塩見岳(鳥倉林道第2駐車場〜三伏峠〜、往復)【南アルプス、長野県・静岡県】
- GPS
- 13:52
- 距離
- 28.8km
- 登り
- 2,403m
- 下り
- 2,397m
コースタイム
- 山行
- 11:49
- 休憩
- 2:03
- 合計
- 13:52
鳥倉林道第2駐車場 335 ― 鳥倉林道駐車場 351 ― 鳥倉登山口 421/428 ― 1/10標示 440 ― 2/10標示 454 ― 3/10標示 505 ― 豊口山のコル 513 ― 4/10標示 518 ― 5/10標示 529 ― 朝食休憩 535/545 ― 6/10標示 550 ― 村設置2/3標示 554 ― 水場 556 ― 7/10標示 601 ― 8/10標示 613 ― 塩川道との合流点 618 ― 9/10標示 622 ― 三伏小屋 639/649 ― 小屋先の分岐 652 ― 三伏山 702/703 ― のぞき岩 738 ― 本谷山 753 ― 枯れた樹林の鞍部 818 ― 小屋まで40分の手作り標示 852 ― 塩見新道分岐 909 ― 塩見小屋 927/947 ― 山頂下最後の鞍部 1017 ― 塩見岳西峰 1041/1043 ― 塩見岳東峰 1046/1055 ― 塩見岳西峰 1057 ― 塩見小屋 1133/昼食/1207 ― 塩見新道合流点 1215 ― 小屋まで40分標示 1224 ― 枯れた樹林の鞍部 1309 ― 本谷山 1328/1342 ― 三伏山 1422 ― 三伏峠 1431/1448 ― 9/10標示 1459 ―塩川小屋からの道との合流点 1501 ― 8/10標示 1504 ― 7/10標示 1513 ― 村設置2/3標示 1520 ― 6/10標示 1524 ― 5/10標示 1532 ― 4/10標示 1543 ― 豊口山のコル 1547 ― 3/10標示 1553 ― 2/10標示 1602 ― 1/10標示 1616 ― 鳥倉登山口 1627 ― 鳥倉林道駐車場 1701 ― 鳥倉林道第2駐車場 1715
● 行動時間 13:40
天候 | 快晴〜曇り〜驟雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
8/10 家 = 鳥倉林道登山口第2駐車場 8/11 鳥倉P − 鳥倉登山口 ― 三伏峠 ― 本谷山 ― 塩見岳 (往復) 鳥倉林道登山口第2駐車場 = 日帰り温泉 = 家 ●登山口へのアクセス ○鳥倉林道登山口 ・中央道松川ICから、県道59号、国道152号を経て大鹿村へ。大鹿村役場より国道152号を南下すると、鳥倉登山口への案内標示が現れる。案内に従い進むこと30分以上で鳥倉登山口駐車場が現れる。駐車可能台数はおよそ40台。駐車料金は不要。手前には第2駐車場もある (2019.8現在) |
コース状況/ 危険箇所等 |
○鳥倉林道(駐車場〜登山口) ・林道は、駐車場の先でゲートにより塞がれている。登山口へは、ゲートの脇の歩行者用通路を抜けて進む ・殆どは完全舗装の林道歩き。最後の広場手前からは未舗装路となる ○鳥倉登山口〜三伏峠 ・淡々と登り続ける ・道中には登山口を“0”、三伏峠を“10”と見なした道標(x/10)が建てられており、歩行の目安になる。それ以外にも3等分標示や分岐標示がある ○三伏峠〜本谷山 ・三伏山のピークを挟んで緩やかに昇降するコース ・樹林帯が多くを占めるが、所々で近望、遠望が得られる ○本谷山〜塩見小屋 ・本谷山のなだらかな肩にある小ピークを二つ越しながら塩見岳へと向かう道。“小屋まであと40分”の標示を見てからの塩見岳への登りは厳しく、小屋までの標高差200m以上を一気に登る ○塩見小屋〜塩見岳(西峰、東峰) ・徐々に砂地、岩肌となり、天狗岩周りはよじ登るほどの場所もある ・塩見岳頂上は西峰東峰の両ピークとなっており、三角点のある西峰よりも東峰のほうが高いとされる (2019.8時点) |
その他周辺情報 | ●買う、食べる ○コンビニエンスストア ・中央道や鉄道で向かう場合、松川町内のコンビニエンスストア以降にはコンビニはない ○食事 ・大鹿村内の道の駅にはレストランがある。また村内には蕎麦屋もいくつかあるようだ ・松川町にもいくつもの食事処がある ●日帰り温泉 ・今回は松川町の清流苑を利用した。入浴料は大人500円、20時まで入場可能 (いずれも2019.8現在) |
写真
感想
山の日を挟む連休は、どこの山に行っても混雑している。お盆休みも伴うのだから、アルプスの縦走だって難なく計画できてしまう。今年は事前に計画を立てるだけの余裕もなく、連休初日に考えることにした。あれやこれやと逡巡してるうちに一日目も終わりかけ、ようやく塩見岳行きを決めた。
一泊でもいいのだが、行ってしまえるならば日帰りでも、と決めた。日帰りすると、南アルプスの山行きでは初めてのことになる。
登山口には3時半前に到着した。とはいえロクに寝てはいない。先ほどのコンビニで小一時間睡眠をとったのみだ。今日の長い行程に対しては、体力面での準備不足は明らかだ。しかも第2駐車場に駐めざるを得なかった。ただでさえ長い行程が、わずかとは言え更に長くなった。
まだ暗い中で出発。星空がきれいだ。当に満天の星。
駐車場から先も続く舗装路を行くうちに空が白みかけ、星たちも次第に眠りについていく。とはいえ、登山口に着いてもまだヘッドランプは手放せない。
登山口には、タクシーで先行された方が一人。聞けば、名古屋からのバス+タクシー利用が可能なツアーがあるようで、それを利用したとのこと。知っていれば、それを利用しても良かった。予習不足では仕方ないのだが。
登山口で登山届けを提出し、その70代の健脚氏と共に出発。歩くペースの違いもあり、やがて単独となって歩いて行く。三伏峠までの“3/10”標示の頃からはヘッドランプなしでも辺りが見えるようになってきた。見渡せるようになってみると、急斜面の深い樹林帯の中を黙々と登っていたようであった。
豊口山のコルで、一旦は斜面から尾根へと変わるが、やがてまた斜面のへつりになる。
途中には木の桟橋もいくつかある。幻想的光景だが、踏むとミシミシときしみ、スリルがある。水場は“ほとけの清水”というようだが、この長いアプローチ路に対して“地獄に仏”ということか。
最後に再び急登が現れ、三伏峠に到達する。この登り途中で、今日はすでに燃料切れ感を感じ始めた。後方から来た何人かに抜かれてしまうが、それも仕方ない。
三伏峠は日本一高い峠とされている。標示を見るとわざわざ後付けで「日本一高いと言われている」という標記が加えられている。謙虚な姿勢だが、まんざら間違いではないようだ。堂々と書いたとしても、炎上騒動とはならないように思うが。
そこからは穏やかな頂稜尾根筋歩きになる。しかし、樹林の中ばかりであるので眺めがいいわけではない。三伏山は、四方の視界が開けており、南アルプスだけではなく、北も中央もしっかりと眺めることが出来る。その後も穏やかな樹間歩きはしばらく続く。
本谷山では四方の眺めはないものの、目指す塩見岳がひときわ大きくなる。
小ピークをいくつか過ぎ、権右衛門山の南腹に張り付いてもまだ穏やかに進む。小屋まで40分の標示を過ぎると、それまでの穏やかな歩みが嘘のように、急斜面を一気に登る。塩見新道からの道と合流し、更に登って塩見小屋へ。そういえば、塩川コースも塩見新道コースも通行止めとなっている。
塩見小屋は山上の小さな小屋だが、山頂直下だけあって、贅沢な眺めを持つ小屋だ。
小屋前で小休止の後、荷物をデポして頂上へ。
樹林が切れ、塩見岳山頂部が目の前に見える。左に塩見、右に天狗岩を配したよく見かける姿だ。それを見上げながら岩肌を登る。ついに高山の面持ちとなる。ところが同時にガスが上がってくるのが見える。残念ながら、登頂には間に合わないようだ。
天狗岩を巻くように岩場をぐねぐねと登り、やがて最後の鞍部へ。そこからは西峰と東峰も見ながらの登り。途中で登山道にライチョウ親子を見つけた。いや、よく見ると親子ではなく、つがいのライチョウとイワヒバリのようだ。ちょうど団体サンが下山してきたので、静かにと声をかけ、ライチョウを示したが、団体ともなると静かにしているつもりでも雑踏音が発生するようで、ライチョウも落ち着かなくなってきたようだ。
やや登って西峰へ。こちらの方が三角点頂上だが、小さく盛り上がっているだけだ。そこから目と鼻の先に東峰がある。標高ではこちらのほうが高いようだが、うずたかい岩積の姿も高山の頂に相応しい。
ガスが上がってくる中、狭い山頂標識周りで写真を撮り、仙塩尾根方面を眺めた後に振り返ると、もはや西峰にもガスがかかってきた。名残惜しいところながら、下山へ。今回は登ってきた道の全くもっての巻き戻しだ。
塩見小屋まで戻って昼食。目論見通り、12時に下山開始。これならば登山口まで降りることが出来そうだ。食事も済ませて元気回復といきたいが、どうにも足が重い。 本谷山や三伏山への緩やかな登りすら息が切れる。
そう思っていたら、三伏山から三伏峠への下りで小雨。三伏小屋へと急ぐ。幸いにも、さして濡れることなく小屋到着。しかし、明らかなゲリラ豪雨。本谷山手前で、空の暗さを見てこうなることを心配し、リュックにはすでに雨具を装着していたからいいものの、問題は、これより先に進むかどうか。
小屋はまだキャパの問題はないようだが、時間も早く降りれるものならば降りたいところだ。そう思っていたら、15分ほどで降り止み。空も明るみが出てきた。
今だ、とばかりに休憩所を飛び出す。念のため雨具は完全装着だ。
登山口への道は、まずは急下降だが、雨が短時間だったからかあまりぬかるんではいない。“ほとけの清水”付近までは順調に降りてきたのだが、再びの土砂降り。先ほどよりも激しい。しかも区間の半ばとあっては覚悟を決めて降りるよりない。淡々と下降する。すれ違う登山者もいる。下りは滑らないように気をつけて下さい、と声をかけられもした。しかし、小屋まで行くだけでもきついだろう、とむしろ登りの人のことが気になってしまう。とはいえこちらとて、雨具完全装着でも靴の中への水浸入はどうしようもない。しかもご心配されながらも木の桟橋で滑ってしまった。
登山道は殆ど川のようになってきた。まだ小川だからいいのだが、これ以上の降りになると歩くに歩けないかもしれない。どこから浸入したものかお尻付近も濡れてきた。もうただひたすら鈍重な歩を進めるばかりだ。
小一時間の後、ようやく雨が上がった。ちょうど登りではまだ暗かった辺りである。森の緑が雨を受けてますます深みを増しているようだ。目の保養にはこの上ない。
そんな中を下降し、ついに登山口が見え始めた。どうにか車道へとたどり着いた。
しかしまだこれから小一時間は歩かないと車にたどり着かない。濡れた靴も重く、ダラダラと歩を進める。這々の体で車に到着。
やはり、3000m峰に日帰りというのは無理がある。まして天下の南アルプスだ。
今後はもう少し歳を考えた行程にしようと思った。
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