白神岳トレラン(日本海in/out)
- GPS
- 08:58
- 距離
- 26.1km
- 登り
- 1,755m
- 下り
- 1,749m
コースタイム
- 山行
- 7:47
- 休憩
- 1:11
- 合計
- 8:58
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
白神岳〜大峰岳〜崩山間は、およそ7割は樹林帯の激しい藪漕ぎで、眺望なく、かつアップダウンが多く、中々標高が下がらない苦難の時。ピンクテープが頻繁にあるのが唯一の心の友。「山と高原の地図」では実線だが、破線レベル。初心者は立ち入らないほうがよい。 |
その他周辺情報 | 深浦町の黄金崎にある「不老ふ死温泉」(600円)を利用。15:30までに入ると、日本海の目の前(≒日本海の中)にある開放感抜群の露天風呂に浸かれます。(私は15:45着のため、利用できず・・・) ↓ 3年半後(2023年3月)、冬季岩木山から下山後にリベンジ達成し、露天風呂を堪能♪ https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5277658.html |
写真
感想
前日、八甲田山から下山後、津軽岩木スカイラインで8合目までドライブし、岩木山へお手軽なダブルヘッダー登山を計画し、スカイラインの料金所までドライブするも、スカイラインのゲートが閉じる時間の関係上、登頂は不可能と知り、そのままUターンし、鰺ヶ沢温泉経由で、一路十二湖駅まで、日本海沿いをドライブ。
当初計画では、白神岳登山口駅前で車中泊し、翌日白神山地をグルッと周回して十二湖駅まで下りた後、車道を1〜2時間かけて歩いて「円を完成させる」予定でしたが、十二湖駅→白神岳登山口駅まで、6時前に走る五能線の始発電車があることがわかり、車中泊のベースを十二湖駅前に変更。
世界自然遺産・白神山地大縦走の最大のキモは、利尻山、宮之浦岳以来となる[Sea to Summit to Sea]、そう、日本海タッチ〜山頂〜日本海タッチです。こういうスタイルの登山ができる山は、そう多くありません。ワクワク感満載な登山(トレラン)ですね。
6時前、十二湖駅から白神岳登山口駅まで五能線に2駅乗車し、白神岳登山口駅へ。その後、山に背を向け、日本海へ(笑)。海岸で日本海にタッチし、貝殻を見ながら、これから登山へ向かう不思議な気分を味わいます♪。そうそう、山頂付近に避難小屋(とこの時は思ったが、登ってみたらトイレであることが判明!)があり、日本海からもよく見えます。なので、向こうからもこちら側が見えるはずで、ますます登頂が楽しみになります。
日本海からスタートし、再び、白神岳登山口駅の線路を越え、畑仕事している地元のおばぁさんに挨拶すると、「クマに気をつけて!!」と。「はい!!」と答えるも、気をつけようがないよなー、と思いつつ、熊除け鈴を装着し、登山口まで舗装路を登っていきます。
道中、誰にも会いません。が、登山口に着くと、軽く20台は駐車されてます。皆さん、ここまで車で乗りつけるんですね。せっかく日本海にタッチできる山なのに、もったいない(爆)。トイレを済ませ、ここから名実共に登山開始!
そうそう、ごく最近、NHKで再放送されていた白神山地特集を見たばかりで、そこでも見たブナのご神木が、旧登山口を越えてすぐに現れます。このブナの原生林こそが、白神山地が世界自然遺産に登録された本質。他の山ではあまり気にしたことないですが、今回は緩やかな傾斜部はトレランしつつも、緑のブナの原生林に敬意を払いつつ、普段以上の好奇心でその緑っぷりに目をやります。そうそう、「山と高原地図」に掲示の「最後の水場」の位置は、数百mはズレてますね。全然ないから、通過しちゃったのかな、と思う頃、「最後の水場」がありました。最後の水場より手前にも、何の掲示もない立派な水場がありました。
途中、皆さんのレポで見ていた蟶山(マテヤマ)の道標を探しましたが見当たらず、知らないうちに通り過ぎてしまいました。そして「山と高原地図」にも急坂とあるポイントの手前で、パン休憩を取り、200mの急登を一気に登ります。森林限界を越えると、日本海がドーン!と眼下にそびえ、朝タッチしてきた日本海(十二湖駅付近、白神岳登山口駅付近)がクッキリと見えます。そして、山頂付近の避難小屋(実際はトイレ)も、かなり近くに見えます。
そして、稜線(大峰岳分岐)に達すると、昨日も散々見てきた青森No1の岩木山、そして前日登った青森No2の八甲田連峰も見えてきます。そうそう、白神山地の最高峰って、実は白神岳でなく、向白神岳という山で、夏道がないため、登頂はできません。その向白神岳のすぐ右隣に岩木山が鎮座しており、岩木山を見ると、漏れなく向白神岳も前衛峰的に見える、そんな位置関係になります。
大峰岳分岐から白神岳の頂はあっという間。白神岳の山頂には、千葉県から来たハイカーがいて、なんと私と同じ五竜山荘Tシャツ(山が好き、酒が好き)を着用していたので、意気投合しました(笑)。この後、高速道路を使わず、下道でのんびり千葉県までドライブするとのこと、恐れ入ります!そうそう、本当はこの週末に、立山で百名山完登予定でしたが、北アルプスを含む青森以南の本州は台風の影響で悪天のため、青森まで遥々北上してきたのです。その旨を話すと、その方は東北の三百名山はほぼすべて登ったようで、色々と名山話に花が咲きました。
さて、今日の道中はまだ長いので、山頂でパンを何個か貪り、先を急ぎます。先ほど通過した大峰岳分岐の標識まで戻り、そこから先に進もうと思うと、「ん?」と。道がほぼ見えない藪漕ぎ状態。最初道を誤ったかと思うも、明らかに間違っておらず、踏み跡はあるものの、完全に藪漕ぎ状態。テムレス(手袋)を装着し、先に進むも、一向に藪漕ぎ状態が終わることはなく、計画時は日本海を左手に見ながらの稜線歩きかと思いきや、トンデモナイ!右側に白神山地核心部は見えるものの、左側そして前方は藪・藪・藪。
本来、白神岳から青池までは下り基調なんですが、大峰岳までアップダウンだらけで、下っては登り、登っては下りの繰り返しで、全然標高が下がらない。藪漕ぎが続き、ゲンナリしますが、エスケープルートは皆無で、進むより他の選択肢なし。百名山完登間近ですが、自分登山史上、最大の藪漕ぎを経験することに。
やっとの思いで、大峰岳に到着するも、いい加減な標識(大峰岳山頂まで3.6km!との山頂碑)しかなく、「はぁ?」という感じです(涙)。しかも、「山と高原地図」の大峰岳山頂も、実際の山頂と100mほどズレていて、「なんだかなぁ・・・」という残念な思いが沸々と。
そして大峰岳からも、それ以前よりはマシとなるも、やはり随所に藪漕ぎが続き、しかもアップダウンもあり、やはり中々標高が下がっていかない苦痛が続きます。が、確実に、大峰岳以前と比べると、歩きやすいトレイルが増え、所々はトレランできそうな箇所も出てきます。そして、崩山(くえやま)の少し手前で、白神岳山頂以降初めてとなるハイカー(男女カップル)とすれ違います。この後の悪路(藪漕ぎ)っぷりを説明し、注意を促します。逆に、この後の進路の状況を聞くと、まともな山道になりそうなことがわかり、安心しました♪。その後、程なく崩山に到着しますが、残念ながら眺望はほぼありません。白神岳山頂が見えそうで見えない感じです。
そこからは、もう藪漕ぎはなく、かつ一気に下って標高を落とすことができるトレイルで、やっとトレラン復活です!ほどなく、展望所である大崩に到着。ここからは、十二湖や日本キャニオンが眼下に広がり、まさに絶景です。青池は見えませんが、鶏頭場ノ池(けとばのいけ)は見えるので、後で見返そうと決意します!
ここから青池までは、10人程度のハイカーとすれ違いました。皆さん、青池から、大崩または崩山までピストンするんですね。
そして、これまでの藪漕ぎが報われる瞬間、青池に到着します。事前に皆さんのレポで見ていた通り、本当に青インクを流したように青い!太陽が照っていれば、もっとキレイなんでしょうが、十分に澄んだ青色でした。湖面には落ち葉が一杯で、これらを取り払ったら、さぞキレイな神々しい池だろうな、と思いました。そうそう、青池や鶏頭場ノ池には観光バスで乗りつけたであろう団体客含め、観光客数多。軽く1,000人はいたでしょうね。ただ、今日一日の中で、白神岳登山口駅の先の日本海をタッチし、白神岳を経由してグルッと周回(遠回り)して、青池に到達した変態は、きっと私1人でしょうね。あの藪漕ぎの踏み跡から察するに、今日だけでなく、ここ1ヶ月、ここ1年でも、そんなにいないのでは・・・と思いますね(笑)。
青池からは完全に流しモード。時折舗装路を軽く走りますが、ダラダラと下っていきます。実は、日本キャニオンって、事前には(計画時点では)知りませんでした。たまたま日本キャニオン登山口なる地点を通過し、最初は通り過ぎましたが、頭の中で「日本キャニオン?すげーネーミングだな。これ、行かないともったいなくね?」と思い直し、引き返して立ち寄りました(笑)。最高に走りやすいトレラン適地の木階段が続き、登りも下りも快調に走ります。数時間前、藪漕ぎで心身共に疲れ果てていたのが遥か昔のことのように感じましたね(笑)。
日本キャニオンを下ってからは、完全に流しモード。深く考えず、日本海までひたすら舗装路を下ります。時折走りますが、面倒くさくなって(笑)、所々で歩きます。そして、今朝の出発点(登山の起点は白神岳登山口駅付近の日本海だが)でもある十二湖駅が見えてきます。が、すぐには十二湖駅前の車には向かいません。そう、日本海にタッチしないと、白神岳大縦走は終わりません。最後、渾身の力を振り絞り、駅を通り過ぎて日本海へ!なんかポーズ取りたいなー、と思ったら、写真のようになりました(笑)。
十二湖駅に戻り、駅売店で「青池ソフト」なる、青いソフトクリームを食し、名実共に、[Sea to Summit to Sea]を達成し、白神岳大縦走が終わりました。世界自然遺産・白神山地。私ほど全部楽しんだハイカーは中々いないだろうな、という自負を持てました(笑)。
その後、弘前まで戻る途上、白神岳山頂で、山頂で会ったハイカーから絶賛されていた"不老ふ死温泉"に立ち寄りました。ただ、大変残念なことに、15:30までに受付すれば、日本海のまん前(日本海の中?)にある開放的な露天風呂に入れたのですが、私が到着したのは15:45頃。ギリギリアウトでした。でも、浅間山の麓・浅間山荘の温泉をホウフツとさせる鉄分豊富な真っ茶色な温泉は、芯まで温まる感じでしたね。再来したい名湯だと思いました。
その後、弘前まで戻り、弘前バスターミナル付近で、この旅初めてのビールを頂き、夜行バスで上京しました、とさ。
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