記録ID: 21252
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積雪期ピークハント/縦走
白山
大日ヶ岳
2003年01月10日(金) ~
2003年01月11日(土)
イグルスキー米山
その他2人
- GPS
- 32:00
- 距離
- 16.7km
- 登り
- 1,115m
- 下り
- 1,118m
コースタイム
1月10日名古屋→大洞(11:00)→大洞川左岸林道標高1000mイグルー(14:45)
1月11日イグルー(6:10)→林道終点(7:30)→前衛峰1650m(10:00-30)→イグルー(16:00)→大洞(18:00)
1月11日イグルー(6:10)→林道終点(7:30)→前衛峰1650m(10:00-30)→イグルー(16:00)→大洞(18:00)
天候 | 晴れ 夜中雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2003年01月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
大日ヶ岳(1708m) ●2003年1月 【ルート】 南南東(大洞川左岸尾根)往復 【メンバ】 【行程】 小倉君が冬山に行きたいというので、まずはどこかにいってきたらと助言したら積雪の能郷白山に単身挑んで玉砕して帰ってきた。ツボ足ラッセルで日が暮れそうになったとのことだ。この意気込みを買って、山スキーを買うアドバイスをし、買わせた以上はと、伊那の杉山君を誘って、大日ヶ岳のアタックを計画した。杉山君は10年前上高地の冬眠クマを撮影した頃は山スキー未経験だったが、その後稽古して山スキー術の使い手になった。そのときも大丈夫大丈夫とおだてて苦労させたが、今回も同様だ。小倉君は泣き言を言わないので、大丈夫大丈夫と山頂まで連れて行って人生初体験のスキー滑降に泣いてもらった。僕も初心者と山スキーに行くのはかれこれ10年ぶりだ。 国鉄で朝岐阜駅に着くと小倉君の車が来た。北陸自動車道で長良川鉄道終点の「ほくのう」駅で伊那からポチョムキン号で来た杉山君と合流。南南東尾根末端の大洞集落の行き止まりに車を置き、出発。延々林道だがこの尾根末端は植林の杉林が濃く、林道をはずれるメリットはあまり無い。この尾根は地図で目当てをつけた。スキー快適そうな地形の山ゆえに、東の尾根、南西の尾根はスキー場に犯されている。その間の南南東尾根の傾斜は良く、下部は林道もあり、藪を避けられそうだと見込んだ。スキー場から1時間で登ってこの尾根を下るだけの記録はあったが、山は下から登る物だ。 シール登行初めての小倉君はパワーは文句無いがやはりなにかと調整し直したりで時間がかかり、初日は林道終点まで至らなかった。何事もやってみて失敗してみなければ身に付かない。早く一通り失敗してもらう予定なので充分だ。やや殺風景だが林道脇の見晴らしの良い所にイグルーを作る。意外と積雪も深く、良いのが出来た。たき火も挑戦。枯れ木のない場所で、いまいち燃えの悪い薪だったが努力の末、良いたき火が出来た。奧美濃名物のパック入り地元豆腐でマーボー雑炊、沖縄土産のラフティーあぶり焼きなどで星座を愛でてフルコースで寝る。 翌朝は、やる気消沈の降雪ではじまる。明るくなり、林道が終点になる頃には雪はやみ青空に陽光。ミズナラの森から、登るに連れ感じの良いブナ林になる標高1440mの尾根の折れ目の周辺ではブナの巨木などあり、すがすがしい気分になる。小倉君のシール登行も慣れてきた。だが1500mを越え、傾斜が付き、雪が少し硬くなってくるとジグザグ登行でずり落ちたりしてスピードが上がらなくなった。1650mの前衛峰直下50mほどは傾斜が極端に急になり、シートラする。二人は下にシーデポ。時間切れでもあるのでここをピークとして引き返す事にする。 小倉君には初めての山頂だが、彼の本当の核心はこれから始まるのだ。東のスキー場からはスノーボーダーなどがぞろぞろ上がってきていた。生涯初めてやるスキーが山頂直下の山スキーというのも誇らしい記録だ。小倉君にとっては最高のスタートだと称えたい。3m滑っては転ぶということの繰り返しで地道に降りていく。彼は高校まで柔道部だったそうだが、半日投げられっぱなしの稽古をするようなものだ。ある程度の指南をしたあとは僕に出来ることはそう多くはない、つかず離れず見守るだけだ。一定回数自分で滑って転ばなければスキー術は修得できない。30秒滑って10分待つという永遠の繰り返しだが暖かく晴れ渡った小春日和で、ブナの樹形や冬芽を観察したり青い空を深呼吸したり、好きな歌を歌ったり、まったりとした時間を過ごす。 林道は雪が良く滑ってくれて助かった。小倉君にはともかく僕らにはらくちんのボブスレーコースだった。ぎりぎり暗くなったころ車にたどり着いた。小倉君は疲れ果てていたが、疲れ切るから気持ちいいというこの充実感を味わっただろうか。牧歌の里という温泉によって帰るが、連休のせいで道が混んで、結局名古屋に帰り着いたのは午前2時半。眠気と戦うのに仮眠をとったりしてさんざんだった。 |
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