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記録ID: 216275
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アルパインクライミング
ヨーロッパ

スイスの山旅(3)メンヒ(Monch;4107m)登頂

1989年08月14日(月) [日帰り]
 - 拍手
GPS
05:00
距離
5.5km
登り
645m
下り
633m

コースタイム

日帰り
山行
4:40
休憩
0:20
合計
5:00
9:10
40
ユングフラウヨッホ(駅)
9:50
110
メンヒ南東稜 取りつき
11:40
12:00
90
メンヒ(山頂)
13:30
40
メンヒ南東稜 取りつき
14:10
ユングフラウヨッホ(駅)
9:10ユングフラウヨッホ(Jungfrau yoch)駅−9:50メンヒ南東稜取りつき−11:40-12:00メンヒ(Monch)山頂−13:30南東稜取りつき−14:10ユングフラウヨッホ駅
天候 晴れ
アクセス
利用交通機関:
電車
グリンデルワルト駅から登山電車で、ユングフラウヨッホまで、約90分。
コース状況/
危険箇所等
あ・ユングフラウヨッホから南東稜取りつきまで、トレースが明瞭で、クレパスもなさそうだった。ザイルなしで歩いている人も多い。
・南東稜からは、雪稜を間にはさみ、岩場が計3か所、それほどの難度ではないが、下りは要注意。
 岩場が終わったのちは、やせた雪稜となる。転落に要注意。
・雪質は、朝の内は堅かったが、下山時にはグズグズとなっていた。
・全体的に春の北アルプスの稜線歩きに似た難度。
 自分は単独、ノーザイルで登ってしまったが、基本はザイルパーティで登る山と思われる。

※メンヒ南東稜は、フレンチグレードだと、PD(少しだけ難しい peu difficile;易しいほうから2番目)のランク。岩場のグレードは最大教蕕泙如
 [参考図書;アルプス4000m峰登山ガイド;山と渓谷社刊(1997)]
朝のユングフラウヨッホ(Jungfrau yoch)より、アレッチ氷河を眺める。上空はうす雲が出ているが、悪天になる気配ではないので、メンヒに向かって登山開始。
2012年08月11日 16:09撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
8/11 16:09
朝のユングフラウヨッホ(Jungfrau yoch)より、アレッチ氷河を眺める。上空はうす雲が出ているが、悪天になる気配ではないので、メンヒに向かって登山開始。
取りつきに向かう道より、後を振り返ると、メンヒを目指す人たちが後方からやってきていた。
2012年08月11日 16:09撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
8/11 16:09
取りつきに向かう道より、後を振り返ると、メンヒを目指す人たちが後方からやってきていた。
取りつきへ向かう道より、メンヒ南東稜(登ったルート)を望む。ここから見ると、それほどの傾斜ではなさそうに見える
2012年08月11日 16:09撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
8/11 16:09
取りつきへ向かう道より、メンヒ南東稜(登ったルート)を望む。ここから見ると、それほどの傾斜ではなさそうに見える
メンヒ南東稜の取りつき点より、ユングフラウを望む。ユングフラウヨッホのスフィンクス岩峰が小さく見える
2012年08月11日 16:09撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
8/11 16:09
メンヒ南東稜の取りつき点より、ユングフラウを望む。ユングフラウヨッホのスフィンクス岩峰が小さく見える
メンヒ南東稜の取りつき点より、雪原の対岸(東側)にある岩稜(トルクベルク;Trugberg)を望む。雪原には登山者がパラパラ、ここまでは基本的にノーザイルで歩ける。
2012年08月11日 16:09撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
1
8/11 16:09
メンヒ南東稜の取りつき点より、雪原の対岸(東側)にある岩稜(トルクベルク;Trugberg)を望む。雪原には登山者がパラパラ、ここまでは基本的にノーザイルで歩ける。
南東稜に取りつく。すぐに第1の岩稜帯が始まる。取りつきの雪原に人が小さく見え、すでにだいぶ登った気分
2012年08月11日 16:09撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
8/11 16:09
南東稜に取りつく。すぐに第1の岩稜帯が始まる。取りつきの雪原に人が小さく見え、すでにだいぶ登った気分
メンヒ南東稜の第2の岩稜帯を行く。後方には雪稜を登ってくる後続のパーティが見える
2012年08月11日 16:09撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
8/11 16:09
メンヒ南東稜の第2の岩稜帯を行く。後方には雪稜を登ってくる後続のパーティが見える
メンヒ(Monch)山頂に到着! 四周を眺める。まずは東方、シュレックホルン(Schreckhorn)とラウターアールホルン(lauterarrhorn)
2012年08月11日 16:09撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
8/11 16:09
メンヒ(Monch)山頂に到着! 四周を眺める。まずは東方、シュレックホルン(Schreckhorn)とラウターアールホルン(lauterarrhorn)
メンヒ山頂部より、自分のサブザックを全景に、ユングフラウを写す。まさに天上の世界だ・・・言葉はない
2012年08月11日 16:09撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
8/11 16:09
メンヒ山頂部より、自分のサブザックを全景に、ユングフラウを写す。まさに天上の世界だ・・・言葉はない
メンヒ山頂より変わった角度で見る、アイガー(Eiger)山頂部
2012年08月11日 16:09撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
8/11 16:09
メンヒ山頂より変わった角度で見る、アイガー(Eiger)山頂部
メンヒ山頂より南東の方向、長々と続くアレッチ氷河、左側はアレッチホルン(Aletschhorn)
2012年08月11日 16:09撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
8/11 16:09
メンヒ山頂より南東の方向、長々と続くアレッチ氷河、左側はアレッチホルン(Aletschhorn)
メンヒ南東稜の取りつきに戻ってきた。南東稜の全景をf振り返る。前半は岩がちで、後半は雪稜となっているのがよく解る
2012年08月11日 16:09撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
8/11 16:09
メンヒ南東稜の取りつきに戻ってきた。南東稜の全景をf振り返る。前半は岩がちで、後半は雪稜となっているのがよく解る
メンヒ登山道にあった小さなクレバスを覗く(上から、クレバスの内側を見た写真)
2012年08月11日 17:38撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
8/11 17:38
メンヒ登山道にあった小さなクレバスを覗く(上から、クレバスの内側を見た写真)
ようやくユングフラウヨッホに到着。スフィンクス岩峰と背景はユングフラウ。午後は少し上空に雲が出てきたが、登山中曇ることはなくて良かった
2012年08月11日 17:38撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
8/11 17:38
ようやくユングフラウヨッホに到着。スフィンクス岩峰と背景はユングフラウ。午後は少し上空に雲が出てきたが、登山中曇ることはなくて良かった
(おまけ) 翌8/15 グリンデルワルトのホテルより、朝焼けのアイガー
2012年08月11日 17:38撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
8/11 17:38
(おまけ) 翌8/15 グリンデルワルトのホテルより、朝焼けのアイガー
(おまけ) 翌8/15 グリンデルワルトのホテルより、朝焼けのフィッシャーホルン
2012年08月11日 17:38撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
8/11 17:38
(おまけ) 翌8/15 グリンデルワルトのホテルより、朝焼けのフィッシャーホルン
撮影機器:

感想

【山行No 135(3)】

※ スイスツアーの3日目。今日は自由行動日なので、かねてからの計画通り、(こっそりと)メンヒ登山を決行する。

6:40 ホテル(グリンデルワルト)発
 ・前夜は、夕食での食あたりか?お腹が痛くて参ったが、今朝はなんとかお腹の調子も回復している。
 ・サブザックに、昨日買ったパンとコーラ、それに雨具、アイゼン、ゴーグルなど、最小限の荷物を持って、宿をひっそりと出て、駅へと向かう。
 ・今日はまずまず晴れている。上空はうす雲が出ており、少し気にはなるが、山行を中止するほどでもないだろう。

7:18 グリンデルワルト駅発
 ・朝早い便なので、意外と電車は混んでいない。結構、登山者も乗っている。
8:00 クライネシャイディック
 ・ここから観光客が大勢乗ってきて満員となった。

9:00-10 ユングフラウヨッホ(標高=3475m、気温=+6℃)
 ・昨日観光で来た場所だが、またやってきた。
 ・さっそく駅の外に出て、登山開始。
 ・南東稜の取りつきまではガイドブックのとおり、トレースのはっきりついた歩きやすい道で、トレース沿いに進む。
 ・急に2000mも高度を上げたので、息が上がる。ただし頭痛はないので、大丈夫だろう。
 ・昨日、ツアーメンバーとともに、ユングフラウヨッホまで上がって来たので、多少は高度順化ができているのだろう。

9:50 メンヒ南東稜取りつき
 ・予定よりはだいぶ早くに着いたな、という感じ。
  取りつきは標識のようなものはないが、岩稜が出っ張っており、取りついている登山者も見えるので解りやすい。
 ・休憩は取らず、さっそく南東稜を登り始める。
 ・最初しばらくは、黒っぽい岩のある岩稜帯。どこが登山ルートか? よく解らないが、登りやすいところをたどってずんずん行く。
 ・割とペースは良好で、先行していたパーティをどんどん追い抜き、自分が先頭に立った。
 ・黒っぽい岩稜帯の先は、赤い岩場となっており、右側を巻く。

・マーカー地点(標高=3850m)
 ・第1の岩稜帯が終わると、なんの標識かしらないがマーカーのような構造物あり。ここからは、ややなだらかな雪稜となるのでアイゼンを着ける。
 ・雪稜を行くがまだ朝の内なので雪質は堅い。
 ・雪稜を過ぎると、第2の岩稜帯、アイゼンを着けたまま登る。
  さらに、やや急で痩せた雪稜を進むと第3の岩稜帯。
  第3の岩稜帯はやや急で、アイゼン、ピッケルが少し邪魔な感じがし、必死で登る。

・標高=4000m地点
 ・ここまでで岩稜帯は終わり、あとは雪稜が続く。
  まずは結構急な雪壁が立ちふさがっている。滑りそうで少し怖い思いをした。
  また、途中でアイゼンが片方、外れ、ヒヤッとした。それでもなんとか登りきる。
 ・この付近で、本日の最初の登頂グループとすれ違ったが、当然ながらアンザイレンをしていた。
 ・雪壁を登りきると、あとは頂上まで細長い雪稜が続いている。
  緩やかではあるが両側が切り立っているので侮れない。
  足の幅だけのトレースはあるので、両側に転落しないよう、慎重に進む。

11:40-12:00 メンヒ(Monch)頂上 (標高=4107m、気温=+2℃)
 ・ああ・・・ようやく夢に見たスイスアルプスの頂きに着いた。
 ・山頂部は思ったほど平坦ではなく、三方からの尾根が合流して、狭い山頂だ。西側は特に、グリンデルワルト側に切れ落ちている。
 ・ちょうど、登頂者はなく(自分が本日の2隊目?)、狭い山頂に腰をおろし、パンとコーラで昼食をとる。標高4000m越えの山頂で、昼ごはんを食べるのも妙な感じがする。
 ・視界は素晴らしく良く、写真を撮りまくり。
  東はフィッシャーホルン(Fischerhorn)、シュレックホルン(schreckhorn)あたりがまじかに見えるし、南東には長々とアレッチ氷河が伸びているのが見える。
  南にはユングフラウ(Jungfrau)の雄姿、北に目を転じると、 新鮮な角度から見るアイガー(Eiger)山頂部の岩稜が望める。
  南方はヴァリス(Valis)山群が見えるかと期待していたが、南方は積雲がだいぶ出ていて、マッターホルンなどを眺めることはできなかった。

 ・雪と氷の世界に、ただ一人立っていることの不思議さを感じる。
 ・心配していた天気も悪化することはなく、上空はうす雲が出ているだけで、風も冷たくはあるが、そう強いことはなく、まずまずの登頂日和で良かった。

 ・下りは同じ道を下るが、雪が緩んできたせいで、アイゼンに雪がダンゴに着き、そのせいで、何回かアイゼンが外れ、そのたびに着け直しするのに苦労した。
 ・下りにかかると、登ってくる登山者にだいぶすれ違った。約30人はいたか。だいたいはアンザイレンしたパーティで、単独行の人は2.3人といったところ。
 ・雪壁や岩場は慎重に下ったので、思ったよりは怖くはなかった。

13:30 南東稜取りつき
 ・ようやく危険地帯が終わり、あとは駅まで緩やかな下りだ。
  
14:10-30 ユングフラウヨッホ駅
 ・少し頭痛が出てきたころ、出発点の駅に到着。
 ・ここで一つ問題が発生。帰りの切符を買おうとするが、駅員になかなかそのことが通じない。
  先方の言うことによると、どうも、もともと自分は往復の切符を買っていたらしく、「往復切符の半券を出せ」、と言っているようだが、ザックの中を探しても、無い。(下山後 ホテルで探したら出てきたのはご愛敬)・・
  これは困った!と思って焦っていたところ、近くにいた日本人のツアー添乗員らしき人が助け舟を出してくれ、ようやく帰りの切符を買うことができた。

15:30-16:00 クライネシャイディック
 ・電車を乗り換える。駅の外から眺めてみるが、ガスがかかっていて三山の姿は見えなかった。

17:00 グリンデルワルト駅着
 ・ホテルに戻って、ようやく、4000m級のスイスアルプスの峰に登頂した感動が湧いてきた。

・・・「スイスの山旅(4)ツェルマット;高原の池めぐりのトレック」に続く・・・

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