南ア/尾白川本谷
- GPS
- 33:00
- 距離
- 15.8km
- 登り
- 1,008m
- 下り
- 995m
コースタイム
23:00 八王子駅南口集合
25:30 竹宇駒ヶ岳神社駐車場
7/15(土)
6:35 竹宇駒ヶ岳神社駐車場発
6:45 尾白川林道ゲート手前駐車場
8:25着 9:00発 尾白川本谷出合 (10分位急斜面を降り・木立に赤テープあり)
9:25 鞍掛沢出合
10:30(11:00)休憩
12:15 黄蓮谷出合
14:15 ゴーロを過ぎ8mのナメ滝
14:45 右岸北坊主沢を過ぎ、左岸樹林の中に泊場設営
7/16(日)
6:45 泊場出発
7:30 スラブ帯
7:45 大岩(胎内くぐり)右岸に西坊主沢を過ぎる
8:45 先に進めず撤退
11:20着 11:55発 黄蓮谷出合
14:15 噴水滝
17:05着 17:30発 尾白川林道
18:40 尾白川林道駐車場
その後道の駅白州でビバーグ
7/17(月)雨
帰京
天候 | 7/15 晴のち曇 15:30〜雷雨 夜半雨 7/16 小雨のち曇 夜半雨 7/17 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2006年07月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
尾白川本谷 遡行グレード:2級上(「白山書房「関東周辺の沢」)となっているが 水量多い場合は当然グレードは上がる。 スラブのフリクション歩行が試される。 下流部の滝や釜の高巻きは 左岸か右岸どちらかに踏み跡やトラロープがあることが多いが それほどよくはない。 上流部大岩滝や大滝は水量多いと登れない。 その場合は撤退せざるを得ないであろう。 ■前泊仮眠地 ・国道20号線、竹宇駒ヶ岳神社方面への交差点脇に 道の駅白州がある。 ・竹宇駒ヶ岳神社駐車場も広くトイレ完備。 ■竹宇駒ヶ岳神社駐車場 登山ポストあり ※山梨県警はメールで登山計画書を受け付けてくれるので便利 ■尾白川林道(日向山登山口方面)の駐車スペース ・林道ゲート前には車2−3台程度 ・ゲートの100m手前山側に駐車スペース5台程度あり(ロープと案内板あり) ・林道は降雨後落石多し(舗装はされている) ■黄蓮谷および尾白川本谷へのアプローチ ・以前は黒戸尾根を上がり、五丈小屋から脆い急な踏み跡を黄蓮谷まで下降 して入渓する記録が多かったが、尾白川林道終了点から本谷へ降りた方が 時間的にも体力的にも比較的楽である。 ただし本谷下流部で一カ所釜をワンポイント泳ぐ所がある。 ■途中の幕営適地 ・8mナメ滝を登り右岸に北坊主沢を見送った標高1780〜1800mあたりの 左岸樹林帯台地状にテント3張程度張れる幕営適地がある。 ■必要装備 ・ロープ40m以上が2本はほしい(撤退ケースを考慮して) ・上部へは今回行かなかったが、大滝はA0およびハーケンがほしいようだ ■下山後の温泉 ・国道20号と竹宇駒ヶ岳神社の間、東方に「尾白の湯」がある。 案内板あり。700円(町民以外)。21:00まで営業。 ■近隣の買い出し ・国道20号線上、竹宇駒ヶ岳神社方面交差点の東京側にローソン、 交差点の小淵沢側車5分に7−11がある。 |
ファイル |
非公開
2031.xls
計画書
(更新時刻:2010/07/28 08:54) |
写真
感想
海の日三連休を利用して、お盆本番(奥利根/水長沢)事前トレーニングとして
南アルプス甲斐駒ヶ岳と鋸岳の間を源頭とする
尾白川本谷を遡行してきました。
金曜夜八王子駅に集合予定であったが
syosi車とKAMOG車が途中渋滞のため23時の集合時間に間に合いそうもないので
先に到着していたACYのY野車で、Y野ちゃん、Hさん、Y田さんと人見に
先行してもらい竹宇駒ヶ岳神社駐車場で合流とする。
7/15(土)
空は晴れて沢日和。下界は後日聞いたところによると東京で36度を越えていた
らしいが、尾白は半袖で丁度良い感じだ。
S崎車を竹宇駒ヶ岳神社にデポし、O野・KAMOG車2台で尾白川林道(日向山
ハイキングコース方面)へ登る。
林道ゲート手前100mに4−5台斜めに置ける駐車場があった。
ここから尾白川林道を1時間強、林道(途中から未舗装登山道)終了点まで歩く。
3つのトンネルを潜れば間もなく林道終了点。
ドン突きから踏み跡を高度差で約100mほど沢に向かい下るが
相変わらずトラロープ頼りの急勾配。
河原で沢装備を付けいざ尾白川を遡行開始。
この谷はスラブ滝が多く、ゴーロや谷自体のスケールも南アルプスらしく大きい。
最初のスラブ滝は右岸に踏み跡があり高巻く。
以前の記憶(黄蓮谷遡行時)によればたしかワンポイント泳ぎを交えたが・・・
やはりあったあった、高巻きは不可能な釜の左端を泳ぐ場所が。
ここは太いワイヤーが上部から掛けられており
このワイヤーを掴みながら3mほど水に浸かるが
対岸もツルツルのスローパーぽくって這い上がるのにちょっと苦労する。
その後は右岸左岸と踏み跡やトラロープと次々に滝を高巻くが
特に沢へ戻ったり取り付いたりする箇所がスラブのため
結構フリクション歩行の練習になる。
2時間半強で黄蓮谷との二俣。水量比は1:1。
右側の尾白川本谷に入ったところで大休止。
昨夜は睡眠時間も少なかったことやサンサンの日差しで、皆お昼寝モードだ。
ここまでは計画通りのコースタイム。
尾白川に入ればとてもきれいなナメやナメ滝がどんどん続いていた。
さすがに日本百名谷に選ばれることはあった。
ナメ滝は3回くらいロープをFIXし通過するが
卦蘢度の登攀レベルで、クライミングを普段している人なら特に難しいことはない。
滝の落ち口には所々残置ハーケンが見受けられる。
右岸の北坊主沢を見送り8m程度のナメ滝を登ると
左岸の先の方に台地状になった樹林帯があった。
14:30だが、雲行きもそろそろ怪しくなってきたので
幕営地を探すことにする。
樹林帯の先端はブッシュが多かったが、30mほど上部に上がると
この谷ここまでで唯一の平らな幕営適地を発見!
高度計では1780〜1800mあたり。
4人用テントなら3張くらいは張れそうだし
出水にも十分耐えられる高さであった。
早速タープを2張設営し、河原で焚き火のための流木を集めてはみたが
やはりきてしまいました・・・ゴロゴロ。
15:30頃から小粒の雨が一気に豪快な雷雨となった。
折角集めた薪もあわれずぶ濡れになり、今夜の火はお預け。
タープをたたく雨音が沢音に勝り出しながら夕食の準備と相成る。
1日目はα米と鶏ガラスープ。
前日切り刻み凍らせてきた野菜群と豚肉・鶏ササミなどを昆布出汁とガラスープで
味付けしたローカロリー食だが、なかなか好評。
一旦は雨も止んでいる20時頃就寝。
夜半からまた天幕をたたく雨音。
タープの端に置いておいたアプローチシューズもシュラフカバーの足先も
すっかり濡れてしまっていた。
7/16(日)
結局一晩中雨は止まなかった。
増水はたしかにしているが遡行できないほどではない。
かすかに聞き取れるラジオの天気予報を確認し出発する。
距離的には黄蓮谷出合から鋸岳稜線まで半分少し登ってきている。
濡れた沢靴の足入れは一瞬冷たいが、履いてしまえば何ということはない。
オーダーは常にロープ所持者を先頭と後尾に置くことで
ルーファイミスに対処するようにした。
遡行して数十分。明らかに今までと違う2段の大きなCS滝が行く手を塞いでいた。
流芯沿いはツルツルスラブでしかも水圧が高く直登は無理そう。
左手のCS下の穴を潜るルートも下部スラブを這い上がるのにショルダーが必要。
右側ルンゼを頼りないブッシュでランニングを取り一旦登ってみたが
やはり下から見た目以上に悪く、たとえリードが登れても
フォロワーには厳しいであろう。ということでクライムダウンで諦める。
あとは滝手前30mの左岸ガレ沢から登り、やや大きく巻くルートも試してみたが
ガレ場が非常に脆く止めた。
ここを越えてもこの後に出てくる大滝は更に手間取るであろうこと、
遡行不可能なほどの水量ではないにしても、昨日からの雨で水量が多いこと、
このまま行けば本日中に稜線に立つのは厳しいであろうということ、
メンバーのモチベーションを考慮して
残念ながらここで中途敗退とする。
さて下山は2通り。
一つは、黄蓮谷を少し遡上し、黒戸尾根五丈小屋まで登り、そこで1泊して
明日黒戸尾根を下山する方法。
もう一つは、昨日遡行した尾白川をそのまま下ること。
前者は過去一度使った経験はあるが、かなり悪い道で黄蓮谷から五丈小屋まで
たしか3時間はかかった記憶があった。
これ以上の増水には対処できるが、途中3mほどの段差を強引に這い上がったり
上部には悪いザレ場のトラバースがあったりで苦労はしそう。
途中懸垂下降2回ほどで黄蓮谷まで戻り
小康状態になっている天気、遡行不能ではない水量、
計算では何とか今日中に駐車場まで戻れることから
後者の往路を下降することに決めた。
一部のメンバーにとっては、あの釜の泳ぎ突破が不安であったろう。
2段3段と続くナメ滝と美しい釜(でも水量多いせいかこの日はグリーン色という
より「濃い渋茶」色であったが)を、左岸、右岸とFIXされたトラロープと
比較的明瞭な踏み跡づたいに巻き気味に下っていく。
そして例のワイヤーが掛けられた15mナメ滝と
昨日より水かさが数十cm多い波打つ釜に着く。
ワイヤーを頼りに釜までみんな何とか降りる。
O野ちゃんが先頭で飛び込み対岸で後続者の確保に入った。
泳ぎの苦手な人の眼がかなり真剣だ。
皆に励まされながらドボ〜ン!
ザックが大きいから飛び込んだ瞬間、ヘルメットが被ってきて視界を塞いでしまう。
こういう時の判断は難しいが、釜の中や下に危険要素がない場合は
ヘルメットを外してザック内にしまった方がよいと思う。
最後のS崎さんが勢いよく飛び込み拍手喝采。
入渓口までの間にある最後の連瀑を右岸から長めに高巻けば
100mくらいで林道終点からの下山口に到着。
最後の登りを喘ぎながら登れば17時頃尾白川林道に飛び出した。
車で竹宇駒ヶ岳神社駐車場まで降りる道は昨日と違い
降雨のせいか落石や落木が散乱して荒れていた。
濡れ鼠になった我々の気持ちはまず「風呂」。
国道20号に出る手前にある「尾白の湯」は20:30まで入場可能で助かる。
ホッと一息入れ、20号沿いの7-11で買い出しをし
道の駅白州でテントを張って祝宴。
皆久々に美しくもちょっと辛めの遡行から解放され飲みに徹したのであった。
7/17(月)
どうも夜半から雨が降り続いたようで
テントも干しておいたタープもぐっしょり。
こんなに干すのは大変と思いつつ撤収し
朝食を摂りに甲府方面のファミレスへ車を走らせ
三連休渋滞が始まる前のお昼には帰路に着く。
完全遡行はできなかったけれども
なかなか険しい沢を遡下降できたのはよい成果であった。
それにしても個人的に実はまだ甲斐駒ヶ岳に登ったことがない。
今回はそちらのモチベーションが高かったのになぁ。
過去黄蓮谷遡行時も奥千丈ノ滝がズタボロの雪渓で撤退、
そして今回の撤退、と、甲斐駒ヶ岳は近くにありて遠き山だ。
7月中旬、海の日連休に南アルプス尾白川本谷に行ってきました。
沢の詳細はKAMOGさんからアップされているので
本当に感想だけ記載します。
甲斐駒は私の一番好きな山。
その甲斐駒に沢からあがれるなんてドキドキもの!とエントリーしました。
ふりかえってみると、南アルプスの沢はスケールがでかくて美しかった!
人のおうちほどもある大岩がごろごろしてて、
両岸は絶壁の逆スラブで、釜は深くてナメは輝いていて・・。
マイナスイオンを感じながら、
自分の感覚が開放されて野生児に戻った気分でした。
これだから沢はやめられない。
しかし、癒されつつもやはり南アルプスの沢、
簡単ではありませんでした。
滝も滑りそうなものばかり、泳ぐしかない釜もあったり、
高巻きも不安定。
途中の滝では、念のためにロープを出していただくことが多かったのですが
実はとっても助かった。
いつもは感じないのに、今回は落ちたら死ぬ、と感じることが多々あったのです。
フリーでいけなきゃだめだよ〜と言われたものの、今回は怖かった。
まだまだ精進が足りませぬ。。
入渓ポイントで道具を身につけているとき、
右ほほが「チクッ!!」ん??と思い手をやると
針のようなものと血が手につく。やばい、虫に刺された〜。。。
この虫刺されはドンドン腫れていき、跡が残ってしまいました。
おまけに帰ってくると顔にいくつも虫刺されのあとが。
乙女のお肌がボロボロです・・・・。
沢では虫除けと虫刺されのお薬、あと目薬が必須。
自分の中で、この夏一番の沢が終わり
ほうけている今日この頃。
でも、夏はこれから!
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