木曽駒ヶ岳 / 快晴親孝行登山
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- GPS
- 07:49
- 距離
- 5.0km
- 登り
- 523m
- 下り
- 522m
コースタイム
- 山行
- 4:56
- 休憩
- 2:50
- 合計
- 7:46
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大変よく整備された歩きやすい道。 宝剣岳は高度感あるクサリ場あり。 |
写真
感想
今年75の父と72の母。昔は北アルプスを中心によく山に登っていたのだが、9年前に八方尾根で父が転倒して足首を折って以来、自分たちだけでは山に行かなくなってしまった。
それでオレから声をかけて一緒に焼岳に登ったのが7年前。2年前にも雲山峰に一緒に行っているが、父の愛した日本アルプスに登るのは正直焼岳で卒業かなと思っていた。
ところで、この春にオレとひるねが転職したのだが、まだ有休が使えないので長い連休が取れず、今年のメイン山行は木曽駒あたりでロープウェイ日帰り登山して麓で一泊かなあなどと考えていたのである。そこで思いついたのが、木曽駒なら両親も行けんじゃね?八丁坂がネックやけどフォローしながら行けば何とかなんじゃね?という話になり、両親も行きたいとなって今回の木曽駒行きが決定したわけである。
前日の夜中に実家へ両親を迎えに行き、夜の高速を乗り継いで一路長野県へ向かう。朝5時に駒ヶ根SAに到着。ここで装備を整えてすぐに降りれるようにしておいて菅の台バスセンターへ。チケット売り場とバス停に分かれて並んでもらい、オレは徒歩10分ほどの場所にある宿に車を停めてからバスセンターに戻って合流。
快晴の日曜日、バスセンターにはビックリするくらいの行列ができていたが、臨時便も出ているようで比較的すぐにバスに乗ることができた。曲がりくねった急坂を走ること30分、駒ヶ岳ロープウェイしらび平駅に到着。美しい滝や迫りくる巨岩などの迫力ある景観に目を奪われながらゴンドラに揺られること8分、標高2,612mにある千畳敷駅に到着。
駅を出て、まずその大パノラマに驚かされる。圧倒的な千畳敷カールの景観、そそり立つ宝剣岳の雄姿。反対側に目を向ければ駒ヶ根・伊那の町をはさんで南アルプスが連なり、その向こうには富士が顔をのぞかせている。なんだこれ。楽園か。
心配していた天気もアホみたいに素晴らしい快晴。しかしテンション上がりすぎて日焼け止めを塗るのを忘れてしまい、下山後にけっこうひどいことになるのをこの時のオレたちは知る由もなかった。
ひとしきり写真撮影をして出発。カールは圏谷ともいい、特徴的なすり鉢の底のような形状は、2万年の昔にここの氷河が存在した痕跡なのだそうな。ほへー。
遊歩道は大したことないが、カールの上へ登る八丁坂はかなりキツい。なんせすり鉢状なので、上に行くにしたがって二次関数のグラフのように斜度が急になるのである。登りが苦手な母は、少し歩いてすぐ休み、ちょっと行ってはまた止まりといった具合でなかなか進まない。それでもコースタイム1時間のところを1時間20分かけて乗越浄土に上がる。ここがまた美しい場所で、意外と早く登ってこれたのに写真撮ったり何やかやで30分も長居してしまった。
宝剣山荘でもそれなりにゆっくりしたのち、いよいよ木曽駒に向けて出発。途中にある中岳を登りきると、目の前にたおやかな木曽駒ヶ岳の姿が。そしてその左後方にはゴツゴツと野生的な御嶽山が見える。
意外とガレた中岳からの下りを終えると、木曽駒への最後の登りとなる。中岳では「木曽駒みえたしもうここがゴールでええやん」などと台無しなことを言っていた母を励ましながら登っていくと、やがてお社が上のほうに見えてくる。
10:30、木曽駒ヶ岳(2,956m)に登頂。
頂上からは360度の大展望。近くには頭に灰をかぶった御嶽山、北には乗鞍岳から笠ヶ岳、穂高連峰から槍ヶ岳などの北アルプスの山々を望むことができる。
南に目を向ければ宝剣岳から空木岳までの縦走路が美しい。晴れてよかった。この1週間、毎日変わる天気予報を見ながら一喜一憂していたのがアホのようだ。
山頂で30分ほど景色を楽しんで下山開始。中岳のトラバース道はラクそうだが、危マークの打ってある点線ルートを両親に歩かせるわけにも行かず再度中岳を登り直し。
12:20宝剣山荘に戻ってきて昼メシ。モツ煮丼と生ビールを頼んで外で食う。伊那前岳の稜線や宝剣岳などを眺めながらのビールは美味すぎた。
腹も膨れたので両親にザックを預け、オレとひるねだけで宝剣岳へアタックする。宝剣岳へはクサリ場の連続となる。スタンスもホールドも豊富にあるので技術的にはそう難しくはないのだが、かなり高度感のある場所の通過もあるため、特に下りでひるねは苦戦していた。高所が好きな人なら展望もいいので楽しめるだろう。
13:20、宝剣岳(2,931m)登頂。山頂の大岩には登れないこともないようだが、高度感がものすごく、岩にしがみつくだけにして上に乗るのはやめておいた。山頂からは千畳敷カールがまるでミニチュアのように見下ろすことができる。午後になり少しガスが出てきたが、時折ガスが晴れて景観が現れるのがひるねは好きらしく、これはこれで趣があってよい。
宝剣山荘に戻って両親と合流し千畳敷駅に向かって出発する。しかし2時間近くの大休止を取っていた両親は準備運動もせずに行動を始めてしまい、早速父の足がつる。
何度か休憩を取りながら父の後ろについてゆっくり八丁坂を下っていく。疲労困憊でバランスもとりづらくなっている75歳の父に八丁坂の急斜面はけっこうな試練だったようだが、どうにか無事に下り終えることができた。
15時、千畳敷駅到着。ソフトクリームが超美味い。
この地を去るのは名残惜しいが、温泉とビールが待っている。ロープウェイに乗って千畳敷カールを後にする。
今夜の宿は早太郎温泉二人静。部屋も広くてキレイし温泉もいいし料理も美味い。いい宿だった。晩メシの後は夜通しの運転と山行の疲れが出たのかバタンQ。よう寝た。
朝食はバイキング。これも美味かった。ちょっと食いすぎた。チェックアウトして駒ヶ根ファームスで土産物を買い、また高速を爆走して堺へ帰る。晩は無事木曽駒登頂を祝して近所の寿司屋で乾杯。何から何まで全部よかった。いい旅行になった。
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