54.岩手山 「風は吹いている」
- GPS
- --:--
- 距離
- 10.4km
- 登り
- 1,409m
- 下り
- 1,412m
コースタイム
1110山頂−1145八合目避難小屋−(新道を選択)−1230新五合目1240−1410馬返し登山道口 所要時間:3時間
合計:8時間25分
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
キャンプ場は炊事場、トイレ、水場があり、無料。 ただし、芝生なんだけど斜面ですので、どうテントを張るか考えなければいけません。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道は昔火山だった名残か、水はけが良く、泥だらけになりにくいイメージを持ったのですが、急坂の登り坂が続き、一時は敗退も考えたほど。 八合目避難小屋に水場があったお陰で復活。何とかブラックアウトに余裕で間に合いました。 一合目付近でクマ(多分ツキノワ)を目撃したという情報あり。熊鈴の装着をお勧めします! 日中、自衛隊の演習の砲音が聞けて、ある意味レアな体験が出来たかも? ここでも、立寄り湯の利用なし。そのまま岩手県青少年会館YHへ。 |
写真
感想
第54座 風は吹いている
八幡平の続き。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-218650.html
8月21日、馬返キャンプ場で幕営した。地面は芝生だが斜面なので、少々寝辛かった。夜中に雨が降ったのか? テントもクルマも湿っていた。身支度とストレッチをして5時30分に馬返し登山口を出発した。しばらく歩いたところに鬼又清水という水場があったので、合計で4リットル分の水を確保した。朝日に輝く岩手山が美しく感じた。さぁ、これから石川啄木が愛で宮澤賢治が何度も登頂した岩手山に登るのだ。さぁ、しっかり登るゾ!
途中で新道と旧道の分岐が出て、僕は新道を選択。新道の方が樹林帯を歩くので日光から守られると思ったからだ。まぁ、登りである以上、キツイのは変わらないしと思ったし。その予感は的中した。新五合目から登るのが辛くなった。一本を立てる回数と時間が多くなった。後から登ってくる登山者にドンドン抜かれる。後方羊蹄山と同じ様なことが起こっていた。
天気がいいのに、ここでへばっている自分が情けなく思った。撤退も何度も考えた。でも、僕の身体は無意識に上へ上へと登っていた。
「八合目避難小屋に水場があるはず、取りあえずはそこまでたどり着いて、その水を飲もう。水が枯れていたら、せめてジュース一本売ってたら買って飲もう。その後のことはそれから考えよう」
と思った。七合目に着くと、坂が緩やかになり、9時55分に八合目避難小屋に着いた。水場を見たら、ちょろちょろとだが確かに流れていた。僕は腹一杯にその水を飲んだ。そのお陰で、疲れていた僕の身体は蘇生した。そこから山頂までは手を伸ばせば届くのではないかという距離まで近付いていた。
僕は叫んだ。
「クライム・オン!!」
お鉢のへりに取り付くと山頂まで石で出来た観音像が等間隔で鎮座していた。僕はそれをたどりながら登っていった。10時55分に山頂に着いた。時間はかかったけど何とかたどり着いた。ここまで来るのにへばっていたくせに、記念写真では誇らしげに写真に納まった。山頂ではトンボやバッタが飛んだり跳ねたりしていた。
下山は来た道をたどるようにして降りた。時折響くのは、自衛隊の演習の砲音が響き渡っていた。こういう体験はある意味レアかも? と思った。三合目過ぎて、避難小屋をするだろう5人前後のパーティーとすれ違った。先頭を歩くリーダーらしき登山者が、
「先に下山した登山者が一合目付近で、クマ(多分ツキノワ)を見たそうですから気を付けて下さい」
といわれた。僕は熊鈴を装着していたから、まず大丈夫だろうとはいわれたが、そういわれると心細くなった。一合目を通過している時、いつクマが出るかと思いビクビクしながら下山したが、幸いクマに出会わず14時10分に馬返しキャンプ場に着いた。
雨で濡れたテントを乾燥がてら放置していたテントを撤収し、乱雑になった車内を一度整理してから馬返しキャンプ場を後にした。
蔵王山へ続く・・・・
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