烏帽子岳と塩見岳
- GPS
- 33:05
- 距離
- 35.4km
- 登り
- 2,952m
- 下り
- 2,950m
コースタイム
- 山行
- 6:30
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 7:44
- 山行
- 8:24
- 休憩
- 2:15
- 合計
- 10:39
5:43第二駐車場-6:39登山口-8:03水場-8:50三伏峠小屋
<休憩とテント設営>
10:07テント場-11:33頃烏帽子岳の先で引き返す-13:19テント場
8月12日(月)
4:02テント場-6:12塩見小屋-7:17塩見岳西峰-7:20塩見岳東峰-8:17塩見小屋-10:35テント場
<休憩、テント撤収、パッキング>
11:50テント場-13:37登山口-14:40第二駐車場
天候 | 8月11日(日) 晴れ後曇り、13時頃から16時半頃まで時折強く雨、無風・微風 8月12日(月) 晴れ後曇り、無風・微風 |
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過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
昨年同時期の記録参照。鳥倉登山口から三伏峠小屋までの登山道は、大変良く整備されていて歩き易いが、木製の階段が丸太で作られている箇所が多く、登りでは気にならないが、下りでは滑り易く要注意だった。 |
写真
感想
たまにはテント泊をしてみたいというZさんと、鳥倉登山口から塩見岳へ1泊で出掛けてきた。
8月11日(日)
鳥倉林道の駐車場には5:15頃に到着。一番上の駐車場は既にいっぱいで、路駐までできていた。少し下った第二駐車場もいっぱいだったが路肩のスペースになんとか停められた。ここで食事と準備をして5:43に出発。本来の駐車場まで歩いて15分ほどかかり、ゲートを越えて先に進む。ここでZさんが財布をクルマに忘れたと気付く。山中ではテント代くらいにしかお金は使わないので財布はなくてもいいのでは?と言ったがこれから一度取りに帰るとのこと。既に出発して30分ほど経過していて、一緒に戻る訳にも、道ばたで待っている訳にもいかないので、別々で行動することに。暑くなる時間の前だったがご苦労様です。自分にとっては三度目の利用となる鳥倉登山口からの塩見岳なので、単独行動になってからはただ黙々と歩くのみ。アスファルト舗装の林道を終えると登山口。登山道は急傾斜もなく歩き易い。良く手入れ整備されている。6/10を過ぎたところにある水場も例年どおり。ここで喉を潤して先に進み、三伏峠小屋には8:50頃に到着。駐車場が満杯だったので大混雑のテント場を登りの間想像したが、これは杞憂だった。さすがに3連休とは言え、午前中の早い時間であればテントを張るスペースの確保は容易だった。休憩しテントを張り時間を見ると30分ほど経過していた。Zさんが来る様子がないのでテント場から離れた水場へ水くみに出掛ける。しかしこれはタイミングが悪かった。ポンプの調子が良くないのか、水が出ていない。往復で30分近く無駄足を踏んでしまった。テント場に戻りうろうろしているとZさん発見。思った以上に早く小屋に到着。さすがの健脚。テントに戻り要らない物をデポして今日はどのピークへ行くか相談する。朝のうちは良く晴れていたが、時間の経過と共に雲が湧き増え、今日これから塩見岳まで往復すると途中で雨雲に捕まる予感。今日のところの塩見岳訪問は諦めて、それよりは短時間で往復可能な小河内岳へ行くことに。
10:08テント場出発。小河内岳は縦走で2回、単純往復で1回訪問している。富士山の眺望の良いピークがある。歩き出してすぐにお花畑があり、紫色のマツムシソウが満開と思うほどに咲いていた。それを過ぎると崩壊地のそばを登山道が通る。いつきても、いつみても崩壊っぷりはすごい。恐らく年々崩壊は進んでいるのだろう。天気は思ったとおり雲が多く湧き始めていて、塩見岳は山頂付近が完全に雲に隠れていた。稜線だったが雲で日差しが遮られ、暑さはない。烏帽子岳を過ぎて先に進むが、自分の体調が思わしくない。足が重い。行けるところまで、の気持ちで進むが、雲が湧くのが早く、その上冷たい風が吹き始め、雨が落ちてきそうな予感。ここで頑張っても仕方ないと考え、烏帽子岳の先まで行ったところで引き返すことに。11:33にテント場へ向けて移動開始。周囲の山は雲が付いたり離れたり。一瞬だけ塩見岳が山頂まで姿を現すことがあったが、本当に一瞬で、雲に覆われてしまった。崩壊地とお花畑を通過し、水場へ。今度はしっかり出ていた。水場往復を何度もしたくなかったので、持っていた水筒全部に水を満たしていたところ、雨がぽつぽつ落ち始めた。予感が当たってしまった。水場の周囲もガスに巻かれ、今後雨は強くなりそうな気配。先に水くみが終わったのでZさんより先にテントに戻る。13:19に到着。テントに戻りしばらくするとZさんも無事帰還。その直後雨が本降りになる。夏の山行なので午後の夕立は想定内だったが、13時過ぎに雨に降られるのはちょっと早い。それでも本降りになる前に、レインウェアを使う前にテントに戻れたのは良かった。
雨が降り出すとキャンパーは特にすることがない。取りあえず持ってきた食料を減らすため、テント内で食事をする。雨が小止みになる時間帯もあったので、そのタイミングで外に出て用足しと歯磨きを済ませ、二人とも昼寝の時間。深夜集合で夜通し走ってきたのでどちらも睡眠不足で眠い。フライシートを叩く雨音は大きかったはずだが、二人ともしばし熟睡。1時間ほど寝て起きてもまだ雨は続いていた。さすがにこのまま雨が降り続くのか?と不安になる。スマホで雨雲レーダーを見ようとするも、自分のドコモは不安定で繋がらない。Zさんのauは若干不安定ながらもブラウジングが可能。雨雲は塩見岳周辺にはあるものの、予報では降り続くことにはなっていない。ほんまかいな、とは思いつつもしばしテント内でふて寝する。16:30を過ぎると予報どおりに雨は上がる。テント場にいたキャンパー達が一斉に外に出始めて夕餉の支度を始める。私たちも倣い外で食事の準備。テントはフライシートに水がたっぷりついていたが、防水スプレーをかけたばかりのため、水が玉になって落ちていく。テントをバンバン叩いて水を落とす。こういう時のための防水スプレーだと思った。一度雨が上がった後は雨になることもなく、雨雲レーダーを見ても新たな雨雲もないので、安心してテントに籠もる。周囲が暗くなり始めた19時過ぎに本格的に寝始める。テントで昼寝をしていた時間帯は、暑くてシュラフ不要なくらいだったが、日の入り後はさすがに寒くて、シュラフがなくてはいられなかった。二人ともシュラフに包まって就寝。
8月12日(月)
3時起床の予定だったが、どちらもそれより早い時間で目を覚ましてしまう。特に自分は夏用の薄いシュラフで寝ていたため日付の変わる頃から寒さを覚え、途中でシュラフカバーも足して寝ていた。これでだいぶ暖かくなる。南アルプスでテントを張るような人は大抵出発が早くて、3時前で既にテントを畳む音がしたくらいだった。シュラフカバーを足してウトウトしていたが、もう眠れそうになかったので2:50に起床。着替えして外に出食事の準備。空は快晴、星がきれい。気温も思ったほどは寒くなかったが、レインジャケットを着てちょうど良いくらい。食事と準備をし、まだ真っ暗な4:02にテント場を出発。既に何組も塩見岳へ向けて出発していた後だった。ヘッドライトの灯りを頼りに進む。テント場から10分ほどで小高いところに出、明るくなった空にシルエットの塩見岳が望まれた。出だし体が重くて、今日は全然進めないかも知れないとさえ思ったが、この景色を見て一時的に体のだるさは解消。しかしその後は樹林帯のアップダウンが続き、その間は視界もほぼ得られないためか、体のだるさは継続。昨日の原因不明の体調の悪さといい、今回はどうも調子が出ない。それでも樹林が途切れる場所にくると明るくなり始めの塩見岳の堂々とした姿が見え、また反対側には雲海ができているのを見、天気が良いことを実感。それが原因かは不明だが、徐々に体の重さは解消していった。本谷山に着いた時点ではまだ暗かったが、既にヘッドライトは利用せず。この先も地味な樹林帯歩きを続ける。日の出前から日の出後の時間だったので、暑さはなく長袖シャツにゴアテックスのレインジャケットを着たままで行動。6:12に塩見小屋到着。多くの登山者が準備をしていた。我々もここで水分と栄養を補給。ここまで写真撮影で止まることはあっても、水以外は小屋から全く口に入れていなかった。ここでストックを仕舞ってから出発。しばらくはストックの利用も可能だったが、じきに岩場が現れてストックは邪魔に。両手も使いながらの登り。今日はここまで花を全然見なかったが、岩場まで来てようやくイワブクロを目にするように。今年もここで多く咲いていた。風は強いほどではなかったが、標高が既に3000メートルに近いため、そよ風でも冷たく感じられた。耳を保温して岩場をこなす。Zさんは岩場が得意なので、見ていても不安はなし。7:17に無事塩見岳西峰に到着。4回目の今回も抜群の快晴を引き当てた。登山者が多かったのでそれを嫌い、直ぐに移動。3分後に東峰に到着。こちらは数人程度しかいなかった。ここで写真撮影と周囲の景色を堪能。山頂往復でここに来るのは二度目だが、やはりここは縦走して先に進みたい衝動に駆られる。同道したZさんも同様のようだったが、お互い小さいザックではそれも無理なので、景色を楽しんだ後に下山開始。西峰で数枚やはり写真を撮ってから本格的に歩行開始。日によっては続々と登って来る登山者とのすれ違いが多数発生するが、今日はそこまで気を遣うことなく先に進めた。8:17に小屋到着。ここまで着ていたレインジャケットを脱ぎシャツだけの姿になる。小屋を出てここまで4時間以上着たままだった。やはり夏の登山は気温の上がらないうちに標高と距離を稼ぐのが鉄則と痛感。ここから先は暑さとの戦いになった。テント場までの戻りの間、稜線で日差しがあって風があれば凌げたが、風がないと既に暑くて仕方ない。樹林帯に入ると、日差しは防げるものの、風がないとやはり暑くて汗をかく。この時期、アルプスで標高があっても、風がないと相当に暑い。帰りもアップダウンを繰り返しつつ距離を稼いで進む。10:35にテント場到着。テント場はカンカン照りの日差しのため、暑くて仕方ない。休憩を取りつつテントの撤収にかかる。日差しと気温上昇のため、テントは底面以外良く乾いていた。これは本当に助かる。テントから物を出し乾燥させ、それと平行してテントを撤収させる。フライシートはカラカラに乾燥していて、テントから外した時点ですぐに仕舞えた。テント本体は底面を上にしてしばし感想。気温が高いし日差しも強いので、こちらもあっと言う間に乾燥。テントの撤収は簡単に終わり、お互いのザックのパッキングもする。残った食料をここで消費。Zさんからもらったコンビーフとフルーツゼリーが大変美味だった。
11:50に暑い中下山開始。昨年は下山を始めると続々と登って来る登山者とすれ違ったが今年は様相が異なる。全然人が登って来ない。おかしい。明日は平日だが世は夏休みなのでこんなに少ない理由がよく分からない。それでも渋滞の中を下るよりは楽なので、ひとけのない登山道を進む。それにしても暑い。樹林帯歩きで日差しは遮られるし、昨日と同じく午前中からガスが湧き始めていたが、それでも蒸し暑さがあり下りでも汗をかく。途中の水場で水を飲み、少しクールダウン。ここは人だかりができていた。13:37に登山口到着。もう暑くてたまらない。登山口の岩に座って大休止。一方のZさんは涼しい顔。さっさと行きましょうと言うが、こちらは暑くてたまらないのでもう少し休ませてもらう。Zさんがここで先行する。自分はあとを追いかけるが、時刻は14時前。アスファルトからの照り返しが強くて暑く、ペースは全く上がらない。既に今日は20km近く歩いていて、その多くは軽荷だったとは言え、後半は蒸し暑いなかフル歩荷での下りだったので、足は相応疲労していた。それにこの灼熱アスファルト林道が追い打ちをかける。朝のうちの体と足の重さが、ここにきてぶり返した感覚。もう暑くて暑くて進めない。下を向いてとぼとぼ歩くのみ。重登山靴での林道歩きは修行の一言に尽きる。林道はアップダウンはほぼなく、登りはアップ下りはダウンのみ。登山口には自転車が何台かデポされていて、自分が暑さにあえぎつつ歩いていた時にも颯爽と通過していく登山者が。ここはこれだよな、と思わざるを得なかった。途中、第一駐車場のトイレに入っていたZさんを拾って自分のクルマまで歩く。14:40にクルマ着。山中での行動は結局大きな問題はなかったが、最後の林道でだいぶやられてしまった。やはり午前中に行動を終えるのが夏山の鉄則だろう。
この後後片付けして帰宅する。Zさんが林道歩きで落とし物をしたとのことなので、下る前に一度トイレのある駐車場まで戻り無事発見。これで下山できる。途中温泉、食事して中央道に乗ると激しい渋滞。正確には、温泉施設も既に激混みの状態だった。日付が変わる頃の帰宅を覚悟したが、何とかその1時間ほど前に帰宅。Zさんはここからさらにしばらくドライブして帰宅。お疲れさまでした。
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