日本三大峠No.1(三伏峠と烏帽子岳、小河内岳)
- GPS
- 10:46
- 距離
- 19.0km
- 登り
- 1,934m
- 下り
- 1,938m
コースタイム
- 山行
- 9:00
- 休憩
- 1:44
- 合計
- 10:44
天候 | 晴れのち曇り一時雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
鳥倉林道ゲート手前の駐車スペースに駐車しました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
鳥倉登山口〜三伏峠 木の階段、桟道は濡れていると滑りやすいので注意が必要です。 三伏峠〜烏帽子岳 烏帽子岳手前の上りで登山道に一部残雪がありましたが注意して歩けばつぼ足で大丈夫かと思います。 烏帽子岳〜小河内岳 崩壊地のトラバースはあまり崖よりを歩かないように注意してください。区間は短いですが残雪上を歩く場所が何か所かあります。山頂手前の雪田以外はつぼ足で大丈夫かと思います。山頂手前は少し傾斜もあるので滑り止めを付けたほうが安全に上り下りできます。 ※残雪状況は今後変わってきますので最新の情報で確認してください。これは6/22時点の状況です。 ※GPSの記録ですが最後林道部分でおかしな箇所があります。 ※長野県では指定の山へ登山する場合、登山届の提出が条例で義務付けられています。電子申請も可です。 https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/smartphone/tozankeikakusho.html 私の登山届は、今回も電子申請 |
その他周辺情報 | 小渋温泉 赤石荘(露天風呂のみ、洗場あります。)日帰入浴 500円でした。 19:00までやっているようです。 http://www.akaishisou.com/content.htm |
写真
感想
今年のGW前頃、日本三大峠のひとつ雁坂峠へはよく行っているけど他の2つの峠ってどこにあるのかなと思ったのがきっかけで今年は3大峠を歩いてみたいと思うようになりました。調べてみて二つの峠は、南アルプスにある三伏峠(さんぷくとうげ)と北アルプスにある針ノ木峠でどちらも標高2500m以上の場所にあるということを知りました。それでまずは、日本で一番高い峠と言われている三伏峠へ行ってみようと思い他の方のレコなど調べて日帰りでも行けそうな小河内岳往復で三伏峠を歩くことにしました。7月から本格的な夏山シーズンを迎える南アルプス方面、混み合う前の比較的すいている6月中旬ならと準備を進め、お天気に少し不安もありましたが、6/22(土)ついに行ってきました。
今回は日帰り山行ということで前日は早く就寝し22日は未明に起き、松川ICを目指して1時に高速道路にのりました。途中のSAで休憩しながら松川ICを下りたのは4時過ぎぐらい、その後は下道をグーグル先生の案内で鳥倉登山口の駐車場を目指しました。大鹿村の林道の入口までは順調でした。しかしここから道路の案内板とグーグル先生の案内がちょっと違ったのですが、指示通りの早い道でそのまま行こうかと思ったのが失敗でした。細い道に入りこみ間違えて民家に入っていったりしながらも何とか林道に合流することができました。(素直に案内板に従ったほうが賢明でした。^^;) 林道に入ってしばらく道なりに走って行くと通行止めの柵と手前に駐車場がありました。駐車場は5、6台しか停まっておらずガラガラだったのでゲート寄りに停めることができ、朝ごはんのパンを食べ準備を開始しました。
◎駐車場→鳥倉登山口
心配だったお天気も晴れて気持ちのよい朝です。そうして5時半駐車場から出発しました。最初は長い林道歩き、雁坂峠で慣れてはいますが。(笑) 途中、お花が咲いていたり開けた場所からの景色はなかなかよかったです。しばらく歩いて舗装道から砂利道に変わり少し行くと登山口に到着です。登山ポストはありますが、今回も電子申請のためそのまま上がって行きます。7月からはここまでバスが運行されるようですがバス停とかは見当たりませんでした。
◎鳥倉登山口→三伏峠
登山口から尾根筋に上がるまでの最初は急登が続きます。しばらく上がって行くとレコでも見た 峠まで1/10 標識がありました。そこからしばらく上がって行くと開けた場所があり、きれいな山並(たぶん小河内岳)を見ることができテンションアップです。そしてその先の開けた場所で小休憩、新緑にきれいに青空でウキウキしてきます。(笑) 豊口山間のコルと思しき場所からはいよいよ上りがきつくなりました。ずっと続くシラビソと苔むした森、登山道脇にはミヤマカタバミやオサバグサが小さな花を咲かせていました。途中、見た目心もとない桟道や階段がいくつも出てきましたが通行には問題ありませんでした。下りも雨に濡れた同じ場所を通りましたがつかまれる場所はどこかにつかまりながら慎重に下れば問題ないと思います。そうして8/10を過ぎその先の塩川ルート分岐で小休憩し、最後の急登を上がって行きました。峠近くの開けた場所からの眺めはまた格段とよくなりだいぶ遠くまで見渡すことができました。道がなだらかになると 小屋まで200歩 看板があり、数えてましたが途中で写真を撮ったらわからなくなってしまいました。^^; そうして小屋開け準備に忙しい三伏峠小屋に到着しました。
◎三伏峠→烏帽子岳
小屋のところに 三伏峠 の看板が大きくありました。そうして写真を撮って本日の目的達成です。もう帰ってもいいのですが(笑)、せっかくので計画通り先へ進みます。塩見岳との分岐を右の小河内岳方面へ、その先のお花畑のフェンスに沿って上がって行く途中、フェンス越しにお花畑を覗くと咲いているお花はタンポポぐらいしか無くてちょっとがっかり、それでもその先には見晴らしのよい展望地が待っていました。そこには高い山々と深く刻まれた谷、まさにアルプスの景観がありました。高い山には雲がかかっていましたが青空ものぞいてとてもいい感じです。下の方から雲も湧いてきていましたが烏帽子岳まではきれいに見えていてとりあえずあそこまで行こうと、ちょっとだけ先を急ぎました。高嶺の稜線にはこの時期でもサクラが咲いていました。稜線上はすばらしい景観で何枚も同じ写真を撮ってしまいます。(^^; 稜線の右側は切れ落ちて深い谷へと続いていてこれもまた迫力ありました。稜線左側の木々は強い風雪に耐えた感じの生え方をしていました。このあたりでコース上に残雪が出てきましたが滑り止め無しで問題ありませんでした。小ピークに上がったところで間近に烏帽子岳が見えてきました。山頂手前から見るその先のルートもすごいところを歩くなと思わせるに十分な眺めでした。そうしてひと上りで烏帽子岳山頂に到着しました。烏帽子岳山頂からの眺めは、素晴らしく高い山々が雲を被ってしまっているのがちょっとだけ残念でしたが、これだけの眺望を見られてよかったです。間近に見える塩見岳、もう少しで全貌が見られそうでしたが結局すっきり見ることができず残念でした。
◎烏帽子岳→小河内岳
烏帽子岳からの眺望を楽しみ、この先の稜線もきれいに見えていたので更に先へ進んで行きました。そうして稜線を歩いて行くと道沿いに白い咲きかけのお花が、ハクサンイチゲです。そうしたらイワカガミやミヤマキンバイもあちこち咲いていて、きれいに咲くハクサンイチゲと一緒にお花畑が広がっていました。途中の崩壊地の稜線は歩く場所にちょっと気をつける必要があります。そして特に何の標識もないピークが前小河内岳のようです。そこから先も岩場のところにいろいろなお花が咲き始めてきれいでした。そうして歩いて行くと登山道上に大きな動物が、ここでまさかのカモシカさんです。しばし見つめ合いまたねと手を振ると下へ下って行きました。雷鳥さんも探しながら歩いていましたが残念ながら見つけることはできませんでした。日射しも届かなくなりハイマツだらけの登山道でしたが、時折りヒカゲツツジのような白いお花が咲いていました。そうしてハイマツのプチ藪漕ぎをしたり何か所か残雪地帯を通って、小河内岳山頂手前最後の雪田、ツボ足でも行けそうでしたが一応軽アイゼンをつけて上がりました。上がってから一旦脱いで茂みにデポしておきました。そうして程なく小河内岳山頂に到着しました。山頂からの景色は、、、残念〜〜〜の一言、とりあえずセルフで記念写真を撮ってちょっと休んだら撤収しました。そうしてすぐ下にある避難小屋へ行きここで少し早いお昼ご飯にしました。お昼ご飯を食べていると薄日が差して山頂が見えるようになってきましたが滞在中結局ガスが晴れることはありませんでした。
◎復路、下山まで
お昼ご飯を食べそろそろ戻ります。準備を終え歩き出すと山頂あたりに1名人が歩いているのが見えます。そういえば鈴の音が聞こえていたような気が。^^; 稜線上で本日出会った登山者はここと烏帽子岳手前で会った2名だけでした。そうしてまた雪田手前で軽アイゼンを付けさくっと下ってまたすぐ軽アイゼンをしまいます。今回赤い靴で使用できたので夏の雪渓歩きもこれで大丈夫そうです。戻りも行き同様に(景色はもう見えないので)お花を楽しみながら歩いて行きました。途中のピークから振り返れば稜線を境に左右で明暗を分ける眺めが見ていておもしろく感じました。小河内岳の山頂と小屋が最後にきれいに見えました。烏帽子岳手前でついにそぼそぼと雨が降り出し久々にザックカバーを出し合羽の上を着込みました。そうしてまた三伏峠小屋まで戻って木の下の丸太に腰かけ家に連絡を入れつつ休憩しました。小屋の奥からは始終大工仕事の音が鳴りやむことがありませんでした。
休憩していたら雨もほとんど止んだので合羽を脱いで下って行きました。少し下ったところで小屋テント泊と思しき2人組×2の4名の方とすれ違いました。ふと男性の足元を見ると例のサンダル履きでした。この後は人には会わず静かすぎる山行でしたが、最後の林道歩きの終わりで1名の方とすれ違いました。その方はここから三伏峠まで2時間あれば行けるでしょうと言っていました。下山途中足が結構きつかったのでコルのところで休憩したらちょっと回復しまた下っていきました。登山口のところまで無事戻って来られてほっとしましたが、ここからまた長い林道を歩くのはちょっとたいへんでした。青空ものぞいてよい景色を見ながらとぼとぼ歩いて駐車場まで戻って来ました。当初の予定ではもう1時間遅く出発の予定でしたが早く家を出られてスタートを予定より1時間早められたのはよかったです。下山後は近くの温泉に寄ってから帰途につきました。
◎終わりに
ネットで調べてみると信州伊那地方から甲州身延地方を結ぶため伊那街道が明治の中頃に大工事の末開通し、その時に日本で一番高いと言われる峠(三伏峠)も生まれました。でもその後、10年ぐらいで利用されなくなり現在ではその一部が登山道として利用されているとのことでした。三伏峠、二軒小屋、伝付峠は現在の地図にも載っていて山歩きの主要な拠点になっています。三伏峠は峠越えのできない峠ですが。^^; 日本三大峠で興味を抱いて調べてみると峠の歴史もおもしろいです。次の三大峠その2もこれからプランを練って歩いてきたいと思います。それにしても家から鳥倉登山口までは日帰りかなりきつかったです。朝のうちはお天気もまずまずで雄大なアルプスの眺めやきれいなお花が楽しめたのでとてもよい山行ができました。今度機会があれば、小河内岳からのすばらしい景色を眺め、登山口近くで泊まってゆっくり温泉でくつろぎたいですね。最後に本来峠は山越えを一番楽にできるルートなので一番高いのは一番たいへんな峠越えとなってしまいます。(たいへんな)峠だけにできればパスしたいのが人の世の常ではないでしょうか。おあとがよろしいようで。
iwanobさん、こんにちは。さすが三大峠、スケールが違いますね!標高の高い山らしい雄大な景色は素晴らしい!こんなに高い山なのに日帰り、てのも恐れ入りました。先日、長野県の入笠山で法華道という古道がありました。昔の人は高い山でも迂回せずのっこしたんだなぁ、と実感しました。人の息遣いが感じられる峠越え、面白いですね!
yamaonseさん、こんばんわー♪
3000m級の山々が連なる南アルプスのど真ん中を抜けていこうとする峠、確かにスケールが違います。峠と言っても2600mを超えているので展望が開ければ素晴らしい眺めです。ホントは下山後1泊して翌日のんびり帰ろうかと思っていましたが、ギリギリまでお天気が気になって宿をとりそびれてしまいました。結局翌日用事もできたので結果オーライでしたが。
法華道、ちょっとネットで調べてみましたが日蓮宗の本山のある身延山をつなぐ道のようですね。私の行った三伏峠も身延への道でどちらも信仰が関係しているのかなと思いました。高い山越えも厭わない信仰の強さを感じますね。歴史を感じながら歩くのもおもしろいですね。
ちょうど花の見頃の入笠山もいいですね。今度いってみたいなあ。
iwanobさん こんばんは
遅いコメントで失礼します。
南アルプスまで遠征、お疲れ様です。まったく聞いたことの無い
地名なので興味深く拝見させていただきました。雁坂峠が三大峠
の1つであることは知っていましたが、なんで?…くらいの認識
でした。ほかの峠を調べた上、実際に登っているとは凄いです。
好奇心を持って、いろいろ調べてみると面白いですね。それにし
ても、南アルプスはロングコースになりますね。いつか、自分も
大縦走してみたいです。
埼玉のchii
chiiさん、おはようございます♪
私も調べてみるまで全然知りませんでしたし、三伏峠も最初はみふくとうげと読んでました。(^-^; 小河内岳も三伏峠繋がりで知ったお山でしたが、お花や景色を楽しみながら稜線歩きもとてもよかったです。三大峠繋がりがなければ一生縁の無いお山だったと思います。最後まで晴れてくれれば申し分なかったのですが、朝のうちはお天気もよく南アルプスの眺めを見ることができました。今回はキレットのような難所もなく体力があれば楽しく歩けるコースです。三伏峠から塩見岳へ行くかたも多いみたいです。いつかはその先まで縦走で歩いてもいいですよね。初めての南アルプスでしたが、本来なら北岳、千丈ヶ岳あたりから入るのが一般的ですが、こちらからのアプローチもなかなか面白いのではと思います。こっちからだと交通の便が、、、ですが。
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