西丹沢自然教室-大室山-加入道山
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- GPS
- 06:39
- 距離
- 14.2km
- 登り
- 1,152m
- 下り
- 1,138m
コースタイム
天候 | 曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
15:40西丹沢自然教室バス停-(富士急バス)-小田急線新松田駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
用木沢出合から犬越路まで・・・ 丸木橋が復活しているので、水に入らずに渡れます。 犬越路に近づくと笹原を掻き分け進むので、長袖は必須です。 犬越路から大室山まで・・・ 犬越路からの上り始めは傾斜がきついです。途中からは穏やかな気持ちで歩けます。 大室山から破風口までの下りは、どんどん降りていく感じです。逆コースだと、かなりしんどそうな道です。 加入道山からの下りは、雨もあって土の道が滑ります。ストックがあった方がよいです。 階段の丸木も、丸木の梯子も滑ります。道志村分岐の直前の梯子で転倒しました。顔を地面に打ちました。 白石峠からの枯れ沢歩きでは、真っ白な石、大理石模様の石、赤い石、青い石、青白模様の石など、目にはきれいですが、ゴロゴロ、グラグラで歩きにくいです。 この区間だけは、地図のコースタイムより時間がかかっています。 西丹沢自然教室のホワイトボードに、白石沢は水量は通常に戻っていると書かれていましたが、水に入らずに渡るにはストック必須です。 一箇所ですが、大きな石を投げて、足場を作って渡った所もありました。 |
写真
感想
20年ほど前に、道志村から登り、加入道山、大室山を経て西丹沢に下りている。
先月、神惑山岳部の月例高地トレーニングで西丹沢から大室山、加入道山の周回コースを計画したときには、台風後の丸木橋流出で、用木沢の最初の渡渉地点で引き返してきた。
今回は、単独でこの周回コースに挑んだ。
天気予報は曇り。今の時期、暑いよりはいいかと思い、出かけたら、新松田駅に着いたときには雨。
沢も歩くし、このまま引き返そうかとも考えたが、一緒に電車を降りた山歩きの人たちの流れにのって、そのままバス停まで。
バスの時間まで、まだあったので、誰も雨の中を並ばず、駅舎のひさしで雨をしのいでいる。僕も同様に駅舎の柱の前でバスを待つ。
バスが駅前に入ってきて、バス待ちの人たちが動き出す。
雨だからか、西丹沢自然教室行きの始発バスの乗客は半分ほど。途中で下車する人もその半分ほどいて、終点まで行ったのは10人ほどか。
1時間ちょっとの道のりで、雨はほぼ上がった。ラッキー。
自然教室で登山道の情報を収集、入山届けを書き、トイレを済ませて靴紐を締めなおしているところに、10分後の2番バスが到着。数名降りてきた。
左の靴紐の途中が伸びきってしまった。切れてはいないが、強く締めれば切れてしまいそうなので、伸びた根元のところを固結びして、いつもより少し控えめに締めていった。
自然教室から用木沢出合までは、ここのところ、歩き慣れた道。GWに犬越路から降りてきて、先月に用木沢まで往復したので、ここ3ヶ月、毎月来ていることになる。
川沿いのオートキャンプ場は、GWのときにはすごい人出だったが、この日曜日も、そんなに天気はよくないが、結構、大勢の家族連れで賑わっている。
一緒にバスを降りた人たちは、直前を歩いていた単独の方は、ツツジ新道から入っていった。後ろの団体さんもツツジ新道のようだ。
さらに前の方を歩いてた一人は、用木沢方向に向かっている。
用木沢には既に数台の車で、ほぼ満車状態。沢登りの準備をしている一団は、車を用木沢の登山道に入って止めていた。
先を歩いていた単独の方は、犬越路方向に折れていっていた。天気も不順で、渡渉も不安だったので、一緒だと心強いと思ったが、速い方で、途中で見失ってしまった。
そういえば、大室山、加入道山の周回コースは、ガイドブックでは加入道山から回る方が案内されているが、レコを見ると、どちらの回り方もされているようだ。
前回、第一、第二、第三の丸木橋が流されていて引き返した地点には、事前の情報通り、しっかり橋が架かっていて、問題なく渡れた。
雨のせいで、板の敷かれた端の上は滑るが、ほどなく、広い河原まで出た。
ここに、先を歩いていた方が、食事休憩をしていたので、ご挨拶。犬越路から檜洞に上がり、ツツジ新道で降りるとのこと。
大室山、加入道山とも展望がないので、あまり人気のないコースなのかな。自宅で作って冷やしてきたアクエリアスを少し口に入れ、先に行く。
始発のバスだし、この日の最初の登山者になるのは、仕方ないかもしれないが、ちょっと不安。車で登山口まで来ている先客がいるかもしれないが、だといいんだが。
犬越路までの上りは、結構きつい。湿度のせいか、息も切れるし、足も重い。
足が重いのは、前日の夜のランニングの筋肉疲労が残っているからだろう。日中は暑いので、朝早くも走れなかったので、夕方、日が落ちてから走った。
休日なので、いつもの16kmランだが、ここのところの暑さのせいか、練習量に体力がまだついて行っていないからか、バテバテで走り終えている。
しばらく、練習量を抑えることにしよう。
で、歩き始めてから丁度1時間のところで、休憩を入れた。小雨が降ってきたが、まだ合羽を着るほどでもない。雨に濡れるブナ林の坂を見下ろして、写真を1枚。
犬越路近くになると、笹が出てくる。背丈も高く、腕で掻き分けながら進む。笹も濡れているので、合羽を着ていた方がよかった。
避難小屋のトイレを使わせてもらい、小屋の中で、小休憩。きれいな小屋です。小腹を満たして、大室山に向かって、出発です。
1168.6mの三角点までは、一気の登りです。三角点は、少し平らな所にあり、ここからの道は、緩やかな道もあり、やっと落ち着いて歩ける感じです。
雨が強くなってきたので、雨がしのげる木の枝の折り重なった下で、慌てて、合羽を上だけ着込んだ。靴を脱いで、下も履くほどではなかったので、こちらは様子見とする。
ただ、ズボンの裾は、内側が泥で汚れてしまっている。スパッツを着けるタイミングをはずしてしまった。
よく踏まれた道は、そこだけ草がなく、きれいな一本道が奥へと続くさまは、絵のようで、ここで写真をまた1枚。東山魁夷の絵を思わせるような風景だ。
大室山の山頂に近づき、オオバイケイソウが現れたあたりで、急に空気が変わった。熱川バナナワニ園に入り込んだようだ。
この日は曇り、雨で余り気温は高くなく、1000mを越えているので、ほどよい涼しさもあったのだが、突然、むっとした温度と湿度と草のにおいと空気のよどみの空間になった。
熱帯植物園の温室のようなのだが、山の地形と風向きのなせる業なのだろうが、あまりにも極端な変化だったので、驚きである。
大室山手前の分岐まで来た。ここからは山頂まで片道5分のピストン。ベンチもある。荷物を置いていこうかとも思ったが、平らな道のようだし、今日は荷物もそれほど重くはないので、そのまま担いでいく。
途中、お父さんと息子さん二人の3人連れとすれ違った。そのすぐあとにやってきた女性が体の前に何かをかかえている。木の枝だ。枝に何か止まっている。おなかの部分が丸く大きいので、リスか?と一瞬思ったが、さらに近づいてみると、なんとカタツムリだった。
巨大カタツムリ。なにせリスかと思ったくらいなのだから。子供に見せるので、持ってきた、と言ってました。
分かれたあと、写真を取らせてもらえばよかったなと思いながら、あっという間に山頂に到着。皆さんのレコにあるとおり、展望のない山頂です。
山頂の道標の記念写真だけとって、そのまま引き返す。
犬越路分岐まで戻ったら、先ほどの親子4人の方が休憩していました。「先ほどのカタツムリは?」と聞いたら、「そこに逃がしました」とのこと。
すぐ見つけられなかったのですが、男の子が、「そこだよ」と教えてくれたので、写真を撮らせてもらいました。比較するものを写しこんでいなかったので、大きさが伝わらないのですが、胴体を殻からもっと出していたときには、20cm近くあったように思います。
こちらの親子連れは、犬越路から登ってきて、犬越路に下るとのこと。天気がよければ、檜洞まで行こうと思ったけど、今日はやめておくと言われてました。
檜洞から犬越路に向けて少し下ったあたりは、絶景です。丹沢屈指の眺めだと思います。ぜひ、天気のよいときに行ってもらいたいですね。
大室山から破風口まで下りは、「これは逆コースの上りは大変だな」というくらいのぐんぐん高度を下げていく道でした。風が渡っていくので、雨が下から降ってくるという状態です。
大室山山頂下の分岐で休憩しそびれてしまったので、破風口でリュックを下ろして、小休憩。時間は昼ご飯だが、おにぎりだけ食べて、ラーメンは加入道山までお預けとする。
破風口から前大室までの上り返しはそれほどでもなく、ほどなく加入道山の避難小屋が左下に見えてくる。一応、中をチェック。毛布あり。整頓されているが、テーブルはちょっと汚れてたかな。
雨も上がっているので、このまま山頂まで行き、外のベンチで昼食タイム。
今日のお昼は、山の棒ラーメン。麺がスパゲッティやそうめんのようにストレートなので、普通のインスタントラーメンに比べ、コンパクトなのが「山の〜」というところか。
今回、具材を何も持ってこなかったので、素ラーメンでいただきました。一工夫ないと、ちょっと寂しかったかな。
加入道山からの下りは、今日の雨のせいか、斜面の向きのせいか、わずかにぬかるんでいる道で、少し気をつけながら歩いていかないといけない。
滑らないように、気をつけていたつもりだったが、6段ほどの丸太の階段、最後の1段のところで滑って、転倒。顔を階段脇の地面に叩きつける。細い枝が近くにあったので、これが刺さらなくてよかった。
それでも、汚れた手で顔をこすると、ちょっと、血のようなものが。鏡がないので、どんな状態がわからないが、痛みはないので、気を取り直して歩いていく。
と思ったら、そこはもう、道志村への分岐だった。まるで、この分岐に気をとられて滑ったような位置だが、全然気づいてませんでした。
思えば、20年前は、ここへ道志村から登ってきたんだったな。妻と。
で、もう一度気を取り直して、ストック登場。渡渉で必要になるかと思って、1本だけ持ってきてました。
リュックの脇に刺していたので、木の枝をくぐるときなど、気をつけていてもよく先端が引っかかってしまい、邪魔な思いをしていたが、ようやく活躍です。
白石峠の辺りは、大理石なのでしょうか、名前のとおり、でっかい白い石がゴロゴロしてます。
さらに下っていくと、白だけでなく、いろんな色の石が出てきて、それはもうカラフルなこと。白石の滝のところに石についても記載があったが、この石たちは一見の価値あり。
でも、見るにはいいけど、歩きにくい。ストックを使って、ひょいひょい降りていったつもりでも、だいぶゆっくりペースになっていたようだ。
大室山までの上りは、蝉の声と、鳥の声、雨だれの音を友に歩いていた。
景色はガスが濃くて、全然見えなかったが、オレンジ色の見たこともない鳥が近くにいたり、オオムラサキのような模様で、白っぽい大きな蝶が近くを飛んでいたり、啄木鳥のようなシルエットのつがいが樹の幹に止まっているのを見たり、動物観察には静かでよい山行でした。
蝶は写真に収めようと、カメラを構えたんですが、目いっぱいズームしても、シャッターチャンスは訪れず、惜しいことをしました。
そんな大室山までのにぎやかな音たちが、白石峠の辺りでは、無音になったときがあった。山で、鳥や虫の声が聞こえない状況は初めてだったので、不思議な感覚だった。
峠からしばらく下ると、水の湧いているところがあり、2〜3mもしないうちに、大きな水の流れになっていて、ここが白石沢の源のようだ。
普通はチョロチョロとした流れが徐々に水を集めて、大きな流れになっていくのだろうに、ここは、いきなりチョロ、ドーッという感じだ。
この先の沢歩きが不安になる水量だが、ストックを使ってバランスを取れば、靴を濡らさずに渡れるような所ばかりで助かった。
もう少し下流で、1箇所だけ、大きな石を移動させて、足場を作らなければならないところがあったものの、その程度済んだ。
白石の滝は、その手前で沢から離れて水の音がしなくなったところ、ザーという音で、滝の存在が分かった。下から登ってくると、先に標識があって、その先に滝が一番よく見えるポイントがあるが、逆コースでも、滝の音のおかげでベストポジション?で写真を採ることができた。
あとは、バスの時刻をにらみながら、ちょっとだけ急いで、ゆっくりと。林道終点は広場のようになっています。用木沢出合は一般車の通行止めなので、ゲートがあります。
朝方止まっていた車もほとんどなく、また降ってきた小雨に、帰り支度をしているオートキャンプ場の人たちを横目に見ながら、西丹沢自然教室に到着。
バスが止まっている。早い便があるのかな、増発かな、と期待したが、貸切バスでした。
今日は、帰りの温泉はやめて、早く家に着きたいので、自然教室の更衣室で着替えをして、少しさっぱり。
外で靴下を履き替えていると、雨がどんどん強くなってきて、ついには本降りに。雨宿りをしながらバスを待つ。こんな日に限って、傘を持ってくるのを忘れた。
でも、新松田に着いたときには雨は上がっていて、合羽で街中を歩くことにはならずにすみました。
帰りの小田急線の車窓からも丹沢の山々は見えず、今日は景色は全然、の日だったが、ま、こんな日もありますよね。
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