白馬岳主稜
- GPS
- 32:00
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 1,694m
- 下り
- 1,694m
コースタイム
天候 | 吹雪⇒晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
白馬尻までも結構雪があってコワかった。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
マフラー
ネックウォーマー
バラクラバ
靴
ザック
アイゼン
ピッケル
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
コッヘル
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
テントマット
シェラフ
ヘルメット
ザックカバー
アタックザック
|
---|---|
共同装備 |
テント5天
ガソリン・ガソリンヘッド
スノーバー
ロープW60
敷板
雪袋
スコップ
新聞紙
鍋
水つくりセット
ガス・ガスヘッド
たわし
お玉
|
感想
大型連休の10連休。どこに行こうかと迷っていたら、友人から白馬主稜に行ったことある?と言われて行って来ました。
ここ数年は雪不足もあり、GWでの主稜は少し不安ではありましたが、4月に入ってからの寒気の流入などで、アタック前夜も
吹雪という恵まれた?天候の中でのアタックとなりました。
4/26
八王子で待ち合わせて中央道へ。毎年GWの中央道下りは混雑をしているのですが、今年も習って事故渋滞。
世のお父さん。安全運転で頑張ってください。
予定よりも30分程度遅れて白馬エリアへ。 翌27日は降雪予報の為、猿倉へ向かいます。直前にノーマルタイヤに交換をした為、
路面凍結や残雪などが心配されましたが、無事に猿倉に到着しました。
翌日は、白馬尻までの移動と取付き視察・雪上訓練と緩い内容の為、ゆっくりと休み遅い入山とします。
4/27
朝から周囲が騒がしいがのんびり起床をして準備。お隣の単独入山の方が、猿倉荘入り口でビーコンチェックをしていて、自分は持っていないから入山が出来ず困った。と話しております。
我々は、無事に入山が出来、白馬尻へ向かう。 予定では3日間の滞在の為、少しでも快適に過ごせるよう装備を沢山積んでいきます。
これがなかなか重い… 先行者のトレースを使わせて頂き進むも所々トラバース地点では結構足場が悪い所があり、滑らしたら危険だなと慎重に… トレースもある為、沢山のパーティを白馬尻で期待をしていたのですが、意外にも先行パーティはゼロ。後続の単独男性と我々の3名が初めに到着。その後少し間をおいて3パーティ位が到着する。登り始めは雪はチラチラでしたが、白馬尻に着く頃は、完全に吹雪。テン場の整地をするそばから埋まっていきます。気温も高く湿雪が辺り寒い。
テントを張り終え、まずは取付き確認。 周囲のパーティに声をかけるも誰も乗ってこないので2名で行きます。念のために持ってきたワカンが役に立ちます。翌日は夜明け前からの行動の為、角度を確認しながら取付きを確認する。
帰りは滑落停止の練習を兼ねて下山。テン場に戻ってくる頃になると吹雪もだいぶひどくなってきていますが、引き継ぎスタンディングアックスビレイの練習を行う。何とか思い出し、こなれて来た頃には暴風雪の様相で、急いでテントへ逃げ込む。
4/28
2:30 起床 4:00 出発を目標に行動する。風は夜中に止み。星が奇麗に瞬いてる。最高のアタック日和である。
冷え込みもそこまで無く雪も良い感じに締まっている。 前日の記憶と角度を頼りに取付き迄進める。取り付きから、急登が始まる。
もちろん先行者はいなくトレースも無い。尾根に取り付く直下は雪庇の崩壊もあり雪崩が怖い。急いで尾根に取付く。
尾根に取付いたところで空が白け初め朝日を望む事が出来た。尾根上に1張テントがあった。が周辺にはトレースは無い。昨日の早朝にビバークをしたのだろうか。途中で一本立て第8峰へ向かう。ここは難なくクリア。次は第7峰。尾根上にシェルンドが走る。左の壁が登れそうな為、雪面を左上し、第7峰下部取付きに着く。雪壁は意外と立っており、若干ハング気味に感じる。アイスアックスを持ってきた為、ダブルアックスで登るもアックスの歯が細くうまく雪に刺さらず、雪を切っていく。ピッケルとバイルをうまく使い分けてステップを作りながらなんとかのっこす。パートナにお助け紐を出す。第7峰上部は草付きとなっており、木登りをしてのっこす。
次は第6峰。これはピラミッドのような形をしている。引き継ぎ急登が続く。ラッセルをしながら慎重にステップを作り高度を上げる。ピラミッドを越えると休憩が出来そうな所がある為、ここでまた休憩する。 ここからはしばらくはそれほど難しくない登りになるはずではあったが、トレースの有無では全然異なる。 ナイフリッヂを渡り、今まで程では無いがそこそこの急登を登る。
残りは600m程あって足も段々疲れて来る。最後まで足が持つか。これが心配である。背後には自分たちのトレースを使って登ってくるパーティが見て取れる。早く来て欲しいという気持ちと先頭は譲りたいくないなという気持ちが交差する。
5峰、4峰、3峰と順調では無いが、駒を進めていく。雪も段々締まって来てラッセルも段々と楽にはなるが、足はどんどんへたってくる。第2峰の途中にヒドンクレバスがあり、2m程クレバスにハマる。さすがにこれはやばく雪も緩い為、壁を壊さないように慎重に這い上がる。ここでもパートナの為に、お助け紐を出す。
そしていよいよ最後の登りとなる。幸いにもここはトレースが見て取れた。前の週に登った人がいる様だ。
事前の打ち合わせでは、ここでロープを出す予定ではあったが、ここまでの道のりが余りにも恐ろしく大変だった為、二人ともトレースがあるなら大丈夫だねと。ロープは無しでフリーで登る事に。後続も追いつき少し後ろで見学をしている。下部は、予想通り快適な登り。上部になると高度感とさすがに60-70度の壁だとハングをしているように感じ少しビビりも入るが慎重にステップに足を置いて登る。最後ののっこしが核心になると思い最後ののっこしは慎重に2本のバイルとピックを決めてのっこす!
やった!!! 登頂だ!!!!とパートナに合図を送る。パートナも無事にのっこし二人で標柱へ。
居合わせた登山者に記念写真をとっても貰う! せっかくの登頂。しかもほぼオールラッセルでの登頂となり息も絶え絶えだった。
しばらく山頂で休憩をしながら景色を眺め、ここまでの苦労をパートナと話し、後続を待っていたが後続は一向に現れず。
空にはハロ(日傘)が出ており、この先の荒天を知らせてくれた。ヘリも飛来し様子を伺ってくれている。
大雪渓を下る。大勢の登山者が汗を流しながら登っていく。彼らのステップを邪魔しないように離れて降りるが、雪が深く快適には降りれない。途中からは踏み抜きが酷く雪崩の跡を通る為、暑さと戦いながらゆっくり降りていく。
ようやくテン場が見てきた。 時間も早い為、そのまま下山をすることに。荷物をまとめ猿倉に向かう。昨日とはえらい変わりようであった。
猿倉に到着し、おびなたの湯にゆっくり浸かり、翌日からの立山に向けてスーパで買出しをして鋭気を養った。
おわり。
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