ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 230689
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

【鋸岳】 釜無ゲートから第2高点までピストン 

2012年10月06日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
--:--
距離
26.7km
登り
2,091m
下り
2,079m

コースタイム

駐車スペース5:59-(チャリ)-7:45岩小屋7:57-8:27富士川源流分岐-8:53横岳峠9:05-10:36三角点ピーク10:53
-11:20角兵衛沢ノ頭-11:36第1高点11:38-11:44小ギャップ-11:54鹿ノ窓-12:09大ギャップ最下点-12:31第2高点12:56
-13:26鹿ノ窓-13:44第1高点13:59-14:31三角点ピーク-15:21横岳峠15:40-16:00富士川源流16:05-16:29岩小屋16:36
-(チャリ)-17:01駐車スペース
天候 曇り、たまに晴れ、午後はガスまみれ
過去天気図(気象庁) 2012年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車 自転車
釜無ゲート約500m手前の路肩駐車スペースに駐車(工事のおいちゃんにここならいいと言われた)
駐車スペースから岩小屋までMTB(約10km)
コース状況/
危険箇所等
◆釜無川林道
林道の自転車走行を甘く見ていました。
最初の2〜3kmは舗装ですがそのあとはダートで徐々に路面も荒くなります。
歩くのと変わらないような場所も多く、10km弱高低差600mはかなりきついです。
2〜3割は押して歩いてました。
自転車を使用する人はだいたい6〜8km地点でデポしてるようです。
いろんな記録をみると徒歩で2〜3時間ぐらいだったのでチャリなら1時間ぐらいだろうとタカをくくってましたが、1時間45分もかかった上にかなり体力を消耗させられ、正直この行程が今回の山行で一番きつかったです。
しかし、下りは一転、楽ちんこの上なし。
終点までチャリを持って行ったかいがありました。
ペダルも大して漕ぐことはなく体力は使いませんが、スピードが出すぎてしまうのでブレーキとハンドル操作に神経をつかわされます。
転んだら大ケガ必至。飛ばしに飛ばして帰りは25分。
普通のチャリだとパンクのリスク大です。

◆岩小屋ー横岳峠
富士川水源手前までは沢筋を歩きます。
沢を何度か渡りますが大した渡渉はありません。
が、しかし私は足をすべらせ片足入水。のっけからブルーに。
ペイントやテープがたくさんあり迷うことはないです。
水源分岐から峠までは急登。ダケカンバの明るい林が出てくると峠はすぐそこです。

◆横岳峠ー三角点ピーク
薄暗いジラビソの森の中の急登。林道のチャリ漕ぎの次にきつかった。
テープなどの目印はしっかりあるので常に視認しながら行けば迷わないと思いますが、倒木あり、ルートが藪に覆われているところあり適度に荒れています。
ピークに近づくと展望が開け仙丈や北岳、中央アルプスが展望できます。

◆三角点ピークー第1高点
崩れたガケの縁を歩くような箇所がところどころに。
ハイマツが枝をのばしていて歩くたびに崖のほうへと足を押してきます。
ハイマツがルートを隠すようなところもあり目印はしっかりありますが注意してないと見失ないます。
視界不良時は歩きたくないですね。

◆第1高点から第2高点

・小ギャップ 
高低差20-30mほど切れ落ちてます。ほぼ垂直。第1高点側はやや短めだが傾斜がよりきつい。
鹿窓側は距離は長いが鎖を使うのは中間部まで。
左側の草付にルートがありますが傾斜がきついので慎重に。
このルートに気付かずそのまま鎖で直登しました。
小ギャップを登り返し稜線左側(山梨側)の草付を1分ほど歩くとあっけなく鹿ノ窓に着きます。

・大ギャップ
鹿窓からのルンゼの急勾配を途中まで鎖で下り、その後はルンゼ右岸の草付を下り、またルンゼに戻ります。100mほど下ります。
岩稜をはさんで第1高点側に鹿窓ルンゼ、第2高点側に大ギャップから続くルンゼ(便宜上大ギャップルンゼと勝手に命名)があり、この2つのルンゼにはさまれた真ん中の岩稜帯の下部にあるバンドを通ってルンゼからルンゼへ移動します。
鹿窓ルンゼ下降途中に岩稜を横切る踏み跡があり、まだ下へと誘導するテープが下に見えますがこれ以上下らされるのはたまらんとうっかり足を踏み入れてしまうとどん詰まります。
事前にネットで知っていましたが一応確認に行ってみると確かに大ギャップルンゼの右岸には着きますが切れ落ちていてルンゼに下降できません。大ギャップルンゼの草付ルートへのテープがすぐそこに見えるんですがとても下りられそうにないので戻りました。
最下点でルンゼからルンゼへとトラバースし、ザレガレの急登を足を滑らせながら少し登り、大ギャップルンゼを右岸から左岸へトラバースすると草付ルートに取り付きます。あとは第2高点までは急勾配を別にすれば特に問題ありません。
ルンゼはホールドやステップにも小石が溜まっていて浮石も多く落石を起こさずに通過するのは困難です。
先行者が大きな落石を起こしていましたし、私も小石程度のを何度か落としてしまいました。
まず、落石ありきという前提で臨むべきで、先行者がいた場合は安全なところで待機すべきなのと、ヘルメットは必須です。
先行者がいなくても自分が使っている鎖が石を落とします。
私のメットにも2回ぐらい小石が当たりました。

◆下山後の温泉
釜無川沿いの武智温泉に行こうと思って電話したら休業中とのこと。
仕方なくいつものスパティオ小淵沢へ。800円。
工事のおっちゃんに指示された駐車スペース
ゲートの500mぐらい手前です
ここからチャリですが
ゲート前に工事の人が集まっていて
こそこそとチャリを担いでゲートを越えます
ゲート写真は気まずくて撮れませんでした
2
工事のおっちゃんに指示された駐車スペース
ゲートの500mぐらい手前です
ここからチャリですが
ゲート前に工事の人が集まっていて
こそこそとチャリを担いでゲートを越えます
ゲート写真は気まずくて撮れませんでした
ひいこらいいながらペダルを漕いでいくと...
げっ...
左側を無理やりくぐるようにしてなんとか通り抜けました
手前に河原に降りて右岸にわたる迂回路があります
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ひいこらいいながらペダルを漕いでいくと...
げっ...
左側を無理やりくぐるようにしてなんとか通り抜けました
手前に河原に降りて右岸にわたる迂回路があります
林道上部
向こうに見えるのは横岳か?
林道上部
向こうに見えるのは横岳か?
ゲートからの距離表示板が最初2kmごと途中から0.5kmごとに設置されているのでいい目安になります
1
ゲートからの距離表示板が最初2kmごと途中から0.5kmごとに設置されているのでいい目安になります
9km表示をすぎてこの突き当りが林道終点です
9km表示をすぎてこの突き当りが林道終点です
林道終点から岩小屋
中央が横岳
左が三角点ピーク
林道終点から岩小屋
中央が横岳
左が三角点ピーク
終点にチャリをデポ
3
終点にチャリをデポ
岩小屋
避難所として使用していいのは
床下だけってこと?
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岩小屋
避難所として使用していいのは
床下だけってこと?
岩小屋から河原におります
岩小屋から河原におります
沢を登っていきます
ペイントがしっかりあります
沢を登っていきます
ペイントがしっかりあります
沢から離れるとすぐに富士川水源分岐
時間がないので行きはスルー
しかし、ここの水はかなり美味いので汲んでいくことをおススメします
1
沢から離れるとすぐに富士川水源分岐
時間がないので行きはスルー
しかし、ここの水はかなり美味いので汲んでいくことをおススメします
横岳峠まで薄暗いシラビソ林の急登
横岳峠まで薄暗いシラビソ林の急登
ダケカンバの明るい林が出てくると
まもなく
ダケカンバの明るい林が出てくると
まもなく
横岳峠に到着
鋸岳方面
道標に「戸台」の文字が
2
横岳峠に到着
鋸岳方面
道標に「戸台」の文字が
その先にテープが続いていました
今の地図には破線すらないルートですが
あとで調べたら寝木小屋沢ルートと呼ばれる道のようです
昔はメインルートだったみたいですね
工場長さんのブログにありあした
http://koujouchou2.naturum.ne.jp/e1515391.html
その先にテープが続いていました
今の地図には破線すらないルートですが
あとで調べたら寝木小屋沢ルートと呼ばれる道のようです
昔はメインルートだったみたいですね
工場長さんのブログにありあした
http://koujouchou2.naturum.ne.jp/e1515391.html
横岳方面ですが目印の類はなし
このあたりが幕営に利用されているようです
横岳方面ですが目印の類はなし
このあたりが幕営に利用されているようです
残念な焚火跡
枯葉が多いこの場所での焚火はいかがなものか
燃え残りのゴミも
このあたりはゴミが目につき
この山域では幕営は仕方ないにしても後始末だけはちゃんとしてほしいものです
2
残念な焚火跡
枯葉が多いこの場所での焚火はいかがなものか
燃え残りのゴミも
このあたりはゴミが目につき
この山域では幕営は仕方ないにしても後始末だけはちゃんとしてほしいものです
横岳峠から仙丈がちらっと
横岳峠から仙丈がちらっと
横岳峠から北岳がちらっと
峠の展望はこんなもんです
横岳峠から北岳がちらっと
峠の展望はこんなもんです
峠から三角点ピークまではまたまたシラビソ林の急登です
倒木多し
プチ藪漕ぎも
峠から三角点ピークまではまたまたシラビソ林の急登です
倒木多し
プチ藪漕ぎも
三角点ピークが近づいてくると
展望も開けてきます
仙丈も
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三角点ピークが近づいてくると
展望も開けてきます
仙丈も
北岳もばっちり
そして鋸第1高点も姿を現しました
5
そして鋸第1高点も姿を現しました
北岳、仙丈の2ショット
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北岳、仙丈の2ショット
鋸と北岳
崖っぷちのルート
2
崖っぷちのルート
トダイヤマハハコ?
この時期まともな花はヤマハハコぐらいですね
3
トダイヤマハハコ?
この時期まともな花はヤマハハコぐらいですね
三角点ピークの紅葉
5
三角点ピークの紅葉
三角点ピークの道標
写真上に行くと三角点があるはずなのですが見つけられませんでした
時間もないのでさっさとあきらめ
三角点ピークの道標
写真上に行くと三角点があるはずなのですが見つけられませんでした
時間もないのでさっさとあきらめ
三角点ピークから鋸第1高点
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三角点ピークから鋸第1高点
三角点ピークから鋸、北岳、仙丈
ガスがだいぶ湧いてきました
三角点ピークから鋸、北岳、仙丈
ガスがだいぶ湧いてきました
三角点ピークから中央アルプス
さっきまでばっちり見えてたのにこちらもガス
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三角点ピークから中央アルプス
さっきまでばっちり見えてたのにこちらもガス
第1高点山肌の紅葉
ガスを添えて
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第1高点山肌の紅葉
ガスを添えて
ルート横は切れ落ちてます
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ルート横は切れ落ちてます
三角点ピークを振り返って
手前の岩がルート
三角点ピークを振り返って
手前の岩がルート
第1高点が迫ってきました
1
第1高点が迫ってきました
角兵衛沢ノ頭
下降点の目印テープが見えます
5
角兵衛沢ノ頭
下降点の目印テープが見えます
三角点ピーク
赤と黄色のコントラスト
10
赤と黄色のコントラスト
第1高点まであと少し
第1高点まであと少し
第1高点到着
休憩せずに第2高点へと向かいます
4
第1高点到着
休憩せずに第2高点へと向かいます
しかし仙丈も北岳もガスの中
しかし仙丈も北岳もガスの中
第2高点もガスにまみれつつあります
第2高点もガスにまみれつつあります
小ギャップ
鎖が見えるでしょうか
小ギャップ
鎖が見えるでしょうか
小ギャップ第2高点側の壁
鎖の中間ぐらいから左側の草付へルートがありましたが気付かずそのまま鎖を伝って直登
小ギャップ第2高点側の壁
鎖の中間ぐらいから左側の草付へルートがありましたが気付かずそのまま鎖を伝って直登
小ギャップ第1高点側の壁を見下ろしたところ
ほぼ垂直
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小ギャップ第1高点側の壁を見下ろしたところ
ほぼ垂直
小ギャップを越え草付の道を1分ほど歩くと
小ギャップを越え草付の道を1分ほど歩くと
あっけなく鹿ノ窓
8
あっけなく鹿ノ窓
鹿ノ窓から第1高点を振り返ったところ
鹿ノ窓から第1高点を振り返ったところ
鹿窓ルンゼを下降します
かなりの高度感
スッテプには小石が溜まってて落石させないようにするのに神経を使います
2
鹿窓ルンゼを下降します
かなりの高度感
スッテプには小石が溜まってて落石させないようにするのに神経を使います
対岸のルンゼを第2高点へと登る先行者
しかしマーキングのあるルートはその右の樹林帯にあります

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対岸のルンゼを第2高点へと登る先行者
しかしマーキングのあるルートはその右の樹林帯にあります

鹿窓ルンゼ下降途中から鹿窓を見上げたところ
鹿窓ルンゼ下降途中から鹿窓を見上げたところ
テープを追ってひたすら下降します
中央左側に見えるテープが最下点でここから左側にトラバースします
1
テープを追ってひたすら下降します
中央左側に見えるテープが最下点でここから左側にトラバースします
途中にある対岸方向にむかう紛らわしい踏み跡
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途中にある対岸方向にむかう紛らわしい踏み跡
このフェイクルートの先に
なんとマツムシソウが咲き残ってました
4
このフェイクルートの先に
なんとマツムシソウが咲き残ってました
最下点から対岸の大ギャップルンゼを見たところ
Y字型のガレ沢の左が大ギャップから続くルンゼ
右側のガレ沢の頭が第2高点
左下のバンドを下ってガレ沢右岸を少し登りY字の又あたりをトラバースして右側の草付へ
最下点から対岸の大ギャップルンゼを見たところ
Y字型のガレ沢の左が大ギャップから続くルンゼ
右側のガレ沢の頭が第2高点
左下のバンドを下ってガレ沢右岸を少し登りY字の又あたりをトラバースして右側の草付へ
鹿窓ルンゼから大ギャップルンゼをつなぐバンド
しっかりペイントがあります
鹿窓ルンゼから大ギャップルンゼをつなぐバンド
しっかりペイントがあります
大ギャップルンゼのガレ沢をトラバースします
対岸にテープが見えます
大ギャップルンゼのガレ沢をトラバースします
対岸にテープが見えます
ガレ沢から大ギャップを見上げたところ
ガレ沢から大ギャップを見上げたところ
大ギャップルンゼの右岸に水場がありました
大ギャップルンゼの右岸に水場がありました
大ギャップルンゼから鹿窓ルンゼを振り返ったところ
中央下部にバンドが見えます
大ギャップルンゼから鹿窓ルンゼを振り返ったところ
中央下部にバンドが見えます
大ギャップ
う〜ん切れてます
大ギャップ
う〜ん切れてます
第2高点へ向かう樹林帯のルート
明瞭です
第2高点へ向かう樹林帯のルート
明瞭です
第2高点から第1高点を見たところ
稜線中央のくぼみが鹿窓あたり
第2高点から第1高点を見たところ
稜線中央のくぼみが鹿窓あたり
第2高点は山頂標はなく甲斐駒のシンボル鉄剣のみ
居合わせた岐阜からいらした2人組みの方に撮っていただきました
5
第2高点は山頂標はなく甲斐駒のシンボル鉄剣のみ
居合わせた岐阜からいらした2人組みの方に撮っていただきました
第2高点からの下り
第2高点からの下り
大ギャップルンゼを見下ろしたところ
右側に鹿窓ルンゼへつなぐバンドが見えます
大ギャップルンゼを見下ろしたところ
右側に鹿窓ルンゼへつなぐバンドが見えます
大ギャップ下部から第2高点
大ギャップ下部から第2高点
鹿窓ルンゼ右岸の草付ルート
鹿窓ルンゼ右岸の草付ルート
鹿ノ窓に戻りました
鹿ノ窓に戻りました
小ギャップから振り返って
稜線の切れ込みの左側が鹿ノ窓です
第2高点はガスにまみれてうっすら見えます
小ギャップから振り返って
稜線の切れ込みの左側が鹿ノ窓です
第2高点はガスにまみれてうっすら見えます
小ギャップ第1高点側の壁
小ギャップ第1高点側の壁
第1高点から三角点ピークに戻る途中
ハイマツと崖の間のわずかなスペースがルートです
2
第1高点から三角点ピークに戻る途中
ハイマツと崖の間のわずかなスペースがルートです
ハイマツに覆われてわかりにくい箇所もいくつか
ハイマツに覆われてわかりにくい箇所もいくつか
名前がわかりませんがきれいな地衣類
1
名前がわかりませんがきれいな地衣類
三角点ピークから横岳峠は下りのほうがルートが分かりにくいです
三角点ピークから横岳峠は下りのほうがルートが分かりにくいです
帰りに寄った富士川源流の水場
めちゃくちゃ美味いです!
しかしなぜに「富士」川?
1
帰りに寄った富士川源流の水場
めちゃくちゃ美味いです!
しかしなぜに「富士」川?
行く途中で足を入水させた渡渉地点
なんてことはない場所なのに...
行く途中で足を入水させた渡渉地点
なんてことはない場所なのに...
岩小屋に戻り
チャリを回収して
林道を爆走
ジェットコースターよりスリル満点
岩小屋に戻り
チャリを回収して
林道を爆走
ジェットコースターよりスリル満点
あっという間に車に戻りますが
砂ぼこりでわが愛車は真っ白
あっという間に車に戻りますが
砂ぼこりでわが愛車は真っ白

感想

今年の目標だった山の一つが鋸岳。
6月に登った甲斐駒から鋸岳へと続く稜線にすっかり魅入られてしまいました。
しかしいつものことながら2度計画して流れ、今回も先週の赤岩尾根の下りでクセになってる膝をやってしまい、またダメかと思ってましたが週末にはけっこう回復。
仕事中に階段の昇降を繰り返し確認しなんとか行けそう。
CWXの上に膝サポーターを装着して臨みました。
鋸岳日帰りは戸台から角兵衛沢か、釜無川から横岳峠が主なルートですが、
自宅からのアクセスを考え釜無川ルートにしました。
一番の問題は大ギャップでも小ギャップでもなく長い林道。
自転車を使ってるレコをいくつか見て、これなら時間をかせげると思いMTBを投入することにしました。

寝坊して予定より1時間遅れてゲートに到着。
いろんなレコに書いてある通り、ゲートには「関係者以外通行禁止」の文字。
ゲート前には工事のおっちゃんが立っていました。
なんか言われるかなと恐る恐る話かけます。
「おはようございます、あの〜、車ここに停めちゃまずいですかね?」
「あ〜、ここはだめだよ。なに?どこへ行くの?」
「...ちょっと鋸岳へ...」
「第1高点?」
「できれば第2高点まで(もうこの時間じゃ無理だと思うけど)...」
「へえ〜元気だね。(車に積んだMTBを見て)自転車で行くの?」
「(やばい!ここでダメって言われたらもうアウトだ)...はい」
「がんばってね」
セーフ。
そんなビクビクしなくてもいいみたいです。まあ、黙認ってことなんですね。
このおっちゃんにきいた駐車場所に車を停め、チャリで再びゲートに行くとなんか工事関係者が数人に増えてるし。
なんとなく気まずい思いで自転車担いでゲートを乗り越えます。
なんでゲートの写真は撮れませんでした。
きつい林道のペダル漕ぎは情報の通り。途中ゲートで会話した工事のおっちゃんが軽トラで追い抜くときに手を振ってくれました。
その空いてる荷台においらを乗っけてくれないかと心底願いましたが、笑顔以上の施しはなし。
あ〜私がかわいい山ガールだったなら。
意地で林道終点までチャリで到着。後半は押して歩いてましたが。

岩小屋ですでに時刻は8時。
第1高点に11時までに到着しなかったら第2高点はあきらめよう。
しかし、横岳峠にはCT1時間40分のはずが1時間で到着。あれ?CT設定長すぎない?
私の足から逆算すると1時間15分ぐらいが妥当と思います。
嬉しい誤算に第2高点までの欲が膨らみます。
が、ここでザックのサイドポケットに入れてた2万5000分の1地形図を落としたことに気が付きます。
撤退の不安要素が追加されました。

結局第1高点に着いたのは11:30過ぎ。第1と第2区間のCTは往復5時間。
4時間としてもちょっと厳しいかも。
(間違えました、5時間は中ノ川乗越までの時間で、第2までの往復は4時間ぐらいです)
暗くなる前には林道に戻ってないとこのルートはやばい。
引き返し時間を13時に設定しせめて鹿ノ窓ぐらいは見たいなと休憩せずにストックを山頂にデポしヘルメットを装着して、第2高点方面へと進みます。
実際は第2高点までは1時間ぐらいで山と高原地図のCTはかなり時間を見積もってます。ただ、今回は大ギャップで先行者の通過を待機しなくてもよかったのですが、他の登山者や大所帯のパーティーに遭遇することも想定して多めに時間を見積もったほうがいいでしょう。

今回遭遇した登山者は全部で6組10名。
往きの角兵衛沢の頭で下降する二人組を見かけるまでは誰にも会いませんでした。
連休初日なのにこの少なさ。
涸沢には負けますが紅葉もなかなかで、混雑を考えるとコスパは高いかな。
釜無ルートの人は自分を含めて2名。
第2高点で出会った岐阜から来られた2人組が2組目。

休憩中に第2高点を若いテン泊の単独女性が通過し、あっやばい、って思いました。
大ギャップで待たされて時間をロスするかもと思ったからです。
しかしそんな心配は無用で15分遅れで出発したのに追いつくことはなく、
第1高点手前で山頂から「がんばってくださ〜い」と励ましのお言葉。
「は〜い、がんばりま〜す」とテンション高めで返します。
すげ〜な。山ガールというよりは山女ですな。
私は自立した女性登山者を敬意をもって山女と呼んでおります。
山頂に着いてデポしたストックを回収しようとすると、...ない。
キョロキョロする私に
「どうしました?」と山女。
「デポしたストックがないんです。」
「えっ、これ忘れもんじゃないんですか?」
と山女の視線の先には彼女のザックのサイドポケットにしっかりしまわれた私のストックが。
「な〜んだ、ちょうどストックがなかったからラッキーって思ったのに、ざ〜んねん。」
いやいや、そこは、落し物だと思って届けようと思ってた、でしょ?
悪びれることなく屈託のない笑顔にこっちも笑ってしましました。
「あ〜あ、ストック欲しかったな〜、でも私ストック上手く使えないんですよ〜」
じゃ、いらないじゃん。
少し雑談、群馬から来たという彼女は昨日仙水小屋でテン泊し、甲斐駒から鋸岳へ縦走、戸台へ戻るらしい。
私の年齢を言うと
「え〜、そうは見えませんよ、10歳は若く見えますよ」
などと嬉しいことを言ってくれるではないですか。
「そんな、おだてても何もあげられるものないですよ」
「ストックちょ〜だい」
「あと100万回言ってくれないとストックはあげられないな〜」
面白い方でした。楽しいひとときをありがとうございました。
ヤマレコユーザーではないそうでですが、ときどき見るとのことで、
彼女にこのエピソードを載せることを了解してもらった上で書きました。
見てくれたかな?

この後はさすがに会う人はいないだろうと思ってたら、横岳峠下りてすぐに横岳峠にテン泊するという単独男性と会いました。
「もしかしてこれ落としませんでしたか?」
と差し出した手には25000分の1地形図が!
ありがとうございました。

正直人と接するのが苦手な私ですが、人気のない山域で人に会うとなぜか嬉しいし、
短い会話でも時間が濃く感じられます。
これもまた山の魅力でしょう。

今回の山行は天気はいま一つでしたが興味のあった大小ギャップも歩けたし第2高点まで行くことができ大変満足でした。
また今回の山行にあたり多くのヤマレコユーザーのレコを参考にさせていただきました。
おかげさまで大きなトラブルもなく達成することができました。
この場をお借りしてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。

満ち足りた気分で車に戻るとわがレガシーちゃんは砂ぼこりをかぶって真っ白に。
白いレガシー...白いレガッタ...ということでこちらをどうぞ。









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コメント

お疲れ様でした。
 私も、いつか登りたいと思い、先日の山行の帰りにゲートの所まで視察?に行ったのですが、やはり車が砂埃で白くなってしまいました。
 林道歩きは、やはり厳しそうですね。とても参考になりました。
2012/10/8 17:53
sssさん、こんばんは
コメントありがとうございます。

そうですか、sssさんも狙ってたんですね。

ゲート手前の道路は石灰質でしょうか、白く細かい砂で敷き詰められていて本当に真っ白になります
今日は車と自転車の洗車をしてました。

林道は厳しいですが日が長いシーズンなら岩小屋を7〜8時に出発できれば第2高点まで行って帰ってこれます。
ただ、目印が頼りのルートなので明るいうちに林道まで戻ることが重要です。

sssさんの視点のレコ楽しみにしてます

下山後にsssさんがよく行かれているおっこと亭に行きたかったのですが時間が遅くなり行けなくて残念でした
2012/10/8 20:05
お疲れさまでした。
サクッと日帰りで鋸岳とは、さすがですねー。
やはり岩がお好きなようで。
まさか、冬の甲斐駒~鋸縦走の下見じゃないですよね?

前半はkanoさんらしくない、男らしく実用的なレコだなーと感心して読んでいましたが、後半の山ガール?山女?のエピソードがいいですね。

私はどちらかと言うと、山女より山ガールの方がいいかなー。
レコ見てくれるといいですね!

ちなみに、拾ったストックを使っている人っているみたいですよ。
「デポ中です」と書いておいた方がいいかも。
2012/10/9 7:03
やっぱり、岩が好き
geraさんもきっとお好きだと思いますよ
林道を除いた実質の山歩きは短いのでお手頃かもです。

甲斐駒、鋸の縦走はやってみたいですが、冬は遠慮しときます

ストックのデポはメモを残そうかなとも思ったんですが
メモが飛ばされてゴミになりそうだったので止めました。
でも置いた場所が悪かったんだと思います。
自分が忘れないように山頂標の下に置いたのですが、もっと隠すように置けばよかったですね
2012/10/9 18:10
とても参考になりました!
kanosukeさん、こんにちは。
目標の鋸岳、お疲れさまでした!

私もいつか鋸岳に行ってみたいと思っているのですが、実用的なレコで、とても参考になりました
核心部は、やっぱり高度感もあり、浮石も多そうで注意が必要みたいですが、楽しそうですね。
大キレットや奥穂、西穂稜線をサクっとこなされているだけあって、レコを見て、何だかとても余裕を感じました。

天気はピーカンとはいかなかったようですが、北岳など周りの山も見え、紅葉も素敵でいい感じ
あ、あと、ストックも持ってかれなくて良かったですね

次は、日向八丁尾根からの鋸岳レコをよろしくお願いします!
参考にしたいので
2012/10/10 12:18
cirrusさんなら
甲斐駒まで行けちゃいますよ
いや、マジで。
コメントありがとうございます。
こんなヘボレコでも少しでもお役に立てるなら幸いです。

余裕があるのではなく、余裕があるように見せかけて書いておるのです
晴れていたら南ア北部の絶景が楽しめたはずなのに残念でした。
甲斐駒も拝めませんでしたし。
今度は晴天を狙って再訪したいですね〜。

日向八丁尾根からの鋸岳は謹んでcirrusさんに先をお譲りしますよ
今度は私が参考にさせていただきます
2012/10/10 14:48
ストックちょ〜だい
kanosukeさん、お疲れ様でした!

紅葉の鋸岳いいですね!
こんなに紅葉が素敵な山だとは思っていませんでした。
私の行きたい山 15番手位にランクアップしました

そろそろストックもボロボロだし、代わりのストックを見つけに鋸岳にでも
行ってみようかな

あっ、それと素敵な山女さんとの出会いも求めて ・・・
2012/10/10 21:20
ronさんも甲斐駒まで行っちゃってください
コメントありがとうございます。
ちょうど今ronさんの栂海新道のレコを拝見してきたところです。

鋸の紅葉もいいですよ〜。
涸沢みたいに激混みじゃなく、静かに紅葉を独り占めできますから。

そうですね、「kanoさんかっこいい〜」って100万回言ってくれたら
大ギャップのくびれにそっとストックを置いておきますよ

山女さんにはしょっちゅう出会ってるのでは?
2012/10/10 22:15
山女です
見つけました!kanosukeさん!
無事下山出来て良かったですね。案の定夜には天気が崩れ雨でした。早めに下山してよかった〜

それにしてもタフですね〜林道を自転車とは気合い入ってます。
私のこととてもよく書いて下さってありがとうございます 山ガールとしてこれからもガンガン攻めて行きたいです
ストック欲しかったなあ〜 今度はもっと早めにずらかることにします
いろいろ情報をありがとうございました。これからもkanosukeさんの山行を楽しみにしています。ひざを大切に登ってくださいねshineshineshine
2012/10/15 22:10
おお〜っ!!
コメントお待ちしておりましたよ、山女さんことMOMI77さん

こんな辺鄙なレコによくぞ辿り着いていただきました

その節はどうもでした。
ストックを気前よく差し上げられるだけの男気がなく申し訳ありませんでしたね。なんせ財布と度量のキャパが小さいもんで

小ギャップの登りのクサリをテン泊重装備で軽々と登って行く姿がかっこよかったですよ
なんてたくましいんだと思いました。
私なんかよりも断然「山力」が高いですよね〜
プロフィールの写真もかっちょいいですね〜

あの後は角兵衛沢を降りたあたりで幕営されたんでしょうかね。

短いひとときでしたが、楽しい時間をありがとうございました。
またどこかの山でお会いできることを楽しみにしています
その時には気前よくストックを差し上げましょう
2012/10/16 19:55
やっほ〜
kanosukeさんこそ素晴らしく健脚ですね
長い一日でしたが鋸のギザギザみたら疲れも吹っ飛んじゃいましたたのしそう・・・
妙義山縦走も岩があっておもしろいですよ
あの後角兵衛沢途中の岩小屋でテントを・・・と思っていたのにに、小屋はなく、本当に岩の下のテン場でびっくりしました。時間もあったので結局1合目まで下ってビバークしました
プロフィールに谷川馬蹄とありましたね。是非群馬にも遊びに来てくださいね〜

ストックそのときに頂きにまいります
秋山冬山楽しんで行きましょう!!
2012/10/17 22:49
やっほ〜
....こだまでしょうか?
いいえ、kanosukeです

MOMI77さん、またまたコメントありがとうございます。

岩小屋でテン泊しなかったんですね。
いろんなレコをみると水場もあって雨もしのげるみたいでここで幕営してる人も多いみたいですが。

実は、今週末に有休を1日つけて2泊3日で白毛門から谷川岳馬蹄形+平標まで縦走するつもりでいたんですよ。パッキングもあらかたすませて。
ところが、風邪をひきましてたぶん来週に延期です
妙義山も岩だらけで面白そうですよね
ここも行きたい山のひとつです

来週谷川に行けたらエビス大黒の頭あたりにストック置いときますね〜
....すみません、ウソです
2012/10/18 15:41
プロフィール画像
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