池口岳-鋸岳
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- GPS
- 43:29
- 距離
- 124km
- 登り
- 11,481m
- 下り
- 11,592m
コースタイム
14:00 名鉄BC発(高速バス飯田行 2,600円)
16:45 飯田駅着
18:30 飯田駅発 遠山郷線(和田行 700円)
20:10 大島バス停着 ダイヤ通りにはいかない
21:00 池口避難小屋着
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9/14(土) 13時間 38km +4,000m CT0.44
01:30 池口岳登山口
06:20 光岳
10:20 聖平小屋
14:30 百間洞山の家
9/15(日) 15時間 45km +3,400m CT0.50
01:00 百間洞山の家
03:30 荒川小屋
05:40 高山裏避難小屋
07:30 小河内岳
10:00 塩見小屋
13:10 熊ノ平小屋
16:00 両俣小屋
9/16(月) 15時間30分 45km +2,900m CT0.59
01:00 両俣小屋
04:40 仙丈ヶ岳
06:20 北沢峠
08:40 甲斐駒ケ岳
11:50 鋸岳
13:30 富士川源流
15:30 釜無川ゲート
16:30 富士見駅
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16:34 富士見駅発(JR中央本線長野行 670円)
17:13 塩尻駅着
18:03 塩尻駅発(特急ワイドビューしなの22号 5740円)
20:05 名鉄BC着
天候 | 9/14(土) 快晴 9/15(日) 快晴 9/16(月) くもり |
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過去天気図(気象庁) | 2019年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
感想
南は池口、北は鋸。
愛する赤石山脈に一筋の美しいラインを描くのさ。
9/13(金) 移動日
今週末は3連休。3日間の行程だと天気や体力によっては計画を変更する可能性が高い。必ず車に戻ってこれるとは限らないので今回は車は使わない。いつでもエスケープできるように公共交通機関を使うことにした。金曜半ドンで仕事を切り上げ名古屋へ。今日は池口岳登山口の避難小屋を目指す。名古屋駅14時ちょうど発の名鉄バスで飯田駅へ。定刻通りに行けば16時過ぎに飯田駅に到着し、16時35分発の遠山郷線に乗り換える予定だった。しかし恵那峡あたりで事故渋滞。飯田駅には16時40分に到着した。バスには5分間に合わず。仕方なく18時30分飯田駅発のバスを待つことにした。飯田駅で2時間。マジですることがない。ファミマのイートインスペースでお茶を飲みながらぼーっと窓の外を眺めていた。2時間後の18時30分。遠山郷線に揺られて20時過ぎに大島バス停に到着。小一時間小さな集落の間を歩いて池口避難小屋へ。先客がいたので物音を立てないようにマットを敷いて寝袋に入って寝た。
9/14(土)
真夜中にクルマの音と光で目が覚めた。こんな時間に2名の前泊登山者がやってきた。おかげで熟睡できなかった。勘弁してほしい。1時半に元気に小屋を出た。最近「ストックって使っている時間よりザックに入れている時間の方が長くないか?」ということに気づいた。僕はストックシェルターやツェルトユーザでないのでストックは必需品ではない。今回はトレーニングも兼ねてストック無しで来た。これがやってみるとまあつらい。登りの負荷がすべて脚にかかる。劇的に速度が落ちるということはないがじわじわと脚に疲労が溜まる。いつもの1.3倍くらいだろうか。この疲労は2日目、3日目の行程に響いた。おかげで良いトレーニングになったと前向きに考えよう。池口岳の登山道は7月に来たときに比べて随分整備されていた。倒木は切られて夏道は多くの人に歩かれてしっかりしている。非常に快適。ここが破線なら日本の登山道の半分以上は破線だろう。この尾根は広くて見通しが良くて走れる。上の方の立ち枯れは一見の価値がある。みんなで登ろう池口岳。
光岳に着くまでは天井に屋根があるように雲がかかっていたが、雲は次第に太陽に溶かされて青空が広がった。こんなにスカッと晴れるとは。脚は疲れるが気分は良い。茶臼を超え聖平でポンチ休憩し、聖岳を超えたら兎、子兎、中盛丸山をやっつけて百瞭凝着。今週で百瞭兇留超箸終わる。今シーズンこそトンカツを食べたいと思っていた。百瞭兇離肇鵐ツはこの山行のハイライトと言ってもいい。今日は小屋の宿泊者が多いためテン泊への夕食提供は無しというので折角テントを担いできたが小屋泊にした。小屋は確かに混んでいたが一人一つの布団があたるの快適だった。さて小屋のトンカツは…下界で出てくるものと違わない、むしろ下手な下界の店よりも肉厚で衣がしっかりしていておいしかった。百間洞のトンカツは毎年食べに来たい。来年も絶対来よう。
9/15(日)
みんなを起こさないよう静かに布団を出たら玄関へ。支度をして水をたっぷり飲んで出発。まずは3,000m峰、赤石岳と荒川前岳を突破する。さすがに9月半ばとなれば夜の3,000mは寒かろう。と思いきやそうでもない。少しひんやりするくらいで短パンTシャツでせっせと登ればちょうど良い。汗もかかなくて気持ちの良い夜だ。月が明るくて昼みたい。赤石岳からは飯田の街の明かりがよく見える。脚は重たいが気持ちは前へ出る。百間洞を夜に出て北上するとすぐ岩稜に入るので夜露で足が濡れないので快適だ。高山裏の手前で朝が来た。今日も素晴らしい天気だ。富士山が美しい。小河内、三伏峠には寄らずノンストップで塩見岳へ。荒川小屋でたっぷり水を飲んで2L汲んでおく。空気はすっかり秋でカラッとしていてあまり汗をかかないので水の消費が少ない。荒川で汲んだ水は熊の平までもった。熊の平小屋のベンチに座って農鳥岳を眺めながら大休憩したら本日最後の登り、三峰岳へ。ここもまあキツかった。その後は仙塩尾根を1時間ちょい歩いて野呂川越から両俣小屋へと落ちてゆく。3連休の中日だがここは小屋もテン場も静かだ。小屋の旦那が7月に来た僕のことを覚えていてくれて嬉しかった。やたら遠くから来た黒い奴。両俣小屋もまたとても良い雰囲気の場所なのでいつか小屋泊でゆっくり夕食をいただいてみたい。
9/16(月)
歩き慣れた仙塩尾根をてくてく歩いて仙丈ヶ岳に到着。小仙丈へ向かう尾根の途中で日の出になるよう調整してきたが早く着きすぎて真っ暗。下山を始めると八ヶ岳の方が明るくなってきた。鋸と甲斐駒にかかっていた雲が徐々に晴れてゆく。北沢峠から伊那へ帰るとか甲斐駒から黒戸尾根で帰るとか色々プランはある。しかしあの尾根を見てしまったら鋸まで行くしかないだろう。池口から鋸までブチ抜くことにこの山行の意義がある。腹をくくった。北沢峠への下りは登ってくる登山者とスライドして大変かと思いきや意外と登ってくる人は少なかった。北沢峠へ着くと雨。仙水峠へ登ってゆくと雨は激しさを増してきた。甲斐駒の頂上は諦めて降りてくる人もいたくらい結構な降りだった。大丈夫、高度を上げれば雲を抜ける。さっきまで3,000mにいた僕は知っている。駒津峰を超えて楽しい白い砂地を登っていると急に視界が開けた。太陽と青空が顔をだす。振り返ると虹が見えていた。なんてドラマチックな朝だろう。下界の天気が悪くても登ってみるもんだ。
甲斐駒に着いたらこの旅最後のピークである鋸を目指す。この尾根は3年前に逆から登っている。大小ギャップの通過方法は覚えているので問題ない。ヤブっぽい尾根をせっせとかきわけると目の前に中ノ川越が現れた。こちらから見ると壁だな。綺麗にジグザグのトレースが切られている。近くまで来るとそんなに急ではなくて普通に登れた。あとは鎖の垂れた岩場、ガレ場をえっちらおっちら通過して3年ぶり2度目の鋸岳へ。甲斐駒からここまで1人しか会わなかった。岩が濡れていたらシビれる行程になるだろうと気合を入れてきたが、太陽が出て岩は乾いていたので杞憂だった。これで登りは終了。あとは2,685mの鋸岳から955mの富士見駅まで一気に下る。ここから先は二百山ハンターによく歩かれているので踏み跡は明瞭。それにしてもすごい斜度の尾根だ。こんな短距離で一気に落とす尾根は中々ない。登ってくるのは大変だろう。鋸岳-横岳峠の間は文句なしに日本トップクラスの急登ではないか。
富士川源流の水場でリフレッシュしたら間も無く林道に出る。さあ富士見駅まで18kmの林道-ロードでフィニッシュだ。太陽は雲に隠れてそれほど暑くないので快適だ。ぺたぺたスロージョグで駅を目指す。富士見の街に着いたら駅までずーっと登り。マジかよー。塩尻へ向かう電車の通過時刻が近いので後半はかなり頑張って走った。この旅最大の核心はラスト3kmだったかもしれない。発車5分前に富士見駅に到着。自販機で買った炭酸水がめちゃ美味かった。その後は塩尻で特急しなの22号に乗り換えて名古屋まで2時間。18時発の特急しなのは指定席も自由席も満席だったのでデッキでのんびり過ごした。
130km +10,000m. 久々に骨太な山行だった。3連休でも南の南は静かで良い。やはり日本アルプスはこのエリアが一番好きだ。同じ南アでも北岳周辺の小屋は1つの布団に互い違いになって3人寝るレベルだったらしい。3日間とも天気が良くて大満足。池口から入って南ア北部の適当なところへ抜けるのは来年もまたやりたい。鋸に抜けるのはロードと林道が長いのでもう勘弁だが。次は仙流荘か地蔵尾根(高遠線-伊那)、黒戸尾根か奈良田(中央本線-塩尻-特急しなの)から下山しよう。やっぱり帰りに温泉に入りたいので金曜に仕事が終わったら池口までクルマで移動して車中泊。下山後は飯田駅に帰還して遠山郷線で池口に戻って車を回収するのがいいかもしれん。これなら金曜を半ドンにしてなくてもよい。エスケープは考えない。気合いで戻ってくる。
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