知床単独縦走(羅臼〜岬〜相泊)
- GPS
- 196:30
- 距離
- 74.6km
- 登り
- 5,083m
- 下り
- 5,200m
天候 | 詳細下記 3月の天気図 :https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/wxchart/quickmonthly.html 前面も長いが回復も遅いと感じた。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪の量は特別少なくはなかった。 |
その他周辺情報 | 熊の湯、民宿とおまわりは天国のようなところ。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下(予備)
グローブ
オーバー手袋
黒軍
赤軍
ハンガロン
フリース
薄いダウン
雨具
ゲイター
ネックウォーマー
バラクラバ
毛帽子
靴
予備靴ひも
ザック
アイゼン
ピッケル
スコップ
ゾンデ
茶セット
米スパ(130g*6
110g*4)
乾物
行動食
非常食
水筒(保温性)
ガスカートリッジ(430*2)
コンロ
コッヘル(大小)
ライター
1/50000地図(予備)
コンパス(予備)
笛
計画書
ヘッドランプ(予備)
予備電池
ラジオ
天気図
筆記用具
ファーストエイドキット
ファイヤーセット
針金
携帯
時計
ナイフ
カメラ
テント
フライ
マット
風呂マット
シェラフ
シュラフカバー
スノーシュー
ストック
のこ
|
---|
感想
秀岳荘4Fでゴロゴロ雑誌を読んでいたら知床の記録が目について,その日の夜には計画が完成した。
2/29,3/1で函館から羅臼まで運転。初めての知床連山と流氷にテンションが上がる。熊の湯で疲れを癒し,英気を養っていると偶然民宿の方にお会いして,相泊まで迎えに来ていただけることになった。セコマで買った最後の晩餐を食べ車中泊。
Day1:熊の湯(6:00)羅臼平手前(11:00)羅臼岳(12:00)羅臼平(12:30)=C1
快晴 スタートから1hほどで人とすれ違う。その人のトレースがピークまであった。以降9日間誰とも会わず話さず。2ヶ月くらい歩く山に行ってないせいで非常にしんどい。左岸尾根は快調。泊場はだだっ広く静かでいいところ。熱中症っぽくなりながら羅臼平へ向かう。適当なところにザックデポしてEPで羅臼At。直下はやや急だが問題ない。国後島がすぐそこに見える。尻滑りで降りてザック回収して羅臼平へ。ここは風の日は使えないだろう。ブキ,ションボト忘れに気がつく。
Day2:C1(5:00)南岳(9:15)知円別岳(10:30)硫黄岳(11:15)ルシャ山手前Co1000付近(13:30)=C2
曇り,微風 EPで出る。南岳手前までは快調。次第にガスってきて地図読みが難しい。天気待ちを繰り返しながらだましだまし知円別まで。少し東に下ろしたところから硫黄岳At。だいたい西側をいく。直下は急で帰りはBSした。戻ってからも視界なくテンバまで苦労した。東岳からルシャは傾斜はないが,カリカリ。バリズボでスネがめちゃくちゃ痛いがスノーシューだと滑って怖い。2日後から荒れるので明日のテンバはあまり進められないことを考え早めにC2。ビニションしたら穴空いててシュラフが濡れた。ぴえん。
Day3:C2(6:00)ルシャ二股(8:30)右岸尾根Co500手前樹林帯(10:00)=C3
ガス 思ったより天気が良くない。岬方面にはガスが濃くかかている。ルシャ山の下までEP。ほぼ平らなところでもスノーシューでは滑る。樹林帯に入ってからスノーシューに変え,コンパス切って二股まで。中股に降りてしまい渡渉が面倒だった。右股沢左岸に降りたかった。明日明後日はデカイL→冬型だが体力的にここから2日で岬はしんどいと思い・862コルまで進めることにする。がガス濃くCo500で木が途切れ視界50以下なのでカンバ帯まで下げて掘り下げてテント。この低気圧の後にもやばそうなのが来ることがわかり怖い。明後日の冬型の緩みが早ければ862まで行くことにする。
Day4:C3=Ω4
風雪 朝はまだ風弱い。昼前に起きるとテントが1/3埋まっていたので横に雪洞を掘る。びしょ濡れで寒い。ラジオ占いは水瓶座の12位を告げる。何かが起こる。
Day5:Ω4=Ω5
なるほどシュラフがびしょ濡れで極寒。12位も頷ける。起きるといる口が吹きだまっており酸欠。中から排雪1h。あとはグダグダ過ごす。謎に電波が入る。電波が入ると安心してはいけないところで安心感が出てしまって良くない。
Day6:Ω5(5:30)稜線(7:30)862北コル(8:20-11:20)知床岳(13:30)ポロモイ岳南コル(15:30)=C6
ガスのち晴れ 今日が勝負だ,と意気込んで出るもガスガス。稜線までは視界50気になる風だが100%晴れるので突っ込む。稜線で少し太陽。しかし・862から岬方面はガスガスなので北コルで時間待ち。いやでも声が出る。この辺は泊まれるが風が不快と思う。11時に敗退が確定して絶句。もう少しだけ待つと海から晴れてきた。ゴネ得,僥倖。ここからの登りはEストック。台地からはスカッ晴れで鼻歌が出る。適当に東西稜線に乗って知床岳へ。スノーシューが壊れたのでそのままアイゼンだがピークまでスノーシューでいける。知床沼手前は細いが雪庇は赤ちゃんサイズ。ポロモイ岳南コルは教科書的イグルー適地。国後と流氷と月を眺めながら長かった1日を振り返る。なんとかなりそうだ。
Day7:C6(6:00)ウィーヌプリ(8:30)岬(12:00)念仏岩=C7(15:30)
晴れ 引き続き晴れ。貫徹が近づいた。ポロモイ岳下までEストック。風ははじめ気にならないだがじきやんだ。特に何もなくウィーヌプリまで。そこから細く両側入れている。危ない感じではないが木からの落雪もあるしラッセルだしで非常に面倒臭い。文吉湾に降りて岬まで。降りも結構疲れた。しばしシュラフを乾かしながら歩く。快適さと時間と相談しながらテンバを進める。カブト岩は鹿道いったがfixもあった。念仏岩まで行くと岩陰に流木が溜まっていた。空腹を耐えた甲斐があった。流氷ロックを味わい大いに夜更かしした。人生。
Day8:C7(8:00)ペキンの鼻(12:00)モイレウシ河口(14:50)化石浜の番屋(16:30)=C8
曇り 大潮(満潮14:12) 散々な1日だった。 念仏岩は上部からバンド状と下降にfix。ペキンの鼻は潮位高く手前の番屋にも行けず手前の急斜面から大きくまく。下降は適当に。この辺から巨岩帯。メガネ岩はへつってくぐる。13:00に剣岩に着くが潮位高い。すぐ横のルンゼを登るもヤバすぎて引き返し。少し戻って傾斜ゆるいところからも敗退。次第にガスってきて暗い気分になる。耐えれそうな気温なのでドボン覚悟でつながっていない流氷に乗る。案の定ドボンで下半身ずぶ濡れ。もうどうでも良くなり以降ジャバジャバいく。モイレウシ河口で焚き火しようと思っていたが薪イマイチ。明日の干潮の時間も考えもう少し進める。次の岩は下にfix。タケノコ岩も流氷ドボン。巨岩でだるいところは鹿道トラバースしながら化石浜の番屋まで。結局焚き火できずに寒い夜。体も濡れるし暗いしで沢の悪天の日みたいだった。
Day9:C8(7:30)相泊(10:30)
曇り 大潮(干潮8:30) いよいよ最終日だ。濡れた靴を履いていく。夜爆音がしたと思ったら番屋の脇で雪崩が起こっていた。化石浜南の入江は干潮時で転石と流氷使って問題なし。観音岩は下りにfix。急いで相泊まで。車に乗って5分で大粒の雨となった。午後には大雨で通行止になったらしい,危なかった。
熊の湯へ直行。靴擦れと日焼けで痛い。とおまわりで一泊し,12hのロングドライブで深夜に帰函。
はじめまして。
知床、一度は行ってみたいです。
また、消えてしまった写真、是非拝見したいです。
標記についてご存じかもしれませんが、試す価値ありです。
https://www.photografan.com/camera-gear/data-recovery-software-tool/
コメントありがとうございます。
本当にいいところでした。
写真はフィルムで撮っていたものを紛失してしまったのでどうにもならないんです…
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する