唐松岳(富山百山27座目)
- GPS
- --:--
- 距離
- 10.1km
- 登り
- 947m
- 下り
- 931m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2014年04月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
いろいろ迷ったが結局唐松岳を狙うことにした。この山は人気が高く、でヤマレコにたくさん記録があるので貧脚の自分でも最終リフトの時間制限に間に合うと踏んだ(駄目なら山小屋に泊まってしまうという手もある。お金が飛んでいくが)。
3:50分に家を出て、6:10には八方第三駐車場に到着していた(自分の見積もりよりえらく早い到着だった。ちなみに高速を利用すると新潟県境まで約1時間、糸魚川まで1時間15〜20分)。
チケット待ちの順番を早く並ぶに越したことはないので装備を整えてゴンドラ乗り場まで歩く。チケット待ちの7〜8番目にザックをおいて順番確保。
スキーシーズン中のゴンドラ乗り場は独特で、昨日以前にチケットを確保しているスキーヤー・ボーダーらが乗り場の順番にすでに並んでいる。なので当日チケット購入組(ほとんどが登山者)の乗車順は彼らの後ということになる。
自分はそのシステムがわからず、チケット購入(アルペンライン往復は2600円だった)後にうろうろしてしまい、後ろの2人に抜かれてしまう(まあ、大したことは無いが)。
ゴンドラとリフト2つを乗り継ぐのだがその際、八王子からおいでになった男性登山者と乗り合わせになり山の話で盛り上がった。
歩き始めのスタート地点は標高1850mの八方池山荘前。アルペンラインが通常より30分繰り上げでスタートしたため、出発時間も自分の予定より早まり、幸先がよろしい。
最初はツボ足にストックで登っていく(序盤はかなりの部分が夏道)。次から次と健脚の登山者に抜かれるが今回は「絶対にオーバーペースにならない」を心がけているので気にしないようにする(鼻呼吸がつらくなった時点でオーバーペースとする)。
この山は大人気で人だらけ。見通しが良いのもあるがで山行中、「前後に必ず登山者が見える」状況が継続した。
しばらく歩いておなかの調子がかすかにおかしい感じがしてきたので不安になる。隠れるところがないのでさしこみがくるとやばいのだが、絶好のアタック日和で敗退はしたくないので様子を見ながら登っていく(もちろん、これ以上悪くなれば敗退の判断は果断に下すつもりだったが)。お腹の違和感は途中でおさまったのでどうやら気のせいだったらしい。
出発から40分ほどで通称「変顔ケルン」を通過。そこから少し登ると八方池。少し霞気味だが白馬三山が間近に迫ってくる(写真は帰路に撮影したものを後で掲載する)。
(多分)下ノ樺を過ぎたところで先行者らが申し合わせたようにアイゼンを装着していた。確かにアイゼンをつけたくなるような急登が目前にある。なので自分も休憩がてらアイゼン装着。
今回のアイゼン歩行のテーマは「キックステップ不要と判断したら、アイゼン爪と靴裏の摩擦力を利用したフラットフッティングで行く」である。
キックステップは体力を消耗するので不要と判断できたらやる必要はない。結論から言うと、キックステップを使ったのは、明らかにやばそうな細尾根とか下山中の急降で横向きに降りた時ぐらいだった。
道中には雪のないところも結構あって、不本意ながらアイゼンをガリガリ言わせながら夏道を歩く。そうこうするうちに丸山ケルン(ハリーポッターに出てくる「組分け帽子」そっくり)に到着。先はまだ長そうだ
とにかく慌てずにえっちらおっちら登る。所々、ちょっときわどいところもあるが慎重に歩を進める。そしてようやく頂上山荘分岐に到着。あのピークが唐松岳だ!
ここからストックをピッケルに持ち替えて頂上アタック。30分ほどで頂上に到達。
残念ながら剱・立山方面は霞んでいる。しかし、唐松岳の隣にある五竜岳は堂々と威容を主張している。
登山者で賑わう山頂で少し休み、帰路に就く。トイレを借りるため頂上山荘へ寄ることにした。次に示す写真の左側尾根を降りるので(行きはこれを登ってきた)山小屋へ寄ると遠回りになるのだが仕方ない。
頂上山荘ではテント泊のパーティーらがテント用地を整地していた。思いのほか時間を使ってしまって山小屋内のトイレを借りる(アイゼン脱ぐ、スパッツを取り靴も脱ぐ、で時間食う。ちなみに協力金200円也)。
トイレを借りた後は山荘分岐までアイゼンを持ちながら登り返して、しばらく休み、改めてアイゼン装着して本格下山を開始。
丸山ケルンまでは割りと一気に降りる(斜度のない場所は雪がクッションになるのでスピードが出せる)。ここでピッケルをストックにギアチェンジ。
さらに降りたところで双耳峰の鹿島槍ヶ岳と五竜岳の2ショットポイントがあったのでパチリ。
往路でアイゼンを装着した場所で今度はアイゼンをはずす。さらに降りて雪に埋まった八方池に到着。池(くどいようだが雪に埋まっている)越しに白馬三山が見える。
ここから少し下った撮影ポイント(ビューポイント写真板あり)で午後の光を浴びた稜線を見渡す。右は天狗原から白馬乗鞍岳、小蓮華山、白馬三山、天狗尾根、天狗の頭、不帰のキレット、不帰の瞼(機銑景)、唐松岳本峰、丸山をぐるっと見渡せる。 なるほど、これほどの絶景を見れるならここまで来るだけでも良いハイキングコースだな。ゴンドラやリフトを利用すれば母でも来れそう。帰宅したら唆しておこう。
ここから先は最終リフトに間に合うとわかって来たので小高いところに来る毎に足を止めて白馬三山方面に見とれる。今回はすばらしい山行となった。淡々と降りてようやく八方池山荘前へ到着。リフト最終時刻の50分ほど前だった。
山荘前で少し休みリフトに乗る。横の斜面をスキーヤーが上手に滑り降りるのを眺めながらの帰途。ちなみに自分はリフトが苦手、安全バーにしがみつくような格好悪い乗り方だったと思う。
リフト2つにゴンドラを乗り継いで麓に下りてきた。ビバ、文明の利器!
備考
・行動食の飴を家で補充し忘れていた。帰りの分はなかったが非常食のゼリーで対応(結果的に良かったかも)
・ハイドレーションの水は2リットルほど用意して、「持ちすぎか?」と当初思ったがどんぴしゃりの消費だった(テルモスのお湯は丸々余ったが)。やはり水は多めに用意しておくに越したことはない。
・今回の登攀ギア関係はまとめると
出発から下ノ樺まではストックにツボ足
下ノ樺から頂上山荘分岐まではストックにアイゼン
頂上山荘分岐から頂上まではピッケルにアイゼン
頂上から丸山ケルンまでは上記と同様
丸山ケルンから下ノ樺まではストックにアイゼン
それ以降はストックにツボ足
だった。(多分)ピッケルを使用せずに通せたと思うが(現にそのような人が結構いた)、それなりに上手なギアチェンジが出来たと思う。
・山荘からわずかな距離だがアイゼンを手に持って歩いた。危険なのでこれからこのような横着はしないようにしよう。
・アイゼンをはずした後、コンビニ袋に入れてケースにしまい、そのまま1日置いていたら錆が一気に出てきた。こういうことがないようこれから気をつけると同時に、シーズン終わりのメンテナンスはしっかりしておこう。
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