五箇山トンネル入口から登る『高落場山』〜スノーシューで雪山登山(山頂目前にして敗退!)〜
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- GPS
- 05:42
- 距離
- 5.7km
- 登り
- 587m
- 下り
- 586m
コースタイム
- 山行
- 2:09
- 休憩
- 3:34
- 合計
- 5:43
今回の冬山登山は、残念ながら、山頂を目前にして敗退(登頂ならず)〜でした。またの機会(再チャレンジ)に備えて、コースの説明を記録しておきます。
まずは、五箇山トンネル入口(城端側)の横にある「除雪ステーション(※1)」の裏手から、冬道に取り付きます。
次ぎに、五箇山トンネルの北側を東西に伸びる尾根(※2)に上がり、高度を200mほど上げた後、一旦下り高度を約30m下げると、「唐木峠」に到着します。今回のルートは「唐木峠」で、[朴峠道※3]を横切るような形になります。ほぼ、登山道の[かすみ坂※4]をトレースするようにして尾根を登り、[道宗道※5]の通っている[高清水山系の主稜線]に上がり、山頂を目指します(の予定でした)。
(開始):五箇山トンネル入口(城端側)⇒眺望の良い尾根⇒「唐木峠」⇒[かすみ坂]を登る⇒標高1040mあたりで敗退!(山頂の約450m手前で引き返す)⇒[かすみ坂]を下る⇒「唐木峠」⇒眺望の良い尾根⇒五箇山トンネル入口:(帰投)
(注):本来は、[道宗道]の通る主稜線に上がり(夏道では三叉路で合流)⇒高落場山〜と登頂を完了する予定でした。
※1:除雪車の倉庫のある場所です。倉庫前の広場は駐車厳禁です。国道304号線を挟んで、ステーション(倉庫)の向かい側に駐車場(元々は旧304号線=細尾峠道の入口)があります。また、50mほど南砺市側にも別の駐車場があります。
※2:言い換えると、「人喰谷」の北側に位置する尾根です。[高清水山系]からだと山系の[主稜線]から西方向に伸びる尾根になります。
※3:地理院地図では、[朴峠道]の位置に、平成になってから制定された『中部北陸自然歩道』の文字が記載がされています。元々は、[朴峠道]は、旧・五箇山街道の一部でした。「五箇山街道」は、城端町東新田(南砺市理休)−旧若杉集落−唐木峠−人喰谷−朴峠−梨谷(五箇山)までのルートでしたが、平野部ではルートは消失しています。また、[朴峠道]の前半部分(若杉集落跡の登山口から唐木峠まで)は「石畳道」となています。
※4:「唐木峠」で尾根を登る道が分岐しています。その登り道を[かすみ坂]と呼んでいます。[かすみ坂]を登りきると「高落場山」の約200m手前で、[道宗道]に合流しています(三叉路になっています)。
※5:[道宗道(どうしゅうみち)]は、戦国時代の僧侶たちが武士の迫害を避けて通行するために拓いたとされる山道です。16世紀初頭に僧侶の「道宗」様=(五箇山の赤尾の道宗)が、井波の「瑞泉寺」までの山道を月に1度、通ったと伝えられている古道です。
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2020年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
五箇山トンネル入口から登る『高落場山』〜スノーシューで雪山登山(山頂目前にして敗退!)〜 [林道高清水線]の積雪が少なければ、車で高落場山登山口(若杉集落跡)まで上がるつもりでした。今期は雪の少ない暖冬でしたが、先週から降雪が続いたため、林道には車が入れなくなりました。[国道304号線]を進み、「五箇山トンネル」の入口(城端側)付近に駐車して、「高落場山」から北西に伸びる尾根に取り付くことになりました。 ___【 高落場山 】___ 高落場山(たかおちばやま)は、砺波平野(南砺市側)の南東部に広がる「高清水山系」に属しています。高清水山系を北から順に並べると〜前八乙女山(592m)−八乙女山(756m)−大寺山(928m)−扇山(1033m)−赤祖父山(1026m)−杉山 (1111m)−高清水山(1146m)−草沼山 (1081m)−大滝山 (1040m)−高落場山(1122m)−鍋床山 (1066m)〜の11座となります。 ※:(読みにくい)山名の読みは以下のとおりです。 八乙女山(やおとめやま)、大寺山(おおでらやま)、扇山(おうぎやま)、赤祖父山(あかそぶやま)、高清水山(たかしょうずやま)、高落場山(たかおちばやま) ※:11座のうちの5座(前八乙女山、杉山、草沼山、大滝山、鍋床山)の山名は、地理院地図に記載されていません。 ___【 アクセス(夏山と冬山) 】___ 夏山では、[林道高清水線]上に「若杉集落跡」と「つくばね森林公園口」の2ヶ所に高落葉山登山口があります。 一方、冬山では(積雪で[林道高清水線]に車で入れない場合)、「五箇山トンネル」の入口(城端側)から尾根(山頂から北西に伸びる)に取り付くか、トンネルを抜け「たいらスキー場」の向かいにある尾根(山頂から南に伸びる)に取り付くことになります。 −−−< 高落葉山登山口へのアクセス >−−− 東海北陸道「福光IC」で降り、[国道304号線]を南下します。約7kmの所に[林道高清水線]の入口が分岐しています(五箇山トンネルの3kmほど手前)。林道に入り、約4km進むと、若杉集落跡の高落葉山登山口(朴峠道登口)になります。さらに、林道を2kmほど進むと、「つくばね森林公園口」の登山口があります。 −−−< 「五箇山トンネル」へのアクセス >−−− 上記にあるように、[林道高清水線]が分岐している所から[国道304号線]を道なりに3kmほど進むと「五箇山トンネル」の入口(城端側)があります。また、「たいらスキー場」に向かう場合は、トンネルを抜けてすぐに左折し500mほど進むとスキー場が見えてきます。 ※※:「高落場山」と「高清水山」の登山ルートについては、私の以前の記録を参照して下さい。 (前回のリンク↓) ● 高落場山・高清水山〜霧霞の「かすみ坂」を登る・下りは「竜の骨道」〜 https://yamare.co/999002 |
コース状況/ 危険箇所等 |
2020年2月11日(火)は建国記念日で祭日でした。この日、五箇山トンネル入口から登られたのは、私達も含めて総勢16名でした。天候には恵まれたものの、冬道として状況が厳しかったです。新雪はまだ絞まっていなく、特に「唐木峠」からのぼる尾根道(かすみ坂)には踏み跡がなく、ラッセルが必要でした。先発していた、10名全員は標高1000mあたりで、登頂を断念しました。後から来られた6名の方々は、なんとか登頂されたのかもしれません。 |
写真
〜を北から順に並べると〜前八乙女山−八乙女山−大寺山−扇山−赤祖父山−杉山 −高清水山−草沼山 −大滝山 −高落場山−鍋床山 〜の11座となります。
※:11座のうちの5座(前八乙女山、杉山、草沼山、大滝山、鍋床山)の山名は、地理院地図に記載されていません。
(元のサイズにしてご覧下さい。)
私達コンビは、道の駅「砺波」から下道(一般道)を通行して登山口に向かいますが、[東海北陸道]をご利用なら、「福光IC」で降り、国道304号線に進むと良いでしょう。
〜倉庫の横手(裏側)に進入します。蓋のない側溝が大きく開いていて跨ぐのに苦労します。この取り付き口が、最初の難所?かもしれません。
※:この登山口の標高は約530mです。
〜は、「高落場山」の少し北側に位置しています。「つくばね森林公園」口前の登山口から「草沼山」に上がる登山道が、奥に見える尾根を通っています。手前に見える尾根には、これから登ることになる[かすみ坂]が通っています。
〜が北方向にあり、後方には砺波平野の一部が見えています。「つくばね山」−「草沼山」−高清水山系主稜線(道宗道が通る)〜と道が繋がっているためか、「草沼山」は『奥つくばね山』とも呼ばれていたらしい。
〜の奥には「鍋床山」が見えました。『高清水山系』最南端の峰になります。『高清水山系』は南北に長い山域です。最北端の「前八乙女山」から最南端の「鍋床山」までの総延長は18kmほどにもなります。
突然ですが、この眺望場所で、新しい踏み跡の主であられた「先発の方」にお逢いしました。その御仁は、ヤマレコ登録ユーザー「やまちゃん※」さまでした。本日一番乗りだった「やまちゃん」は、藪と新雪に苛まれていて撤退しようと引き返してきたのでした。『三人寄れば〜』ということで、「やまちゃん」さまにここから合流して頂きました。
※:正しいユーザー名は別です。
〜に砺波平野が広がり、ずっと奥には「宝達山」=(枝の後)があります。また、眼下の谷には名勝「夫婦滝」があるはずです。ここ「高落場山」で集められた天然水が、大滝山−夫婦滝−打尾川−山田川−小矢部川〜と流れ富山湾に注いでいます。
〜と、私はずっと殿にいて、楽をさせて頂いておりました。オーバーウェイトで、新雪に深く『ごぼり※』ながら(ルートの所どころに穴あけながら)、やっとやっと皆様について登っていました。
※:石川と富山の方言です。雪や泥に足がはまる様を表現しています。
〜方々(女性4名と男性2名)に追い越されました。この箇所が新雪が吹き貯まっていて、一番の難所でした。私の場合は復路の下りでは、雪に全身が埋まって「スノーマン」の状態になりながら、這うようにして下山するはめになりました(見た目はマシュマロマンだったかも?)。
〜まできました。下山する体力を残して計算するならば、私は体力の残高はほぼゼロでした。余裕の「やまちゃん」さまは、なにか御用があってのか[タイムアウト]を宣言され、下山していかれました。たいへんお世話になりました。「やまちゃん」がいなかったら私達コンビもここまではこれなかってでしょう。
〜が、よい日差しのおかげか、まったりとした感じに見えています。実は、2週間ほど前、O君、S君を含む3名で、「医王山」に登っています。
(以下にリンク↓)
● 金沢の奥座敷的な『医王山』に登る〜暖冬の1月!春山気分の冬山登山〜
https://yamare.co/2197922
〜のどかな風景です。北方向(画面の右手奥)に、「宝達山」が見えています。「宝達山」から北に能登半島が延びていますが、「宝達山」の山麓あたりから北の地域が、『能登の国』になります。
〜の裏手にあるお店にお邪魔します。こちらの美術館は最近まで、改修工事のため休館しておりました(約1ヶ月半)が、先週(2020年2月3日)、リニューアルオープンしたばかりです。
〜「ショット」=(カクテル)をたくさん頂きました。こちらのお店は、日本バーテンダー協会石川県本部長さんのクラブでした。『その節は〜注文の多い客で申し訳ございませんでした。』
装備
個人装備 |
ザック
キャップ
スノーシュー
グローブ
軍手
コンデジ
スマートホン
GPS
予備電池
雨具
タオル2本
温かいカフェラテ(サーモスで保温)
行動食
水1L
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感想
___【 良かったこと 】___
● 今期は雪不足の冬だが、たまたま先日、積雪がありスノーシューハイクが出来る状態になった。
● 朝から良い天候に恵まれ、雪山でも良い出合に恵まれた。
● 下山後、疲労困憊していた割には、仲間と楽しく打ち上げ出来た(宴会を楽しめた)。
___【 悪かったこと 】___
● 途中で撤退し「高落場山」の頂上に上がれなかった(登頂ならず)。
● 雪の「高落場山」に挑むにあたっての見通しが甘かった。特に、新雪が積もったばかりで、登りにくくなっていることを考えていなかった。
___【 最後に 】___
山頂目前にして敗退することになり、肉体的にはかなり疲労しました。しかし、『登り切れなかった登山』のわりには、清々しい気分で降りて来られました。「良き友」と「山で出合った方々」がいてくれたから、救われたのだと思います。
実は、「高落場山」の2日前、私はソロで、近隣にある「牛岳」に挑みました。しかし、新雪に深く『ごぼり※』まくり、途中で撤退しております。今回は、アフターの打ち上げで『牛』を焼いて食べましたから? ぜひ、「牛岳」には、再チャレンジしたいと考えております。
※:ご当地ならではの方言です。
___【 以前の「高落場山」の記録 】___
4年ほど前に、ソロで「高落場山・高清水山」の周辺を徘徊しております。
● 高落場山・高清水山〜霧霞の「かすみ坂」を登る・下りは「竜の骨道」〜
2016年11月6日(日帰り)
https://yamare.co/999002
___【 先日の山行記録のリンク 】___
2週間ほど前、三人が「ワンチーム」になり、金沢と南砺に跨がる「医王山」に挑んでおります。この時はまだ積雪が少なく、るんるん気分で完登しています。
● 金沢の奥座敷的な『医王山』に登る〜暖冬の1月!春山気分の冬山登山〜
2020年1月26日(日帰り)
https://yamare.co/2197922
コメント
この記録に関連する登山ルート
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お世話になりました!
それにしてもきめ細かいレコですね。
南砺の山々の山座同定がすごい!
下山後の焼き肉、お酒、第7の梯子!
こちらにもかなりビックリです(^_^;)
うらやましい(笑)
今回はお陰さまで楽しい雪山ハイクとなりました。
またどこかのお山でお会いしたいですね♪
yamachan41 おはようございます。わざわざ投稿していただき有難うございます。
ここで、少しだけ自己紹介させて下さい〜
私20代の頃の数年間、高岡(片原町や蓮花寺などで)に住んでいたことがあります。
「二上山」にも何度か登りました〜
城光寺の野球場や二上まなび交流館(旧青少年の家)から登る散策路が気持ちよかったのを覚えています。
本格的に登山を始めたのは、40代にっなってからのこと〜
白山室堂センターの広場で仲間たちと(無許可で!)バーベキューをした頃から
山にはまりました。
今は50代後半〜
まだ私は成長し続けています。ただし、体の横方向のみですが(笑)
飲兵衛さんなので太りますが〜
今後もなんとか呑みながら生き続けようかと思って(重って)おります。
〜ではまた。
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