南俣から明光山経由、以東岳周回
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- GPS
- 24:38
- 距離
- 36.6km
- 登り
- 3,182m
- 下り
- 3,154m
コースタイム
- 山行
- 11:32
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 12:38
- 山行
- 6:18
- 休憩
- 2:08
- 合計
- 8:26
天候 | 三日間とも晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは大井沢ゆったり館にあります トイレは各小屋にあり。南俣出合にはありません。 水場は 竜ヶ岳下の猟師の水場(水量少な目) 天狗小屋の前(小屋から15秒) 出合川(沢水なので水場として指定されてません) 以東小屋下(往復で15分くらい) 狐穴小屋(小屋の前) ※二ツ石の水場は未確認ですが出ていない可能性が高いです。 コース状況 ・南俣出合〜粟畑〜天狗角力取山 完璧な刈払いされています。粟畑手前の石畳が苔で滑ります。濡れているときは注意。天狗の角力取場の先の天狗角力取山からは以東から大朝日までが一望できるビューポイント。 ・天狗角力取山〜出合川出会 完璧に刈払いされています。かなりの傾斜がある登山道です。道そのものは歩きやすいので普通に通る分には危険はありません。 ・出合川渡渉 通常であれば靴を脱いで渡渉できる水量。増水時は渡渉は無理でしょう。 ・出合川〜明光山 藪の中に道型が残っています。コースは急こう配や滑る砂質だったりで歩きやすいとは言えません。 ・明光山〜1275mピーク 樹林帯の中で藪の背が低く、所々で道が見えます。ただ完全に見えるわけではないのでルート確認注意。細い尾根なので道迷い自体は少ないかもしれません。 ・1275mピーク〜オツボしたの藪を抜けるまで 藪地獄。見えない道を探して藪を這いずり回ります。乗り越えたりかき分けたり潜ったり全身を使います。10m移動に10分かかることも。 ・オツボ峰下 腰程度の笹薮が続きます。足を置くところが笹なので少しでも濡れていると登れないと思います。足で体を持ち上げることが出来ないので手で笹をつかんでよじ登ります。 ・オツボ峰〜以東岳〜狐穴小屋 一般縦走路。刈払いもされており問題なし。日陰は無いので熱中症注意。 ・三方境〜二ツ石〜天狗角力取山 刈払いされてます。アップダウンが大きい長尾根なので体力注意。高松峰やオバラメキ付近は転落注意 ・天狗角力取山〜竜ヶ岳下〜南俣出合 雨量計の付近の石畳が滑ります。刈払いされており大きな危険個所は無し。 |
写真
感想
この記録は現在 全く道が無くなっているコース(廃道といっても差し支えない状態です)を通っています。遭難の危険がありますので絶対お勧めしません。私も二度は行こうと思わないところです。こんなコースが昔はあったんだというくらいの軽い参考程度にお読みください。
秋もたけなわのこの連休、天狗で芋煮会のお誘いをいただきました。ちょうど考えていたコースと天狗の泊りが重なることもあって、今回の周回を実行いたしました。
天狗角力取山から出合川に下がりそこから以東へ一気に登るコース。ガイド地図の扱いは破線扱いで ネットで探しても最近通った記録は見当たりません。聞いたところによるとかなり藪がひどい状態だとの事。廃道も決定したとも聞いたので、完全に道が無くなる前にどうしても行ってみたいコースでした。最近上がったLuskeさんのレコで出合川の写真で水量なども確認できたのでこの連休で実行に移しました。
ヒドイ藪ということでコース途中でビバークを前提に荷物を用意。藪漕ぎなのでザックは35リットルと少し小さめを用意したのですが、どう頑張っても水を3.5lしか入れることが出来ません。尾根上では水場もなく ビバークするとどう考えても足りないのですがそこは現場判断。いわゆる行き当たりばったりで、最悪はビバークしても食事をせずに上り詰めるか、ビバークせずに出合川に下るかを現場判断することにして出発。
周回で天狗小屋に戻ってくるので、ある程度の荷物は途中で小屋によってデポさせてもらいました。そして小屋の水場で水筒満タンにして出合川に向かいます。
出合川までは行ったことはありませんが、毎年刈払いされているということで不安はありません。本番は出合川の渡渉からです。登山道を降りた正面に支流の岩屋沢が見えますが、こちらではなく左手に見える本流を渡ります。水量は少ないところでスネ。多いところだと膝上を越えそうです。靴を脱いで水底に立つとコケでぬるぬる滑るので、転ばないように浅いところを選んで渡ります。
対岸に着くと とても人が入れなさそうな濃い藪が続きます。ただ一か所だけのこぎり跡の付いた、藪が薄くなったところがありそこから取り付きます。藪の中に入ると所々に少し古いピンクテープがあり、明光山までは道型らしきものが確認できました。倒木などで遮られているところはあるものの、GPSで確認するとほぼ地図通りになっているようです。想定外だったのはこの道型に真新しい足あとがついてることでした。何日か前にここを通った人がいるようです。道型が残っているのは定期的に歩いている人がいるせいなのかも知れません。
明光山の山頂は藪が濃すぎて三角点などは確認することが出来ませんでした。その代わり山頂と思われるところにピンクテープが下がっており そこが山頂ということにしているのかもしれません。
道型があったのはこの明光山のあたりまで。この先の道は藪に埋もれてしまったようですが、樹林帯の続く間は藪もそれほど濃くないので何とか進むことが出来ました。
問題となるのが1275mのピークを過ぎたあたりから。樹林帯が切れると背丈を越えるくらいの高さの灌木と笹の藪に代わります。どこから見ても隙間が見えないほど密集した藪に代わります。そんな密集した藪でも、昔は道であったらしきところはかろうじて進むことがで出来ました。しかし少しでもそれを外れると(外れたような気がすると)灌木や笹に阻まれて全く進むことが出来なくなります。背丈を越える藪だと上から確認することもできないので、右なのか左なのか3mの移動にも苦労します。立ったままだと胸や腰に絡みつく笹で前に進むことが出来ないので、笹に潜って頭から突っ込んでいきます。顔といわず首といわず肌が露出したところには笹で細かい切り傷が出来、汗が染みてビリビリ痛みます。スパッツのゴムはちぎれ服は破れ、この藪を抜ける頃には身も心もボロボロになってしまいました。
その後、オツボに上がる斜面は腰の高さほどの一面の笹薮。笹を束にして掴んで体を引っ張り上げましたが、傾斜が結構きつく、少しでも笹が濡れていたらおそらく滑って上がれなかったと思います。ビバークしたら朝露でやられたかもしれません。ようやくの思いでオツボの山頂で一般登山道に上がった時は極度の疲労で喜びすらわきませんでした。
以後は以東に泊まって、翌日moreeさんmanimaniさんhirosiiiさんと天狗で宴会という、ごく一般的な山行となりました。
詳しくはこちら https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2023077.html
楽しい時間を過ごさせていただいた管理人さん他 大勢の皆さんありがとうございました。美味しく食べて飲んでいい連休でした。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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眺めては想いを馳せるばかりだったあのルート!
さすがchiken_manさんですね(°▽°)
あらためて、私には到底歩けそうもない道のりであることがわかりました(ノД`)
どうぞこれからもお気をつけて◎
chikin_manさんのワクワクの山行を楽しみにしています♪
コメントありがとうございます。
あのコース、自分を含めて興味がある人は結構多いのではと思ってました。
なんといっても以東を周回出来るコースは魅力的ですよね
改めて思うのは本当にもったいないコースです。
今整備されれば行く人は結構多いと思うんですが、現状では入ったら本当に遭難する危険な状態でした。
何かの参考になればと思い載せましたがお役に立てたでしょうか。
これからも家族登山の星を目指して頑張ります。
chee2005さんの驚きのレコもいつも楽しみにしてます。
天狗までの稼いだ標高のほとんどを出合川への下りで失い、そっからこの藪の激登りっすか・・・
こりゃ真似できんのぉ〜〜〜〜
帰りは普通のとこ通ったんだなって、なんかホッとしましたわ(笑)
登って降りてで普通はこれでお終いですよ。
そこから今度は一気に以東まで上り詰めるって、よくもまぁこんなコースを作ったもんだと思いますが そこに道があったって聞くと行きたくなりますよね。
でも正直ここまで藪化が進んでるとは、ちょっと舐めてました。余りの激藪で以東に着いても疲労のあまり何も食べられず6時前には寝てたような気がします。
さすがに翌日と翌々日は足が上がらず歩くのがやっとの状態でした。
もう一度行けと言われてもあそこは勘弁してほしいです。
ホントに凄いですね😅
2日目、以東岳の手前でスライドした時は、上から降りてくるchicken_manさんがものすごいオーラを持った英雄に見えましたよ😁
天狗までの道のりと大宴会、最終日までご一緒出来て光栄でした!しかも日暮沢までの車回収まで本当にありがとうございました!最高に楽しかったです。また宴会山行やりましょうね😊
さすがにオーラはありません。
疲れ切ってボロボロで歩いて たただのおっさんです。
天狗の宴会は誘っていただいて本当に楽しかったです。
今度は私がご馳走しますので、またどこかに泊りで行きましょう。
無雪期のオツボ経由の以東岳
ほとんど過去の情報がない中での登頂はすごいです
藪好きのchicken_manさんでももう二度と行かなくていいと言うなら相当な激藪なのでしょうね
天狗小屋での宴会とても楽しかったですね〜また是非やりましょう
何件かはヒットするんですがさすがに最近は上がってないようですね。
2006年から刈払いされてないとか(14年間放置)さすがに藪も濃くなるわけです。
まぁでも藪の濃さもさることながら持って行った水が少なすぎて脱水症状で苦しんだっていうのもあるので、計画で失敗したのを力業で持って行ったみたいな感じでしょうか。
宴会楽しかったですね。ありがとうございました。あんな宴会はいつでも大歓迎です。今度は是非ご馳走させてください。次はどこでやりましょう。
chicken_manさん初めまして。
いつもレコ拝見しております。
私が以東岳へ向かう途中に話しかけた方がchicken_manさんだったと思います。(友人が後から来ると仰っていました)
凄いルートを歩かれて脱帽です(>_<)
ちゃんと整備されれば南俣沢から八の字周回が出来るし魅力的だなーと想像していましたが、もう整備されることは無さそうですね…。貴重なレコありがとうございます!
コメントありがとうございます
こちらこそいつもレコ拝見いたしております。
藪は猛烈だったんですが、新たに道開くよりは手間をかけずに整備できそうな雰囲気でしたが何とか整備してもらえないかと思いますね。
あの一気に以東まで伸びるダイナミックな尾根は自由に歩けるとすれば魅力ですよね。
以前調査で歩かれた方は「廃道」と言ってたので無理なんでしょうか。残念です。
すれ違ったときはao_hachiさんと知らず挨拶もそこそこに過ぎてしまいました。
今度はもっといろいろお話お伺いできればと思っております。
またどこかの山でお会いしましょう。
もはや古い記録の部類に入ってしまったので微妙に参考にならない気もしますが、わずかでも山行のお役に立てるとしたら幸いです。もし実際歩かれたときは可能な範囲で結構ですので是非現状をお知らせいただければ嬉しく思います。計画決行の際は無理なさらぬようお気をつけください。
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