スイスの山旅(3)メンヒ(Monch;4107m)登頂

- GPS
- 05:00
- 距離
- 5.5km
- 登り
- 645m
- 下り
- 633m
コースタイム
- 山行
- 4:40
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 5:00
天候 | 晴れ |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
あ・ユングフラウヨッホから南東稜取りつきまで、トレースが明瞭で、クレパスもなさそうだった。ザイルなしで歩いている人も多い。 ・南東稜からは、雪稜を間にはさみ、岩場が計3か所、それほどの難度ではないが、下りは要注意。 岩場が終わったのちは、やせた雪稜となる。転落に要注意。 ・雪質は、朝の内は堅かったが、下山時にはグズグズとなっていた。 ・全体的に春の北アルプスの稜線歩きに似た難度。 自分は単独、ノーザイルで登ってしまったが、基本はザイルパーティで登る山と思われる。 ※メンヒ南東稜は、フレンチグレードだと、PD(少しだけ難しい peu difficile;易しいほうから2番目)のランク。岩場のグレードは最大教蕕泙如 [参考図書;アルプス4000m峰登山ガイド;山と渓谷社刊(1997)] |
写真
感想
【山行No 135(3)】
※ スイスツアーの3日目。今日は自由行動日なので、かねてからの計画通り、(こっそりと)メンヒ登山を決行する。
6:40 ホテル(グリンデルワルト)発
・前夜は、夕食での食あたりか?お腹が痛くて参ったが、今朝はなんとかお腹の調子も回復している。
・サブザックに、昨日買ったパンとコーラ、それに雨具、アイゼン、ゴーグルなど、最小限の荷物を持って、宿をひっそりと出て、駅へと向かう。
・今日はまずまず晴れている。上空はうす雲が出ており、少し気にはなるが、山行を中止するほどでもないだろう。
7:18 グリンデルワルト駅発
・朝早い便なので、意外と電車は混んでいない。結構、登山者も乗っている。
8:00 クライネシャイディック
・ここから観光客が大勢乗ってきて満員となった。
9:00-10 ユングフラウヨッホ(標高=3475m、気温=+6℃)
・昨日観光で来た場所だが、またやってきた。
・さっそく駅の外に出て、登山開始。
・南東稜の取りつきまではガイドブックのとおり、トレースのはっきりついた歩きやすい道で、トレース沿いに進む。
・急に2000mも高度を上げたので、息が上がる。ただし頭痛はないので、大丈夫だろう。
・昨日、ツアーメンバーとともに、ユングフラウヨッホまで上がって来たので、多少は高度順化ができているのだろう。
9:50 メンヒ南東稜取りつき
・予定よりはだいぶ早くに着いたな、という感じ。
取りつきは標識のようなものはないが、岩稜が出っ張っており、取りついている登山者も見えるので解りやすい。
・休憩は取らず、さっそく南東稜を登り始める。
・最初しばらくは、黒っぽい岩のある岩稜帯。どこが登山ルートか? よく解らないが、登りやすいところをたどってずんずん行く。
・割とペースは良好で、先行していたパーティをどんどん追い抜き、自分が先頭に立った。
・黒っぽい岩稜帯の先は、赤い岩場となっており、右側を巻く。
・マーカー地点(標高=3850m)
・第1の岩稜帯が終わると、なんの標識かしらないがマーカーのような構造物あり。ここからは、ややなだらかな雪稜となるのでアイゼンを着ける。
・雪稜を行くがまだ朝の内なので雪質は堅い。
・雪稜を過ぎると、第2の岩稜帯、アイゼンを着けたまま登る。
さらに、やや急で痩せた雪稜を進むと第3の岩稜帯。
第3の岩稜帯はやや急で、アイゼン、ピッケルが少し邪魔な感じがし、必死で登る。
・標高=4000m地点
・ここまでで岩稜帯は終わり、あとは雪稜が続く。
まずは結構急な雪壁が立ちふさがっている。滑りそうで少し怖い思いをした。
また、途中でアイゼンが片方、外れ、ヒヤッとした。それでもなんとか登りきる。
・この付近で、本日の最初の登頂グループとすれ違ったが、当然ながらアンザイレンをしていた。
・雪壁を登りきると、あとは頂上まで細長い雪稜が続いている。
緩やかではあるが両側が切り立っているので侮れない。
足の幅だけのトレースはあるので、両側に転落しないよう、慎重に進む。
11:40-12:00 メンヒ(Monch)頂上 (標高=4107m、気温=+2℃)
・ああ・・・ようやく夢に見たスイスアルプスの頂きに着いた。
・山頂部は思ったほど平坦ではなく、三方からの尾根が合流して、狭い山頂だ。西側は特に、グリンデルワルト側に切れ落ちている。
・ちょうど、登頂者はなく(自分が本日の2隊目?)、狭い山頂に腰をおろし、パンとコーラで昼食をとる。標高4000m越えの山頂で、昼ごはんを食べるのも妙な感じがする。
・視界は素晴らしく良く、写真を撮りまくり。
東はフィッシャーホルン(Fischerhorn)、シュレックホルン(schreckhorn)あたりがまじかに見えるし、南東には長々とアレッチ氷河が伸びているのが見える。
南にはユングフラウ(Jungfrau)の雄姿、北に目を転じると、 新鮮な角度から見るアイガー(Eiger)山頂部の岩稜が望める。
南方はヴァリス(Valis)山群が見えるかと期待していたが、南方は積雲がだいぶ出ていて、マッターホルンなどを眺めることはできなかった。
・雪と氷の世界に、ただ一人立っていることの不思議さを感じる。
・心配していた天気も悪化することはなく、上空はうす雲が出ているだけで、風も冷たくはあるが、そう強いことはなく、まずまずの登頂日和で良かった。
・下りは同じ道を下るが、雪が緩んできたせいで、アイゼンに雪がダンゴに着き、そのせいで、何回かアイゼンが外れ、そのたびに着け直しするのに苦労した。
・下りにかかると、登ってくる登山者にだいぶすれ違った。約30人はいたか。だいたいはアンザイレンしたパーティで、単独行の人は2.3人といったところ。
・雪壁や岩場は慎重に下ったので、思ったよりは怖くはなかった。
13:30 南東稜取りつき
・ようやく危険地帯が終わり、あとは駅まで緩やかな下りだ。
14:10-30 ユングフラウヨッホ駅
・少し頭痛が出てきたころ、出発点の駅に到着。
・ここで一つ問題が発生。帰りの切符を買おうとするが、駅員になかなかそのことが通じない。
先方の言うことによると、どうも、もともと自分は往復の切符を買っていたらしく、「往復切符の半券を出せ」、と言っているようだが、ザックの中を探しても、無い。(下山後 ホテルで探したら出てきたのはご愛敬)・・
これは困った!と思って焦っていたところ、近くにいた日本人のツアー添乗員らしき人が助け舟を出してくれ、ようやく帰りの切符を買うことができた。
15:30-16:00 クライネシャイディック
・電車を乗り換える。駅の外から眺めてみるが、ガスがかかっていて三山の姿は見えなかった。
17:00 グリンデルワルト駅着
・ホテルに戻って、ようやく、4000m級のスイスアルプスの峰に登頂した感動が湧いてきた。
・・・「スイスの山旅(4)ツェルマット;高原の池めぐりのトレック」に続く・・・
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