八甲田山(過去レコです)。
- GPS
- --:--
- 距離
- 2.5km
- 登り
- 88m
- 下り
- 91m
天候 | 晴れ。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2006年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所はありません。 |
写真
感想
2006年9月29日、岩木山に登った翌朝、目が覚めると右足首が痛み、見ると足関節の外側がぽ〜んと脹れ上がっている。ホテルの窓から見える岩木山は、頂上の雲も取り払われ、優雅な裾野を広げた美しい姿を横たえている。この姿に魅せられて嶽温泉から登ってしまったが、予定通りスカイラインから登ればこんなことにならなかったのに、と悔やんでも後の祭り。本日は酸ヶ湯から八甲田大岳に登る予定であったが、歩くのもままならず断念。小さな山なら良かろうと、ナビを恐山に設定してみると、弘前から4時間程かかるようだ。陸奥湾を左手に見て、下北半島を北上し恐山に着くと、そこは山ではないことが判明した。硫黄の臭いがただよい、自噴の温泉があちこちから吹き出る場所に地蔵さんを祀った仰々しい寺を建て、恐ろしげな名前をつけてある。中にも入らず引き返すことにした。ナビを八甲田ロープウェイに合わせ、眠気を払いのけながらもと来た道を引き返した。
八甲田山という名前の山はなく、多くの峰々の総称である。酸ヶ湯から大岳に登ろうが、ロープウェイで田茂萢岳(たもやちだけ)まで歩こうが、八甲田は八甲田である、と自分に言い聞かせる。一応登山靴に履き替え、往復1800円のチケットを購入してロープウェイに乗り込む。100人乗りのゴンドラの最前部に座り、見上げると、山頂駅あたりはぼちぼち紅葉が始まっている。標高差650mを10分で登り、八甲田ゴードライン30分コースを巡る。八甲田は明治35年に起きた陸軍第八師団の遭難で知られているが、その舞台となった前岳がすぐに目に入る。目を転じれば、円錐形のおだやかな形をした大岳と赤倉岳、その間に噴火でてっぺんが吹っ飛んだ井戸岳、いわゆる八甲田三山がまじかに肩を並べている。八甲田山死の行軍の恐ろしいイメージはどこにも無く、昨日とは違って明るい日差しの下、おだやかな風景が広がっている。足を引きずりながら木道を歩き、湿原に出る。澄んだ水をたっぷりたたえた池塘の周りには、黄金色の草もみじがあたたかくなびき、その向こう、薄緑の笹の絨緞が広がる田茂萢岳には、アオモリトドマツの深い緑とかえでの黄色、ナナカマドの赤が錦絵のごとく紅葉を織りなし、まるで天上の風景の中に身を置いているようである。今は緑色の八甲田三山も、あと1週間もすれば全山紅葉となるのだろう。湿原から山頂駅に戻る道では、大岳のふもとに広がる毛無岱の湿原を見下ろし、北八甲田を十分に堪能出来た。大岳に登り、毛無岱を通って下るはずであったが、もし再び八甲田へ来る日があるならば、大岳だけでなく北八甲田を思う存分歩き回りたいものだ。
万病に効くという酸ヶ湯温泉だったが、翌日、足の脹れは一層ひどくなっていた。帰宅後、1週間経っても右足首の痛みは引かず、右足をかばって妙な歩き方をしていたせいか、左膝、左股関節まで痛み出し、来週に予定していた「下の廊下」は断念せざるをえなくなってしまった。にっくき岩木山、ウ〜ム、残念。
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