高尾山でへろへろ(過去レコです)。


- GPS
- --:--
- 距離
- 12.2km
- 登り
- 879m
- 下り
- 677m
天候 | 曇り。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所はありません。 |
写真
感想
2009年4月16,17日と東京出張、これを利用して姉夫婦に高尾山に案内してもらうことにした。二日間缶詰め状態での会議が3時半に終わり、地下鉄大門駅から大江戸線で新宿へ。小田急小田原線で新百合ヶ丘まで行き、多摩線に乗り換えて栗原へ。栗原駅へ姉が迎えにきてくれていて、徒歩5分で自宅へ。この晩は、義兄の手料理の晩餐。
翌朝6時半に出発。栗原駅から多摩線で小田急永山まで行き、そこからタクシーで聖蹟桜ヶ丘まで、そして京王高尾線で高尾まで。高尾駅から乗った西東京バスは登山姿の人で満員。途中、「夕焼小焼」という愉快な名のバス停を経て、終点の「陣馬高原下」に到着。8時20分、陣馬街道を和田峠に向かって歩き始める。義兄を先頭に、姉、わたしと続く。義兄は結構足早やに歩いているが、大勢の人たちがわたし達を追い越して行く。東京の人はこんな山の中でも足が速いんだと感心する。しばらく歩くと左手に山道があり、アスファルト道路と別れそこに入る。ヒノキの林の中、根っ子の這いまわる道は昨日の雨で濡れ、根っ子に乗らないように身をつけながら登る。なんだかお腹の調子が悪いぞ。時々ゴロゴロとお腹が鳴り、ぐっと堪える。またもやゴロゴロ、ん? これは逆蠕動、したいのを我慢しながら、冷や汗をかいて登る。和田峠からの道と合流し、適当な場所はないかと見渡しながら登るが、良く間伐された林の中には隠れる場所は無い。う〜ん、もう駄目だ、と思って天を見上げると、雑木林の間から何やら建物が見える。陣馬山の頂上のようだ。トイレらしき建物も見える。やった〜、もう少しの辛抱、姉夫婦と別れてトイレに飛び込む。ふ〜! 登山口から1時間半、うち30分はお腹と格闘しながらの登り、よく我慢ができたもんだ。広々とした山頂には茶店が2軒、真ん中に大きな白い馬の像が立ち、その前で記念撮影。360度、素晴らしい景色が見える筈だが、あいにくの曇りで遠望はない。お腹もすっきりし、明王峠に向かう。いよいよ高尾山に向けての縦走の始まりだ。「関東ふれあいの道」と書かれた立派な標識が要所要所に立てられている。それとは別に、石板に「関東ふれあいの道」と彫られ、「陣馬高原下」と「「高尾山口」の間19kmの中で、今どこにいるのかと一目で判る道標が、ほぼ1kmごとに置かれている。幅の広い尾根道には、うっすらと靄がかかり、これから晴れそうな予感。下り基調のほぼ平坦な尾根道歩き、姉が先頭に立ってスタスタと進む。道端にはスミレが咲いている。高尾山にはタカオスミレという品種があるそうだが、どれがそうなのかは分からない。唯一、歯がギザギザのエイザンスミレだけは鑑別出来る。40分ほどで明王峠に到着。ここにも茶店があるが、人の気配はない。丹沢の山々が並び、よく見るとその向こうにぼんやりと大きな富士が座っているのが見える。ベンチに腰を下ろして一服。ここから相模湖駅までのルートが分かれていて、5.4kmと記されている。われわれはまだまだ元気、尾根道を景信山(かげのぶやま)に向かって進む。登ったり下ったり、広い尾根道は快適だ。堂所山を巻く道には、「夕焼ふれあいの里」への道が分かれている。おそらく「夕焼小焼」のバス停に向かうのだろう。ヒノキの植林帯の中の道、道端にはヒトリシズカが咲いている。あちらにも、ほらこちらにも、こんなに沢山、これは一人静かなんてものではないぞ、賑わし過ぎるほどの群生である。登りが続く、階段が現れる。これを目にして姉はひと休み。登りはふうふう、平坦になればスタスタ、下りは小走り。これではダメだよ、一定のペースで登らないとと、わたしが先頭になってゆっくりとしたリズムで階段をあがる。ゆっくりなので会話も出来る。これなら楽だと云うが、先頭を交代するとまたふうふう。平坦になると相変わらずの早足。こりゃどうにもならんね。陽も照り始め汗が流れる。階段が何度も現れちょっとしんどい。陣馬山から1時間20分程で景信山に到着。茶店が建ち並び、広い山頂はベンチで埋められている。そこに大勢の人が休んでいる。丁度12時、われわれもベンチに座っておむすびを頬張る。桜は僅かに花を残すのみ。山並みが続き、これから向かう小仏城山の鉄塔、さらに向こうに高尾山が見え、あんな遠い所まで行くんだと思うと気が萎える。30分程休んで元気も回復し、東京と神奈川の県境の尾根を城山に向かって景信山を下る。30分ほどで小仏峠に至る。ちょうどこの下を、渋滞情報でよく聞く名前の中央高速道路小仏トンネルが通っているのだろう。「小仏バス停2.8km」の標識がある。この縦走路はどこからでも入れるし、疲れたらどこからでもエスケープルートに入る事が出来る。小仏峠からは東海自然歩道と合流。しばらく行くと見晴らしのいい場所に出る。ここにも茶店があり、本当に便利な山であるが、道が合流するたびに人の数がどんどん増えて来る。ベンチに座って相模湖を見下ろし、しばし休憩。ここから20分ほどで小仏城山に到着、景信山から1時間経っていた。城山を下り40分ほどで一丁平に至ると、車座になって酒宴を開いているグループが現れ始める。もうここは山の世界では無く、公園である。陽当たりのいい尾根に八重桜が満開。ボランティアのおじさんが、桜の説明をしてくれる。「普通は桜の花びらは5枚で、中に雌しべとその周りに雄しべがあるが、雄しべが花弁化したのが八重桜。八重桜の雌しべからは葉が出てくる、ほら。一枚でるのと2枚でるのがあり・・・・」、万葉集の歌も飛び出す。最後の登りを頑張り高尾山山頂でひと休み。07年4月にミシュランが日本についての旅行ガイドガイド「MICHELIN Voyger Pratique Japon」を発行し、高尾山を最高ランクの三つ星に指定した。山では富士山と高尾山だけである。「東京中心部から約50キロ、約50分の八王子近郊にある」、「山の斜面には亜熱帯から温帯の木々からなる美しい林が広がっている」、「山頂からは東京のすばらしい眺めを楽しむことができ、天候に恵まれれば富士山を臨むことができる」。ミシュラン効果は抜群で、京王電鉄高尾山口駅の07年度の利用客数が前年度に比べ12%増し、110万人に達したというこである。成程、外国人の姿も混じっているが、なんといっても若者たちの姿が多い。頂上から1号路を下ると高尾山薬王院の境内に入り、ご本社に参拝。ここはお寺とは知らず、2拍2礼、ん?何だか変だぞと思った時はあとのまつり。え〜い、ま、どうでもいいや。法螺の音が鳴り響き、ご本堂で護摩供養が始まる。料金は3千円から10万円以上まで。坊主マル儲けとは良くいったもんだ。杉の大木が何本も立つ境内を下り、浄心門をくぐり参道を歩く。ケーブルカーがあるという話しを聞いたらもう歩く気は失せ、高尾山駅に向かう。急勾配のケーブルカー、新緑のモミジの間を下り、清滝駅へ。本日の全行程は7時間半、足がつりそう、東京の便利な山とはいえあなどってはいけない。
京王電鉄高尾山口駅から電車に乗り、次の高尾山駅で姉夫婦と別れ、JRで東京駅まで約1時間。たしかに東京近郊の人にとってはアクセスの良い山で、高尾山以外にも足を伸ばせば山歩きの気分も味わえ、まだまだ訪れる人は増えるだろう。
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