前穂高岳北尾根
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- GPS
- 11:12
- 距離
- 8.6km
- 登り
- 932m
- 下り
- 1,724m
コースタイム
【二日目】涸沢3:00-4:25[5・6]のコル5:00-北尾根-8:50前穂高岳9:20-重太郎新道-11:20岳沢小屋11:50-13:30上高地
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
涸沢から5・6のコルまでの雪渓は、6本爪以上のアイゼン必須です。 ※ルートは2日目のみ(1日目の上高地から涸沢は省略。) |
写真
感想
前穂高岳北尾根に行ってまいりました。あっ!行っただけじゃなくて、ちゃんと登ってきました。
ぜんぜん予定していなかったのですが、岩登りのゲレンデ講習に申し込もうとしたら、岩登りは中止になったので、かわりに前穂高北尾根はいかがですか~とガイドさんに誘われ、ついフラフラと行ってしまいました。
ということで、一日目。
初めての上高地、初めての涸沢。というか、北アルプス自体、蝶ヶ岳しか行ったことがないのですが、勿論そんなことはおくびにも出さずに行きましたよ。
上高地から涸沢って遠いのですね。
延々と続く林道歩きに、これじゃ明日の本番前に疲れちゃうじゃないですか、と心の中でブツクサ言いつつ歩きました。
翌日も思ったのですが、山のバリエーションはクライミング技術より、まずは体力と思いました。
今回はガイドさんにくっついて行っただけですが、リードするならあとはルーファイとロープワークの技術、経験が必須といったところでしょうか。
北尾根の場合、クライミングそのものは簡単でした(もちろん、ガイドさんがそのようなルートをリードしてくれたからではありますが)。
宿泊は涸沢ヒュッテ。
一人分のスペースが区切られた二段ベッドで快適でした。
翌朝は2時起床なので、ビール飲んでメシ食って、早々に就寝。
珍しくすぐに眠りにつき、目覚ましがなる前に目が覚めたので、ヨシヨシと時計を見ると何とまだ21時30分。ナヌー!
結局、いつものように悶々と眠れない夜を過ごしたのでした。
眠りに落ちたり目が覚めたりを繰り返しつつ、1時過ぎに起床。
出発予定は3時なので、そんなに早く起きる必要はなかったのですが、北尾根に取りついたらもうトイレには行けないので、何としても儀式を済ませておきたかったのです。
しかしその努力も無駄に終わり、私の身体はまだ朝が来たことを認めてくれませんでした。
万一危険地帯でハーネスを外すような羽目になったらと思うと、ちょっと憂鬱です。
はてさてどうなることやら?
それはさておき、ヘッドランプをつけて3時に涸沢をスタート!
5・6のコルを目指して雪渓を登って行きます。
5・6のコルというのは5峰と6峰の間のコルということで、5峰から2峰まで北尾根の岩のピークを超えて、前穂高岳の頂上まで登ってゆくわけです。
雪渓は軽アイゼンとストック1本で登りましたが、雪は硬く締まっており、結構な急登なので慎重に行きました。
途中から夏道が見つかり、ちょっとひと安心。無事5・6のコルに到着しました。
ここで夜が明けるのを待っていると、私の体もようやく朝が来たことを認め、クライミング開始前にスッキリすることができました(もちろん、最大限のマナーを守りましたよ!)。
夜が明けると、これから登る北尾根が綺麗に焼けてゆきました。ここからしか見ることのできない素晴らしい光景です。
空には雲一つなく、下を見下ろすと雲海が満ちています。
岩も乾いており、絶好の条件です。
5峰、4峰はコンテで、核心となる3峰はスタカット3ピッチ、2峰で再びコンテに戻し、ビレイしてもらってクライムダウン、頂上まではコンテで行きましたが、クライミングとしては、3峰よりこっちの方が難しいのでは?と思いました。あくまでも個人的印象ですが。
また2峰は懸垂下降するのかなと思っていましたが、その必要はなく、クライムダウンで問題ありませんでした。
さてまずは5峰から登り始めますが、結果的にここが一番の核心だったかな~と思います。
岩が脆く、どうしても落石を起こしてしまい、後続者にたいへん申し訳なかったと思います。生きた心地がしなかったのではないでしょうか。
4峰も脆いと言われていましたが、5峰ほどではなかったように思います。
3峰は一応核心ということになっており、スタカットで登りましたが、こちらは岩がしっかりしており、クライミングとしても特に難しい箇所はありませんでした。
切れ落ちたところをトラバースする箇所で、一瞬足が宙に浮いた状態で左手ガバを取って云々と言われていましたが、足を伸ばしたら届いてしまいました。
あとから他の人に同意を求めたら、それは脚が長いからだ!と軽く非難されました。フフフ(笑)。
2峰のクライムダウンを慎重にこなし、頂上に向かって再び登って行きます。
山頂に到着すると一気に緊張感から解放され、達成感が訪れます。
体力的によくもったな~、オレ!と自分を誉めてあげました♪
そして、いずれはリードしてやろうじゃないか!という思いを抱いたのでした。
さて、これで終わればよかったのですが、重太郎新道の下りにヤラレました。
延々と続く岩ゴロゴロの道で、膝によくないですよ~。
二度とこの道を下るまいと誓ったのでありました。
初めてのバリエーション体験は体力的にはきつかったけれど、得たものはとても大きい二日間でした。
ただ、やはりこのようなルートはリードしてこそ登ったと言えると思いますので、これから経験を積んで、いつの日かまたチャレンジしたいと思います。
いいですね〜
御来光を待ちながらの雉撃ち
晴天の北尾根の絶景をみながら心身ともに開放的に
なんという贅沢でしょう!
...それはともかくとして、
初の穂高が晴天でよかったですね
これを見てしまったらやっぱり槍穂縦走したくなっちゃったんじゃないですか?
北尾根は私も行きたいところですが、
クライミング装備なしでソロで行けそうですかね?
kanoさん、ご無沙汰です。
中にはソロで行く人もいるみたいですけれど、クライミング装備なしという人はいないのでは?
ソロのロープワークは、よっぽど経験を積まないと難しいと思いますよ。
北尾根で落ちる人はそうそういないと思いますが、ロープは必須ですね。
ガイドさんですら、我々がビレイしました。
それはさておき、一服やりつつご来光を待ちながらの雉打ちは何とも言えないものがありました。
本当はこんなネタを書くつもりはなかったのですが、kanoさんのレコに影響されて、うっかり書いてしまいました。
ネットで記録をあさるとクライミング装備無し単独で行ってる人もいるのでどうなのかなって思ってたんですよ
ではgeraさんにビレイしてもらいましょうかね
こんにちは。
ところは違えど、同じ日に同じような体験をしましたね〜。
夜明けや朝焼けの様子が剱岳のほうとそっくりで驚きました。
4日〜5日の午前中にかけては好天
しかしハーネスをファッションで着ける人がいるとは初めて知りました。
但し、2年後ぐらいになると思います。
ロープ必須=ロープなしでは登れない、ということではないのですよねー。
うまく説明できませんけど。
あっ、すみません。
mount-fineさんと入力するのがたいへんなので、勝手にmfさんと短縮させていただきました。
天候にも恵まれ、お互いよい経験ができてよかったですね〜。
確かに暑かったです。山小屋でも布団を剥いじゃいました。
ハーネスファッションには驚きました。
我々が一番手だと思っていたら、コルでビバークしていた先行者に追いついたのですが、山頂についたらさらにハーネス、ヘルメットの集団がいてビックリ。
いつ登ったのか不思議に思ってガイドさんが聞いたら、一般登山道からですう、ということでした。
geraniumさん、前穂高北尾根ですか・・・
アルパインデビューおめでとうございます。
何を隠そう、オイラのデビューも前穂高北尾根ですた。
日和田でクライミングやロープワークのトレーニングを積んで、三つ峠でマルチの仕組みを覚え、前穂に行ったのをきのうのことのように思い出すますた・・・
次は・・・
谷川岳のマチガ沢東南稜か、一の倉沢南稜か・・・
お思いは膨らみますよねぇ・・・
良きパートナーを見つけ、気を付けて楽しんでください。
from marcy
marcyさんのデビューも北尾根でしたか~!
私はまだまだリードできる実力も経験もありませんが、いずれは谷川、滝谷ドーム、錫丈…と夢は広がります♪
クライミングはなかなか上達しませんが、RUNOUTにせっせと通ったおかげで、北尾根には全く不安なく登れました。
今後ともよろしくお願いします。
なんだか私の知らない遠くの世界に行ってしまったのですね...
かぐやひめを月へと見送るバーサンの気分です
今度、クライミングのご指導頂こうかな
道具は持ってますから(エッヘン
摩訶不思議なムーブ(?)をご覧頂けること請け合い
余談ですが、槍穂の岩稜帯については一般道でもヘルメット推奨との説もありますです。
山ブームで人が殺到→落石の危険性が高まる、ということらしく。
ロープ持たないのにハーネスは???
北尾根は初心者向けなので、リードしてくれる人がいれば登れると思いますよ。ぜひお試しあれ。
いざというときは、後ろからjpさんにお尻を押してもらえばよいのです。
私は人に教えられる立場ではない初心者にも関わらず、教え好きなので、捕まったら面倒くさいですよ〜。
槍穂の稜線を縦走するときは、一般道でも確かにヘルメットがあった方がよいですね。私も行くときは、被るつもりです。
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