとか双六小屋まで辿り着いたという感じ
16時を過ぎて日暮れが近いので急いで寝床の用意をした
お湯をたっぷり沸かして湯たんぽにしてぬくぬくと眠れた
【3日目】
3日目も天気はいいが天気予報では12時で2度と一気に高温になるので早めに帰ることに
ガス缶の残りもわずかで水は残り1Lしか無いし
薄明るくなった中、尾根をトラバース気味に登る
尾根の西面は硬い雪があり結構緊張する
尾根に上がると槍ヶ岳から日の出が、今日も素晴らしい景色を堪能
弓折岳まで到着したらもう後は下るだけだ
記念撮影して山頂から滑る
雪はバリバリのモナカで完全なる修行系だ
快適な雪は無いかと彷徨うがそんなものはなかった
斜めに滑ってキックターンでターンして下っていく
下部までたどり着くと雪が固くなってきたので、そろりそろりターンする
2回くらい前転をかましながら下まで降りてきた
橋を過ぎたらデブリ地帯、ツボ足で通過、
後は固くしまった雪なのでボブスレーで一気に進む
楽チンだったー
登山ゲートまで雪はつながっており思っていたよりも早く下山できた
天気がいい日なだけに少しもったいないような気分
新穂高の登山指導センターまで到着するとロープウェイに乗る人やバス待ちの人、発見
3日間でやっと人に会えてほっとした
近くの温泉はお休みだったのでひらゆの森へ、3日間寒い中で過ごしたので温かい温泉が身に染みまくった
初めての泊まりでの山スキー、大好きな黒部源流エリアの大自然を堪能できた
最後の水晶は登頂できなかったが、道中様々な経験をしたことで
今まで見えていなかったものが得られた、新しい冒険の地図を見つけたような気分だ
いつもレコを拝見しています、ひそかにYOMOYAMAさんを応援しているgraveltrekです。
山行計画が有るのを知って居ましたが、ついに行っちゃいましたね。
深い雪でさぞきついラッセルだったと思います。
水込みで13kgのパッキングは、驚異的です。
シュラフのグレードとシュラフマットの種類を教えてください、来月のテント山行の参考にぜひ!
はじめまして!
実は計画のほとんどは夏用です笑
シュラフはナンガ オーロラ FP760の羽毛が600gなので秋用ですね、生地が撥水するのでシュラフカバー要らず
マットはサーマレスト ネオエアー サーモのレギュラーサイズで、断熱力は抜群で背中はポカポカでした
気温は測ってないですが天気予報では最低-10度、全体的に快適な暖かさで眠れましたよ
YOMOYAMAさんご教示有難う御座いました。
マットレスは私も全く同じものを使っています、雪面地面からの冷たさを感じない優れものですね、手放せません、でもパッキング重量が何故にそれほど違うのか?
私のシュラフはモンベルのダウンシュラフ#1で、重量もあまり変わりなく。
食料を持ちすぎるのかな〜??
ご迷惑でなければ、13kgに収まるコツをお教えください。
4泊5日で18kgのパッキングに成ります。
コツは普段の荷物から品数を増やさないことですかね、ザックは厳冬期用の40リットルにして詰めすぎないようにしました
マット500g、テント700g、シュラフ1000g、ガス一式800g、食料2000gだけ追加して合計5kg、普段の荷物が水1L込みで8kgなので、全部で13kg
食料はパン、アルファ米、インスタント麺のほかに回復用のアミノ酸、プロテインバー、ビタミンくらいで最低限でした(予備食料はあり)
細かい装備は装備欄に書いときましたんで見てみてください!
YOMOYAMAさん、おはようございます。
3日間北アの真っ只中での山スキーお疲れ様でした。ソロでの脛〜膝ラッセルに耐え、よく水晶小屋の先まで到達しましたね!装備も極力軽量化され、大変参考になりました。自分も残雪期でよいので、双六の冬季小屋を利用して一度水晶に行ってみたいと思います。どうもお疲れ様でした。
hareharawaiより
今年はまだ雪降りそうなのでGWもチャンスありそうですね!
コメントありがとうございます!
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