【過去レコ39年前】大平山〜利別岳〜カニカン岳〜狩場山を縦走
- GPS
- 80:00
- 距離
- 65.6km
- 登り
- 4,589m
- 下り
- 4,621m
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
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写真
感想
メンバー:hattoさん、ヨッシーさん(お二人は大平山まで同行サポートして下さいました)、yamakichiことプチ山キチ。
3月22日
大平山までサポートしてくれるという、hattoさん、ヨッシーさんと宮内温泉からスタート。
宮内温泉裏手の沢筋を少し行き尾根に取りついた。急なうえクラストしていて、いきなり苦労させられた。天気が良く暑くて汗が流れ、下着1枚になって登って行った。
標高点523を経て狭い尾根を進んで行くとガスって視界が悪くなった。三角点907を過ぎた頃より尾根は広くなった。
大平山手前の1060Pの登りにかかる頃より又、晴れだしてきた。
ここから標高差130m下って260m登って大平山の頂上に着いた。
縦走予定コースの尾根を見る、利別岳までなだらかな広い尾根が続いていた。雲海の上に羊蹄山と長万部岳がぽこんと頭を出し、利別岳の右奥にカニカン岳が見え、その右手には遊楽部山塊が霞んで見えていた。
頂上のちょっと手前にテントを張った。
宮内温泉8:15→10:00標高点523→13:15 1060P→14:30大平山C1
3月23日
ガスって視界不良だが、私が出発しないことにはサポートしてくれた二人が、下山できないので押し出されるように出発した。
今回は入山口と下山口が違うので、彼らのサポートがあって出来た計画でした。お二人に感謝を伝えて別れました。
大平山から東へ進み、南へ折れて下って行かなければならず、地図とにらめっこで、こことおぼしき斜面を下って行くと、ぼんやりと尾根筋が見えた時はホッとした。視界が悪い中、読図に力の入った所でした。
小雪が降り雪煙の舞う中でしたが、広い歩きやす尾根でどんどん進めた。
長万部岳への分岐からはなだらかかな広い地形だった。三角点989Pでシールを外して利別岳手前のコルまで滑り降りた。緩斜面だがクラストしていて滑り過ぎるほどだった。
利別岳の登りは少し急でクラストしているので、アイゼンを履き、スキーは曳いて登り、雪面がずれて割れた所を越えてから、スキーに履き替え利別岳の頂上に立った。
天気は回復して、狩場山の頂上付近は雲に隠れていたが、他の山々は見えていた。
971Pから下りとなりスキーで滑走、コル手前で昼食とした。テルモスのお湯で紅茶を飲もうと思ったら、内側のガラス瓶が割れていた。スキーで転倒していなかったので、ザックを下した時に割れてしまったようだった。今朝、hattoさんから0.5ℓのポリタンを借りて水を入れて来ていたので助かった。
600mコルは沢の底の様な地形だった。この頃より時々吹雪いてきた。
正午過ぎにカニカン岳分岐に着いた。ザックの雨蓋に必要最小限の物を入れカニカン岳往復に向かった。分岐にいた時はカニカン岳も見えていたが、歩きだして少し行くと吹雪いてホワイトアウト状態となった。
平坦で広い尾根なので、地図読みして磁石で方向を確かめての計器歩行となった。
カニカン岳の頂上手前でガスの切れ間から頂上が見えたのはラッキーだった。それはほんの短い時間で、さらに吹雪き出した。
一旦なだらかとなり、少し登るとさっき見た地形と一致するカニカン岳の頂上に着いた。hattoさん差し入れのリンゴを食べ早々に頂上を後にした。
所々わずかに残るトレースをつないでカニカン岳分岐に戻った。
ザックをデポしての悪天の中で空身同然の行動は精神的にもきつかった。
今日はこれまでとして、ツエルトを立ち木とスキーを利用して張った。
少人数用のテントが無く、ツエルトにしたが風が強くなってきて不安を感じた。
C1発5:45→7:25長万部岳分岐→9:45利別岳→12:05カニカン岳分岐12:25→13:30カニカン岳→14:30カニカン岳分岐C2
3月24日
出発する頃になって止んでいた雪がまた降り出した。
吹雪の中、広い尾根を磁石を見ながら進み952Pに着いた。ここから下りとなり進行方向も変わるので地図読みをしていると、徐々に視界が利くようになり雪も止んできた。下りを前にして見通しが利いて本当に助かった。
双耳峰の831Pからは、昨日登った利別岳、カニカン岳が見えていた。
次の三角点910.6Pは風下からの登りで、吹き溜まった雪が深く膝上のラッセルで登って行った。最後に小さな雪庇を乗り越す時に、足元から亀裂が入り幅10m長さ20mの雪崩が起きたが、幸い巻き込まれずに済んだ。
黙々と歩いて、今日の目標としていたメップ岳分岐に、予定よりも早く着いたのでさらに先へと進めた。
先月、登ったメップ岳、カスベ岳を左に見ながら進んで行き、843Pを下ったコルで紅茶を沸かし大休憩、ここは風もなくのんびりできた。
標高点983への登りでシールが凍り付いて滑って登りずらくなり、ストックでガリガリやって氷を落とし起毛させた、873Pの下りで、シールを付けたまま滑り降りたため、濡れていたシールが凍り付いたようでした。
なだらかな1005Pから、その先の南への平坦な出尾根のある所がキャンプに良さそうに見えていたので、そこまで頑張った。
ラジオを付けツエルトを張っていたら、明日、後半より大荒れの天気になると言っていた。
狩場山まであと9km程、明朝、天気がまだ良ければ早立ちして一気に狩場山に立って下山してしまいたい。また天気がすでに崩れていたらツエルトで悪天の中での停滞には不安があり、雪洞の掘れる所を見つけておいた。
C2発5:40→910P9:10→12:25メップ岳分岐→926P手前15:50C3
3月25日
ヘッドランプを灯して4:15に出発した。天気はまだ良く、目指す狩場山も星空の下に大きなシルエットを浮き上がらせていた。
三角点928.9Pの北にあるピークから下る頃より明るくなってきた。ここを下ったコルから次の940Pへは尾根が細くなって急な登りとなり、雪面が硬いのでアイゼンで登った。940Pでスキーに履き替え、広いコルへと下る所から狩場山までは標高差700mの登りとなる。
なだらかな斜面を登って真駒内コースのある尾根に着くと、須築川側から強い風が吹き上げて来ていた。南東方向より雲海がこちらに向かって押し寄せてきていた。
標高点1214、1303、1464へと階段状の登りが続いた。
嵐が来る前にと休まずに登って、狩場山頂上に立った。足跡を残して来た山々は、すでに雲の中となってしまい見えないのが残念だった。
雲が一筋、二筋と狩場山を越えて行くようになり、長居はしていられなかった。雪面がカリカリだったのでアイゼンで下って行った。
狩場山に一筋の雲が流れてから30分と経たないうちに、強い風に乗った雲が押し寄せてきて視界も奪われ、嵐の真只中となった。
読図しながら東狩場山に着いた。ここからは広い斜面の下りとなるので確実に方向を定めて下らなければならない。雲の流れが速いので、薄くなって下が見える時がありそうだったので、ザックに跨って座り待つこと数分、わずかではあったが下が見えた。
下って行くと標高1000辺りから視界も効くようになりスキーに履き替え、賀老原野へと下ることが出来た。
一直線に続く道に出てホッとしたが、雪煙が舞い上がり、風が強すぎて物が飛ばされそうだったのでザックの口も開けられなかった。山の上はさぞかしひどい風が吹いていることだろうと思った。
長い林道にいい加減嫌になって、漸く車を預けた千走のK谷さん宅に着いた。
最後は嵐になったが、予定を越えた順調さで縦走を終えることが出来た。新たな思い出を一杯乗せて、吹雪の中を車を走らせて、帰宅してみるとこの天気では帰って来ないと思っていた家族はサポートしてくれたヨッシーさん宅に遊びに行っていました。自分もそこにお邪魔してご馳走になりました。ヨッシーさんありがとうございました。
C3出発4:15→9:30狩場山→11:10東狩場山→12:20賀老原野→14:40千走K谷さん宅
大平山までサポートしてくた、hattoさん、ヨッシーさん、ありがとうございました。
39年前を回想しながらの、自己満足なレコを読んで下さった方にはお礼申し上げます。ありがとうございました。
当時の山行報告はこんな感じでした。
2020年4月にヤマレコに公開しました。
コメント
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吹雪の中の縦走、スゴイですね ゚ ゚ ( Д )
のんびり登山が出来る頃がいつ来るのか、悶々と日々を過ごしております。
こんにちは
tsuririnさん
見て頂けるだけでもありがたい古い記録に、コメントまで頂きありがとうございます。
当時は、どんな天気予報でも山に行っていた訳では無かったですが、時間的制約もあったので、天気予報よりも計画の方を優先していたように思います。
着るものがザックの中にあっても、着れずに凍死したという遭難事故がありましたが、最終日の後半はそんな感じでした。
いつもレコを拝見しています、今年のレコでは幌加内周辺の山行が印象に残っています。
何もかもが一緒くたんに論じられ山行が難しくなっていますね!でも登れる日は来るでしょう。
これからもレコを楽しみにしています。
レコ見て頂き、ありがとうございますm(__)m
不安な日々が続きますが、また元通りの生活が戻ると良いですね。
コロナが終息したら、堂々と手を繋いで山に登ってやります(笑)
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