五頭山(魚止滝から松平山経由周回)
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 1,109m
- 下り
- 1,107m
コースタイム
天候 | 曇り一時小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
天気予報の良さに引かれて五頭山魚止滝から半周回することにする。朝起きてからの思い付きで決めたことで、あたふたと計画書作りやら少しばかりバタバタする。まあ、出発は遅いが早いうちに帰宅できるであろう。いつも山行の朝は早いので車は空いているが、今日は反対に遅いのが幸いして順調に登山口に着く。山腹の枯れた松の木が目に付く。松枯病が広まっているのだろうか。駐車場には既に一台停まっていた。人の姿は無くすでに出発したようだ。おそらく同じ松平山方面であろう。今年、遭難事故が起きたルートである。気を引き締めて出発。
川を渡って対岸をトラバースして行く。魚止滝の高さは低いが水量は豊富だ。青々と夏草が茂る。紫陽花が少しばかり。真っ赤なオオカメノキの実。季節は夏だ。暑くならなければいいが。小沢を渡って、いよいよ今日の正念場の登りにかかる。ブナの木の林立する中をひたすら登る。一歩一歩。コシアブラの葉が天狗の団扇のように大きい。といっても実際に見たことは無い。アザミの花が盛りのようだ。その他にもいろいろ咲いているが、名前はトリアシショウマ位しか分からない。植生がブナの木から雑木の林になると山葵山である。
天候は曇りだが眼下には越後平野が広がる。海に向かって真っ直ぐに延び、光っているのは、福島潟放水路であろう。荒川や加治川など大洪水に見舞われた、水との戦いを感じさせる光景である。地球温暖化もあり、洪水も大規模になっている。これからも治水工事は息長く続いて行くに違いない。これらも新潟平野の歴史である。
山葵山からは比較的なだらかな道が続く。道は深く掘れた部分もあり、小規模だが付け替えられたところもある。道はしっかりしているが、小崩壊などで絶えず変化しているのだ。ツルアリドオシ、エンゴサク、ギンリョウソウなどが路傍を彩る。ツツジの花期は完全に終わったようだ。こんなに長かったかなあ、と思う頃ようやく山頂となる。小広い山頂で見通しは良い。
ここで思いだすのは、決まって雷に遭遇したことだ。雷鳴と豪雨。藪中の低地に身を隠しじっと耐えるのみ。山で雷に遭遇したのは4〜5回ある。一番ひどかったのは石転び沢の源頭で襲われた時だ。斜面を流れる雨が濁流となって襲い、身体は水だらけというより泥だらけ。対岸尾根の岩に雷は落ちる。しかも何回も。生きた心地がしないというのは、こういうことを言うのであろう、と思ったことである。
この周回コースの肝はここまで。後は無雪期なら問題は無いだろう。少し進むとトラバース気味のルートとなる。山襞に硬い残雪が張り付いている時は慎重な歩行が求められるところだ。そのような時期には、アイゼン、ピッケル持参か、稜線を進むほうが良いと思う。稜線はたいした藪ではない。距離もそんなに長くは無い。心配なのは、空模様が怪しくなってきたことだ。本降りは無いだろうが一雨きそうだ。
予想通りパラパラと雨が降り出した。まあ、大した雨ではないと歩を進めると足元の草も濡れてきて雨合羽を羽織る。雨の時、雨の予想されるときは山には行かないので、合羽を羽織るのは何年ぶりだろう。全然思いだせないほどだ。雨は五頭山本峰付近で止んだが五ノ峰までそのまま歩く。雨合羽を脱ぐと何と爽やかなことか。道は荒れているところもあるが普通に歩ける。
赤安山で大休止。赤安山の表示は有るが見通しは無い。見通しは無いが小さな広場になっていてのんびりできる。赤安山からは下り一方の道を進み朝に通った舗装道路に出る。右に向かって10分も歩くと駐車場で本日の山行終了となる。今日は誰とも出会わず、一人語り、一人芝居の山行となった。これもまた、一つの山行スタイルである。
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