槍ヶ岳〜奥穂高岳縦走
- GPS
- 49:57
- 距離
- 33.6km
- 登り
- 2,978m
- 下り
- 2,973m
コースタイム
21日 8:31槍ヶ岳山荘-9:22中岳-10:19南岳-10:26南岳小屋11:22-12:40Hピーク-12:59A沢のコル-13:49展望台-14:16北穂高小屋
22日 5:26北穂高小屋-5:29北穂高岳-5:54最低のコル-7:23涸沢岳-7:43穂高岳山荘8:08-8:47奥穂高岳9:24-10:21最低コルの分岐-10:50紀美子平-11:30前穂高岳11:47-12:12紀美子平-13:28カモシカの立場-14:05岳沢小屋14:25-15:45登山口-16:05上高地バスターミナル
天候 | 20日 晴れのちガス 21日 小雨のち晴れ 22日 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは上高地バスターミナルにあり 上高地バスターミナルのコインシャワーは16時まで |
写真
感想
今回は槍穂縦走を何度もやっているM氏からお誘いがあり、最終的には1ヶ月前に気持ちを固めた。計画は上高地から入って1泊目槍ヶ岳山荘、2泊目穂高岳山荘で上高地へ。誘ってくれたM氏はジャンダルムに行きたかったのだが、私が強く抵抗した。
新宿からさわやか信州号で出発。今回はちょっとリッチにグリーンカーを利用、とても快適だった。いつも使っているネックピローは不要だった。
20日 上高地バスターミナルに到着して、朝の身支度。河童橋から梓川、山並みを眺め出発する。ほぼノンストップで横尾山荘まで歩く。槍沢ロッヂのところにおいてある、望遠鏡からは残念ながら槍の穂先は見えず。
ババ平からは見晴らしがよくなる。大曲の手前には大きな雪渓が残っていた。今年は雪渓がよく残っている。大曲から天狗原の分岐までが暑かったこともあるのか、長く感じられ疲れた。少しずつ高度を上げていくと、槍が見え始める。「槍はやっぱりかっこいいね!」と言いながら、ゆっくり歩いた。
槍ヶ岳山荘に到着し、受付をする。今日のお部屋はいわつばめ、平日なのでスペースは超余裕なのがうれしい。今日のうちに槍にのぼろうと空身で出発、少し槍の穂先にガスがかかり始めていた。
初めて槍にのぼったのは2年前、お天気が悪い中、大天荘から東鎌尾根を歩いてきて、ガスガスの中だった。2年経って、山登りも板についてきたなあと思う。岩場も鎖も梯子も恐怖感はなくなった。あっという間に山頂に着き、残念ながらいい眺めはなかったけど、お決まりの記念撮影をする。
山荘に戻り、まずは「キッチン槍」でビールで乾杯する。前回泊まった時にはパンにありつけなかったので、スタッフの方にパンのことを確認する。朝6時くらいから販売しますとのこと。明日はもっと早く出発する予定なので、今回もパンは無理だなあと思った。
その後、暖かい談話室で過ごす。廊下もストーブをつけていたが、結構冷えを感じた。
水は無料、お湯は500ml 100円。
21日 予定では5時半くらいに出発し、穂高岳山荘までだったが、朝から雨が結構降っていた。天気予報では天候は回復しそうだが、どれくらいで雨が上がるか・・・。今日どこまで進むか、雨の状況を確認しながら、考える。回りの人たちも同じような状況だった。準備してもらったお弁当(ちまき)を自炊室で食べた。M氏が持ってきたストーブでお湯をわかし、お茶をいただく。
気がついたら7時ちょっと前、「そうだ、パンだ!」とキッチン槍に向かう。残っていたパンは3種類、そのうちの1つを購入、うれしい。これはお天気が悪かった誤算だ。
支度をして外に出ては、「もうちょっと待とう」と戻り、最終的には8時半に槍ヶ岳山荘を出発した。時々雨粒も感じながら歩いていく。大喰岳は山頂のプレートは見つけられず、M氏は「山頂はこんな感じだったような・・・」といいながら通り過ぎ、中岳に着く。きっとお天気がよければ、いい眺めがえられるんだろうなという尾根。ガスの中、マーキングを見ながら歩くが、ちょっとルートをはずして尾根を外れたとき、M氏が「そっちじゃないぞ」と。私の前には歩いている人の姿があったように思った。その人もルートをまちがっているのか、幻覚なのか?ルートに戻ってM氏にそのことを言うと「おーい、間違ってないか?!」と叫んだ。その後南岳小屋のところで、その影の人と会い確認、やはり間違って歩いていて、声は聞こえなかったが、私たちの姿を見てルートに戻ってきたとのこと。
南岳小屋で大休止。ホットミルクを注文し、朝槍ヶ岳山荘で買ってきたパンを食べる。おいしかった!休んでいる間に、外はかなり明るくなってきた。お天気がよくなってきたようだということで、北穂高小屋まで行くことにする。
小屋を出ると、すぐ大キレットのくだりが始まる。お天気は一気に回復、レインウエアもほぼ乾き、最低鞍部でレインウエアを脱いで歩く。長谷川ピークは、通り過ぎてM氏が振り向いて「あ、長谷川ピークだ」と。戻って、「Hピーク」と文字が書いてあるところに座って記念撮影をした。飛騨泣きのところでは、北穂側から来る人がいてゆっくり待った。ここはきっとの下るほうが怖いんだろうなと思って見ていた。うえに大きな岩が乗っかっているようなところを巻いてのぼっていく。
北穂高小屋に到着。穂高岳山荘まではやっぱりロングだなあ、私としては体力的にここでちょうどいい感じだなと思った。宿泊の手続きをする。おそらく1人1枚の布団で大丈夫だろうとのこと。M氏はいつも縦走でこの小屋を通り過ぎていたとのことで、今回泊まることになってそれはそれでよかったよう。
お部屋に荷物を置いて、まずは山頂に行こうと。小屋の横の石段を登ると北穂高岳の山頂だ。戻って外のテラスで乾杯する。ガスっていて眺めはない。食堂が談話室になっていて、食事までそこで過ごす。クラシックが流れている。山にきて、のんびりこういう時間が贅沢で結構好きだなあと。
夕食はしょうが焼きでおいしかった。食器も「北ホ」のマークがあったり、しゃれている。食事の後、余っているお湯でコーヒーでも飲もうと食堂に戻ると、何やら。。。スタッフの方が生ハムを切っているのだった。名物だとかで、飲むつもりはなかったのに、ついつい生ビールを注文して飲んでしまった。これも贅沢〜。
北穂高小屋はトイレと乾燥室は別棟、乾燥室は結構強力な感じでよい。水、お湯とも無料なのにはびっくり。
明日はどうするか、M氏はジャンダルムの入り口だけは行こうと。私はぜひ前穂に上りたい。両方やって、上高地までは結構長いので、岳沢小屋に泊まるのもありかなと。
22日 天気予報は一時雨とある。朝お弁当を少しおなかに入れ、少し明るくなってきて出発しようかなと思ったら、テラスのところの売店がもう営業しているではないか。モーニングコーヒーに惹かれて一杯飲んで出発した。
北穂高岳を通り、だんだん明るくなり、お天気もいい感じ。遠くの山々が見渡せる。昨日歩いてきた槍からの尾根もよく見える。この前歩いた焼岳もはっきり見える。もう鎖も梯子も何のそのという感じ。
涸沢岳からの眺めもよく、穂高の山々はぎざぎざで格好いいなあと。穂高岳山荘で一休みしたあと、奥穂へのぼる。頂上の祠に手を合わせて、今回の山行の無事を祈った。
ジャンダルムのほうを見ると歩いている人が見える。昨日の小屋で、冬山のトレーニングで20kgをかついで西穂に抜けると言っていた人だ、すごいな。他にはガイドらしき人がロープを持ちゆっくり歩いている女性とか、いろいろ。M氏も先まで行きたそうだが、ごめんなさい、命は大事ですということで、吊尾根を行く。
ジャンダルムから西穂を眺めながら歩いていく。さすがに土曜日、紀美子平は人がいっぱいだった。ザックをデポして、前穂を往復する。紀美子平から岳沢小屋までの重太郎新道はしんどかった。急なくだりが続き、梯子と鎖が多く、疲れてきた足には辛い。岩も今までのより、滑りやすい感じがした。しかし、これをのぼってくるのも大変だなあと。
ちょっと登山道が歩きやすくなってM氏が「大変なところは過ぎたな」と言ったとたん「この先、事故多発地点、まだまだ気を抜かず安全に下山してください」と書かれた札がぶら下がっていたのには大笑い。確かにまだまだその後も大変だった。
泊まってもいいなと思っていた岳沢小屋に到着、暑かったこともあり、CCレモンを買って飲む。入り口には満員で予約じゃない人は談話室に寝袋でと書いてあった。これはもう帰るしかないねと、上高地へ向かう。上高地までの1時間半は疲れてしまい、石で足をとられたり、くだりの歩きはまだまだ課題だと思った。
私にはまだ先かなと思っていた槍から奥穂高への縦走、M氏のおかげで楽しく、無事に歩けた。
今回の山行でひと区切り、訳あってしばらく山には行けなくなる。来年の夏山には縦走できるくらいの体力をつけることを目標にまたがんばろうと思う。
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