奥穂高岳(白出沢〜直登ルンゼ滑走)


- GPS
- 11:07
- 距離
- 24.0km
- 登り
- 2,692m
- 下り
- 2,686m
コースタイム
- 山行
- 9:36
- 休憩
- 1:32
- 合計
- 11:08
天候 | 快晴! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
金曜日の夜はガラガラ、土曜日の下山後もかなり空きがあった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆新穂高温泉〜穂高岳山荘 ・1,800mくらいまでは完全夏道。 ・重太郎橋のところはデブリで埋まっているので普通に歩ける。 ・白出大滝の高巻きも夏道。 ・あとはひたすら穂高岳山荘まで雪道を登って行く。 ・たまに落石が落ちてくるので注意すること。 ◆穂高岳山荘〜奥穂高岳 ・取付きは岩場とハシゴ。 ・急な雪壁を登る必要があるのでアイゼンとピッケルは必須。 ・夏道も半分以上出ているがアイゼンで歩く必要がある。 ◆奥穂・直登ルンゼ(滑走) ・この日の雪はグサグサ、重いスラフが自分の後から追いかけてきた。 ・大きい縦溝もあるので楽しい滑走という感じではない。 ・転んだら岩場に激突することになるので前提となるスキー技術は必要。 ◆小豆沢 ・こちらもグサグサだが雪は多いのでまだしばらくは滑れる。 ◆白出沢(滑走) ・落石もあるが滝の高巻きまでは普通に滑走可能。楽しいかどうかは別として。 |
写真
感想
今日は約5年ぶりに奥穂の直登ルンゼを滑ることにした。
先週の笠ヶ岳・四ノ沢でルンゼ滑走にちょびっと火が着いたというのもあるが、そもそもこの時期になるとルンゼと高山の東面くらいしか雪が残っていない。
前日仕事を終えて一旦自宅に帰ったら速攻で新穂高まで車を飛ばす。
気温がめちゃ上がる予報なので早めに出発したいところだが、早出すればするほど睡眠時間が短くなる。
結局睡眠時間は3時間、まあ十分でしょ。寝てる場合ではない。
もう一人のスキーヤーが先行して出発していったが会わなかった、もしかしたら笠ヶ岳でも行ったのかな。
それにしても相変わらず林道が長い。
厳冬期は帰りにスキーが使えるので良いが、この時期はひたすら歩くしかない。
前に登山者が見えてきた。
自分が近づくとペースが上がったので着いていくことに。
今日はスキーもブーツも背負っているので正直飛ばしたくないし寝ながら歩きたい。
白出沢出合で先行者と別れてようやく一人旅となった。
重太郎橋までは夏道なのでそのまま登山靴で登っていく。
この時期は木の枝がスキーに引っかかって歩き辛い、まあ覚悟の上だけど。
重太郎橋の手前でスキーブーツに換装、登山靴はデポしていこう。
重太郎橋周辺はデブリで覆いつくされていて渡渉要らず、自由にどこでも歩くことができた。
夏道は崖のへつりなので結構いやらしいんだよね・・・
実は残雪期の白出沢は今回が初。
数年前にS先生がここでお亡くなりになったこともあり何となく足が向かなかった。
夏道は何度か歩いたことがあるので景色の違いを楽しむことができた。
重太郎橋からしばらくデブリの上を歩き白出大滝の高巻きは再び夏道歩きとなる。
中途半端に残った雪の踏み抜きが辛い。
再び白出沢に合流したらここでスキーを降ろしてシールハイク開始。
遥か遠くに見える穂高岳山荘の石垣を目指して淡々と登って行くしかない。
それでも夏道と比べると自由にどこでも歩けるし足場も気にしなくていいのでかなり楽だ。
途中から斜度がきつくなってきたのでアイゼンに換装して担ぐことにした。
気温が上がる予報だが白出沢は西面なので日当たりが悪く、おかげで涼しい登りとなった。
ラスト150mは雪がなくなっているのでアイゼンも外してツボ足で山荘まで登り詰めた。
穂高岳山荘に到着するとスキーヤーが一人山頂目指して出発しようとしていた。
他にはスタッフを含め誰もいない。
ゴールデンウィークの喧騒とは大違いだ。
自分も再びアイゼンを履いて山頂を目指そう。
ハシゴをクリアすると雪壁が立ちはだかる。
一部凍っているが今日はちゃんとスチールアイゼンなのでダブルウィペットとのコンボでガシガシ登る。
途中で先行スキーヤーをパスさせてもらって山頂ゴール!
一瞬貸切だったが前穂の方から2名ほど登山者が登ってきた。
ジャンダルムあたりの写真だけ撮ったら本日メインの直登ルンゼへドロップイン!
前回スキーで来た5年前はゴールデンウィークでカチカチビビンバだったが今回は180度反対でグサグサ雪。
先週の笠ヶ岳・四ノ沢を彷彿させるようなデカい縦溝も入っている。
まあでも四ノ沢に比べれば全く問題ない、サクッとこなして小豆沢に降り立った。
次は穂高岳山荘まで約200mの登り返しとなる。
すぐ後ろに大学生?と思われる団体が大声で気合を入れながら登って来る。
こっちも負けていられないので灼熱地獄だが頑張って登ろう。
涸沢カールの雪が良かったらヒュッテ辺りまで滑って登り返そうかとも考えていたが、このグサグサ雪でその選択肢は瞬殺された。
風もないし気温も高いし雪はグサグサだし大変だったが、まだトレースがあっただけマシだった。
そして最後の登りをこなして山荘ゴール。また無人だ(笑)
白出沢へ向かい、雪が出てくるところまで高度を下げたら再びドロップイン!
さすが西面、まだ雪が生きている。
快適ザラメとはいえずスプーンカットも入っていたがまあターンを描く分には問題なかった。
途中で登って来る登山者を見つけて少しだけ談笑。
日帰りだと言うと驚いていた。まあ出発してる時間が早いですからね。
落石に気を付けてと声をかけて再スタート。
滝の高巻きまで滑ってスキーは終了とした。
重太郎橋近辺は石だらけなのでスキーは履かずに靴スキーでガンガン下る。
落石地帯はこっちの方が速いし安全だ。もちろんチューンナップ不要なのでお財布にも優しい。
最後は夏道と長い林道を歩いてゴール!
ロープウェイのお客さんが不思議そうな顔でこちらを眺めていた。
コメント
この記録に関連する登山ルート

今回は2回目との事。5年前の1回目はカチカチ、今回はザクザクで残念でしたね。
私が滑った7年前の5/19は前々日に降雪があり雪崩の危険性は多少ありましたが最高のコンデションでした。
その日の雪質は楽しみを左右しますが、技術のある人はどんな雪でもこなせるからいいですね。
翌年の6/2の北穂沢は降雨の後の縦筋であまり面白くなかったです。
やはり奥穂直登ルンゼ滑走は最高の思い出の一つです。
貴殿は精力的に滑られているので何処も素晴らしい記憶になっていることでしょう。
更なるご活躍を楽しみにしております。
コメントありがとうございます。
スキー場では雪質が良くないと満足できませんが、山スキーの場合雪が良くても悪くても何らかの形で想い出に残るのでいいですね。
もちろん最高の雪で気持ちよく滑れるのに越したことはありませんが、たとえ雪が悪くて困難な経験だったとしてもしっかり想い出として刻まれます。
むしろ後者の方が記憶に残りやすいかもしれません。
いずれにしても自然相手のスポーツなのでお互い気を付けて安全に楽しみたいですね。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する